風祭文庫・モラン変身の館






「ドアを開けたら」


作・風祭玲

Vol.975





ギャオギャオギャオ

キョキョキョ

鳥なのか、

獣なのか、

皆目見当がつかない生き物の鳴き声が響き渡る鬱蒼とした森の中を

一人の少女がふら付くようにして歩いていた。

「ちょっとぉ…

 一体何なの?

 ここは?」

僅かに歩いただけでも汗が噴出してくる湿気の中、

制服姿の茂田井静子は滴り落ちる汗を手でぬぐいながら歩いていくが

複雑に絡み合う木々の枝で行く手さえまともに見えぬ状況では

いたずらに体力を消耗してしまうことは火を見るより明らかであった。

「はぁ

 はぁ

 はぁぁぁぁ

 一体、

 どこまで歩けばいいのよぉ」

いくら歩いても決して変わることの無い景色の中を歩いていくうちに、

静子の口からそんな文句が零れ落ちてくる。

そのとき、

パキン!

小枝を踏んでしまったのか、

足元で枝が折れる音が響ると、

「きゃっ!」

それに驚いた静子は小さな悲鳴が上げ、

思わずその場で飛び上がってしまった。

「もぅっ、

 脅かさないでよね」

踏み折った枝に向かって文句を言いながら、

ゲシッ!

っと上履きの踵で再度踏んで見せると、

グリグリ

と踵をよじってみせる。

「それにしてもまた湿気が酷くなってきたわ、

 うわぁぁ

 スカートがボロボロぉ

 なんでぇ?!」

さらに上昇してきた湿気向かって文句を言いつつ、

この環境で急速に痛んでしまったのか、

繊維が解れ裾から既に4/1近くを失ってしまったプリーツのスカートのことに気づくと、

「はぁ、

 もぅどれくらい歩いているのかしら?

 あたしの感覚ではこの場所に来てから、

 かれこれ半日は歩いていると思うんだけど…

 っていうか、

 ここって世界民族研究部の部室でしょう?

 それがなんでドアを開けた途端、

 こんなジャングルになっているのよっ!

 こらぁ!

 桂木さぁん、

 どこに居るのよぉ!

 あたしはただ生徒会の決定を伝えに来ただけなのよぉ!

 居るならさっさと返事をしなさいよぉ

 今すぐにあたしを元の世界に返してよぉ」

と静子は姿が見えない相手に向かって声を張り上げて見せる。

そう、彼女は生徒会長より言い渡された世界民族研究部の部活動停止、

ならびに部室の明け渡しを伝えるため部室を訪れたのだが、

ドアを開けて部室に入った途端、

静子の目の前にいきなり鬱蒼たるジャングルが取り囲み、

それに驚いて引き返そうとしたものの、

既に帰るべき校舎の廊下はドアごと姿を消してしまっていたのであった。

「お願いよぉ…

 あたしを帰してよ」

最初は強気だった静子だが、

次第に泣きべそになってくると、

「だからあたしは反対だったのよぉ…

 もぅっ、

 こういうことは会長が直接言うべきだったんじゃないの?」

この決定を下しした生徒会長を批判しはじめる。

と、そのとき、

グゥゥゥゥ〜っ

静子のお腹から盛大な音が響いてくると、

「うっ……

 お腹…空いた…」

と呟きながらお腹の辺りを手で押さえ、

その場に座りこんでしまったのであった。



「こんなことなら、

 お昼のお弁当ちゃんと食べればよかった」

座り込みながらダイエットを気にしてお昼のお弁当を全て食べきらなかったことを後悔していると、

ガサガサガサ!!

不意に周囲の草が大きく揺れてみせる。

「!!っ

 誰?」

それに気づいた静子は声を張り上げると、

『うぉわぁ!』

と言う声と共に、

ヌッ!

猛々しく股間から黒いモノを突き上げて見せる

漆黒色で人の形をした肉の塊が立ち上がったのであった。

「きゃぁぁぁぁ!!!!」

人間なのか獣なのか判別が出来ないその塊に静子は悲鳴を上げると、

「ひゃぁぁぁ!!

 あぁぁぁぁ!!」

声にならない声を上げて一目散に駆け出していくが、

『うぉわっ

 うぉわっ』

その静子を追いかけるようにして声が響き渡る。

「ひぃひぃ

 ひぃひぃ」

声に追いかけられ静子は必死になって逃げ惑い、

その間にも静子が着ている制服は草や木に引っかかり破れてしまうと、

ようやく追っ手から逃れたときには、

履いていた上履きは両足から消えてしまい、

スカートはズタズタに引き裂け、

上着も衣服としての機能はほぼ果たさない状態になっていた。

「うぇぇぇぇん!!

 何でこうなるのよぉぉ!!」

衣服だった紐を体に巻きつけているような姿にされて、

静子は再び泣き出してしまうと、

ガサッ

ガサッ

ガサガサガサ!!

っと周囲の枝や葉が揺れ始める。

「ひぃ…」

それを見た静子は硬直してしまうと、

ヒュッ!

ヒュッ!

ヒュッヒュッヒュッ!

草の向こう側から何かが飛び出し、

ザクッ!

ザクッ!

ザッザッザッ

静子に回りにキラリと光る槍のほか、

何本もの矢が突き刺さった。

「………」

まさに絶体絶命の状況である。

声を上げることすら出来なくなった静子が呆然としていると、

ザザザッ!

さらに激しく葉が揺れ、

程なくして、

ヌッ!

葉の影から漆黒の肌に朱色の衣を巻き、

同じ朱で染めた髪を結い上げた痩身の男が姿を見せると、

続いて同じ漆黒の肌ながらも衣はまとわず、

青く光るトンボ球の飾りを首元と腰に巻いただけの男、

さらにくすんだ毛皮の体に巻いただけの男など、

半裸から全裸までの男達が次々と静子の周りに集まり、

そして、槍を引き抜くと一斉に歓喜と思える声を上げ始める。

「ぐっ、

 なっなによっ、

 あっあたしをどうしようって言うのっ」

そんな男達を見上げながら静子は声を張り上げて見せるが、

グゥゥゥ…

再びお腹が盛大に鳴り響くと、

「お腹…

 空いた…

 もっもぅどうにでもして…」

そう呟きつつ静子は蹲ってしまうと気を失ってしまったのであった。



静子はこのジャングルに来て以降、

木の根元に溜まっている水溜りの水などで飢えをしのいできたが、

しかし、もはや水だけではそれを凌ぐことは出来ない状態になっていた上に、

裸体の男達に追いかけられたために疲労も限界に来ていたのである。



「うっ」

どれくらい気を失っていただろうか、

意識を取り戻した静子は目を開けると、

ゆらゆらと揺らめく明かりに照らし出された丸木の柱と

長尺の木の葉で葺かれた天井が目に飛び込んでくる。

「え?

 ここは?」

どこかの小屋か、

明らかに人工の物としか思えないそれらを見つめながら静子はそう呟き、

そして、明かりに向かって体をよじってみると、

視線の先には小さく燃える炉辺があった。

「え?

 なんで?」

彷徨っていたジャングルからとても想像が出来ない環境に静子は驚いていると、

フワッ

その鼻の先を香ばしい匂いが漂ってくる。

「この匂いは…

 …お肉に匂い!」

その匂いを嗅いだ途端、

静子の理性が飛び、

まるで毛鉤に釣られた魚の如く這い出していくと、

パキンッ!

パチパチ!

小屋の外では煌々と焚き火が燃やされ、

その焚き火を取り囲むようにあの男達が座り、

盛んに何かを食べている様子だった。

「あっあっあのぅ…」

既に制服は消え、

下着だけの姿になっていた静子は臆することなく男達に声を掛けると、

「そっそれ、

 あたしにも食べさせて…」

とゼスチャをしながら、

赤い衣を巻く男の前で焼けている肉の塊を指差してみせる。

『・・・・!!っ』

それを聞いた男は大きく頷くと、

盛んに脂を吹き上げる肉塊を手に取り、

静子に差し出すと、

バッ!

静子はそれをひったくるようにして奪うなり、

ガツガツ

と食べ始める。

すると、静子の食べっぷりに感心したのか、

他の男達は声を上げて喜んで見せると、

一斉に立ち上がり腰を振る踊りをし始める。

その途端、

ペチンペチン

と男のシンボルが太ももに当たって音を上げるが、

その音を聞いているうちに、

ムラッ

静子の胸の奥に言いようも無い感覚がこみ上げてくると、

立ち上がり声を張り上げて男達と共に腰を振る踊りを始めたのであった。



声にならない声を張り上げ、

静子はひたすら腰を振っていると、

ビキッ!

ビキビキ!!!

と股間が急速に突っ張りはじめる。

そしてそれに合わせて、

さっきまで体の動きに合わせて揺れ動いていた胸が

スッ

と軽くなっていくと、

静子の体そのものが軽く動くようになっていく。

そのときになって、

「え?

 なんか体が軽いし…

 それにお股が突っ張る…」

と静子は自分の体の異変に気づくと、

ふと立ち止まり、

自分の体を見下ろしてみせる。

その直後、

「ひぃぃ!」

静子は自分の口を塞いで悲鳴を上げるが、

『ふんっ!』

鼻息と共に漆黒色の腕が伸びてくると、

たちどころに静子は男達に捕らえられてしまい、

その場に突っ伏せられた。

「なにが…

 うそ…

 あっあたし、男に…」

突っ伏せられながらも自分が見たものを信じられないで居ると、

ズルッ!

一気にパンツがずり下ろされ、

静子のヒップが露にされる。

「やっ!

 やめてぇぇぇ!」

その途端、彼女の悲鳴が響き渡り、

「いやぁぁぁ!」

叫び声を挙げながら静子は思いっきり暴れて見せるが、

グッ!

自分を掴む腕に力がこもった途端、

静子の頭はさらに下に押し下げられ、

同時に腰を上に持ち上げられてしまうと、

お尻を上に突き上げさせらてしまった。

『おぉぉっ!』

瞬く間に男達の歓声が一斉に上がり、

その声の中、

露にされた肛門を硬直した肉の棒がスルリと撫でるように蠢くと、

ヒタッ!

ツルンとしたやわらかい肉球が押し当てられた。

「ひっ!

 それって、

 やめて!

 そこ違う、

 そこはお尻!」

その感覚に恐怖を感じながら静子は訴えるが、

グッ!

静子の尻を掴む力が増した直後、

肛門に押し当てられている肉球に力が入ってくると、

メリッ!!

肉球は激痛と共に静子の肛門の中へと潜り込んできた。

「ぎゃぁぁぁぁ!!!!」

たちどころに静江の絶叫が響き渡るが、

メリメリメリメリィ…

男は構わず肉棒を押し込み、

そして、

ズンッ!

肉棒は深々と根元まで押し込まれたのであった。

「あぐぅぅぅ…」

内臓の中でピクピクと蠢く肉棒を感じながら、

静江は白目を剥いていると、

ユサッ

ユサッ

っと挿入している相手が腰を動かし始め、

それに合わせて静子は上下にバウンドし始める。

「あぐぅ

 あぐぅ

 あぉぉぉっ」

肛門を貫かれ自ら体を動かすことはなに一つ出来ない静子は

ただなされるがままにされていると、

ジワッ

無理やりこじ開けられ激痛を発していた肛門が次第に慣れてきたのか、

痛みは徐々に和らぎ、

代わってこれまで感じたことが無い快感へと変わりはじめる。

「はぁん、

 なに…

 なんか気持ちよくなって…」

快感を感じながら静子は

貫いている肉棒をそっとやさしく包み込むようにして締め付けて見ると、

ズズズズ…

それを合図にしてか、

深々と突き刺していた肉棒がゆっくりと引き抜かれていく。

「あぁっ、

 感じちゃう…」

張り出している肉球の縁が内臓の中を刺激しながら移動していく様子に、

静子は思わず身悶えてしまうが、

その肉球の縁と肛門の縁とが軽く触ったとき、

ズンッ!

っと勢い良く押し込まれた。

「あぐぅっ!」

一気に内臓の中を突き進んだために発生した激痛に、

静子は顔をゆがめてしまうが、

内臓を犯す肉棒は

ゆっくりと引き抜かれた後、強く押し込まれる。

を繰り返し、

やがて、

パンパンパン!

と静子の尻の肌と肉棒の主の股間とがぶつかり合う音を響かせ始める。

「はぁん、

 はぁん、

 はぁぁん」

ベキベキ!

グキッ!

沸き起こる熱気と共に肛門を貫かれた静子は

次第にあえぎ声が野太くし、

さらに

ジワッ…

股間に熱いものが溜まっていくものを感じてしまうと、

「あぁん、

 はぁん、

 出したい…

 もぅっ、思いっきり出したいよぉ」

と訴えながら体を硬直させる。

すると、

ギュっ!

いきなり静子の体から突き出しているイチモツが握り締められ、

パンパンパン!

シュッシュッシュッ!

肛門を犯すピッチを早めながら激しくそれが扱かれ始める。

「あっ、

 あっ、

 だめっ!

 でっ出ちゃうっ」

全身でそれらを感じながら静子は声を上げたとき、

ぷっ!

シュシュシュシュッ!!!

静子の股間から白濁した粘液が噴出してしまったのであった。



『うふふふっ、

 見事な勇者の証ですね』

『えぇ…

 こんなに濃いのを出すだなんて、

 よほど溜まっていたのですね』

『部長、見てください。

 変身がさらに進んでもぅ面影なんて無いですよ』

肛門を犯され、射精をしてしまった静子を見下ろしながら声が響くと、

『ふふっ、

 すっかりジャングルの戦士となってしまいましたね、

 今日からあなたは世界民族研究部の部員。

 さぁ、それにふさわしい制服を着てもらいましょう』

そういいながら

射精してもなお硬く勃起している静江のイチモツにペニスケースが被せられ、

さらに上半身に獣の脂と灰を混ぜた油が塗られていく、

そして、

『うふふっ、

 あたし達にはこのジャングルがあるわ、

 生徒会がいくら出張ってきても、

 ドアを開けてここに踏み入れたら最後、

 みんな、あたし達の仲間になっていくのよ』

と漆黒の肉体を誇らしげに見せつけながら

世界民族研究部の部長・桂木美穂はそう呟いて見せたのであった。



おわり