風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第29話:懲罰の頂点)



原作・controlv(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-313





「お呼びですか、

 香織様」

部活前の新水泳部部室。

”懲罰室”

と書かれたプレートが貼り付けてあるドア前に立つ香織の周囲を

部員たちが取り囲むと、

「この懲罰室に入っている潤なんだけど…

 懲罰の進捗はどうなの?

 もぅ仕上げに入る時期だと思うんだけど」

と後方のドアを指差して香織は皆に尋ねる。

その声と同時に集まった部員たちの表情が曇ると、

「それが香織様。

 あの子…

 潤はあたし達が何をしても素直になりません。

 あたし達もどうしたら良いのか困っている所なんです」

部員達の中から二人が前に出てくると、

申し訳なさそうに説明を始めた。

「そう、頑なに拒んでいるのね」

「申し訳ありません」

頭を下げる二人を前にして香織は少し思案顔になると、

「わかったわ。

 雪菜さんも、

 田沢さんも

 この件ではご苦労様。

 少しやり方を変えることにしましょう」

何かを決断した香織はそう返事をする。

「香織様…」

それを聞いた二人、

いや集まっていた皆がショックを受けたような表情を見せると、

「別にあなた達を責めやしないわ。

 それだけ潤は女の子になることを拒んでいるのよ。

 だからと言ってずっとあの子をここに入れておくわけにはいかないわ」

そう言いながら香織は視線を動かすと、

部室の奥でこちらを見ている集団を見つめる。

そして、

「あな達、

 出番よ」

と呼びかけるようにして声を上げた。

すると、

「あなたは!!」

部室の奥から姿を見せた者達を見て雪菜達が声を上げるや、

ペコリ

香織に呼ばれた者達は皆に向かって頭を下げる。

そうこの者達は自から

”新水泳部に入りたい”

と希望して入部してきた新部員達であった。

「香織様っ、

 なんでこのような新参者に大切なお役目を任せるのですか?」

「そうです。

 私たちでも十分にご期待に答えられます」

「香織様っ」

香織の周囲を取り囲む部員たちは皆一斉に声を上げると、

「言いたいことはわかります。

 でも、ここはあの者達に任せてみようと思うの」

抗議の声を抑えつつ香織はそう諭すと、

「香織様がそう仰るのなら」

雪菜達は納得をしつつも敵意のこもった視線を新部員達に向かって投げる。

すると、

「こらこら、

 喧嘩をするんじゃありません。

 みんな新水泳部のためなんだから」

と香織は改めて声を上げたのであった。



「あのぅ私達、

 入って間もないのですが、

 このような役を受け持つだなんて…」

重苦しい間のあと、

その空気を押しのけるようにして

新部員の中より和明と幸恵がそう切り出すと、

「お互いの性が転換しているのを見せ付け合えってことなのかしら?

 それとも…」

考える素振りを見せながら呟いたのは星江であった、

星江はかつては星太という名前であったが、

幼馴染の美和が新水泳部に入ってしまったことで

自らも性転換し新水泳部に入る道を選んだ者である。

さらに、

「いくら香織様がそう言ったって、

 オレはあんまり性転換する奴を増やす気はないけど…」

と黒髪の少年・リョウが言うと、

「でもさぁ、

 有馬さんを完全に女にしてしまったら、

 オレたちもっと香織様に近づけるんじゃないかな?」

とややきざったらしい感じがある金髪の少年・アキラが言い、

さらに、

「大丈夫、

 次にうちの部に入りそうな面子はもう調べてるんだ。

 そいつを標的にする。

 あとはオレたちでもっと盛り上がるのさ!!」

と続けると、

「そうか…策があるのか。

 なら、それに従うまでだな。

 最近リョウとアキラはとくに香織様に気に入られているみたいだしな」

安心した面持ちで美和が言う。



遅くまでやっていた部活を終え、

プールの中にはリョウとアキラだけが残っていた。

『姉さんてば、なんで余計なこと言うのよ。

 いったい、今度はどんな商売するつもりなの?

 それに、新水泳部に入りたい子なんてそう見つかるもじゃないでしょ?』

リョウ…ここでは黒蛇堂と言っておこう。

彼女は新水泳部に天界の陰謀の影を感じ取り、

男の姿で新水泳部に潜入していたのである。

その黒蛇堂が小言を言うと、

 『あら、あたしの情報源を甘く見ないでね。

 ちょっと人間の子を使えば新水泳部に興味があって、

 潤の身近にいる人間を探すことぐらい簡単なのよ』

アキラ…ここでは白蛇堂と言っておこう。

彼女も同じく新水泳部の天界の陰謀を感じ取ってはいるが、

新水泳部をうまく自分の商売に活かせないかと考えて潜入していたのである。

と白蛇堂はあっけらかんと答えた。

『まったく、

 あたしはあんまり騒ぎを大きくするのは好きじゃないわ』

黒蛇堂はふくれて見せると、

『あのねっ

 あの薬は本当に兄さんから出てきたのかとか。

 あと、天界にいる悪い業者の影とか知りたくないの?

 そいつら、あたしだけじゃなくて、

 あんたや鍵屋、業屋とかもつぶそうとしてるんじゃないかって恐れてるの。

 そいつの情報、知りたくないの?』

白蛇堂は行商の傍ら自分のギルドを使って得た情報をちらつかせた。

そこには天界だけでなく、

人間界をも危機に陥れかねない存在についての情報も含まれていたのである。

『…わかったわ。

 で、誰をどうすればいいの?』

黒蛇堂は観念したかのように尋ねると、

『…ターゲットに向かわせるのはあの4人、

 あたしとあんたは懲罰室よ。

 この間はあんたとやりそこなったけど…』

『えっ…?

 何?

 いやよ…何考えてるの?』

その提案を拒絶していた黒蛇堂であったが…

『あらあら…こんなに勃たせちゃって。

 本当はうれしいくせに。』

白蛇堂はいつの間にか自分の手を黒蛇堂の股間にあてていたのであった。



翌日…

「美和、あの子よ…」

星太はひとりの少女の前に美和を案内した。

その少女の名前は夏子。

潤の幼馴染で女子バスケ部で活躍していた。

彼女は順にひそかに思いを寄せていたが、

近年潤の姿を見ることがなかったので、

心配になり潤を探していたのである。

その一方で、男子にコンプレックスを感じるあまり、

ひそかに新水泳部のうわさを聞きつけていたのであった。

「中谷夏子さんね…

 あなたが探している有馬さんのことで話しがあるの」

「えっ…?」

突然そう切り出されたことに夏子は不思議そうな顔をして見せると、

「実は、もう有馬さんは…

 新水泳部にいて、

 女の体になったんだ…」

美和はさらに話を続けた。

「そんな…信じられないわ…」

夏子の表情に言いようも無い感情が表れる。

すると、

「うそじゃないさ…

 有馬さんはもうすぐ完全な女になるはずなのに

 いまいちなりきれていない。

 そのためには君の力が必要なんだ…」

と話を続け…

「それじゃ話しにくいから、

 差し入れにスポーツドリンクを持ってきたわ」

美和の横から和明と幸恵の二人が顔を出すと、

スポーツドリンクのペットボトルを3本を見せ、

3人にそれぞれ手渡した。

「…どう?

 キミも新水泳部に入る気はないか?」

美和は夏子を新水泳部に勧誘する。

さらに美和はさらに夏子が男子にコンプレックスを持っていることも指摘した。

そして、

「…実は俺もかつては女だったんだ。

 でも、男になってからタイムも伸びたし、

 女のときはぱっとしなかったけど、

 男になってイケメンになったように感じて、すごく幸せだ」

と美和は自分の心境を語りだす。

さらに

「ここにいる全員が性転換していて、

 皆それで後悔していない」

とを告げたのであった。

「…でも、

 急に男になれって言われても…」

その誘いに夏子は配られたドリンクをのみながら少し戸惑いをみせるが、

しかし、

「ごめん…

 実は君が飲んでいるそのドリンク、

 すでに性転換薬が入っているんだ。

 それに、もう君の体には変化が起こっている…」

と指摘したのであった。

「えぇ?

 そんな」

その指摘に夏子は驚くが、

ムリムリムリ!!

次第に身体から違和感を感じてくると、

「あっ、

 あたし…男の子になっていく…」

と変化していく身体を様子を見て、

戸惑と困惑した表情を見せたのであった。

「有馬さんにあってほしいんだ…」

「でも…」

「これは君にしかできない」

「……」

「君はもぅ男だ…

 判ってくれるよな」

「…わっわかりました…」

次第に張り出してくる胸板を恥ずかしげに隠しながら、

夏子は4人とともに新水泳部へと向かっていく。



一方…

リョウとアキラは懲罰室の中でお互いに絡み合い、

お互いのペニスをくわえて激しくしごいていた。

 『(なんであたしが姉さんにこんなことされないといけないわけ…

   でも…なんか気持ちいい…)』

 『(ああ…もっと激しく…

   あんたの体もこんなに気持ちいいなんて…)』

2人の美少年が見せる絡み合い、

筋肉を収縮させ、

汗を流し、

さらに気持ちよさそうな顔をしてあえぎ声を上げている…

端から見せ付けられているだけでも

潤の女性としての側面は大きくなっていた。

「ああ…きもちいい…

 でも、こんなので負けては…だめよ…

 ああ…」

潤はすでに自分の白アシを激しく濡らしていた。

そして、

「潤…

 もっと自分に素直になりなさい…」

の声とともに潤の目の前に男性の体となり、

競パンを着用させられた夏子が姿を見せると、

「お…お前は…夏子…

 そんな、お前まで…」

潤は夏子の衝撃的な姿がにわかには信じられなかった。

「潤…すごく気持ちよさそう…

 ねぇ、あたしに入れさせて…」

そう言いながら潤に絡みついて見せる夏子の性欲は異常に亢進していた。

あのスポーツドリンクには性転換薬だけでなく、

性欲を増徴させる薬も入れられていたのである。

もちろんこの薬に性欲を増加させる以外の作用はない。

夏子は勃起した巨大なペニスを潤の前に近づける。

「あたし…もう我慢できないわ…」

「やめろおおおおお…」

そう叫ぶ潤の声もむなしく、

夏子は自分のペニスを潤の中へと挿入させる。

そして、

パン!

パン!

パン!

夏子が激しく腰を振り始めると、

「くっ、

 あっ

 だめっ、

 奥に…奥に入ってくる。

 あんっ、

 突かないで、

 そんな…奥まで突かないで…

 痛いのに…

 気持ちイイ…

 気持ちイイのっ

 だめっ

 いやっ

 あっ

 あっあんっ

 あぁん

 はぁん…

 ああん…ああん…

 もっと…

 もっともっと

 あんっ

 もっとあたしを突いてぇ

 夏子ぉ

 あたしを…

 あたしを女にしてぇぇぇ」

歯を食いしばり抵抗していたものの、

潤は繰り返し襲ってくる痛みと快感に翻弄されてしまうと、

ついに喘ぎ声をあげながら夏子を抱きしめてしまったのであった。

そして、そのまま激しくて甘美な声を上げながら、

快楽の絶頂へと登っていったのであった。



「ありがとう。

 あなた達のおかげで有馬さんは完全に女性になったと思います」

すべてが終わったとき、

香織は相変わらずの競パン姿で今回の功労者達に告げると、

「香織様、

 有馬さんは今後どうなるんですか?」

と潤の今後を尋ねる声が響く。

「そうね…あの子も今までがんばっていた分、

 反動であたし並みの変態になりそう。

 でも、これからが楽しみだわ…」

と香織はうれしそうに答える。

後日、潤子と名前を変えた潤は

「ああん…ああん…」

香織と同様に競パンを穿き、

男性だったかつての自分の写真をオカズにしてオナニーに耽るようになった。

どうやら憎んでいた香織と同じ性癖を持つようになってしまったらしいが、

潤が心の底から女性になったかどうかまでは部員たちはわからなかった。



「はぁん

 はぁん

 はぁん」

競泳パンツに淫らなシミを浮かばせ、

潤子はオナニーをしていると、

「よぉ!」

の声と共にアキラが挨拶と共に姿を見せた。

「あなたは…」

虚ろな目で潤子はアキラを見ると、

「本当に身体だけではなくて、

 心の中まで女になったのか?」

と潤子にとって意地悪な質問をする。

「くっ」

その質問に潤子は頬を赤らめて視線を逸らすと、

「ふーん」

アキラは意味深に返事をし、

「香織が怖いのか?」

と問い尋ねた。

クチュクチュ

クチュクチュ

潤子の指が奏でる淫らな音だけがしばらくの間響き渡り、

「…だって仕方が無いでしょう」

と短めの言葉が返ってきた。

「仕方がない?」

「だって…

 夏子が…

 あの夏子が男にされてしまったんですよ。

 僕が女の子にならないから、

 夏子は男にされてしまったんです。

 だから…女の子になるしかないですか」

涙声で潤子は訴えると、

「なるほどねぇ…」

話を聞いたアキラは頭を掻きながら頷き、

「それ、オレがなんとかしてやってもいいぜ」

と提案をしてきた。

「なんとか…って」

「ふふふっ、

 まぁ色々とね」

アキラは不敵な笑みを見せると、

「そのかわり…オレにいろいろ情報というか、

 そういうの欲しいんだよね…」

と囁いてみせる。

そして、その時のアキラの体はいつの間にか女性の体になっていたのであった。

「え…あなたは…ずっと…香織様を欺いていたの?」

『しっ…これは香織に黙っておいて欲しいんだけど、

 オレの正体は白蛇堂。

 天界の人間さ。

 オレの仲間になれば新水泳部だけじゃなくても活躍できるようにするぜ。

 あと、オレが欲しいのは性転換とかそういうことに関する情報。

 どんな小さなものでもいいんだ…』

白蛇堂はそういうと潤子を自分のギルドに引き込む準備をしていたのであった。



つづく



この作品はにcontrolvさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。