風祭文庫・モランの館






「親友」


作・風祭玲

Vol.225





「え?ゆっこが行方不明?」

朝の教室内に蒲田美沙の驚いた声が響き渡った。

「うっううん…」

そんな彼女の反応に対してクラスメイト達の返事はどこか歯切れが悪かった。

「なんで…」

美沙がその理由を訊ねると、

クラスメイト達は小脇をツツ気合いを演じ、

やがて、一人が彼女に事情を喋ろうとしたとき、

「どうせわたしが悪いって言うんでしょう!!」

と一人の少女・指田奈々子が立ち上がると叫んだ、

「そっそんな…これは…」

彼女の剣幕に圧倒されら少女達は黙ってしまった。

「指田さん、またあなたなの」

そう美佐が言うと、

「蒲田さん…言っておきますが、

 東雲さんが大藪に入っていったのは東雲さんの意志なんですからね、

 あたしの命令じゃなくてよ」

と言うと、そのまま教室の外へと出ていってしまった。

「あっ、指田さん…」

彼女を追って数人が教室の外へと飛び出していく、

「なるほど…」

美佐は彼女の後ろ姿をにらみつけるようにして呟くと、

「どうして止めなかったの!!」

と残っていた少女達に詰め寄った。

「そっそんなこと…

 …あたし達に出来るわけ無いじゃない」

少女達は美沙に一言そう言うと、

めいめい自分の席へと向かっていった。


程なくして始まったホームルームには指田の姿はなく、

そして、担任からは昨日の夕刻、

東雲幸子が八幡の大藪に入っていったまま行方不明になった。

と告げられた。



「お疲れさまでぇす」

「はい、お疲れさん」

夜、バイトを終えた美沙はそう挨拶をしながらバイト先を出た。

ガー

内と外とを隔てるガラス戸が開くと、

外のムッとした熱気が彼女の身体を包み込む。

いつもなら、

「お疲れさま」

と言って目の前に幸子が立っていたのだが、

しかし、その彼女の姿はそこにはなかった。

「ふぅ…」

美佐は額に浮き出た汗をハンカチで押さえつつ、

「…幸子…何処に消えちゃったんだろう…」

と夜空を眺めながら呟くと

駐輪場に止めて置いといた自転車にまたがった。

シャー…

バイト先を出て程なくすると

彼女の視界に月夜を背に浮かび上がるようにして、

樹木が鬱そうと生い茂る一角が迫ってくる。

八幡さまの大藪…

そう呼ばれているこの場所は、

街の中心にある八幡神社に隣接する場所で、

その境内と繋がるようにしてまるで原生林を思わせる森が生い茂っていた。

そして、その脇の市道を美沙は自転車を押しながらゆっくりと歩く、

「この辺ね…ゆっこが消えたのは…」

昼間警察が来て検証をしたのか、

路面に残るチョークが街灯に照らし出されていた。

「みんなはハッキリとは言わないけど、

 ゆっこはココで指田のヤツになにかされて、

 そして、この中に入っていった…

 …はぁ…あたしがゆっこと一緒に帰っていればなぁ…」

と美沙は昨日の自分の行動を悔やんだ、

すると、どこからか

『…美沙…』

と彼女を呼ぶ声が流れてきた。

「?…

 誰?」

その声を聞いた美沙はピタっと足を止めると、

あたりをキョロキョロと伺い始めた。

「気のせいかな…」

首を傾げながら再び歩き出したとき、

『美沙…』

さっきよりもハッキリと彼女を呼ぶ声が耳に届いた。

「ゆっこ?」

美沙はそう声を上げると、引かれるようにして大藪に足を踏み居れる。

ガサ!!

踏まれた草が音を立てる。

『美沙…こっち…』

まるで彼女を招くように、

幸子の声は大藪の奥から聞こえてきていた。

「ゆっこ…どこにいるの?」

美沙はそう叫びながら奥へ奥へと踏み入っていく、

パキパキ

ザッザッ

高く伸びた草や木の幹から伸びる枝が美沙の行く手を妨害する。

しかし、美沙はお構いなしに進んでいった。

『美沙…こっちよ』

絡まるツタや張り出す木の根に足を取られながらも

「ゆっこ何処にいるのぉ〜っ!!」

美沙は賢明に幸子の姿を探し求めていた。

どれくらい歩いただろうか、

突然目の前が開けると、

ポッカリと開いた空間に美沙は飛び出した。

「これは…」

月明かりに照らし出される空間に美沙が呆気にとられていると、

『美沙…』

と言う声と共にセーラー服姿の少女が彼女の前に現れた。

「ゆっこっ!!、

 そんなところで何をしているのっ

 みんな探しているわよっ」

突然現れた幸子の姿に

美沙は驚きつつもそう叫ぶとそばへと寄って行った。

「…美沙…来てくれたのね」

幸子はそう呟いて近づいてくる美沙をじっと眺める。

「さぁ、帰ろう…」

やっとの思いで幸子に手が届く所まで近寄った美沙はそう言って手を伸ばすと、

「いやっ、帰らないっ」

幸子はそう叫んで彼女の手を突っぱねた。

「ゆっこ…

 何を言ってるの?

 みんなあなたのこと心配しているのよ」

彼女の行動に驚いた美沙は言い聞かせようとするが、

「そんなの嘘だもん!!」

幸子は即座に否定した。

「そんなことはないよ、

 奈々子も和泉も謝るって言っているわよ」

宥めるようにして美沙は幸子を説得するが、

「だれがそんなこと信じるモノですか…

 ねぇ…それより美沙…あたしと一緒にココで暮らさない?」

と逆に提案してきた。

「ココで暮らす?

 ゆっこ…あなた何を言っているの?」

幸子の言っていることが理解できない美沙がそう言うと、

「うふ…美沙は気づいているでしょう?

 この森の様子…」

幸子は彼女にそう諭すように言ってきた。

「違う?…」

確かに美沙が声に引かれて大藪の森に入ってから奥へ奥へと進む内に

森はまるでジャングルのような様相になり、

そして周囲の空気も変わっていた。

「…そう言えば…いくら大藪とはいっても、

 こんなに広くはないはず…」

幸子に指摘されて初めて美沙は森の異様さに気づいた。

「うふふふ…ここはねぇジャングルなのよ、

 そして、もぅ帰ることは出来ないのよ」

と幸子は自信ありげに美沙に告げる。

「ジャングル?

 帰れないって?」

幸子の言葉に美沙は混乱しながらも聞き返すと、

「そうよ、もぅあのイヤな世界には戻らなくてもいいの…」

幸子はそう呟きながら

自分の胸元へと手を持っていき、

そして、セーラーの襟に手を掛けると、

グッ

と力を入れた。

ビリビリビリ!!

セーラー服が引き裂けていく音が響き渡る。

「ゆっこ!!

 何を…
 
 え?」

彼女の行動に焦った美沙は叫んだが、

しかし、中から現れた彼女の肉体を見るなり声を詰まらせた。

「どう?逞しいでしょう…

 ジャングルでは自分の身は自分で守らなくっちゃね」

と涼しげに言う幸子の肉体からは女性らしい柔らかさは消え、

変わりに大きく横に膨らみ発達した胸板と、

腹部に規則的に並ぶ瘤がクッキリと陰影をつけその存在を誇示していた。

「ゆっこ…それは…」

驚きながら美沙が訊ねると、

「うふふ…逞しいのはココだけじゃないのよ、

 ホラ…」

驚く美沙をよそに幸子はグィと腰を突き出すと、

ムクムクムク

と彼女の股間が盛り上がり、

そしてプリーツのスカートを押し上げていった。

「そんな…

 ゆっこが男に?なった?…」

唖然としながら美沙が呟くと、

「男じゃないわ…

 あたしは勇者になったのよ、アヤニ族のね」

と幸子は笑みを浮かべて言った。

「アヤニ族?…勇者?」

なおも信じられない様子で美沙が聞き返すと、

『そうだ、その者は自ら望んでアヤニの勇者になったのだ』

と美沙の後ろから嗄れた声が響いた。

「だれ?」

美沙が慌てて振り向くと、

大きく張った木の根に一人の老人が座っていた。

『さぁ…トゥルツよ

 お前の姿を見せてやるがよい』

老人は幸子にそう言うと、

「はい…」

幸子は腰に手を持っていくと、

ジャー

っとスカートのジッパーを降ろした。

スト…

スカートが引っかかりながらも下に落ちると同時に、

ブルン!!

股間で太く固く勃起しているペニスとだらりと垂れ下がる陰嚢が露わになる。

「ひっ」

それを見た美沙は思わず顔を背けた。

「ねぇ…美沙ぁ

 あたしを見てよぉ…」

幸子はそう言いながらそのペニスに両手を添えると、

シュッシュッ

っと扱き始めた。

「あぁん…」

幸子は悶えながら腰をくねらせる。

『トゥルツよ、さぁ勇者の証を…』

老人にそう言われた幸子は、

「はい」

と返事をすると

シュッシュッ

シュッシュッ

ペニスを扱く速度を上げ始めた。

「やめて、ゆっこ、

 そんなことはしないで」

美沙が悲鳴を上げた。

しかし、幸子の手は止まることなく固く勃起するペニスを扱き続けた。

ヌチャッ

ペニスの先からこぼれだした先走りが淫らな音を立て始める。

すると幸子は

「あぁん、

 出る…
 
 出る…
 
 出ちゃう!!」

と喘ぎ声を上げると、ついに、

ピュッ!!

っと白濁した精液を空高く飛ばした。

「あぁ…いぃわ…」

射精の快感に浸る幸子を呆然と見ながら美沙は

「そんな…

 ゆっこが男になっちゃった」

と呟いていると、

「うふふ…

 男じゃないわ、アヤニ族よ」

幸子はそう返事をすると

足下に置いてあった筒のような物を取ると、

ツツツ…

っと射精してもなおも勃起し続けるペニスに被せ始めた。

「あぁん…」

亀頭が筒とこすれて感じるのか、

幸子は悶えつつゆっくりと筒を動かしていくと、

ビシビシビシ!!

ムリムリムリ…

彼女の身体に張り出していた筋と筋肉が更に発達し、

また、色白の肌が見る見る褐色から黒檀色へと染まっていった。

「あぁん…いぃ…」

ビキビキビキ!!

幸子の顔が変化していく、

「あぁ…」

厚く膨らんだ唇をパクパクと開きながら、

幸子は自分のペニスに筒に被せると

それに付いていた紐を腰に巻き付けていく、

「ハァハァ…

 ねぇ…美沙ぁ…どぅ?

 アヤニ族の勇者になったあたしは……」

黒光りする肌を月の明かりに輝かせながら幸子は男の声で美沙にそう尋ねた。

「どう…って

 ゆっこ、そんな身体になってどうするのよっ

 それじゃぁ…もぅみんなに会えないじゃない!!」

変身した幸子を眺めながら美沙が叫び声を上げると、

「美沙ったら…

 さっきから言っているでしょう…

 あたしは帰らないって…」

そう言いながら裸族の勇者となった幸子は、

筋肉が陰影をつける身体をまるで見せつけるようにして美沙に近づいてきた。

そして、

「さぁ…美沙…

 あなたもあたしと同じ勇者になって…

 そして、このジャングルで生きましょう…」

と言うと、こんどは幸子が美沙に手をさしのべた。

「さっ触らないで!!」

パシッ

咄嗟に美沙はそう叫ぶと幸子の手を払いのけたが、

しかし、先ほどから美沙の股間では

ムリムリムリ

と何かが膨れていくような感じがしていた。

そして、

「うふふ…何を言っているの美沙?

 美沙もあたしと同じ勇者になっているのよ、

 ほらっ、美沙にも生えてきたじゃないの

 勇者の証が…」

幸子はそう言いながら美沙の股間を指すと、

「あっ」

ビクン!!ビクン!!

美沙の股間にはペニスを思わせる膨らみが

まるでキノコが生長していくように盛り上がりはじめていた。

「そっそんな!!」

驚きながら美沙は成長していく肉棒を眺めていると、

「美沙も、もぅスグあたしと同じアヤニの勇者になるわ」

幸子はそう言って跪くと、

スッ

っと自分の手を美沙の股間に入れ、

そして、

下着を降ろすなり成長を続けている美沙の肉棒を握りしめた。

「あっ」

いままでに感じたことない感覚に思わず美沙が身をよじると、

「ふふふ…」

幸子は笑みを浮かべると、

バッ

と美沙のスカートをめくり上げた。

プルン

黒くて太い美沙のペニスと垂れ下がった陰嚢が月明かりに照らしだされる。

「いやぁぁぁぁ!!」

それを見た美沙は思わず悲鳴を上げたが、

しかし、幸子は

「勇者の印…」

そう呟きながら、

チュッ

っと亀頭に軽くキスをした。

「あうっ!!」

電気ショックのような快感が美沙の体の中を突き抜けていった。

それを見た幸子は一気に美沙のペニスを飲み込むと

チョロ…チョロ…

と舌でカリ首を刺激始めた。

「ひゃっ、やめて!!

 そんなこと、お願い!!」

美沙は首を振りながら幸子を振り払おうとしたが、

しかし、幸子はがっしりと美沙の太股をつかむと離さない。

チュボチュボ!!

そして幸子は盛んに首を振りながら美沙のペニスをシゴキ続けていた。

「あぁ…やめて

 お願いだから、やめて」

ジワッ

そのとき、美沙の下腹部に何かが溜まるような

しびれる感覚が徐々に広がってきていた。

「…あっ、何かが…出る…」

顎を上げて悶える美沙は快感と溜まっていくモノを必死にこらえていた。

「お願い、幸子、今すぐそれを止めて、

 じゃないと、あた、あたし…ダメ出ちゃう!!」

そう叫んだ途端、

ガクガク

美沙は2・3回激しく腰を振ると、

ブチュッ!!

っと幸子の口の中に溜まった体液を放出してしまった。

「あ…あ…あぁぁぁ…」

目を見開いてまま美沙はそう叫び、

そして、絞り出すようにして放出を続ける。

ゴクゴク…

美沙が放出する直前、

幸子は美沙のペニスを喉の奥深く飲み込むと射精に備え、

そして、

激しく放たれた精液を飲み干していた。

「(プハァ)…

 おめでとう美沙、
 
 美沙はもぅ勇者になったのよ」

ペニスを口から離した幸子はそう言いながら美沙を見上げる。

「勇者?あたしが?」

腰の力が抜け、その場に座り込んでしまった美沙が幸子に訊ねると、

「そうよ

 美沙はもぅ立派な勇者…

 さぁ、今度は美沙あなたがあたしにするのよ」

幸子は美沙にそう言うと

スッ

と立ち上がるなり、自分のペニスに被せてある筒を取った。

すると、

ブルン

美沙のと負けず劣らずのペニスが彼女の前にそびえ立った。

「さぁ…美沙…

 あたしも爆発しそうなの

 あたしがしたことをして…」

幸子はそう言うと自分のペニスを美沙の口に当てる。

「…うっ」

一瞬美沙は顔を背けようとしたが、

しかし、幸子は強引に美沙の口をこじ開けさせると、

その中にペニスを押し込んだ。

「うぐぅぅぅぅぅ」

喉の奥までペニスを押し込まれ、

反射的に美沙は吐き出そうとするが、

しかし、幸子に頭を押さえつけられているためにそれは出来ず、

腰を振り始めた幸子のなすがままだった。

ジュッジュッジュッ

「あぁ…

 あたしのペニスを
 
 美沙が…」

大きく口を開けて幸子はそう呟くと、

「ウォォォォォ!!」

っと雄叫びを上げた途端、

ジュォッ!!

美沙の中に体液を激しく放出した。

「ぐふッ」

ゴクン…

放出された体液を美沙は咽せながら飲み込む、

すると、

ミシミシミシ

ビキビキビキ

美沙の身体からそのような音が鳴り響き出すと、

いきなり、

ムリムリムリ!!

彼女の身体の筋肉が張り出し始めた。

「いっいやぁぁぁ!!」

自分の身体に起きた異変を見て美沙は悲鳴を上げる。

しかし、

ビキビキビキ!!

膨らんでいく筋肉は容赦なく美沙の身体中の筋を発達させ、

さらに、骨格をも変えていった。

「アァァァァ…」

美沙は転げ回りながらその苦しみに耐えたが、

ビリビリビリ

ついには身体の変化に付いていけなくなった服が引き裂け、

程なくして美沙は何も身につけてない裸体になってしまった。

「そんな…」

顔の形が変わっていく感覚を感じながら、

美沙は次々と抜けていく髪の毛と黒く染まっていく自分の腕を眺めていた。

「すてきよ、美沙…

 これつけようね」

幸子はそう言いながら美沙に自分がつけている筒と同じモノを見せた。

「いっいや!!」

それを見た美沙はスグに拒否したが、

しかし、彼女の後ろに回り込まれると、

スル…

っとペニスにその筒を被せられてしまった。

「あぁ…いやぁぁぁぁ!!」

自分の股間につけられた筒を見て美沙は悲鳴を上げた。

『よし、新しく勇者になったお前にはノカルと言う名を授けよう、

 さぁアヤニの勇者になった者達よ、ジャングルの掟を学ぶがいい』

美沙が裸族の勇者になったのを見届けた老人はそう告げるとその姿を消した。

「美沙…

 あたし達はずっと一緒だよ」

幸子はそう言うと美沙の腕にしがみつき、

そして、そっと美沙の股間に手を這わせた。

「お願い…

 あたしを元の姿に戻してぇぇぇ」

静まりかえったジャングルに美沙の叫びがむなしく響いた。



おわり