風祭文庫・モラン変身の館






「霧の向こうには」
(後編)


作・風祭玲

Vol.677





学校帰りにアフリカ人形を壊してしまった美加と晶は突然わき起こった霧に包まれ、

その霧が晴れるのと同時に2人はサバンナへと連れてこられていることに気づく。

そして、ほぼ同時に現れた野生部族の男達に捕らえられると、

彼らの村へと連行され、

そこで、2人は謎の液体を掛けられた後、

呪術を施されかけるが、

美加の機転で野生部族の男達から逃げだすことに成功した。

だが、2人のその行く手を塞ぐように

再びわき起こってきた霧にまかれてしまうと

そのまま離ればなれになってしまった。

「晶ぁ…

 どこぉ?」

一日近く美加の周囲を覆っていた霧がようやく晴れ、

再びサバンナの景色が見えてくると、

美加は行方不明になってしまった晶を捜し始める。

「もぅ…

 晶ったら…」

ツンと上に向く乳首を揺らし、

美加は晶の姿を探すが、

だが、晶の真っ赤な姿は何処にもなかった。

するとその時、

グルグルグル…

美加のお腹が盛大になった。

「お腹が空いたなぁ…

 喉も渇いたし…」

学校帰りに霧にまかれて以来、

何も口にしていなかったことに美加は気づくと、

食べられそうなものが近くにないか探し始めた。

だが、簡単に食べ物が見つかるはずもなく、

美加は全裸のままサバンナを放浪していく。

「はぁ、

 どうなっちゃうのかな、
 
 こんなコトならあの果実、食べておけば良かったな」

男達の集落で出された果実のことを思い出しながら、

美加は歩いていくと、

フワッ…

微かに甘い匂いが漂ってきた。

スン…

「なにかしら、この匂い…」

匂いに引かれるようにして美加は歩いていくと、

やがて一本の灌木が姿を見せ、

その枝にはあの集落で出された斑模様の果実が

たわわに実っていたのであった。

「あっ!」

それを見た途端、

美加は灌木に駆け寄り、

そして、一つ果実を引きちぎると、

カシッ!

直ぐに食べ始める。

「うっ

 渋い…
 
 でも…
 
 食べられなくはないか」

普段なら吐いて捨ててしまうような味だったが

空腹と乾きにから逃れるように美加はその果実を、

一つ、

また一つと食べていく。

そして、

「ふぅ…

 もぅお腹いっぱい…」

ようやく満腹になった美加は改めて灌木の周囲を見てみると、

「あっ

 これって…」

灌木近くの草に赤い染みが転々と残されていることに気づいた。

「これって…

 晶の…
 
 そうか、
 
 晶もここでこの実を食べたんだ…
 
 じゃぁ
 
 まだこの近くにいるのね」

草についている赤い染みが

晶の身体に塗られたあの液体であることを確信した美加は

点々と残る染みを追いかけサバンナを歩き始めた。

「うふっ

 これじゃぁまるでグリム童話ね」

子供の頃に読んだ物語を思い出しながら、

美加は歩いていくと、

トクン…

トクン…

徐々に美加の鼓動が大きくなり始めた。

「うっ

 何かしら…
 
 なんか、動悸が…」

露わになっている胸に手を置き、

美加は激しさを増してくる鼓動に戸惑い、

そして、その場に立ち止まると、

ハッハッ

ハッハッ

肩を上下に動かし息を整え始めた。

だが、鼓動はさらに激しさを増し、

ポタッ

ポタポタ…

美加の体中から汗が吹き出し始めた。

ハッハッ

ハッハッ
 
「なっなにかしら…
 
 身体の中から…
 
 力が…
 
 ううん…
 
 これ、力じゃない…
 
 そうだ、
 
 なにか、別のあたしが…
 
 こう、湧いて出てくるみたいな…
 
 そんな、感じ…」

膝に手をつき、

前屈みになった美加は流れ落ちる汗に構わずにそう呟く。

そして

ドサッ!

その場に崩れ落ちるように座り込んでしまうと、

ハァ

ハァ

ハァ

ハァ

苦しそうに息をし続ける。

「暑い…

 身体が焼かれる見たい…

 うぅ一体…

 どうなっているの…」

体中を汗だくにして美加は訴えるが、

その状況を説明する返事は帰ってこなかった。

「うぅ…

 苦しい…
 
 苦しいよぉ!!」

まるで真綿で締め付けられるかのような苦しさを訴え、

美加は自分の喉をかきむしり始める。

ハァハァ

ハァハァ

「うがぁぁぁ!!

 うぐぅぅぅ!!」

美加を苦しめる苦しさはさらに激しさを増し、

それから逃れるかのように

当たりの草を手当たり次第に引き抜きはじめるが、

「うぐぐぐぐぐ…」

ついに口から泡を吹き、

体中を痙攣させ始めると、

白目を剥きそのまま動かなくなってしまった。



サワッ…

サバンナはつかの間の静けさを取り戻す。

だが、その静けさもあまり長続きはしなかった。

ザッ

ザザッ

折角取り戻した静けさを打ち破るように、

複数の足音が響くと、

『おいっ

 居たぞ!』

サバンナに男の声が響き渡った。

『そこかっ』

その声に当たりを探していた男達が駆け寄ってくると、

たちまち美加の周囲に手に槍を持ったあの裸体の男達が集まってくる。

『ニガの実を食べたか…』

口から泡を吹き、白目を剥いている美加を見下ろしながらそう呟くと、

『あぁ…』

と美加を見聞する別の男が頷いた。

『どうする?

 改めて実を食べさせるコトはしなくても済んだが』

さらに別の男が善後策を尋ねると、

『まて、まもなく変化が始まる。

 それが終わるまでに我々は見守るとしよう』

と見聞をしていた男は結論づけた。

彼のその提案に集まっていた5人の男達は皆頷くと、

ザッ

ザザッ

倒れた美加を取り囲むようにして座り

ジッと美加を見つめ始める。

その途端、

ビクン!

動かなくなっていた美加の身体が小さく動くと、

『始まったか』

それを見た男達の1人が呟く。

すでに美加の身体を覆っていた青い液体は

流れ落ちた汗のためかほぼ姿を消し、

日に焼けかけた白い肌を男達に晒していた。

だが、その肌が次第に黒ずみ始めてくると、

茶褐色色に染まり、

さらに色が濃くなっていくと、

美加を見ている男達と同じような黒光りする

黒檀色へと染まっていった。

『ほぉ…』

美加の肌の変化に男達から感嘆の声が漏れると、

ミシッ!

メリッ!

続いて美加の身体から骨が軋む音が響き始め、

その音と合わせるかのように、

ムリッ

ビキビキビキ!!!

黒くなってしまった肌のより筋肉が盛り上がり始めた。

メリメリ

ベキベキベキ!

不気味な音を上げながら、

美加の身体は硬く引き締まっていく。

そして、引き締まっていく中、

胸のふくらみは筋肉に飲み込まれるように消えていった。

すると、身長も伸び始め、

ズズズズズ…

ズズズズズ…

伸びて行く手足が赤茶けた地面の上を這い、

グググググ…

膨れ行く筋肉はまるで鎧の如く美加を覆っていった。

グッグググググ…

また、学内の美人コンテストにノミネートされた顔にも変化が起きると、

頬骨が突き出、

眼窩が盛り上がり、

また唇も厚く膨れていった。

シュワシュワシュワ…

長いロングの髪が抜け落ち、

代わりに男達と変わらない縮れ毛の髪が生えそろっていく、

こうして美加は女の子の姿から、

美加の変身を見ている男達と同じ、

漆黒の肌を持つサバンナの裸族…へと変身していった。



こうして、筋肉が発達し、背が2メートル近くにまで伸びた美加は

誰が見ても裸の男達と同じ姿になったが、

だが股間はまだ女の子のままであった。

が、

ピクッ!

その股間に刻まれているクレバスの上で、

小さく顔を出していたクリストスがそのクレバスから飛び出すと

ムクムクムク!!

まるで雨後のキノコの如く伸びはじめた。

こうして、クリストスがペニスに変化し、

また、

ムリッ!

身体の中から押し出されるように睾丸が飛び出してくると、

その睾丸を納める陰嚢が股間に作られていく、

こうして、ますますペニス化してゆくクリトリスは

さらに長さを伸ばし太さを増していった。



『ふふふっ』

『くくくっ』

自分たちと同じ姿の男へと変身を終え行く美加の姿に、

男達は苦笑すると、

『さて、

 起こしてやるか…』

と言いながら、

1人が腰を上げると、

股間から逞しく天空に向けて亀頭を伸ばす

できたての美加のペニスを鷲づかみにした。

「うっ」

男の手がペニスに触れた途端、

気を失っていたはずの美加はうめき声を上げるが、

『くくっ』

ペニスを掴む男はそれに構わずに手を動かし始めた。

シュッシュッ

シュッシュッ

サバンナに美加のペニスを扱く音が響き、

「うっ

 うぐっ
 
 ぐぐっ」

黒い男の手が美加の黒いペニスを往復するごとに美加はうめき声を上げる。

そして、その手の動きが次第に速くなっていくと、

「うぐっ

 うぐっ
 
 うぐっ」

美加の声も早くなり、

ついに…

「ふっ

 ふぐぅぅぅぅぅぅ!」

全身を再び痙攣させながら美加は声を上げると、

プッ!

ビュッ!

シュシュシュッ!!!

美加の黒いペニスは白濁した粘液を吐き出してしまった・



『ふふふふ』

『くくくく…』

美加のペニスから噴きだした粘液を

ネチャネチャ

と弄びながら男達は苦笑をしていると、

その粘液を美加の鼻下に擦りつけ、

『おいっ、

 いつまで寝て居るんだ、
 
 起きろ!』

と声は張り上げ、美加の身体を揺すった。

『うっ

 うぐっ』

その声に美加はうっすらと目を開けると、

自分を見下ろす裸体の男達を見つめ、

そして、

ハッ!

っと気づくと、

『きゃぁぁっ』

野太い悲鳴を上げ、

慌てて立ち上がった。

だが、

『え?

 なにこれ?』

立ち上がった美加は以前と視野が大きく違っていることに戸惑い、

そして、自分の身体を見ると、

『いやぁぁぁ!!

 なっなにこれぇぇぇ!!』

と黒く染まり長くなった手と、

同じように姿を変えた脚、

そして、筋肉が盛り上がる身体に戸惑った。

『うそうそ、

 なにが
 
 どうして』

気を失っている間に起きた変化に美加は頭を抱えようとするが、

ジョリッ!

頭に上げた手からは身近く縮れた髪の感触が伝わり。

同時に股間からは肉の棒が揺れる感触も伝わってきた。

『!!

 あっあたし…』

肉棒から垂れ下がる粘液を掬いながら美加は混乱すると、

『そうだ、

 お前は我々と同じカフィル族の勇者になったのだ』

と裸体の男達は美加に話しかけてきた。

『え?

 うそっ
 
 土人が日本語で話しかけてきた』

男達が聞き取れる言葉を喋ってきたことに美加が驚くと、

『ふふふっ

 違うよ、
 
 君が話していた言葉を我々が覚えたのではない。
 
 君が我々の言葉を覚えたのだよ。
 
 元の言葉を忘れてね』

『そうだ、

 君はいまカフィル族の言葉で話しているんだよ』

と男達は次々と美加にそう告げた。

『そんな…

 あたしが…カフィル族の言葉を…
 
 じゃぁ…
 
 あたし…
 
 あなた達と同じ姿になってしまったの?』

男達の言葉に美香はそう聞き返すと、

『そうだ、

 君は既にカフィル族の勇者だ、
 
 以前のような姿ではない』

と男の1人はそう告げた。

『そんな…

 そんな…
 
 いっいやぁぁぁぁぁ!!!』

美加にとって死刑宣告とも言える男達の言葉に、

美加は耳を塞ぎ悲鳴を上げるが、

だが、鏡がないために顔こそは見ることが出来ないものの、

視界に映る自分の体は間違いなく男達と同じ姿へと変貌していたのであった。

『さて、

 まずは1人…』

『残りの1人は…』

呆然と座り込む美加を他所に男達は顔を見合わせると、

『女の村に行ったな…』

と声を合わせた。



『立て!』

男達の手によって、

胸元と腰に青く光るトンボ玉の飾り紐が付けられた美加は、

その場から立たされると、

男達と共にサバンナを歩き始める。

『そんな…

 あたしが…
 
 土人に…
 
 あたしが…
 
 土人…』

長く伸びたペニスを揺らし、

殿を勤める男に監視されながら美加は歩いていく、

だが、その姿は以前の美加とは全く違い、

男達と同じ逞しい裸体を晒すカフィル族の勇者の姿であった。

そして、程なくすると、

『おーぃ、

 ここに居たぞ!』

先行していた男が何かを見つけると、

『居たか』

『早かったな』

の声と共に男達は駆け出し、

無論、その中には美加の姿もあった。



『へぇぇ…』

『既に変身は終わっているか』

『あぁ…そうだな』

草むらの中に倒れている人影を見ながら男達は口々にそう言い合う。

そして、

『ほらっ

 お前と一緒に来たヤツだ』

の声と共に美加の腕が引かれた。

『一緒にって…

 まさか、晶…』

男のその声に美加は戸惑いを覚える。

『そんな…

 あたしのこの格好、
 
 晶になんて説明をすればいいのよ』

カフィル族となってしまった自分の姿を意識しながら

美加はそう呟くが、

『ほらっ』

男達に強く手を引っ張られてしまうと、

『あっ』

美加は倒れている者の前に引っ張り出されてしまった。

だが…

『うそっ

 これが晶?』

美加の目に映ったのは、

風船の如く大きく膨らんだ胸、

絞られたウェスト、

そして、張り出したヒップと共に、

細い身体を覆う漆黒の肌をした、

1人の女性の姿だった。

『ははっ

 オマンコもすでに出来上がっているぜ、

 ほらっ
 
 お前も見てみろよ』

倒れている女性の股間を確かめた男がそう声を上げて、

ガバッ!

美加に向かってその股を開かせると、

『あっ』

美加の目に縦に開く黒いクレバスと、

その黒い肌の下からピンク色のヒダが小さく顔を覗かせた。

『いやっ…』

女だったときでさえハッキリと

自分の性器を見たことがなかった美加は顔を背けるが、

だが、目に焼き付いてしまったその股間の様子に

ムクムクムク…

美加のペニスは確実に反応をしていたのであった。

『くくっ、

 お前、勃起しているじゃないか…』

『ちっ違う、

 これは…』

『お前達、

 恋人同士だったのか?

 良いんだよ、
 
 ここでこの女を犯しても…』

『そうだそうだ、

 折角だからやればいいよ』

ペニスを勃起させてしまった美加に男達は次々と言うそうと、

ドン!

と美加の背中を押した。

『あっ…』

背中を押された美加は1・2歩前に歩くと、

一旦立ち止まり、

自分の前で股間を開かされたままの女性を見下ろした。

『ほっ本当に晶なの?

 晶…
 
 土人の女の子になっちゃったの?

 こんな黒い肌に…
 
 こんなにオッパイを膨らませちゃって…

 オマンコもとってもイヤらしくて…
 
 あたし…
 
 あたし…』

シュッシュッ

シュッシュッ

股を開く女性を見下ろしながら、

美加は固く勃起する己のペニスを扱き始めた。

そして、ペニスを扱きながらゆっくと女性の上に覆い被さると、

『ごめん…晶…

 あたし、もう我慢が出来ないの…
 
 あたし、男に…

 土人の男になっちゃったんだ。
 
 だから…入れさせて』

と囁きながら、その唇にキスをした。

そして、キスをしながら、

膨らんでいる乳房を揉み、

ペニスの先を開かれたクレバスの上を這わせ始める。

『いいぞ、いいぞ』

『お前、女は初めてなんだろう』

『しっかり濡らしてあげないとダメだよ』

挿入こそはしていないものの、

腰を振り始めた美加に男達ははやしたて、

その声に吊られて美加の動きも大胆になっていく。

ハァハァ

ハァハァ

『あぁ…

 いい…よ、
 
 男ってこうすれば感じるんだ』

本人が望まない形で男に、

それもカフィル族の勇者にされた美加、

そして、美加と同じようにカフィル族の女になってしまった晶。

黒く輝く肌を持たされ、

かつての性とは反対にされた姿で、

美加は晶を抱きしめる。

『晶っ

 晶っ
 
 晶ッ』

膨らんだ女性の乳房に顔を薄め、

美加は幾度も愛撫する。

すると、

『うっ』

美加の行為に気がついたのか、

女性の顔が微かに動き、

ゆっくりを目を開けた。

『はっはっはっ

 あっ晶?』

自分を見つめるその目に美加はそう話しかけると、

『ひっ!』

女性は急に怯えた表情になり、

『ひゃぁぁぁぁ!』

悲鳴を上げてしまった。

『おっ落ち着いて晶っ

 あたしよ、
 
 美加よっ』

悲鳴を上げる女性に美加はそう訴えると、

『みっ美加だって?』

女性は悲鳴を上げるのを止め、

改めて自分を抱きしめる裸体の男を見た。

『そうよ、

 美加よ…
 
 こんな姿にされてしまったけど、
 
 小早川美加よ、
 
 あなた晶なんでしょう』

と美加は訴え続ける。

『うっうん…

 僕は…晶…
 
 鈴木晶だけど…
 
 でも、
 
 え?
 
 なにこれ?』

美加の訴えに晶は頷くが、

その時になって自分の胸が大きく膨らんでいることに気がつくと、

『晶…

 あなたは女の子になっているの、
 
 土人…
 
 ううん、カフィル族って言う野生部族の女に…
 
 そして、あたしは男になったわ、

 そう、カフィル族の勇者にされちゃったのよ』

と美加は続けた。

『そんな…

 僕、女の子になっちゃったの?
 
 どっどうしよう…』

美加の話に晶は困惑する。

すると、

『晶…

 あたし達…もぅここで生きていくしかないのよ、
 
 あたしは勇者、
 
 あなたは女…
 
 お互いに裸の姿で
 
 ここで、
 
 このサバンナで生きていくしかないのよ』

と美加は言い、

『だから…』

と続けると、

『お願い…

 晶…
 
 あなたを犯させてぇ』

と目を血走りさせながら叫ぶと、

ドン!

美加は腕を伸ばし、

晶を地面に押しつけた。

『いっいやぁぁ』

晶の悲鳴が響き渡ると、



『あはは』

『いいぞぉ!』

『さっさとしちゃえよ』

そんな美加を男達ははやしたて、

ハッハッ

ハッハッ

美加は身体の中から来る雄の衝動に突き動かされるように、

薫のクレバスに指を入れる。

『へへっ

 あっ晶…

 お前のオマンコすっかりグチョグチョになっているよ、

 おっ俺が…
 
 ずっと下ごしらえしてきたからな…』

舌を伸ばしながら美加はそう言うと、

『いやぁぁ!!

 言わないで』

晶は顔を塞ぎ訴える。

『へへっ

 グチョグチョだぁ…
 
 いっ行くぜ…
 
 おっ俺の…
 
 チンポ、しっかりと味わえよ』

身体を小刻みに震わせる晶に美加はそう言うと、

グッ!

手に持った亀頭を晶のクレバスの中に押し込んだ。

『いっ痛い!!』

挿入される激痛に晶は顔をゆがめるが、

『へへっ

 へへへっ!』

舌なめずりをしながら美加はペニスを押し込み、

そして、ゆっくりと腰を動かし始めた。



この日、カフィル族に一組の夫婦が誕生した。

勇者の名前はミカ…

妻の名前はアキラ…

程なくして勇者・ミカはカフィル族随一の勇者となり、

サバンナに侵入してきた異邦人達との闘いでは

常に先陣を切っていたのであった。



ちゅんちゅん

ちちち…

「よいしょっ」

早朝、

ゴミ袋をもった婦人がゴミ集積場にやってくる。

「あらあら…

 誰が出したんだろうねぇ、

 結構古そうだけど…

 はぁこういうのは袋に詰めることになっているのに」

集積場に積まれている木彫りの人形を見ながら婦人は呆れると、

「あれ?」

その下で粉々に砕けている一体の人形を見つけた。

「まったく、

 カラスの仕業かね」

そう言いながら婦人は人形を手に取り、

そして

ポイッ!

と集積場の中に放り込んだ。

カタン…

コロコロ…

放り込まれた人形は転がり、

そして止まると、刻まれた文字を晒す。

そこには、消えかけながらも、

ミカ/アキラ…

と言う文字がそこに刻まれていたのであった。



おわり