風祭文庫・モラン変身の館






「尚子」
(最終話:扉の目撃者)


作・風祭玲

Vol.751





あたし…見ちゃったの。

ママが男の人になるところを…

本当よっ

ママの部屋に置いてある不思議な人形。

その人形にママがキスをした途端、

ママからオチンチンが生えて…

そして、

ベリッ!

って音がしたと思ったら、

ママは…

ママは…

真っ黒なとっても大きな男の人になったの。

嘘じゃないって、

本当なのよ。

美香もいつかママみたいになりたいなぁ…

だって、

男の人になたママはとっても強そうだったんだもん。



「お姉ちゃんっ

 ママの部屋に勝手に入ると怒られるよぉ」

小学校がお休みとなった日のお昼前、

こっそりとママの部屋に入ろうとするあたしに向かって、

弟の優が声を張り上げ手を掴んだ。

あたしの名前は辰巳美香、小学校4年生。

そして、いまあたしに注意をしている煩いのが、

弟の優で小学校1年生。

「大丈夫っ

 ママは5時まで帰ってこないのは確認済みよ」

ママが通うお料理教室の時間から、

自信たっぷりにあたしは返事をすると、

ママの部屋のドアノブに手を伸ばした。

そう、ママの部屋にはあたしが勝手に触ってはいけないものがある。

先が尖った長い木の棒に

青くの小さな球が連なった首飾りに、

首飾りと同じだけどちょっと大きな何かの飾り、

とっても怖いお面に、

そして…

木で出来たお人形…

あたしがちっちゃかった頃、

ママの部屋に入ってしまったあたしは、

あまりにものの怖さに泣いたことがあったの。

だって、とっても怖かったんだもん。

まるで怖いお化けに睨まれているみたいだったから…

でも、

あの人形にとっても不思議な力があることを知ったのはついこの前のことだった。

夜中に目が覚めたあたしはトイレに行こうと子供部屋から出たとき、

いつもは閉まっているママの部屋のドアが微かに開いているのが見えたの。

そして、光が漏れているその隙間から覗き込むと、

部屋の中では椅子に座っているパパと、

なぜか裸のママが立っていたの。

「ママったら裸で何をしているのかな?」

不思議に思いながらあたしは見ていると、

「さっ始めようか」

とパパが話しかけた途端、

「えぇ」

ママは嬉しそうにしながら、

戸棚に置いてある人形を手に取ると、

人形の鼻のところにキスをしたのよ。

その途端、

「あっ

 うんっ」

ママは苦しそうな声をあげながらお股を押さえると、

メリッ!

と言う音共に、

お股から真っ黒なオチンチンが伸びてきたの。

そして、そのオチンチンをママは手で擦ると、

バリッ!

いきなりママの背中が裂け、

その中から真っ黒なものが出てきたの。

「ママが…

 美香のママがママでなくなっちゃう」

それを見ていたあたしの足はガクガクと震え、

一歩も動けずに居ると、

ベリベリベリ

ママの身体はさらに引き裂け、

その中から真っ黒で、大きくて、

まるで御伽噺の鬼のような男の人が出てきたの。

「!!!っ」

ママの変身はあたしにとって衝撃的だった。

ママが…

あの優しいママが、

オチンチンを持った真っ黒な男の人になっていくっだなんて、

だけど、

だけど、パパはママのその姿を驚かずに笑うと、

「やっぱりその姿が魅力的だよ、

 ンガニ…」

ってママを呼び、

壁に掛かっている青い球で出来た首飾りを首にかけてあげると、

さらに、腰に別の紐をかけてあげたの。

そうしたら、

『もぅ、あなたったら…

 でも、この皮のお陰ね、

 こうして尚子に戻れるのだから、

 さぁ、始めましょうか』

男の人はママの口調で嬉しそうにいうと、

身体に黄色い泥を塗り始めたの、

そして、身体半分を黄色くすると、

「あぁ、

 子供達が起きないようにな…」

とパパは返事をして、

着ていたパジャマを脱いだのよ、

「ママが男の人に…

 そっか、

 ママの部屋に置いてある人形にキスをすれば、

 男の人に変身できるのね」

パパとママがその後何をしたのかは美香は知らない。

でも、ママの部屋にある人形にキスをすれば

美香も男の人になれることを知ったの。



そして、今日。

最近、駅前のお料理教室に通うようになったママが

「じゃぁ、ママはお出かけをしてきますからね、

 優と仲良く留守番をしているのよ」

と言い残して出て行ったのはお昼を少し過ぎてのこと。

「行ってらっしゃい」

優と二人であたしはママを見送ると、

「チャーンス☆」

とこの時を逃さまいと、

あたしはママの部屋へと向かって行ったの。

「お姉ちゃん?

 勝手にママの部屋に入ったら怒られるよ」

部屋のドアノブに手を触れた途端、

優はそう注意をするが、

「大丈夫よ、

 それより面白いものを見せてあげるわ、

 お姉ちゃんねぇ、

 この中で男の人に変身してみせるから」

と優に言うと、

開いたドアから部屋の中に入っていく。

そして、あの夜パパの前でママが変身をして見せた人形を見つけると、

あたしはその人形を手に取り、

「いーぃ、

 優っ

 良く見ているのよ」

と言い聞かせながら、

チュッ!

どこかの勇ましい戦士を思わせる

黒く光る人形にキスをして見せた。

その途端。

ドクン!

あたしの心臓が高鳴ると、

ジワッ

滝のような汗が一斉に吹き出した。

と同時に、

ムリッ!

ムリムリムリ!!

あたしの体中の筋肉が脈動を始めると、

メリメリメリメリ!

あたしの身体は大きく膨れ始めたの。

「お姉ちゃん!」

そおんなあたしの姿を見て優が声を張り上げるけど、

「くはぁ

 大丈夫、

 大丈夫よ、優」

あたしは苦しい息を発しながらも

弟を安心させようとした。

だけど、

ベリッ!

ビュルッ!

あたしのお股から何かが勢い良く飛び出すと、

メリッ!

あたしの肌は一気に引き裂け、

ブチッ!

ベリベリ!!

メリメリメリメリ!

ゴリゴリゴリ!

「うわぁぁぁぁ!!」

着ていた服を一気に引き裂いて、

まるで弾け飛ぶかのようにして、

あたしは一気に変身してしまったの。



『はぁはぁ

 はぁはぁ』

ふと気付くと、

あたしは座り込んだ姿で息を整えていた。

『あたし…

 変身をしちゃったの?』

黒く光る自分の腕を見ながらあたしはそう呟くと、

部屋の壁際でブルブルと震えている優の姿が目に入る。

『優?』

部屋の中に男の人の低い声が響くと、

「うわぁぁぁ」

その途端、優の泣き声が部屋に響き渡った。

『ゆっ優っ

 泣かないで』

弟の泣声にあたしは困惑しながら立ち上がると、

グィーン!

一気に視界が高くなり、

と同時に、

ブランッ

お股から何かが垂れ下がった。

『うわっ、

 あたし…

 本当に男の人に変身したんだ』

お股から伸びる大きな肉の棒・オチンチンと、

盛り上がる胸の筋肉の姿にあたしは驚いた。

『これが…

 男の人のオチンチン…』

お風呂で見るパパのオチンチンとは比べ物にもならないくらいに

大きなオチンチンがあたしから生えている。

『すごい…

 すごい…

 ママの人形ってすごい!』

オチンチンの先を持ち上げながら

あたしは感心したような声を上げていると、

「おっお姉ちゃん?」

と震えていたはずの優があたしに声をかけた。

『優っ

 見て、

 ほらっ、

 お姉ちゃん、男の人になったんだよ、

 すごいでしょう?』

とあたしは自慢げに自分の体を見せた。

「うっうん、

 でも…

 なんだか、

 とっても臭いよぉ、

 お姉ちゃん」

鼻をつまみながら優は困った顔をすると、

『え?

 そう?

 確かに…

 変な臭いがするけど…

 これってあたしの身体からなのかな?』

弟の指摘にあたしは自分の臭いを嗅いで見ると、

確かにあたしの身体から立ち上る体臭はキツイものだった。

だけど、

『まぁいいか』

あたしはそう言うと、

ギュッ

お股から伸びるオチンチンに触ると、

クリクリ

っと弄んでみた。

『へぇ…

 オチンチンって柔らかいんだ』

思っていた以上に柔らかかったオチンチンの感触に

あたしは驚くが、

ムクッ!

突然、オチンチンが硬くなり始めると、

見る見る伸び始めた。

『え?

 やだぁ、

 オチンチンがおっきくなっていく』

まさに膨らんでいく…

という言葉がぴったりと合いそうな状態の中、

ビクンッ!

瞬く間に硬くなってしまったオチンチンは

あたしのお股から勢い良く起立してしまった。

『うわぁぁぁ…

 ねぇ、優っ

 オチンチンってこんなにもなるの?』

痛いくらいに硬くなっているオチンチンを見ながら優に尋ねると

「うん、

 怒るとそうなるよ」

と優は返事をする。

『そうなんだ、

 で、どうすれば元に戻るのよ』

優に向かって戻し方を尋ねると、

「そんなの知らない。

 いつの間にか元に戻っているから」

と優は答えた。

『知らないって…』

優のその返事にあたしは困惑しながら、

オチンチンを握った途端、

ビンッ

『あはっ

 なんか…

 気持ちいい…』

あたしの中に電気が流れたような感覚が走り、

あたしは思わず悶えてしまった。

そして、

シュッシュッ

っとオチンチンを擦り始めると、

『ねぇ…優っ

 これ、

 とっても気持ちいいわよぉ』

と言いながら、

さらに激しく擦っていく。

シュッシュッ

シュッシュッ

『あは、

 いいよこれぇ

 とっても気持ちいいよぉ

 凄い、

 男の人ってオチンチンを擦るとこんなに気持ちがいいんだぁ』

トロッ

硬く伸びるオチンチンの先から透明な液体を流しながら、

あたしは快感に身をゆだねていると、



「ねぇ

 お姉ちゃん。

 もうそろそろ止めようよ。

 ママが帰ってくるよ」

と心配そうに優が話しかける。

『まだ大丈夫よ、

 それより、優、

 優も握ってみて、

 とっても気持ちいいのよ』

とあたしはそう言うと、

優の手をオチンチンに導き一緒に擦り始めた。

そして、

さらに激しく擦っていくと、

ジーンッ…

オチンチンの付け根辺りに何かが溜まっていく感覚がして、

それが少しずつ大きくなってきたの。

『あはっ

 なにかが

 何かがでるっ』

シュッシュッ

シュッシュッ

擦る速さをさらに早くしながら、

あたしは身体全体に力を入れた。

そして、それと同時に、

シュッ!

シュッシュッシュッ!!

オチンチンから真っ白なオシッコが飛び出すと、

「うわっ」

優の悲鳴が上がり、

ペチャペチャペチャ!!!

部屋の中の壁や床に飛び散ってしまった。

ハァハァ

ハァハァ

『なに…

 白いオシッコがでたぁ』

自分のオチンチンからでた白いオシッコにあたしは驚いていると、

『それは”勇者の証”って言うのよ』

と言う男の人の声があたしの後ろから響く。

『え?』

その声にあたしが慌てて振り替えると、

ニコッ!

真っ黒な肌をした裸の男の人が立っていて

『美香ちゃぁんっ

 ママの部屋に勝手に入ってはいけない。

 って言ってなかった?』

とあたしに尋ねた。

『あっ!』

それを聞いた途端、

あたしはこの男の人がママが変身した人であることに気付くと、

『立ちなさいっ

 美香っ』

とママは命じた。



『うぅ…』

「うわぁぁぁん、

 なんで、僕もぉ」

優と共にヒリヒリと痛む頬をさすりながら、

あたしは涙を流していると、

『まったく…

 勝手にヌグの人形にキスをするだなんて』

とママは怒りながら人形を棚に戻し、

そしてあたしを見ると、

『美香ちゃんっ

 こに人形にはねっ

 精霊さんが宿っていて、

 ママはその精霊さんと約束をしているのよ』

と言う。

『だぁってぇ…』

ママのその言葉にあたしはそう言い返すと、

『だってもないでしょう、

 はぁ…

 美香だけはヌバにならないようにしてきたママの苦労を無駄にして』

ママは短く縮れた髪を幾度も掻き、

そして、あたしを見ると、

『勇者の証も立てて、

 ヌバになってしまった以上、

 仕方がないわね、

 これから儀式をしなくっちゃ、

 元の美香ちゃんには戻れないわよ』

と言う。

『儀式?』

ママのその言葉を聞き返すと、

『えぇ…

 一人前のヌバの勇者になる儀式、

 その儀式を済ませなくてはならないのよ』

ママはそう返事をした途端。

ムクッ

ムクムクっ

ママのお股から大きなオチンチンが勢い良く伸びてきた。

そして、

『さぁ、

 床に伏せなさい、

 そして、お尻を上げるのです』

と命令をした。

『え?

 え?

 えぇぇぇ!!』

困惑するあたしを強引に突っ伏せさせると、

『ママの部屋で勝手に遊んだ罰として、

 たっぷりとお仕置きしてあげるわ』

と黒い肌を光らせながら

ビンッ!

ママはあたしをはるかに超えるオチンチンを硬くして見せ、

硬くなっているオチンチンを肛門に当てる。

そして、

『ごっごめんなさいっ

 許して!!』

あたしの謝る声が響くと同時に、

メリッ!

ママの熱くて固いオチンチンがあたしの中に入ってくると、

『痛ぁーーぃ』

あたしの悲鳴が響いた。

『だめよっ

 我慢しなさいっ

 これはヌバの勇者になるための大切な儀式なのよっ

 ママもねっ

 昔、こうされて勇者になったのよっ

 まったく、

 美香にはこんな目にあわせたくなかったのに』

あたしの頭を抑え、

盛んに腰を振りながらママはそういうと、

『あぁ…

 でるぅ…』

の声と共に、

ビュッ!

熱いオシッコをあたしの中に放った。

こうして、ママが持つ勇者の魂をお尻から受け継がされたあたしは、

ヌバの勇者としてお人形に宿る精霊と約束した途端。

新しい皮があたしを覆い、

元の女の子の姿に戻ることが出来た。

でも…

ちょっとでも、気を許せば皮は破れあたしはヌバになってしまうらしい。

なんか大変なものを背負ってしまったような気がする。



「行ってきまーす」

休みが終わり、

小学校へと行こうとすると、

「美香ちゃんっ」

ママがあたしを呼び止めた。

そして、

「いいこと?

 小学校では絶対にヌバに変身しちゃだめよ」

と注意をすると、

「うんっ」

あたしは大きくうなづいて家を出た。



おわり