風祭文庫・モランの館






「ゲーム」

作・風祭玲

Vol.103





「ねぇ、何のゲームなの?

 コレ…?」

土曜日の午後、学校帰りに奈々子の家に立ち寄った亜美は、

彼女の机の上に置いてあった一枚のCD−ROMを見つけると彼女に尋ねた。

「え?なぁに?」

制服から着替え終わった奈々子は

亜美から手渡されたCD−ROMを首をかしげながら、

ひっくり返してケースの表と裏を眺めた。

「あれ…?

 あたし…こんなゲーム買った覚えはないけど…」

そう言いながら奈々子はパッケージを破ると、

中からとりだしたCDをそのままゲーム機にセットした。

すぐにTV画面にリアリティあふれる映像が映し出される。

それは、探検隊を組織してさまざまな難関をクリアして、

未開のジャングルを走破する単純といえば単純なゲームだった。

「なんだ、簡単じゃない、これ」

煎餅をかじりながら操作パッドを操作する奈々子は、

襲い掛かる猛獣を撃ち殺し、

出会った原住民達もお構いなしに次々と倒していった。

「ねぇ…

 説明書には原住民を殺すと負のポイントが貯まる。って書いてあるけど…」

ごり押しでゲームを進める奈々子の横で亜美が心配しながら言うと、

「そんなのお構いなしよっ

 オラオラ、

 どけどけどけいぃっ」

まるで日ごろの鬱憤を晴らすように、

彼女は画面に映し出される裸の姿をした住民たちを倒し、

そしてTV画面に映し出されているゲージには、

負のポイントが徐々に貯まっていた。

「もぅ…」

亜美はあきれながら彼女のゲームを眺めていた。

「はぁ…面白かった」

大陸を制圧してゲームのエンディングを眺めながら、

奈々子が感想を言っていると、

TV画面が突然変わり、

神の審判の画面に変わった。

「ねぇ…これ…」

亜美が画面を指差す、

「え?なにこれ?」

やがて画面の中では探検隊に審判が下った。

すると裸族の男達が現れて探検隊を襲うと

探検隊はあっという間に原住民と同じ姿にされてしまった。

「もぅ、気分よくゲームを進めてきたのに気味悪いわねぇ」

奈々子はそう文句を言いながら、

ブチっ

と電源を切ると、

「あ〜ぁ…」

残念そうに亜美は声をあげながら

真っ暗になったTV画面を見つめていた。



「じゃおやすみぃ…」

結局、そのまま奈々子の所に泊まることになった亜美と奈々子が

お互いにそう言い合って就寝したのは夜中の1時を回った頃で、

彼女達は昼間の疲れもあってすぐに寝入ってしまった。

しかし…どれくらい経った頃だろうか…

亜美は妙な息苦しさのために目を覚ました。

「あっついっ」

そう叫びベッドから飛び上がると、

部屋の異様な景色に驚いた。

「うわぁぁ〜っ、

 なにこれぇ〜」

そう、驚く亜美が見たのは部屋中に植物が生い茂り、

まるでジャングルの様相となった室内だった。

「ん?、どうしたの」

亜美の声に寝ぼけ眼の奈々子が起き上がると、

「ちょちょっと、

 ヤダ、どうしたのよ」

奈々子も亜美と同じように驚きの声をあげた。

キョキョキョキョ…

どこからか動物の鳴く声が響く、

「ねぇ…、何か飼っているの?」

恐る恐る亜美が訊ねると、

「こんな鳴き声の動物なんて飼って居るわけないでしょう」

と怯えながら奈々子が答えた。

ジッと二人で固まっていると、

「ねぇ、あれ…」

何かを見つけた亜美が部屋の一点を指差した。

「なっ」

そこには電気を消したはずのTVが点き、

それどころか部屋中を覆っている植物は、

そのTVの画面の中から生え出していたのだった。

「いやだぁ…」

それを見た奈々子が声をあげる。

すると、

「見つけたぞ…」

突如男の声が部屋に響いた。

「え?」

「なに?」

二人がキョロキョロしていると、

TV画面の中から筋骨逞しいのペニスケース姿の裸族の男達が

次々と出てくると二人を取り囲んだ、

「なっなによ、これっ」

奈々子が叫び声をあげる。

裸族の中から一人が二人の前に出ると

「よくも我々を痛めつけてくれたな、

 審判は降りた。

 さぁ、お前たちも「ゴザガ」をつけるんだ」

と言って、奈々子達に自分達がしているのと同じペニスケースをかざした。

「誰がそんなのをつけるものですか」

「イヤよ」

奈々子と亜美が拒むと、

二人の前に立った男は、奈々子のパジャマを指差し

「そのようなものを、お前たちが着る資格はない」

と言い放ち、そして

「嫌なら、我々が着せるまでだ」

そう言うと男達が奈々子に飛びかかるなり手足を押さえつけた。

「いやっやめて」

奈々子はそう言いながら手足をばたつかせて抵抗したが、

しかし、男達は奈々子のパジャマを脱がせると言うより、

引き裂くようにして彼女からはぎ取リはじめた。

「いや、いや、いやっ」

奈々子の悲鳴が上がる。

そして男達の手が奈々子のパンティを掴むと一気に引き摺り下ろしてしまった。

「いやぁ〜っ」

奈々子の悲鳴が部屋中に響く、

「ちょちょっと、

 あたしたちは女の子だから

 そのようなものは身に付けられません」

気丈に亜美が男達に言うと、

「そうか、お前達は女か?」

一人の男が亜美に言うと、

「それはどうかな?」

別の一人がそう言いながら奈々子の股間に手をもっていった。

そして、彼女の何かをつかむとグィっと引っ張った。

「ああっ!!」

奈々子が思わず声を上げた。

すると、

ニューーッ

彼らの手に引っ張られて細い肉の棒が奈々子の股間から伸びて行く。

「そんなぁ」

それを見た亜美は呆気にとられた。

「よし、これなら、ゴザガをつけられるだろう」

そういう男達の手には20cmほどに伸び、

さらに太くなった奈々子の肉棒が握られていた。

男達は、奈々子の肉の棒にゴザガを被せ、

それに括り付けていた紐を彼女の体に巻き付て固定すると

「これで、お前は我々の仲間だ」

と言って奈々子を解放した。

開放された奈々子が、

「ひぃ〜」

っと自分の体につけられたゴザガに手がふれたとたん。

ビクンッ!!

奈々子の身体が波打った。

「え?」

っと亜美は奈々子の様子をうかがう。

すると奈々子は、

「ウッ」

っとうなり声をあげるとその場にうずくまった。

やがて苦しそうな息づかいと合わせるように奈々子の身体に変化が起きた。

はぁはぁ…

ビキビキビキ!!

息づかいに合わせるように彼女の筋肉が波打ち、

そして盛り上がりはじめる。

また、それに合わせるように色白の彼女の肌が、

まるでインクが染み出すように黒く染まっていった。

「なっ奈々子…」

亜美は自分の目の前で起きている事が信じられなかった。

奈々子の変化はさらに続き、

ムキムキムキ…

と彼女の身体が徐々に大きくなっていくと、

長い髪の毛がハラハラと抜け落ちはじめた。

ウッウッ…

こうして奈々子は亜美の目の前で裸族の男へと変身していった。

「どうだ…」

男達は、奈々子のゴザガを取ると、

亜美にさっきまでの細い肉の棒ではなく、

逞しくなったペニスを亜美に見せた。

「あぁ……見ないで」

いつの間にか男の声になった奈々子のか細い声が木霊する。

「ふふふふ…」

「コレで終わりではないぞ」

男達は奈々子にそう言うと、

ムギュッ!!

っと奈々子のペニスを鷲掴みにした。

ビクン!!

奈々子の身体が反応する。

「なっ何をするの?」

生えたばかりのペニスを掴まれて感じながら奈々子が訊ねると、

「こうするのさ」

男達はそう言いながら、

ズィ

ズィ

っと奈々子のペニスを扱き始めた。

「いやっ

 止めて!!
 
 あん!!
 
 感じちゃう!!」

あまりにモノの快感に奈々子は悲鳴を上げた。

「ふふふふ」

しかし男達は止めることなく奈々子のペニスをしごき続ける。

「あぁ…

 止めて…
 
 あぁ…
 
 何かが出る!!」

口をパクパクさせながら奈々子が声を上げると、

「さぁ、出すんだ。

 出せばお前はオレ達と同じ男だ」

と男達は容赦なく奈々子のペニスをしごき続けた。

「だっダメ!!

 出ちゃう!!」

奈々子の悲鳴が上がると同時に、

ブシュッ!!

奈々子のペニスから白濁した精液が激しく噴出した。

「はぁはぁ」

肩で息をしている奈々子を見ながら、

「ようし…お前は我らと同じ仲間だ」

男達は満足そうに告げると、

そのまま亜美の方を見るなり、

「さぁ次はお前だ!!」

そういって、男達の手は亜美へと向かいだした。

「いっいやぁぁぁぁぁ」

亜美の悲鳴が部屋にこだまする。



翌朝、奈々子の家族が彼女の部屋を空けたとき、

部屋の中には2人の姿はなく、

つけっ放しのTVとエンディングを流しつづけるゲーム機があった。

そして、その画面にはペニスケース姿の裸の男達の様子が映し出されていた。



おわり