風祭文庫・モランの館






「ウルカの罠」


原作・バオバブ(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-022





8月の終わり、俺はアフリカ旅行から帰った裕美の部屋を訪れていた。

裕美の両親は彼女が高校生になった春に海外に赴任し、

そのため、彼女は一人でココに暮らしているのだが、

その彼女の両親が夏休みを見計らってアフリカ旅行に誘っていったのだった。



さて、俺が裕美の部屋に訪れた名目は彼女からその土産話を聞くことだが、

実際は久しぶりのエッチをするためでもあった。

そう、俺たちはまだ高二だけど、

しかし何度かの関係を持つに間柄に至っていた。

「…でね、そこのズールー族の長がいたくあたしを気に入って、

 お土産にこれをくれたってわけなのよ」

挨拶代わりだけど久しぶりのエッチを済ませた後、

裕美は楽しそうに旅行の話を始めだしていた。

「ふ〜ん…」

俺は、彼女がそう言って取り出した筒状のものを手にとりながら観察に耽っていた。

それは、尖っていて、とても長かったが、

しかし、なぜかよく使われていたような痕跡があった。

これってなんなのだろうか?…

「それはともかく、これってなんなんだ?」

俺が興味津々になって筒の穴を覗いていると

裕美は怪しげな笑みを浮かべながら、

「うふ…ねぇ…知りたい?」

と聞いてきた。

コクン

彼女の質問を聞いた俺が素直に頷いてやると

「(きゃは)それって、ウルカって言うペニスケースなんだってば!」

と裕美はいたずらっ子な目つきでおかしそうに噴き出しながら答えた。

「いっ!?」

それを聞いた俺は思わずびっくりすると放り出した。

なぜなら、

彼女の報告が正しければ俺が覗いていた穴には、

男のペニスが刺さっていたということになるのだから、

精神的に引いてしまって当然だ。

「へぇ〜、もう少し匂いをかいじまうところだったぜ。

 アブね〜」

俺は冷や汗を流しながら、

ウルカを裕美に手渡した。

裕美はそんな俺の表情を面白そうに眺めながら

受け取ったウルカに触っている。

「ね、すごいでしょ!

 あたしが村に行ったときも男の人は

 みんなコレを付けてたんだよ」

と裕美は嬉々として話していた。

そして、俺の目を覗き込むと、

「ね、信君も付けてみる?」

と尋ねてきた。

「でも、それって誰かが使ってたんだろ?

 やっぱいいよ。

 要するに他人のパンツ履くようなもんじゃんか」

俺はそう突っぱねた。

すると、

「え〜、信君の雄姿見たかったのになぁ〜」

と裕美はやけに残念そうな顔をした。

「おい、お前そんなもんで遊ぶなよ…」

俺はあきれてそう言うしかなかった。

「でも、これって勇者さんが付けてたんだってよ。

 やっぱりかっこいいじゃない!

 信君が付けないんだったら

 あたしが付けてみようかな?」

裕美は艶かしい表情を浮かべると

左手にウルカを握り締めながらそういった。

「あのな、お前チンポなんかないじゃん。

 どこに付けるんだよ?」

俺がやれやれとすると、

「べーだ。紐で固定するんだから腰に巻けばなんとかなるでしょ?」

と裕美はあくまでトライしてみるようだった。

「ほうほう、そうですか…」

もはや俺は呆れて見ているしか出来なかった。

そうしている内にも

裕美はウルカを割れ目の上の方に宛がうと

紐をきゅっと引っ張ってお尻の上で結ぼうとしている。

だが、ウルカは何度か滑り落ちたりして

すぐには止まらなかった。

「あ、あれ…」

裕美はちょっと悔しそうだ。

俺はそんな裕美の光景に

「ははははは…

 だからいっただろ?」

思わず笑ってしまったが、

その直後恥丘の上で立ち上がったウルカは

見事裕美の股間に備わってしまった。

そして、微妙な力関係で固定されたそのウルカは

裕美に不思議なセクシーを醸し出していた。

「あぁ、なんか変な感じ…」

色白い成長過程の女の子の股間に起立するウルカ。

俺は何かそそられるものをソレに感じていた。

やはり普段エッチに刺激がなくなってきていたためだろうか、

それを見ていると異常に興奮するのだ。

「うわー、裕美。

 ものすごくエッチだな」

俺は思わず言葉を漏らしていた。

裕美もまんざらではないらしく、

「ほんと…

 なんかあたしも興奮してきちゃう…」

と頬を赤らめると

そっとウルカを握り、

恥丘をソレで擦り始めた。

「おいおい、今度は一人エッチか?」

俺が裕美がふざけてるものと思い、

聞いて見ると

「うっ、うん…

 なんか股間が熱いのぉ〜」

と今まで聴いたことのないような色っぽい声で応えた。

裕美はそのまま上下させていたが、

次第にその動きは小さくなり

割れ目上部あたりに止まると

今度は押し付け出した。

クチュ

クチュ

「は、はぁん、何これ…

 この感じ…」

裕美は頬を紅潮させてはいたが、

急に焦るような口調になってきていた。

俺も思わず

「おいおい、誰が使ってたか分からないウルカで

 何やってんだ?」

と心配になってきたが、

裕美の声の困惑は高まるばかりだ。

「違うの…

 なんか変なのっ!

 あ、アソコが熱い、熱いっ!!

 や、やだっ!

 なんとかしてよ、信君」

裕美は喘ぎながら必死に助けを求め始めた。

そのときになって俺はようやく異変に気付き全裸の裕美に近づいた。

「信君、助けて…

 ぺ、ウルカがアソコに吸い付いて離れないの!

 あ、あんっ!

 いやぁ〜、何?

 何なの?

 はっはぁ〜」

裕美は苦しそうに悶えながら、

両手で力いっぱいウルカを引き離そうとしている。

だが、

ウルカの口は裕美の女唇の上部に

まるでヒルのように吸い付いて離してくれないようだ。

「どうなってんだ?」

俺は全身に冷や汗が噴出すのを感じながら裕美に手を貸した。

それでも、ウルカはそのままで返って裕美が痛がるだけだった。

「駄目っ、駄目!

 それ以上したら、ちぎれちゃうよ!」

裕美は快感と痛みの狭間にいるようで泣き喚いていた。

「でも、どうすれば…」

俺がそう呟いたとき、

ドクンッ

突然裕美の体が弓なりに痙攣した。

「はあぅっ!!」

裕美は目を大きく見開いて、その何かの衝撃に驚いている。

ドクンッ

そして、再び起こる痙攣。

裕美は口を放心したようにぽかっと開け魘されだした。

「はぁはぁ〜、あんあーん…

 あ、あ、ああっ!!」

ガクガク!!

裕美はまるでファックする男のような踊りをはじめると

目がとろ〜んとし始めた。

「はぁっ!

 はぁっ!」

それがあまりに異様だったので、

俺は大慌てで吸い付いたままのウルカに外しにかかった。

キュポッ

すると、

なんということか、

裕美が握り締めていたときは外れなかったウルカが

あっけなくも一気に引き抜けてしまった。

「えっ!?

 うわっ」

その反動で俺は思いっきり引っくり返った。

「てててて…」

抜けてくれたのは良かったのだが、

俺の心には妙に引っかかるものがあった…

なぜならおかしかなことに、

裕美の股間からソレが抜けるとき、

何かがそこに詰まっていたように感じたからだ。

俺は逆さまになりながら

「…なんだ、なんだったんだ?」

と違和感を感じていた。



「あ、何これ…

 い、いやよ…駄目、駄目っ!」

その直後、背後の裕美の声で俺は我に返る。

そして、振り返ったとき俺は愕然とした。

「な…なんだ、それ…裕美」

俺が指を指したそれは裕美の股間に姿を現した肉棒だった。

割れ目のちょうどクリのある辺りから

にょこっと親指のような肉棒が顔を出しているところだった。

しかも、それは未だに震えつづけながら、

膨張していっているようだ。

「や、やめて…

 こんなの、いや!」

裕美は嗚咽しながら左右に顔を振る。

だが、股間の肉棒がぶるぶるしながら小学生のペニスサイズになると、

その周囲の女唇だけ捲れると、

肉棒の根元にあった尿道口が塞がり、

女唇はぷちぷちと音を立てながら、

一筋の線へと変わっていく。

「やだっ、やだっ!」

裕美は泣きじゃくりながら、

消えていく女の象徴を触っていた。

俺はもう…

目の前の事象が信じられず、

呆然と見ているしか出来なかった。

そして、肉棒が赤ちゃんの腕サイズほどになり

俺のペニスよりも長く太くなると。

キノコのような丸い膨らみがさきっぽの方に出来ると、

スグに、

プチュ

ムリュッ!!

という嫌らしい音を立てながら、

鈴口と亀頭のてっぺんが顔を肉棒の先に顔をだした。

「いやぁっ!!

 そんな…

 こんなのウソよっ!

 駄目、いやっ、なんでっ!」

裕美は自分の股間に出現したペニスにただ取り乱している。

そうする間に、ペニスが急に色づき始めると

何かの染料が内側から染み込んできたように

裕美のペニスは黒く…そして、漆黒へと変化していく。

「なんで…

 なんで、あたしにこんなものがっ!?」

乾いた声の裕美がペニスを引き抜こうというのか、

両手を添えて触った途端、

ペリペリ…

今度はなんとペニスの皮が捲れ始め、

ついに亀頭が姿を現した。カリの部分だけでも、俺の倍以上の大きさだった。

俺は唖然として、声も出なかった。

「いやっ、いやっ!

 あたしは女の子なのに…なんでぇ」

裕美はそのまま強引にペニスを引っ張ると

「あ、ああんっ!

 ひぃっ、何これ…」

と思わず喘ぎ声を上げた。

俺には、

どうやら裕美が自分のペニスに感じてしまったらしい。

ということがなんとなく分かった。

ドクンッ

ドクンッ

それに応えるように裕美のペニスは膨張を開始し、

先ほどよりも更にすごい姿へと変わっていく。

そして、股間から起き上がっていくと亀頭を天井へと向け始めた。

「あっ、あっ、あっ…

 いやっ!なんかドキドキしちゃう…」

裕美は羞恥心を刺激されまくってるのか、

顔を真っ赤にして涙していた。

しかし、

裕美のペニスは裕美の心臓の鼓動に合わせるように

力強く脈動すると、裕美の心をも刺激し始めたようだった。

「駄目っ!駄目!

 触りたくないのにぃ、何なのこの感覚ぅ」

裕美は涎を流しながら、

ペニスに触れるか触れまいかというところで指をあそばせていた。

ビクンッ

ビクンッ

「駄目っ!

 はっ、はあぅ〜!?」

一際大きくペニスが揺れると裕美はペニスからの欲求に折れたのか、

両手でペニスを握り締めた。

そして、自然と揺れる体に合わせるように

シュッ

シュッ

と男のオナニーのように、ペニスを扱き始める。

「おっ、おい、裕美…」

「はぁっ!はぁっ!

 こんな…こんな…」

俺は慌てて声をかけるが、既に裕美には俺の声が聞こえていないようだった。

裕美の手は次第に上下するスピードを速め始め、

摩擦する音が聞こえるような気がした。

それよりも、

俺はその異様な光景に心を奪われていた。

なぜなら、裕美の体は女の子のままなのに股間にだけ、

アフリカの勇者のペニスというのに相応しいペニスが存在しているからだ。

しかも、そのペニスの部分だけ根元から異常に黒褐色に染まっていて、

まるで裕美の股間に勇者のペニスを移植したようだった。

そして、裕美は今それで男の性欲をむさぼっているのだ。

「はぁっ!はぁっ!

 いやっ、あたしは…あたしは…

 はぁっ!

 そんなことなんてするもんですかっ!」

裕美は俺でもしたことないほど激しく、

その股間に備わった立派なペニスを扱きながら何かを呟いていた。

「駄目っ!

 誰が精なんか出すもんですかっ!

 いやっ!

 はぁっはぁ!」

まるで、何か誘惑する悪魔と闘っているようにすらそれは見えた。

「あたし、精なんか出したくないっ!

 いやっ!

 あぁっ!」

裕美は片方で自分のペニスを扱きながら、

片方ではそれを拒絶するという矛盾した行いを続けていた。

俺はなぜだか心が熱くなって興奮し、

それを止めようという気すら起きなかった。

「いっ!ひっ!ふぅ…

 駄目、もう何か出ちゃうよっ!

 お願い、やめてっ!

 いや、出させて…

 違うっ、あ、ああっ!」

とうとう裕美は頂点に来てしまったらしく、

取りとめもないことを叫ぶと、

腰をぷるぷると小刻みに震えさせた。

俺は直感的に、裕美が射精してしまうことを悟った。

「はぁっ、はっ!

 いいっ、いぁ!

 あん!!…ああんっ!…あんっ!!」

そう裕美が叫んだ直後、

裕美の股間の漆黒に染まった逞しいペニスが律動を始めると

その先端から白濁した粘液が噴き出した。

ビュクビュクビュク…

何度も、何度も大量に吹き出した…

それはまるで裕美の中から女の子がすべて飛び出していったような気がするほどだった。

「はぁっ!はぁっ!はぁ〜ぅぅぅ〜…」

裕美はだら〜ん力が抜けきったようにつんのめると

目の色を失っていった。

そして、俺はようやく呪縛から開放されたようにはっとして

裕美を助けていったのだった。

だか、

その時点で既に裕美の男への変身は始めてしまっていたのだった。



「…ねぇ…最近あたし変なの…

 感覚というか、知覚が大分変わったような気がするし…

 ここの生活が妙に馴染めなくなってきたような気がする…」

裕美は神妙な顔をしながら俺にそう言った。

そう、裕美の変身が始まってからすでに1週間が経っていたのだが、

裕美の心が次第にアフリカの勇者の心に犯され始めていたのだった。

外の世界では既に新学期が始まっていたのだが、

しかし、裕美は学校へ行くことなくこうして自分の部屋に閉じこもり、

変化していく自分に必死に抵抗しているみたいだが、

しかし、徐所に変化していく心はどうしようもないみたいだ。

少しずつの変化だから、裕美自身も把握できないのかもしれない。

「…信君、あたし怖いよ…」

そういって、抱きついてくる裕美は

まだ見た目にはさほど変化していない。

だが、その衣服の下には信じれない光景があるのだ。

その秘密を知っているのは、俺と裕美だけだが、

しかし、これ以上変化が進めば隠し切れなくなるかもしれない。

「大丈夫だよ、俺がついてる」

俺はそう慰めるが、ふと俺はまた裕美の変化に気付いてしまう。

体臭だ。

肌はまだちょっと色が濃くなった程度なのに、

体臭は女性のものではなく、かなりきつい男性のものへと変化しているようだ。

俺はちょっと混乱してくらくらした。

「ね、信君。あたしの体見てくれる?」

裕美はこわごわ尋ねてきた。

俺は静かに頷いてやる。

すると、裕美はカーテンを閉め、ドアの鍵を確かめると

Tシャツ、ブラジャーの順で服を脱ぎ始めた。

よく見ると、ブラジャーがきつくなったように見えつつ、

若干ふくらみが萎んでいることが分かる。

また、腹筋が次第に発達してきているようだった。

「ねぇ、信君。変じゃない?」

裕美は相当気にしているような口調で上半身を触っている。

確かに、以前と比べて男性化したかもしれないが

しかし、まだ十分女の子のままだといえると俺は思う。

「大丈夫だよ、誰が見ても女の子だな」

と俺が裕美言うと、

「そう…」

そう返事をする彼女は安心したらしく

スカートのボタンを外すとファスナーを降ろし

そしてスカートを脱ぎ捨てた。

グン!!

途端、ショーツを思い切り持ち上げているペニスの存在が際立つ。

「…なんかやだね…」

それを見た裕美は一気に弱気になって、

勃起しているペニスを押さえた。

「あっ…」

すると、刺激になったのか、余計にピクンッと跳ね上がる。

見ていると、1週間前よりもペニス周辺の肉付きが変わったようだ。

女の子だった証の恥丘の痕跡はないし…

太ももの筋肉も張り出し始めている。

やはり、下半身から変化が始まっているらしい。

その上、上半身よりも股間周辺の色の濃さが目立っていた。

このままだとスカートは履けなくなるかもしれない。

「はぁ、本当に股間は男になってるんだな」

俺が思わずそういうと

「やめてよ、あたしだって好きでなったんじゃ…」

と裕美は言葉を失った。

「まさか、ウルカにそんな力があるとはな…」

ペニスを見ながら俺がぼやいていると、

「…そういえば、族長さんがいってた。

 このウルカは勇者の念が篭ってるって…

 普通に扱えば、お守りになるけど、

 使い方を間違えるとたいへんなことになるっていってような気が…」

裕美は思い出しように目を見開き、そして深刻そうな顔をして話し出した。

「じ、じゃあ、お前があんなことしたから

 勇者の念がお前に悪さしたってことなのか?」

「ううん、それだけじゃないよ…

 もしかして…

 あたし取り付かれたのかも!」

そう答える裕美の顔は一気に蒼白になった。

「だって、最近変なんだもん。

 何時の間にか、ここがどこか分かんなくなったり、

 自分の体に違和感を覚えたり、

 変な言葉が頭の中でざわめくの!」

裕美はそう捲くし立てると、震えだした。

俺はたまらなくなって裕美を抱きしめた。

「大丈夫だって。心配するなよ。

 裕美は裕美だって俺が保証するからさ」

「でも…」

裕美はまだ納得できないようだったが、

俺はこれ以上、裕美を心配させたくなくて、

気を散らせられるようそのまま裕美の胸を愛撫してやった。

「やんっ!

 ちょっと信君?」

裕美はちょっといやそうな顔をする。

でもすぐおとなしくなると、俺の愛撫を受け入れた。

俺は丁寧に胸を回りからマッサージしてやると、

徐々に乳首へと攻撃の的を移していく。

「や…あんっ…」

裕美はかわいらしい媚声をあげながら、快感に身をねじっていた。

しかし、こうして裕美の乳房に触っていると

彼女の乳房は前よりも硬くなり、筋肉質になりつつあることが感じられた。

それでも快感は前と同じように感じているようで少しだけ俺は安心した。

ふと、太ももに何かが当たるのを感じる。

しかもその先端は濡れていた。

「う、うわっ!?」

それはなんと裕美の勃起したペニスだった。

ついつい忘れていたが、

漆黒色のペニスが目の前の裕美についているのを見ると驚かずに入られない。

「あんっ!…はぁはぁ…」

俺が足を引っ込めた途端、

ペニスが擦れたのか裕美はたまらなさそうな声を上げた。

「裕美、ほんとにこれで感じてるのか…」

俺が思わず口にした言葉に

「あ…やだ…

 あたし、そんなつもりじゃ…」

と裕美は元気を無くしてしまう。

俺は悪いことを言ったことに気付き、慌てて取り繕おうとした。

「いや、別に裕美が悪いわけじゃないんだから…

 それに、これで裕美も俺と同じ快感を味わえるってことじゃないか」

俺は変な理屈をこねると裕美のペニスを握ってやった。

普段、裕美のアソコを愛撫してやっているのと同じような感覚で…

「あん…ちょっと信君!?」

すると、裕美はいつもアソコを弄くってやったときと同じような表情をする。

それが俺を安心させた。

「ま、いいじゃないか。

 このままじゃ裕美と直接エッチはできないけど、

 いつもと同じように裕美にも気持ちよくなってもらいたいんだ」

俺はそう言いながら、

勇気を振り絞って裕美のペニスを扱き始めてやる。

すると、裕美は顔を真っ赤にして、自分のペニスを見つめていた。

「…はぁはぁはぁはぁ…」

なんだかこうして見ていると相変わらずすごい光景だ。

ついこの間まで女の子のアソコがあったところに、

巨大なペニスが存在していて、それで裕美が悶えているのだから。

そう…今裕美が感じているのは、このペニスによってなのだ。

そう考えると俺も妙な共感を感じた。

なぜなら、裕美は俺と同じ男の快感を味わっているはずだからだ。

それを味わわせてやっている自分自身に余計に興奮した。

シュッ

シュッ

それにしても、すごい。

この間は直接触ったりはしなかったが、

こうしているといかに裕美のペニスが長く太いかが分かる。

これがアフリカの勇者のモノなんだろうか?

見ていると俺のが陳腐に思えて仕方がない。

だが、元女の子の裕美にとって、

これはどんな感覚に感じているのか俺は気になっていた。

「あん…あん…あんっ!」

裕美は我慢汁をそのペニスの先端から溢れ出させながら、

興奮のさなかにいるようだ。

その表情は今まで見たどんな裕美の表情より

いやらしく性欲に身を任せているのが感じられた。

それにしても、

裕美がこんなに射精を我慢できるなんて、

俺よりすごいのかもしれない。

シュッシュッ

俺はそんな裕美を見ながら扱くスピードを早めていった。

すると次第に裕美のペニスの痙攣が激しくなり、

裕美の顔が何かを我慢してたまらなくなっている顔になる。

それは初めて見た裕美の顔つきだった。

「で、出るっ!

 い、いくぅ〜っ!!」

裕美はそのまま顎を突き出すと

腰を震わせ

ブシュ

ブシュ

ブシュ

とまるで目の前に女がいるかのような腰使いで射精していた。

それは、

1週間前の射精とは明らかに違っていた。

…はっきりいうと、

妙に慣れたような感じだった。

「くはぁ〜っ!!」

裕美はそのまま俺の手を跳ね除けると

自分の手で精液を最後の一滴まで搾り出している。

ピトピト…

信じられないような大量の白濁した裕美の精液が

床に飛び散っていた。

そして、

ビクンッビンッ

と少しずつ裕美のペニスは萎えていくが

そのときの裕美の表情は

情事を済ませた雄の顔をしていた。

「……」

「はぁはぁはぁはぁ…

 気持ちよかった…」

さっきあれほど男になっていくことに嫌がっていたはずの裕美は

男であることに満足しきっているようにすら見えた。

「はぁはぁ〜はぁはぁ〜」

俺は裕美が余韻から抜け出すのを待ちながら

深刻な事態に徐々に気付きだしてしまった。

「はぁはぁ…

 信君、気持ちよかったよ…」

裕美はさっきまでとは別人のようだった。

振る舞いも自分の今の状態に対しても、堂々としていて、

まるで裕美ではないかのようだ。

「なぁ、裕美。

 お前、自分でもやってたのか?」

「え?…」

俺の問いに、一瞬裕美の表情に戸惑いが浮かぶ、

そして、見る見るうちに裕美は顔を赤く染めていった。

「…そんな、あたしは別に…」

「隠すなよ。別に悪いとはいってないんだぜ。

 ただ、お前が心配だから聞いてるんだ」

そういうと裕美は顔を俯けた。

「うん…

 実はね、あれから十数回は我慢できなくなってやっちゃったの…自分で。

 それで、おかしいの。

 やってるうちに自分が変わってくるような感じがするし、

 する度に過激になっていくし…

 あたし、自分の体に違和感を感じ始めちゃうの!

 射精なんかしたくないし、信じれないと思うけど

 でも、自分の精を出すことに誇りを感じる何かがあたしの中に

 芽生えてるみたい…」

裕美は自分自身に困惑しているようで

声が嗚咽に変わり始める。

「あのね…

 しちゃいけないってことは分かってるんだよ。

 でも…でもね、我慢できないの。

 一回くらいいっか、あと一回くらいいっか…

 って思いながら、あたし何回も…」

俺は膝から力が抜けるのを感じた。

でも、ここで俺は裕美を支えてやらなければならないという思いは強くあった。

「そうか。

 でも、我慢はしなくていいんだぞ。どうせ男っていうのはそんなもんだ。

 やったあとはむなしくなるかもしれないけど、やらなきゃ鬱憤が溜まるだけだしな」

俺は安心させるように言ってやる。

これが正しいかどうかは分からないけど

俺は裕美に無理を強いたくはなかった。

「…えっ、えっ…

 ほんとにそうなの?

 あたし、我慢しなくてもいいのかな?」

裕美は難しい顔をして、俺に答えを求めてきた。

「ああ、解決法はちゃんと探すから…

 ま、せいぜい無理はしなくていいから

 性欲は諌めておいた方がいいぞ」

「…うん。

 性欲なんていわないでよ、バカ」

裕美は少しいつもらしさを取り戻すとそういった。



結局、それが裕美の変身を更に推し進める原因になったのかもしれない。

裕美は男性の性欲に強く目覚めたようで

毎日かなり激しくやっているようだ。

さすがにあれだけ立派なモノをもっているだけあって

俺とすら比べ物にならない。

そして、裕美の心は更にアフリカの勇者化していった。

女の子としての戸惑いは残っているものの、

もうすぐ限界がくるかもしれない。

裕美の自我がアフリカの勇者の自我に置き換わってしまう…

そのぎりぎりの境目が…

「怖い……

 怖いよ…

 信君」

裕美は3週間目にして、

体が大きく伸び始めていた。

腕や足はもちろん。

背丈は既に俺を越え、入り口に頭をぶつけるほどに伸びている。

そして、筋肉が体中で蠢きながら発達し

体系は女性ものではなく、

完全に男性のものになっていた。

味覚もすっかり変わり、裕美が食べるコトが出来るのは乳製品だけになっていた、

また、服もサイズが合わなくなり、

今ではタオルを股間に巻くだけになっていた。

それどころか裕美の精神もズールー族の勇者ものになり始め、

言葉遣いが妙にたどたどしくなった上、

ズールー族の言葉が混ざり始めた。

1日のうち、数時間は裕美としての自我を保っていられるが、

しかし、それが過ぎると裕美とズールー族の勇者の半々の人格状態が続き、

それが過ぎると興奮した裕美は勇者の証を勃てたり、

なにかを模したような踊りで跳ね回ったりするようになっていた。

けど、裕美の人格のみのときは勇者の魂に飲み込まれつつある自分の状態に恐怖し、

今のように泣きすがってくるのだ。

「信…君。

 あたし…ね、

 もう半分は…ズールー族に…なっちゃったよぉ〜。

 …このままじゃ…

 多分…もう我慢…できないかもしれない…

 …あたし、

 …信君のことなんか忘れて
 
 …ズールーの村に帰っちゃうかもしれないよぉ」

”帰る”…

そう…裕美は最近”帰る”という表現を使うようになった。

話に聞く限り、

毎夜ズールー族の勇者としてサバンナを闊歩する夢を見ているらしく

裕美の心のよりどころがサバンナへと移って来ているらしい。

「あ…あたしね、

 自分が………勇者になっていくことに興奮するの…

 …一人でいると、

 それが…もうすぐだとか思っちゃうの…

 そして…もっと勇者に…なれるようにって思いながら

 …男の精を吐き出しちゃうんだよ」

裕美はたどたどしい日本語でその困惑を俺に伝える。

だが、

「…あたし、

 何時の間にか…戻りたいって気持ちがなくなってるの…

 勇者になっていく自分が…たまらないの…

 あたし…変よね?

 信君…

 あたしどうしたらいいの?」

という裕美に俺はなんて応えればいいか分からなかった。

俺は立ち上がると、

そもそもの原因となったウルカを

裕美のクローゼットから取り出すと掴んでいた。

まさか、これを股間に当てていただけで

裕美がズールー族の勇者になってしまうとは…

とても信じられないようなことだが目の前の裕美は当にそうなってしまっている。

俺はなぜかそれに対してものすごい怒りを感じた。

「くそっ、何もかも全部、コレのせいだ」

俺は衝動に任せてウルカをへし折ろうとした。

そのとき、

「待って…信君…」

突然裕美は慌てて駆け寄ると

俺の手を止めさせた。

「…あ、あたし…

 そっその…ウルカ付けてみたいの」

そういう裕美に俺は口が塞がらない。

だって、裕美は変身の後、”ウルカなんか見たくない”といって

自分でクローゼットに仕舞い込んでいたのだ。

それが自分から付けたがるようになるなんて

裕美はそこまで精神が変化してしまったのだろうか?

「おいおい…裕美、こんなの見たくなかったんだろう?

 どうしたんだよ、突然」

「はぁはぁ…

 でも…あたし付けてみたいの…

 だってね…

 夢の中のあたしはいつもソレを付けてサバンナを駆け回ってるんだよ」

裕美はウルカを付けた自分を想像して興奮しているのか

鼻息を荒くしている。

「だ、駄目だっ!

 そんなことしたら、余計に変身が進んじまうかもしれないんだぞ?」

俺は必死に止めようとしたが

バッ

裕美は力づくでウルカを俺から奪い取ると

間合いを取るなりソレをもの欲しそうな表情で眺めている。

「…分かってるよ。

 あたし…

 これを付けたらもっと変わっちゃう…

 でも、我慢できないの。

 体がこれを付けたいっていってるの…」

そういいながら裕美は股間を巻いていたタオルを捨て去ると

ウルカを握る手を持ち替えた。

「お、おいっ!」

俺が声をかける間もなく、

スススッ

裕美はウルカを自分のペニスへと被せていく。

その摩擦の音を聞きながら、俺は言葉を失った。

「あ、あ、ああっ!

 あたしがっ、

 あたしがっ、

 新しい自分に変わっていく…

 はぁっ!はぁ…

 くる!何かがきちゃうよっ!」

ビキビキビキ

裕美がウルカを装着した直後、

無気味な音が裕美の肉体から響き渡る。

「おいっ、裕美!」

そして、

目の前では裕美の最後の変身が行われようとしていた。

若干の膨らみと柔らかさを残していた乳房が完全に胸板に吸収されると

胸に筋が張り巡らされ、

腹筋も異様に蠢きつつ、

更なる発達を開始していた。

手足の筋肉も更に筋がはっきり見えるようになり、

既に黒くなってきていた裕美の皮膚はペニスと同じ漆黒色へと変化していく。

「はぁっ!

 はぁっ!

 あたしがあたしでなくなっていくぅ」

裕美は変身に興奮しつつも、ペニスをウルカごと扱き始めた。

その間にも

首筋の筋肉がぶりぶりっと張り出すと

首が太くなり始め

色の変化も首筋を通り、そのまま頭部へと広がっていく。

「き、きたっ!

 あたしっ、こんなのいやなのにっ!

 でも、体が喜んでるっ」

裕美は顎を突き出して喚いていていた。

次第に顔に変化が移ってきたのか、

唇がぶるぶると震え始めると

裕美のかわいらしい唇は見る見る膨らみ、太く出っ張っていく。

「おい、裕美…お前…」

そして、頭蓋骨の形が見る見る変わっていくと、

頬の肉付きも変わっていった。

目元が張り出していく。

「はぁっ!はぁっ!

 いやっ、まただ…

 駄目っ、こないでっ!

 お願い、変なこと囁かないで!

 あたし、あたしはっ!」

裕美は魘されるように喚き始めたが

その間にも裕美の声は次第に低くなっていき、

男の声へと変わっていく。

「あぁ…」

裕美が頭を押さえて叫び上げると、

パサパサパサ…

裕美の柔らかい長髪の髪が束で抜けていっているかのように

次々と抜け落ちていき、

裕美の足元に積もっていく。

「おいっ!おいっ!」

俺はもうどうしていいか分からず

ただ呆然と眺めているに過ぎなかった。

そして、裕美の頭がつるつるの坊主頭になると、

裕美の頭は異様に黒く照り輝いていた。

「はぁはぁっ!

 なんで、どうしてっ!

 あ、でも、あぁっ!」

それでも、裕美は右手でウルカ上下させたまま、

一人悶えていた。

「あ、うっ!

 駄目っ!

 あたしがあたしじゃ、なくなってちゃう!

 ・・・・・

 ・・っ!

 違うっ!

 ・・・・・っ!

 あ、あたしは、・・・・・

 いやっ・・・・

 ・・・・・!!」

裕美は日本語とズールー族の言葉を混ぜこぜにしながら、

興奮の最中にいた。

俺は裕美が半々の人格の状態のときの様子も見ていたが、

こんなに苦しそうにしているのを見るのは初めてだった。

「あっ、ああっ!

 ・・・・!!

 駄目っ、もう、あたし・・・

 あたし、裕美っ!

 ・・・

 違うっ!

 あたし、裕美違う!

 ・・・・」

次第に日本語のろれつが回らなくなり

裕美はよだれを流していたが

それでもウルカごとペニスを扱き続けていた。

「い、いくっ!

 あたし、いっちゃう!

 ・・・・・っ!

 あたし、裕美でなくなるぅ!

 ・・・・・ぅ!

 あ、ああああああああっ!!」

裕美はそう雄叫びを上げると

全身を痙攣させるかのように震えさせ

ブシュッ!

ブシュッ!

ブシュッ!
 
盛大に精液を吐き出す音が聞こえた。

ビクンッ

ビクンッ

ペニスはその度に激しく脈動し

体の中に溜まった体液を吐き出す喜びに打ち震えているようだった

「くっはぁぁぁぁ〜…」

裕美はすっかりズールー族の勇者となった姿で

男の性欲の頂点の余韻に浸っているようだった。

そして、

ふとウルカを眺めると

一度ウルカを抜き去る。

ベト…

さっきの行為の結果が

ねばねばしながら重力にしたがってたれてきた。

「………」

裕美はうれしそうにウルカから流れ落ちる精液を眺めている。

ピチャ

ペチャ

ゆっくりと落ちていくそれは床に白い水溜りを作った。

それが落ちさると裕美は再びウルカを装着し

「・・・・・っ!・・・・・っ!」

と妙な踊りを始めた。

今までで初めて見る踊りだった。

「………」

俺は言葉を発することも出来ずただ眺めているだけ…

そして、裕美が

「・・・・・・・っ!!」

と叫んだ直後

部屋に眩いばかりの光が溢れた。

白く染まっていく光の中で

俺は目を守ろうと必死に目を押さえる。

そのときだった。

『信君、ありがとう…

 そして、さよなら…』

そんな声が俺の心に響いたような気がした。

「えっ!?」

俺は慌てて顔を上げたとき

そこには、裕美の姿はなかった。

ただ、さっき裕美が放出した精液だけが

彼女の名残を残していた…



おわり



この作品はバオバブさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。