風祭文庫・尼僧変身の館






「尼寺の秘密」

作・風祭玲

Vol.523




そこにお寺があるのはずっと以前から知っていた。

しかし、その寺が尼僧・尼さんが居る尼寺であることを知ったのはつい最近のことで、

それ以降、その尼寺の存在は僕の心の底に常に引っかかっていた。

尼さん…

その言葉の響きから来る淫靡なイメージが僕の心を大きく乱す。

そして、そんなある日、

「うそっ」

僕はその尼寺の隠された秘密を知り驚きの声を上げた。

「本当なのか?」

信じられないと言う顔をする僕に、

「そう、本当の話…」

と囁くようにして僕の前に座る人物は告げた。

「………」

なおも信じられない表情を僕がし続けていると、

「…自分の目で確かめてみる?」

その人物はそう言うなり席を立った。

「あっ待って…」

それを見た僕は慌てて腰を上げると、

「ふふ…」

振り返りながら含み笑いをする人物の後を追った。

それから小一時間後…

僕はその尼寺の正門の前に立っていた。

「どうした?」

僕を置いて先に正門を潜り抜けた人物はそう促すと、

「うっ

 うんっ」

僕は覚悟を決め、正門をゆっくりと抜けていく、

そして、その瞬間、

フワッ!!

正門を境にして空気が一変した。

「え?」

いきなり変わった空気に僕が驚くと、

「気づきました?」

と人物は僕に聞いてくる。

「うっ(コクリ)」

人物のその言葉に僕は頷き、

「これがこの寺の空気なのか?」

と聞き返した。

「えぇ…

 ずっと下界に居た辰彦にはきついかも知れないけど

 でもとても清清しい空気でしょう…」

と人物は黒衣と黄袈裟を翻しながらそう返事をする。

「うっ…」

その言葉に僕は口をつぐむと、

「ふふ…

 さぁ行きましょう、

 浄心尼様がお待ちですよ」

とやさしく告げた。



「ようこそ…」

「あっはい…」

僕が客間に通されると、

程なくして一人の尼僧が現れた。

名前を浄心尼と紹介されたのだが、

しかし、その名前の響きよりも尼僧頭巾より覗くその視線に

僕に身体はまるで金縛りに逢ったかのように動かなくなってしまった。

「ふふ…

 どうなされました?」

僕の正面に正座した浄心尼は僕の心の奥底を覗き込むように見つめ話しかけてくると、

「いっいえ…」

僕は視線を逸らし返事をする。

すると、

「そうですか?」

まるで、生け捕りにしたネズミにちょっかいを出すネコのような目つきで僕を見ると、

「あなたが今日、この尼寺に参じたのはあなたが求めるものがこの尼寺にあるから…

 なのでしょう?」

とまるで僕の心の底を見透かすように逆に尋ねてきた。

「え?」

浄心尼のその言葉に僕はハッとすると、

「辰彦は浄心尼様にお願いがあるのですよ」

その声と共に僕をこの尼寺へと導いたあの人物、

そう、黒衣に黄袈裟、白い尼僧頭巾を被った尼僧が客間に入ってきた。

「……」

その尼僧を僕はジッと横目で見ていると、

「辰彦…

 言ってみたら…?」

と尼僧は僕を促す。

「……」

「さてなんでしょう?」

黙ったままの僕を浄心尼は見据えながら聞き返すと、

「………

 あの…

 その…」

と僕は口を濁した。

すると、

「辰彦っ

 ハッキリと言えよ。

 尼になりたい。と、

 僕の様に尼僧となって御仏に仕える身体になりたい…とな」

なかなか煮え切らない僕に痺れを切らした尼僧はそう声を上げた。

「え?

 僕のように…って

 あなたは…」

尼僧の口よりでた男言葉に僕はビックリすると、

「まだ気がつかないのか?

 僕だよ、辰彦。

 隆だよ」

そう言いながら尼僧は頭を覆っている頭巾を外し、

蒼い剃り跡が光る頭を晒す。

そして、その少年のような顔に僕はハッとすると、

「たっ隆…

 君は…隆だったのか」

いま僕に怒鳴った尼僧は僕の親友だった隆が尼にされた姿だった。

1週間ほど前に隆は行方不明になり、

そして今日、僕の前に尼僧・志光となって姿をみせたのであった。

まさか、あの隆が尼になっていただなんて…

最初、この話を聞いたときは僕は信じられなかった。

ひょっとして、僕の秘めた思いを何らかの手段で知った不埒者が僕を騙しているのでは、

とも思ったが、

しかし、隆は女に、尼になった自分の身体を僕に晒し、

そして、僕にこう告げたのであった。

「辰彦…

 お前、尼になりたかったんだろう?

 実は俺もだったんだ。

 さぁ、どうする?

 お前、尼になりたいのなら俺について来い、

 そして、自分の目で確かめてみれば?」

というなり席を立ったのであった。



長い沈黙の時間が過ぎていく、

「あっいっいや、

 もぅ、じょっ冗談ですよ、

 男が尼になんて…

 あはは、

 志光さんも冗談がキツイんだから」

浄心尼の視線に臆した僕は慌てて言い繕うと笑ってごまかした。

すると、

「いえ…

 君が希望するのであるなら、

 その限りではありませんですよ」

落ち着いた表情の浄心尼は僕に向かってそう言い、

「男が尼になれないなんて、

 初めから決め付けてはいけませんですよ」

と諭すように告げた。

「え…」

思いがけない浄心尼のその言葉に僕の手が止まると、

スクッ

浄心尼は徐に立ち上がり、

そして、僕の背後に回り背後からそっと身体を寄せてきた。

「あっあのぅ」

浄心尼の衣から漂ってくる抹香の臭いに包まれた僕はドギマギしながら返事をすると、

「ふふ…

 尼になるなんて簡単なのですよ」

と浄心尼は僕の耳元で囁いた。

「…かっ簡単…ですか?」

緊張のためか喉をカラカラにしながら僕は返事をすると、

コクリ

浄心尼は目を閉じ静に頷く。

「そんな…

 男が簡単に尼になんて…」

浄心尼の返答に僕は困惑をしながら尋ねると、

「ふふっ

 何を言うのです?

 男だから尼になれない…

 確かにその言葉は真実です。

 でも、女なら尼になれます。

 これももまた真実です。

 それから、女になってしまえば言いのですよ、

 君がね。

 この志光尼が尼になた時と同じように

 君が女になってしまえば、晴れて尼になれますわ」

スス…

そう言いながら浄心尼は僕の胸元に白い手を潜り込ませた。

「おっ女に…

 なんて、そんなこと…

 簡単には…」

スススス…

自分の胸周りで這いずり回る浄心尼の手の感触に感じながら僕は言い返すと、

クニッ!!

浄心尼は片手で僕の胸を軽く摘み、

そして、もう片方の手を股間へを潜り込ませて、

「ふふ

 簡単ですわ、

 君のここにオッパイを膨らませて、

 そして、こっちにはオマンコをつけてしまえばいいんですよ」

と囁いた。

「そんなこと…」

「出来ますわ、

 私の法術を用いれば…」

「えぇ!!」

思いがけない浄心尼の言葉に僕は声を上げると、

「その声も女の子らしくして上げましょう

 ふふ、君ならさぞかし可愛い尼になるでしょうねぇ」

と言いながら舐めるような視線で僕を見た。

「ゴクリ…」

まるで蛇に睨まれた蛙の如く生唾を飲み込むと、

「さぁて…

 では、君の望みどおり、尼にしてあげましょう」

僕に向かって浄心尼がそう言うや否や、

着ているシャツを鷲づかみにすると、

バッ!!

っとたくし上げた。

「あっ」

いきなり自分の腹部から胸部にかけてが露になると、

僕は慌てて胸を隠そうとした。

すると、

「ダメよ」

それを見た浄心尼は僕の腕を握り締めると一言そう告げ、

そして、

「うふっ

 ここにはオッパイを作るんだから、

 むやみに隠さないの」

と忠告をした。

「僕のオッパイを…」

浄心尼のその言葉を僕が復唱すると、

「そう、君のオッパイを膨らませてあげる

 さぁ、力を抜いて…」

両手で僕の胸を揉みながら浄心尼は指示をした。

「えっえぇ!」

その言葉に僕は困惑をするが、

しかし、

クニッ

クニッ

浄心尼の腕が動き、

そして、その動きに合わせて彼女の手が僕の胸を揉むと、

その度に僕の胸に電撃のようなショックが走る。

ビクン

「あっ」

ビクン

「あっ」

「ふふっ

 感じる?」

ビクン!!

「くはっ

 なっなん…か、

 むっ胸が熱い…

 いっ痛い…」

浄心尼の問いかけに僕は額から汗を噴出しながら訴えると、

「ふふ…

 君のオッパイ、

 段々膨らんできているわ、

 それに、乳首も大きく、ピンク色になっているわよ」

と浄心尼は僕の胸の変化を告げる。

「えぇ!!

 オッパイがぁ?」

浄心尼の言葉に僕は目を丸くすると、

「そうよ、

 ほらぁ」

笑みを浮かべるように浄心尼はそう言うと、

指でグリグリっと乳首を弄んだ。

その瞬間、

「あひっ!!!」

ビクン!!

強烈な快感が僕の身体の中を走り抜けると、

僕の身体が大きく跳ね上がり、

プルン!!

っと僕の胸から膨らまされた乳房が揺れた。

「あら、

 すっかり敏感になって…

 ふふ…

 綺麗なオッパイよ

 ほらっ

 見事なCカップ…」

僕に向かって浄心尼はそう言うと

すっかり膨らんでしまった乳房を見せ付けるように持ち上げた。

「あぁ…

 僕の胸にオッパイが…」

衝撃の光景なのに僕は半ば夢心地で自分の乳房を見つめていると

「さぁ、

 次はオマンコを作ってあげましょう、

 オッパイにオマンコ、

 この2つを得たら君は女の子よ」

胸に2つの膨らみを持ってしまった僕を見下ろしながら浄心尼はそう告げると、

ペロっと舌を出し、

その舌に軽く自分の指を触れさせると、

「さぁ、

 その股を開きなさい」

と命令をした。

「うっ」

すっかり浄心尼の言いなりになってしまっていた僕は何の抵抗も無く股を開くと、

「うふ…

 そうよ、素直な子は良い尼になれるわ」

と言いながら浄心尼は僕の股間に手を滑り込ませた。

「あうっ!」

クニクニと股間で蠢き始めた浄心尼の指に僕は身体を捩らせると、

「ガマンをしなさい。

 穴が出来れば気持ちよくなってくるから」

と浄心尼は僕に言い聞かせ、指をさらに激しく動かした。

ビクン!!

「くぅっ」

ビクン!!

「んあっ」

ビクン!!

「あぁ…」

浄心尼の指が動くごとに僕の身体を快感が付きぬけ、

そして、ビクビクと僕は身体を痙攣させる。

「ふふ、

 どう?

 オマンコを作ってもらう感覚は…

 男ではなかなか味わえない快感でしょう?」

そんな僕の姿を見ながら尼僧・志光となった隆は耳元で囁いた。

「うっ

 くっ

 すっすごい…

 こっこんな感覚…

 はっ初めて」

びっしょりと汗を流しながら僕はそう言うと、

チュッ!

志光は僕の頬に軽くキスをし、

「そうよ、それが男を捨てて

 女に…

 尼になる快感っ

 これを味わった以上、

 辰彦は男では生きていけないわ、

 尼として生きていくのよ、

 あたしと同じようにね…」

と告げる。

「尼として生きていく?」

志光のその言葉に僕は胸をときめかせると、

「そうよ、

 これが、女の快感であり、

 尼の快感よ、

 さぁ、可愛いオマンコが出来たわ、

 ほらっ」

浄心尼はそう言うと、

僕の頭を下に向け、

股間にぱっくりと開いた縦の口を僕に見せる。

「あぁ…

 そんなぁ…」

「うふっ

 綺麗なピンク色…」

股間に出来たその口を志光が愛しそうに舌を這わすと、

ビクン!!

「くはぁ!!!」

志光の這い回る舌の感覚に僕は思わず飛び上がってしまった。

「ふふ…

 敏感な子…

 ねぇ…浄心尼様…

 もぅ立派な女の子になったのだから

 早く剃髪をして尼にしてあげましょうよ、

 あたし…

 尼になったこの子を抱いてみたいです」

と志光は訴えた。

すると、

「そうですわね、

 では剃髪の儀式をいたしましょう…」

志光のその訴えに浄心尼は僕をチラッと見た後、

僕を尼にする剃髪の儀式を始めることを告げると腰を上げた。

そして、まもなく僕は本尊が見下ろす本堂へと連れてこられると、

二人の尼の手によって僕の髪は綺麗に剃り上げられ、

青い剃りを晒す僕は敬和という名前を浄心尼より授けられた。




「うふっ

 可愛い尼さん…」

「そんな…」

「イヤなの?」

「いえっ

 なっなんか、恥ずかしくて」

「いいのよ、恥ずかしいのは初めのうち、

 スグに慣れるわ、

 それよりも、

 辰彦…いえ、敬和

 あたしたちは尼…

 念願の尼になったのよ、

 さぁ、気持良いことしましょう」

僕に尼の衣を着せたばかりの志光はそう言うと、

僕に抱きつき、手を股間に這わせる。

「あんっ」

クチュッ!!

「ふふ、

 すっかりベトベトにしちゃって、

 この淫乱尼っ」

「なっ何を!

 志光だってビチョビチョになっているじゃないかよ」

「いいのよ、

 あたしは淫乱尼なんだから

 うんっ(ちゅっ)」

「うわぷっ

 んんっ(もっと…して)」

「うふふふ…」

「んあぁぁ…」

いつしか裸になった僕と志光は剃り上げたばかりの青い頭を晒し、

そして絡み合った。これも、また一つの修行である。



その頃…

コトッ

秘術で僕を尼にした浄心尼は本尊の前に干からびた肉棒をささげると、

「ふふ…

 ご本尊様…

 また一つ男根を捧げることが出来ました。

 えぇ、判っていますわ、

 まだまだ足りないことを…

 大丈夫ですわ、

 男はまだこの世に一杯居ますから、

 きっと、この本堂を男根で埋め尽くして見せますわ」

と手を合わせながら誓った。



おわり