風祭文庫・モラン変身の館






「モランへの道」
(前編)



作・風祭玲

Vol.592





『おーぃっ、ムカンベ。

 おまえの息子はどうした、

 姿が見えないみたいだが』

陽炎が立つマサイ村に男の声が響く、

『あぁ…

 クニに返したわ』

その声に小屋の前で目を閉じ座り込んでいた

マサイ村の長・ムカンベはうっすらと目をあけ、

目の前に立つ男に向かって返事をする。

『ん?

 そうかよ、

 結局、音を上げたのかよ、

 モランになりたい。

 って言うから人が鍛えてやっているのに、

 だらしがないな』

サクッ!

男は手にしていた槍を地面に突き刺すと、

身につけている朱染めの衣・シュカを直しながら、

スッ

挙げた片足の先を隣にある片方の膝脇につける仕草をすると、

『モタイは逃げたわけではない』

その声と共にムカンベの後ろに

黒く光る肌を晒らす逞しいマサイの戦士・モランが姿を見せるなりそう告げると、

『ムクイ…

 おっお前がそういうなら…』

と男は驚きながら返事をし、

『じゃっ

 モタイが戻ってきたら、知らせてくれ、

 俺、どこからでも駆けつけるからさ』

と言い残して男は去っていく。

『ふんっ

 まったく

 モタイは逃げ帰った訳じゃない』

男の後ろ姿に向かってムカンベをそういうと、

『そうだ、

 モランとなるための試練を受けに行ったのだ』

続いてムクイも同じようにつぶやき、

雲一つ無い、青い空を見上げた。



ゴォォォォ…

その青い空を一機の飛行機がひたすら東へと向かって飛行し、

機内の席にはアフリカ独特の色遣いのシャツにスカートを着込んだ一人の女性、

三枝由美子が座っていた。

「ふぅ…

 日本まであと少しか…」

時計を見ながら由美子はそうつぶやくと、

ぐーっと、

椅子を押し倒す。

3年前、

由美子はこの飛行機に乗って憧れのサバンナへと向かい、

そして、いま日本に向かっている。

しかし、由美子にとってこの旅はただの帰国ではなかった。

そう、これから彼女にとって乗り越えなくてはならない、

試練を受けに行くためのためだった。

「あたし…

 大丈夫かな…」

そうつぶやきながら由美子は自分の手を目線までに挙げると、

日に焼けているというには黒くなりすぎている自分の肌を見つめる。

「はぁ、

 こうしてみるとあたし、

 すっかりモランになっているのね…」

シャツの袖口から覗く筋肉が張った二の腕や、

バストのごとく胸を膨らませる胸板をさすると、

チャラ…

たすき掛けのように左右より胸にかかるトンボ玉の胸飾りが

かすかに音を立てた。

「!!っ」

その音に由美子は自分の身体の変わり様を再認識をすると、

ムクッ!!

スカートが覆う股間に小さな膨らみが姿を見せ、

影を作り上げる。

「あっ!」

それを見た途端、由美子はあわてて股間を押さえると、

キョロキョロと周囲を見渡した。



そう、サバンナで過ごしたこの3年間の生活は由美子の肉体を

大きく変貌させてしまっていたのであった。

無論、それははただ生活していただけでもたらされた変化であるわけでなく、

サバンナの過酷な環境で遊牧生活を送るマサイ、

その長・ムカンベの養子となって以降、

由美子に施された数々の秘術によるものであった。

そして、東洋人女性としての面影が残る顔と背の低さに目をつぶれば、

マサイの象徴である朱染めのシュカを身にまといサバンナを歩くその姿は

どこから見てもマサイの戦士・モランとしか見えないくらいにまでなっていたのであった。

「お父さん、

 お母さん、

 あたしのこの姿見たらなんて言うかな…」

土の臭いとかすかにアンモニア臭を放つ、

オレンジ色に染まった紅髪をもてあそびながら由美子は

眼下に見える雲海を眺めながらそうつぶやくと、

ムクッ

ムクムクッ!!

再び股間がうごめき出した。

「あっ

 だっダメ!!!」

その感触に由美子は思わず声を上げて股間を押さえ込むと、

「ん?」

隣の席に座る白人男性が怪訝そうに由美子を見た。

「いっいえっ」

その視線に由美子は笑ってごまかすと、

「………」

男性は由美子に向けていた視線をそらし、

手元の英字新聞へと戻す。

「はぁ……

 男の人のオチンチンって大変なのね…」

場を何とかしのいだ由美子はそうつぶやきながら、

いきり立つ股間を鎮めるように、

ギュッ!

っと股間を押さえこんだ。

本来ならこのような格好をするのは由美子にとって本意ではなかったのだが、

しかし、いくらアフリカ・サバンナで暮らしてきたとはいえ、

シュカを巻いた姿で帰宅することはできなかったので、

向こうを立つときに日本の街を歩いてもおかしくない柄のシャツとスカートを買い、

また、下着も3年ぶりに女物の下着を手に入れ、身につけているのだが、

しかし、すっかりマサイの男の姿になってしまっていた由美子にとって、

3年ぶりとなる下着の履き心地の悪さに、

「あぁあたしって昔はこんなものが履いていたんだ」

という不思議な気持ちになっていたのだが、

けど、そのパンティの中では象の鼻を思わせるマサイのペニスが

とぐろを巻きながらスカートを押し上げていたのであった。



「えっえーと、

 あっこれ?

 あの、向こうでの生活がちょっと長かったので…

 それと、髪は雰囲気を味わいと思って…染めました」

入国審査でパスポートの写真と見比べる係員に由美子は

肌の黒さと結い上げた紅髪の理由をあたふたしながら説明し、

なんとか、そこをクリアすると、

寒風吹きすさぶターミナルビルの玄関に立つ。

「さっ寒い…

 そっか、日本の冬ってこんな感じだっけ…」

3年ぶりとなる故国の土を踏みしめながら由美子は

サバンナとの環境の違いをひとり戸惑いながら感じていると、

ムリッ!

その股間をペニスが軽く叩く。

「あん、

 ダメ…まだ早いわ」

それをシンバの前にして萎縮する若いモランの背中を叩くように感じた由美子は、

自分がモランの末席にいることを再確認すると、

ムカンベとムクイに交わした約束を思い出し、

それを胸に秘め自分の故郷へと向かっていった。



由美子がマサイの戦士にあこがれるようになったのは、

小学校高学年のことであった。

ふと目にした広告に載っていたマサイ戦士の姿に

逞しさと美しさを感じた由美子はたちまち虜となり、

マサイの戦士に会ってみたい、

そして…いつしか自分自身が戦士になってみたい。

と言う妄想を持つようになっていったが、

しかし、そのような願望はまさに夢物語の世界であった。

けど、由美子は夢をあきらめはしなかった。

3年前、貯めたバイト代でついに由美子はアフリカ・サバンナの大地に立ち

「うわぁぁ…

 広い…」

そのサバンナの広さに思わず声を失い。

「こんなところで戦士として生きて行きたい」

広大なサバンナを見渡しながら由美子の思いはさらにふくらんでいく、

そして、

向かったマサイ村でガイドとマサイが話した話が

そんな由美子の運命を大きく変えることになってしまった。

それは、

「ここよりも奥にあるマサイ村に住むムカンベと言う長が操る秘術がある。

 なんと、その秘術はたとえ異邦人であっても、

 また女であっても、

 見事マサイの戦士・モランへとしてしまう秘術」

その話を聞いた由美子は

「モランになりたい。

 という自分の目的が叶えられる」

と喜びでいっぱいになり、

即座にガイドを通して話を聞いたが、

しかし、肝心のマサイはあまり詳しいことが判らず、

由美子を苛立たせるだけであった。

「もぅ、いいわっ

 あたし、探す」

あくまでうわさ話というマサイに向かって由美子はそう啖呵を切ると、

引き留めるガイドを振り払い、

由美子は単身サバンナへと分け入っていった。

無論、日本人の、しかも女性である由美子が捜し出せるほど

サバンナは甘くはなかった。

幾度もピンチを乗り越えて由美子が

秘術を操るというムカンベの元にたどり着いたときは、

すでに半年の月日が流れていたのであった。

『はぁ、マサイになりたいだとぉ?』

初対面の長・ムカンベは由美子の申し出にあっけにとられるが、

由美子は引き下がらなかった。

『ダメだ、ダメだ

 帰った方がいい、

 わしはおまえさんをモランにしてやるほど、

 お人好しではない』

手にしている杖を振り上げながら老齢のムカンベは声を荒げるものの、

決して由美子は怯まず願い出る。

そして、そんな駆け引きを続けていたある日の夕方、

『仕方がない、

 どうしても…と言うなら…』

由美子の熱意についに折れたのか、

ムカンベはそう言い出すと、

一人のマサイの戦士・ムクイを由美子の前に引き出した。

「あっ」

観光のための偽モランではない。

正真正銘、百戦錬磨を思わせるモランの登場に由美子は呆気にとられ、

そして見入ってしまう中、

『なんだ、ムカンベ、

 用があるというので来たのだが』

獲物を見つめるライオンのごとく視線を放ちながらムクイは尋ねると、

『あぁ、

 この者をモランとして鍛えてやってくれないか』

由美子を指さしながらムカンベはそう返事をする。

「え?」

ムカンベのその言葉に由美子は驚くと、

『おっおいっ、

 いきなりなにを言い出すんだ』

その言葉にムクイの方がさらに驚きの声を上げた。

すると、

『おいっ、お前っ』

ムカンベは由美子を指さし声を上げると、

『お前…

 モランになりたい。と言う言葉に決して嘘偽りは無いな』

と尋ねると、

『はいっ』

由美子はマサイの言葉で返事をする。

『どんなに厳しい辛い試練でも受けるなっ』

『はいっ』

『何をされても我慢するんだぞ』

『はいっ』

『……と言う訳じゃ、

 こいつ、見てくれはアレだが、

 モランとしての素質はあるとみた』

由美子の返事を聞いたムカンベはムクイの肩を叩き、

そうささやくと、

『やれやれ、

 あんたの道楽にまた付き合わせられるのか』

ムクイは染めた紅髪を掻きながら呆れたような表情をしてみせ、

『ふーん、

 意気込みだけは認めてやるが、

 さて、どこまで耐えられるかな、

 言っておくが途中で逃げ出すような事をすれば、

 私の名誉のため

 どこまででも追いかけ、

 そして、この槍で串刺しにするからなっ』

チャッ

由美子ののど元に槍を突きつけながらムクイは覚悟を尋ねると、

『お願いします。

 あたし、モランになりたいんです』

と由美子は答えた。

『ふんっ

 今のその言葉、

 後悔しても知らないからな』

由美子の覚悟を聞いたムクイは脅しをかけると、

『その服を脱げ、

 モランには不釣り合いだ』

と指摘する。

『はっはいっ』

その言葉に由美子はあわてて着ていたシャツに手をかけると、

『あっのぅ…』

とムクイに聞き返した。

『なんだ?』

『脱ぐのはいいんですが、

 代わりに何か着るものはあるのでしょうか?』

由美子はムクイが着ているものと同じシュカが貰えると思いながら尋ねると、

『何を言うんだ、

 モランになるにあたって貰えるものは何もない。

 すべて自分の力で得るのだ、

 もし、何もなければ裸でいることだ』

とムクイは告げた。

「そんな…」

その言葉に由美子は驚くと、

『どうした、

 さっきお前が言ったことは嘘なのか?』

とどんな試練でも受けると答えた由美子の言葉を指摘する。

『いっいえっ』

その言葉に由美子は大急ぎで着ていた服を脱ぎ捨てると、

『おっお願いします』

真っ赤な顔をしながら由美子は全裸の姿を晒す。

『ふんっ』

それを見たムクイは鼻を鳴らすと、

『やれやれ、

 そんな格好でサバンナを彷徨かれては困るからな

 これでも着ろ、

 わしがくれてやる分なら問題ないじゃろ』

様子を見ていたムカンベが小屋の奥から古びた布を持ってくるなり、

由美子に向かって放り投げた。

「うっ」

様々な臭いが混ざったその布にを受け取った瞬間、

由美子は思わず顔を背けるが、

『そのシュカはわしの死んだ息子・モタイが着ていたものじゃ、

 お前はいまからモタイとなるのじゃ』

と由美子を指さしそう告げる。

『モタイ?』

ムキンバのその言葉に由美子はドキリとしながら

渡されたシュカを見ていると、

『何をしている。

 さっさと着ないか』

苛立ったような表情でムクイが急かせる。

『はっはいっ』

その声に由美子はシュカの素性に躊躇いを感じつつも、

このままでは全裸のままで過ごさなければならなくなる不安も手伝い、

自分の身体に見よう見まねでシュカを書き付け始めた。

すると、

『何をやっているんだ、

 これはこうするんだ』

由美子の様子を見ていたムクイがしびれを切らせ、

いきなりシュカの着付けをしてみせると、

『ほれ、コレを履け、

 それに、コレもいるな…』

とムキンバは由美子に灼熱のサバンナを歩くための履き物と、

赤・白・黄の3色のトンボ玉で出来た胸飾りを1対を渡し、

それを身につけさせた。

そして、程なくしてムクイと同じ姿となった由美子がそこに立っていた。

『うむっ

 格好だけはモランじゃが、

 さぁて、

 じゃぁ頼んだぞ』

そんな由美子の姿を見ながら

ムカンベはムクイにこれからのことを託すると背を向ける。

『あっあのぅ…』

そんなムカンベに由美子は声をかけようとすると、

『お前に秘術を施すのはずっと先の話じゃ、

 まずはお前自身モランとして鍛えなければならない。

 見せて貰うぞ、
 
 お前がムンバシの名を継ぐのに相応しいかどうか』

と言いながらムカンベは小屋の中へと消えて行き、

そして、その日から由美子がモランになるために厳しい修行が始まったのであった。



『どうした、もぅダメか』

『そんな、もぅ歩けません』

『なら置いて行くまでだ』

『あっ…』

炎熱のサバンナでへこたれかけた由美子に

モランは決して気遣うことなく、冷たく付き放ち、

またある時は、

『ゴブッ!』

『大事な食べ物だ、

 心して飲むんだ』

牛の乳と血で作られたマサイミルクを飲まされ、

そして、ある時は、

『何をしているっ

 シンバはそっちに行ったぞ』

牛を狙うシンバ(ライオン)を追い払う事もさせられた。

そんな中、

由美子にとって一番ショックだったのが、

メリッ!

「くっ!」

メリメリメリ!!

「うあぁぁっ!」

『声を上げるなっ』

「うくっ!」

夜の宿営地で行われる儀式であった。

ハァハァハァ

『どうした、

 モランなら皆受ける試練だ』

凶器のごとく固く勃起した黒い肉棒・ペニスを

由美子の菊門にめり込ませながらムクイは言う。

『はっはいっ』

メリメリメリ!!

『うぐっぅぅぅ

 くはぁ!!

 いっ痛い…

 そっそれに、熱い!!!

 うっうがぁぁ!!』

排泄しか知らない小さな穴を無理矢理こじ開け、

身体の奥へ奥へと進入してくる熱気を帯びた激痛に

由美子は白目を剥き、声を上げ続ける。

しかし、そんな由美子にかまわず、

ズブッ!!

クムイのペニスは力を溜て一気に突くと、

ズズズズズ!!!

今度は引き抜き始めた。

『うがぁぁぁ!!!

(引っ張られるぅぅ!)』

入ってくるときの倍以上の早さで抜かれていく激痛に、

由美子はさらに声を上げると、

ズブッ!!

また潜り込んできた。

『うごぉわぁっ』

『うるさいぞお前、

 そんな口利けなくしてやる』

悲鳴を上げる由美子に向かってムクイはそう告げると、

グチュッ

グチュッ

グチュッ

盛んに腰を振り始めた。

『うごぉ

 うごぉ

 うごぉ

 うごぉ!!』

ムクイが腰を動かすごとに由美子は悲鳴を上げ、

そして、その悲鳴の数だけ、

由美子の菊門から肉棒が伸び、そして縮む。

やがて、

『うっうぉぉぉぉ!!』

雄獣が雄叫びを上げるかのような声をあげ、

ジュッ!!!

由美子の体内へと熱い体液を放ち、

すると、それと同時に

『うっあぁぁぁぁっ』

身体の奥深くに放たれた灼熱の体液を身体全体で感じつつ、

由美子も絶頂を迎えると、

ジャッ!!

犯されることが無かった女の秘部より夥しい愛液を吹きだしてしまった。

ピチャッ…

『ふっなんだこれは…』

赤い大地を黒く染めた愛液を足先で蹴散らせながら

ムクイは軽蔑をした視線で由美子を見るが、

しかし、由美子にはそれに反論するだけの力はなく、

赤茶けた砂の上にぐったりと倒れたままだったが、

しかし、ムクイは決っして手加減することなく、

それどころか日増しに由美子に過酷な試練を与えていったのであった。



そんなある夜、

グチョグチョグチョ!!

『うぉぉぉぉっ!!!』

『うわぁぁぁっ!!!』

行きずりのモラン達に由美子は次々と肛門を犯され、

そして、彼らが放つ大量の体液を飲み込みながら絶頂に達したとき、

ムリッ!!

由美子の股間で何かが膨らみ、

「!!」

すぐにその感覚が由美子本人に伝わった。

「なっなに?」

ムクッ!!

股間に姿を見せた膨らみに向かって由美子が手を伸ばすと、

ムルン!!!

その指先に柔らかい肉の固まりの感触と共に

ビクン!!

「ひゃうん」

由美子の身体の中を快感が突き抜けていった。

すると、

『ふんっ

 やっと、イリガが出たか

 随分かかったな』

そんな由美子の様子を腰掛けながら見ていたムクイが、

にやけるように白い歯を見せる。

『イリガ?』

ムクイの口からでたその単語を由美子は復唱すると、

『そうだ、

 毎晩、モランの魂を飲み込み続けたので、

 イリガのないお前にイリガが出たのだ。

 お前のイリガはやがてこのような姿になる』

ムクイはそう言いながら股間を覆うシュカをたくし上げて見せると、

ブルンッ

股間から下がる漆黒のペニスを見せつけた。

『そっそれって』

ペニスを見据えながら由美子は驚くと、

『そうだ、コレがモランのイリガだ

 お前のイリガはまだ赤ん坊のイリガだ、

 だが、やがてこのような姿になる。

 そのとき、お前はモランになる』

由美子に向かってムクイはそう言うと、

『あっあたし…

 男になるんだ…』

由美子は自分の股間に顔を出した親指ほどの肉塊に視線を落とした。

こうして、由美子の股間に生えたイリガは、

モランの魂を注がれるたびに成長を続け、

程なくして、括れを作り始めると、

側面の一部を巻き込むようにして鈴口を思わせる穴を作り、

「あっ、

 オシッコが…」

シャァァァ!!!

ついにその穴より小便を吹き出すようになってしまった。

また、

イリガの成長に合わせるように由美子自身の体つきも変わりはじめ、

走らされせるたびに上下に動いていた乳房が

吸い込まれるようにして消えてゆくと、

代わりに分厚い胸板が成長し、

また、手や足、そして腹筋など体中の筋肉が発達してゆくと、

ブンッ!!

……………ザンッ!!

獲物めがけて由美子が投げる槍の飛距離も飛躍的にのびていった。



『はぁはぁはぁ』

『ふんっ

 なんとか俺についてこられるようになったなっ』

炎天下のサバンナをひたすら走り続けていたムクイが立ち止まり、

そのすぐ後で露わになっている肩を上下に揺らす由美子を一目見ると、

『どれ、見せてみろ』

と言うなり由美子の股間に手を入れた。

『あっ』

少し低くなった声色で由美子は思わず声を上げると、

ムニムニ…

『ふんっ

 だいぶイリガらしくなたな』

由美子の股間で下がるイリガの感触を確かめがらムクイはつぶやく。

『はっはい…』

ムクイのその言葉に由美子は顔を背けると、

『なぜ、横を向く、

 お前もモランなら私を見るんだ』

ムクイはそう怒鳴ると、

ギュッ!

っと由美子のペニスを鷲掴みにした。

『(あっ)は…い』

その言葉と握りしめられる感覚に由美子はムクイの方を見ると、

『さて、

 そろそろ、その髪も何とかしないとな…』

と言いながらムクイは黒くて長い由美子の髪に触ると、

その感触を確かめていた。






つづく