風祭文庫・アスリート変身の館






「変心」
-最終話:結末-


作・風祭玲

Vol.0480





そして秋も深まった頃、

僕は中学生から高校生へとなり、

そしてまた春が巡ってこようとしていた。

「今月いっぱいで?」

「そうですよ…」

母さんとの朝食の際、

メイドが用意した食事をがっつく俺に

母さんは俺に今月で約束が終わることを告げます。

「えっと、なんの約束だっけ?」

一瞬、約束のことが思い出すことが出来なかった俺はそう聞き返すと、

「昔ね…

 ある女の人がね

 私に約束をしてくれたのよ

 あたしに怪我をさせてしまったお詫びに、

 あたしの息子になってくれるってね」

母さんはテーブルにひじを突き、

そして言い聞かせるように俺に言い、

最後に

「忘れちゃった?」

と付け加えました。

「え?

 それって…」

「そう、あなたのことよ」

「え?

 そうだっけ?」

「そうよ、

 あなたはわたしに頭を下げて、

 3年間あたしの息子になりますって言ったのよ」

「そーだっけかなぁ」

洗いっぱなしのつんつん頭を俺は掻きながら母さんの言葉に返事をすると、

「で、どうする?」

と母さんは俺の返答を尋ねます。

「どうするって?」

「ここで、あたしの息子とて生きていくか、

 それとも、元の女性に戻り男性の妻としての生活に戻っていくか…」

「えぇ!!

 おっ俺が女になって、

 男の世話をするって言うのか?」

母さんからのその言葉に俺は驚き、そして声を上げます。

「あら、忘れてしまったの?

 3年前、あなたは綺麗なお嫁さんだったのよ、

 そのあなたが運転していたクルマであたしを轢いてしまって、

 そのお詫びとして、旦那さんとは一時別れてあたしの息子になってくれたのよ、

 うん、感謝しているわ。

 この3年間、あたしは自分の息子・友樹として立派に努めてくれたわ、

 さぁ、友樹、

 あなたは、18歳よ、

 自分の進路は自分で決めなさい。

 ここに残るのか

 それとも元に戻るのかをね」

母さんは俺にそう言うと席を立ちます。



「俺は…女だった…」

封印していたはずの友里恵としての記憶が

フラッシュバックするようによみがえってくる。

スカートを穿いて登校していた小学生。

セーラー服姿ではしゃいでいた学生時代。

夫・隆との出会い。そして結婚…

「うっわぁぁぁぁ!!」

俺は声を上げながらハッと目を覚ますと、

「きゃっ」

俺の脇で女性の悲鳴が響き渡ります。

「え?

 あっれ?

 ここれは?」

飛び起きた俺はキョロキョロと周囲を見回すと、

そこはアメフト部の更衣室でした。

そして、そんな僕の隣には

「もぅ

 いきなり大声を上げないでよ」

と文句を言うジャージ姿の女性・遠藤美春が飛び上がっていたのです。

「遠藤…」

美春の姿を見ながら俺はそう呟くと、

「はいはい、

 練習中に倒れるなんて、

 鉄壁の雉沼も形無しね」

と美春は俺に言うと、

「なんだとぉ?」

カチャッ!!

起き上がった俺はスパイクの音を鳴らしながら美春に迫ります。

しかし、美春は臆することもなく、

「なによっ」

気丈に言い返すと、

「まったく、ここまで運ぶの大変だったんだからね

 ホント、倒れたアメフトの選手って手に負えないわ」

と手で顔を扇ぎながら美春は俺に向かって文句を言います。

「別に頼んだわけじゃねーよ」

そんな美春にそれはプィっと横を向きながらそう返事をすると、

「うるせーっ」

俺もまた横を向きます。



遠藤美春、高校アメフト部のマネージャ。

彼女との出会いは高校への編入がされたその日、

案内された1年の教室で、

「あたし、遠藤美春って言うの、

 よろしくね」

と僕の席の隣から声を掛けてきたのが始まり、

しかし、僕には小学校の時、

そうやって仲良くなった桂さんとの悲劇が頭をよぎると、

美春とはあまり仲良くしないように心がけた。

けど、美春は僕に積極的に近づいてきた。

サッカー部に入るつもりだった僕に、

「ねぇ、雉沼君、

 アメフトやってみない?」

と声を掛けてくると、

「あっあたし、

 アメフト部のマネージャをやって居るんだ、
 
 ねぇ、サッカー部なんてやめなよ、
 
 あそこ定員オーバーしているしさ、
 
 レギュラーになるのって大変よ、
 
 それよりもさアメフトやらない?
 
 アメフトならスグにレギュラーになれるよ」
 
僕がサッカー部に入ろうとしていることを知った美春はそう勧誘してくると、

「じゃぁさ

 練習を見るだけでいーぃ?

 ちょこっとだけよ」

と放課後、僕をアメフト部へと引っ張り、

そして、

「おらっ堪えろ!!」

「まだまだ!!」

フィールド内でユニフォーム・ショルダー姿の

アメフトマンたちのぶつかり合いを俺に見せたのです。



「ねぇ、どうかしら?

 まさに、男のスポーツって感じでしょう…
 
 はぁ…あたしが男だたら、
 
 あの中に行けるのになぁ」

美春は練習試合を見ながら呟きます。

「なに?

 遠藤さんってアメフトが好きなんだ」

そんな美春の姿に俺はそう尋ねると、

「うんっ

 だって、あの厳ついショルダーを着けてぶつかり合っている姿。
 
 あたし好きなんだもん」

と美春は元気に答えます。

「え?」

そんな美春の笑顔に俺はなぜかときめいてしまうと、

サッカー部ではなく、

アメフト部に俺は入ってしまいました。

理由は色々ある。

美春の笑顔も理由の一つだったけど、

でもとにかく身体を鍛えたかった…

そんな思いでで俺はごついショルダーを身体に付け、

そして全身の筋肉を総動員してのぶつかり合う

男のスポーツ、アメフトに汗を流したのです。



「何か悩みでもあるの?」

フィールドの隅で部員たちの練習を見ている俺に美春は不意にそう尋ねると、

「え?」

まるで俺の心を見透かされたようなその言葉に俺は驚きながら美春を見ます。

「ふふ

 隠しても無駄よ、

 その顔にしっかりと悩みアリって書いてあるわ」

と美春は俺に言う。

「うそっ」

その言葉に乗るように俺は自分の顔を触ると、

「あはは、

 本当に単純なんだから」

と美春は笑い声を上げます。

「うるせー」

馬鹿にされたような雰囲気に俺は怒鳴ると、

「あっゴメン…」

いきなり彼女はシュンとなると今度は素直に謝ります。

「なっなんだよ…」

彼女の心は良くわからない、

急に積極的になったかと思えば、

このようにしおらしくなる…

「まったく」

そんな美春を横目で見ながら俺は頬杖を付くと、

「まぁ色々あるんだよっ」

と悪態をつくように返事をしたのです。



そしてその日の夕方

「ねぇ、今日、

 友樹君のところに行っても良い?」

「え?」

部活からの帰り、

俺と歩いていた美春はいきなりそう尋ねてきた。

「なっなんで?」

「だって、興味あるもん。

 友樹君の家って資産家なんでしょう?」

「そっそれはそうだけど…」

「一度見てみたかったのよ

 資産家の家ってどんなのかって

 ね」

と俺の自宅を訪問する理由を言う美春の目はキラキラと輝いていた。

「そっそうか?」

そんな美春に俺はそう返事をすると、

「うんっ

 だから良い?」

「まっまぁ…

 良いと思うけど…」

まさに押し切られるように俺は返事をします。

「やったー」

美春は飛び上がって全身を使って喜びを表現しますが、

その次の瞬間、

ヒラリ

飛び上がった美春のスカートがめくれ上がると、

チラリ…

スカートの中から白い下着が見えたのです。

「あっ」

それを見た途端、

俺はいけないモノをみてしまった様な気がしてあわてて視線をそらしますが、

ビクンッ

俺の股間は敏感に動いて見せたのです。



「あら、

 まぁまぁ」

「お邪魔します」

帰宅した俺を出迎えた母さんは

俺の後ろに居る美春を見るなり驚いた声を上げます。

「ガールフレンド?」

目を細めながら母さんは俺に尋ねると、

「そんなもんじゃなーよ」

恥ずかしさを隠すかのように俺はそう返事をして、

ドカドカと自分の部屋へと向かっていくと。

「遠藤美春と言います。

 よろしくお願いします」

美春は母さんにペコリと頭を下げ、

俺の後に続いた。

「へぇぇぇ…

 ここが友樹くんの部屋…」

俺の部屋に入った美春はグルリと部屋の様子を見回しながら、

部屋のあっちこっちを詳しく検分を始めた。

「おいっ

 勝手に弄るなよ」

そんな美春に俺はそう注意すると、

「いいじゃない、

 減るもんでもないしさ」

そう返事をします。

とそのとき、

「あら?」

美春が戸棚よりある物を見つけると、

「ねぇ、

 指輪なんて持っているの?

 あはっ

 友樹君って意外とナルシストなのね」

と言いながら俺に一つの指輪を見せたのです。

「え?

 指輪?」

美春に見せられた指輪に俺は驚くと、

「あっ!!」

と声を上げ、

まるで引ったくるかのように指輪を奪うと

「あん、

 良く見せてよ

 何かが刻んであったみたいだからぁ」

と言いながら美春は俺に飛び掛りますが、

「ダメダメ

 これは母さんが忘れていったものだから」

俺はそう言うと、手を高く掲げた。

「けちぃ!」

そんな俺を美春は非難しますが、

「駄目なものは駄目!」

俺はハッキリと言い聞かせると、

そのままズボンのポケットの中に仕舞いこんでしまった。

キラッ

俺のズボンに仕舞いこまれる寸前、

”Takashi to Yurie”と刻まれた指輪は小さく光りながら、

ポケットの中へと落ちて行きます。

「ぶー」

指輪が見られなかったことに美春は膨れると、

その頃合を見計らうように

コンコン!!

と部屋のドアがノックされ、

「失礼します、

 お茶をお持ちしました」

と言う声と共にメイドの小百合が入ってきた。

「うわぁぁぁ

 メイドさんだぁ」

小百合のメイド衣装に目を輝かせながら美春は喜ぶと、

「まぁ、

 可愛い彼女さんですね」

といいながら小百合は俺を見ます。

「べっ別に彼女なんかじゃねぇよ」

小百合の言葉に俺はそう言い返しますが、

「はいっ」

美春は元気良く返事をすると、

「おいっ!!」

美春のその返事に俺は怒鳴りました。

けど、

「良いじゃないのよ」

と美春は言い返しますと、

「あらあら、

 見た目とは違って随分と快活な彼女さんなことで…」

小百合は笑いながらそう言い、

それから俺の部屋のなかで美春と小百合は

俺の事をネタに話が盛り上がったのでした。

「けっ」

事実上除け者状態の俺は自分の椅子に座り

黒みを増してくる春の夕焼けを眺めていました。



「さて、ではわたしは戻ります」

頃合を見計らって小百合が腰を上げると、

「あっあのぅ…

 トイレはどちらですか?」

と美春は小百合にトイレの場所を尋ねます。

「あぁ、左に曲がった突き当たりだよ」

小百合が答える前に俺はトイレの場所を教えると、

「では、私が案内しましょう」

小百合はそう言うと、

美春をトイレへと連れて行き、

美春の居ない間に俺はテキパキと部屋を片付けると、

これ以上、美春に詮索されないようにして見せます。

そして、トイレから戻ってきた美春はなぜか俺の顔を見ると、

「!!っ」

何かを決意したような表情になり、

「?」

そんな美春の様子に俺は首を傾げていたのです。



「ご馳走様でした」

夕食を母さんと共に食事した美春は元気良く挨拶をすると、

「あらあら、

 どうでした?」

と母さんは美春に夕食の事を尋ねます。

「えぇ、

 とても美味しかったです」

母さんの質問に美春はそう返事をすると、

「あら、

 ありがとう」

母さんは喜びながらお礼を言います。

「おいっ

 飯を食ったらさっさと帰れよ」

そんな美春に俺はそう言うと、

「友樹っ

 女性にそんなことを言うんじゃありません。

 美春さん、

 今日は遅いですからうちに泊まっていきなさい。

 部屋を用意させます」

と母さんは美春にそう言って席を立ち、

「やったぁ!」

母さんの言葉に美春は飛び上がって喜ぶと、

「かっ母さん!!」

俺は母さんに向かって声を上げますが、

「友樹」

母さんのその一言で俺は黙ってしまった。



「そこ、こっちよ」

「え?

 こうか?」

「そうそう」

「う…」

食事後、

俺と美春は俺の部屋でTVゲームに興じていましたが、

「ほらっ

 もっと

 何をしているのよ」

俺が操作するキャラの動きに文句を言いながら、

美春は俺の身体に自分の体を触れさせ、

そして摺り寄ってきます。

「おっおいっ」

まるで「抱いて…」といわんばかりに身体を寄せる美春に俺は文句を言うと。

スッ

突然、美春は俺を凝視すると、

「あたしのこと…嫌い?」

と尋ねます。

「え?」

その言葉に俺の手から操作パッドが落ちると、

「ねぇ…

 あたしの事、嫌い?」

「いやっ

 そう言うわけじゃぁ」

「去年の秋、友樹君が学校に来たとき、

 あたし感じたの…

 友樹君があたしの夫になる人だって…」

「ちょちょっと待って」

「待てない…わ、

 お願い…

 あたしを抱いて」

学校や部活などで見せる美春の姿とは打って変わって、

そのときの美春は妖艶な女の色気を振りまき

俺に向かって積極的にセックスアピールをしてきたのです。

「いやっ

 でっでも」

美春の攻勢に戸惑う俺に

「もぅ」

美春はいきなり抱きつくと、

チュッ!!

強引に俺の唇を奪ったのです。



「あっ!!」

その瞬間俺の身体はまるで金縛りにあったかのように動かなくなると、

そのまま美春に押し倒されるように倒れてしまった。

「えっ遠藤…」

「美春って呼んで…」

「みっ美春…」

「なぁに?」

「………」

しばしの間、俺と美春は見詰め合っていると、

ヒシッ!!

っとお互いに抱きしめ、

濃厚なキスをします。

そして、そして、

長い

長いキスのあと、

お互いに唇を離すと、

「ねぇ…

 して…」

美春の唇がそう動き、

スルッ

彼女の手が俺のシャツの中に入り込んできた。

「あっ…」

シャツの下で蠢き始めた美春の手に俺は身体をそらすと、

「ふふ…

 友樹君のここ

 感じるのね…」

と美春は囁きながら筋肉の筋に沿って手を動かすと、

「はぁ…

 鍛えている男の人の身体ってスキ」

そう囁きながら顔を俺の胸につけた。

「そっそうか…」

美春のその言葉に俺は戸惑いながら返事をしますが、

その返事を待たずにゆっくりと美春の手が動き、

そして俺の股間をまさぐり始めた。

「あっ

 だっだめっ!!」

美春の手が俺の股間にある偽りのチンポへと近づいて来たことに気が付くと、

俺はそう叫びながら彼女を引き離そうとします。

すると、

「知っているわ…

 友樹君のオチンチンって作り物なんでしょう?

 さっき、メイドの小百合さんが教えてくれたわ、

 生まれつきの病気だったんですってね、

 可愛そう…

 普通の男の子ならそんなことで悩むことがなかったのに…

 女の子みたいな身体で生まれて…

 でも、友樹君って偉い、

 あたしだったらこんな身体で生んだお母さんを恨むところなのに、

 感謝しているだなんて…

 ねぇ、

 その作り物のオチンチンをあたしに見せて」

戸惑う俺に美春はそう言うと、

スルリ…

俺のズボンを下ろすなりブリーフの中からチンポを引きずり出し、

ビンッ!!

ブリーフの中から出てきた俺のチンポはすっかり剥けきった姿で空を睨んで見せます。

「あぁ…

 これが友樹君のオチンチンなのね…
 
 うふっ
 
 逞しくて
 
 嫌らしいわ
 
 でも、あたし…
 
 こういうオチンチン、好きよ」

と呟きながらゆっくりと口の中へ押し込みます。

その瞬間、

「あうっ」

俺は声を上げると、

「感じるの?」

と上目遣いで美春は僕に尋ねた。

コクリ…

その問いに僕は頷いて返事をすると、

「作り物なんだけど、

 なぜか感じるんだよ」

と理由を言います。

「そう…

 大丈夫よ、

 このオチンチンは友樹君のオチンチンよ

 ねぇあたしを抱いて…」

モゾモゾと服を脱ぎ捨てた美春はそう言いながら俺に抱きつき、

そして

「ハァハァ

 ハァハァ」

ギシッ

ギシッ

明かりが消された部屋の中でベッドを揺らせながら、

俺は俺の上に股ががる美春を下から突き上げていたのです。

「あっ

 あっ

 いっいいぃ…」

自分の指を噛みながら美春は俺のチンポを体の中に収め、

そして、激しく腰をグラインドさせていた。

「ねぇ…

 どう?」

「あっあぁ

 いいよ

 すごいよ」

汗だくになりながら俺と美春はそう良い合うと、

チュッ

俺の胸に倒れこんだ美春は、

そのまま胸にキスをします。

「あうっ」

その瞬間、俺は呻き声を上げると、

「あぁ…

 逞しい胸…

 そして、男の汗…

 いっいぃ…

 あっあたし、

 ダメなの…

 男の人の汗に弱いの」

うわ言の様に美春はそう繰り返すと、

「突いて

 お願い

 もっと突いて!!」

と懇願した。

その一方で、

「うっ

 くっ」

美春の下の俺は腰を細かく動かしながら、

彼女を犯し続けていた。

そして、

「あっあぁ…

 女の子を犯すというのはこういうことだったのか…」

と女性を抱くという行為を全身に感じていた。

ギッギッギッ!!

美春が腰を動かすごとに俺の偽りのチンポは悲鳴を上げ、

その感覚が俺の封印されたオマンコを通じて流れ込んでくる。

そして、それに呼応するかのように、

膣より流れ出た体液は睾丸の中へと注がれ、

スグにそれは”精液”となって美春の中へ入る機会をうかがう。

それを感じながら俺は

「あぁ…

 俺は男なんだ…

 こうして女を犯す男なんだ…」

と幾度も呟きながら自分が男であることを確認していた。

「あっ

 ダメッ

 いっちゃう

 いっちゃう」

先に美春が絶頂に来たことを叫ぶと、

「うっ

 くぅぅ」

俺は腰をさらに激しく動かし、

その直後…

「あうっ!!」

「うぉぉぉぉぉ!!」

俺たちは同時に絶頂を迎えてしまった。

と同時に、

シュッシュッシュッ!!

睾丸の中に溜まっていた体液は精液となって、

美春の胎内奥深くに注がれていった。
 
「あぁ、
 
 すごい…
 
 友樹君の…
 
 友樹君のザーメンが…
 
 あぁあたしにしみこんでくるぅ」

俺の精液を飲み込んだ美春は譫言のようにそう繰り返していると、

「くはぁ

 はぁ

 はぁ」

俺は射精後の余韻を味わいながら、

ある決断をしたのです。



あの日事故の日から3年が過ぎ、

ついに約束の日となる春の日がやってきた…

ギシッ

「んっねぇ言いの?

 こんなことして」

「んあぁ、

 構わないよ、

 今日は俺の晴の日なんだから」

アメフトのユニフォーム・ショルダー姿となった俺は、

チア姿の美春を絡み合うように抱き合っていました。

そして彼女に向かってそう返事をすると、

パンパン

っとズボンからチンポを引きずり出すと、

美春の腰にそれを打ち込み、

腰を動かしたのです。

「あっ

 ひっ」

動き始めた俺に美春は喘ぎ声を上げると、

「どうだ?

 俺のチンポは?」

と美春に尋ねる。

「いっいいよ、

 すごくいいよ

 ねぇ

 もっと、

 もっと突いて!」

俺の攻めに美春は喘ぐと、

「そうか、

 じゃぁコレはどうだ?」

そう言いながら俺は腰を動かした。

すると、

「なんですかあなたは」

「ここは立ち入り禁止ですよ」

メイドたちの怒鳴り声が響きますと、

「今すぐ帰るぞ、友里恵!!

 こいつらとんだ化け物だったんだ」

と言う声が廊下から響き、

ドカドカ

という足音が俺の部屋へと近づいてきたのです。

そして、

ガチャッ!!

部屋のドアが開かれると、

「友里恵!!」

と言う声と供に俺の夫だった隆が姿を見せたのです。

「おうっ

 少し遅かったな!!」

ベッドの上で美春の股間を打ち続けていた俺は入ってきた隆にそう言うと、

「おっお前は…

 何をしているんだ」

隆は唖然としながら俺を指差します。

「おいっ

 お前は無いだろう?

 かつてお前の妻だった友里恵にその言葉はなぁ」

と俺は隆にそう言うと、

隆はまるで信じられないものを見ているよな顔をします。

しかし、俺はそんな隆の様子には意も止めず、

「なぁ、

 この女、美人だろう?

 俺の彼女なんだ、

 俺さぁ、

 昔、女としてお前の嫁に行ったらしいんだけどさ、

 それって無かったことにしてくれないか?

 なんか、俺が女だったなんてことは夢だったと思うんだよ、

 なぁ見てくれよ、この体、

 逞しいだろう?

 この1年鍛えたんだ。

 男らしくなるために鍛えて鍛えまくって、

 見ての通り高校でアメフトをしているんだ。

 で、この女はチアの格好をしているけど

 アメフト部のマネージャだよ、

 へへ、

 すげーぜ、

 女を犯すってこういうことだったのかって、

 良くわかったよ、

 まぁ見ての通りさ」

と俺は隆に言うと、

ズルリ…

美春の体内に打ち込んでいたチンポを抜き出すと、

「へへ…

 見てくれよ、
 
 俺のチンポ…ズルムケだろう。
 
 これって、作り物なんだよ…
 
 俺の母さんが俺に早く男になるようにって付けてくれたんだ、
 
 最初はイヤだったけど、
 
 でも、いまじゃぁ俺にとって一番大切なものさ、
 
 これで、何度もコイツを犯したさ、
 
 知っているか、
 
 このチンポ、ちゃんとザーメンを出すんだよ

 コレをこうしてさ」

俺はそう説明をしながら、

シュッシュッ!!

っと激しく扱くと、

「うっおっ

 出る
 
 出る
 
 出る
 
 あぁぁぁ」

あえぎ声を上げ、

シュシュッ!!

夫に向けて思いっきり”射精”をして見せたのです。

「友里恵…

 お前」

俺の射精を見た隆は唇をかみ締めますと、

「悪いな…

 そう言う訳なんだ、

 俺は男として生きていくことにしたよ、

 近々手術してもらって、

 この偽りのチンポじゃなくて本物のチンポをつけてもらうことになっているんだ。

 隆には3年間、色々心配をしてもらったけどさ、

 まっそう言うことだ」

隆に向かって俺はそう言うと、

再び美春の股間を激しく突きます。

すると、

「あっうううっ」

美春は喘ぎ声を上げ始め、

「あぁ…

 もぅ溜まってきたぜ

 へへ、

 行くぜ、

 俺の熱いのをくれてやるからな」

あえぎ声を上げる美春に向かって俺はそう言うと、

「あっそうだ、

 これ、返すな」

あることを思い出した俺はそう言いながら、

ピンッ!!

隆に向かって指輪を放り投げようとしました。

とろが、

『だめっ』

突然、俺の心の中に女の声が響くと、

『それをしてはだめっ』

と再び声が響きます。

「だっ誰だよっ、

 俺に話しけるのは」

被っているアメフトのヘルメットを抑えながら俺は声を上げると、

「どうしたの、友樹?」

と俺の異変に気づいた美春は尋ねます。

「しらねーよ、

 誰が俺に命令するんだよ、

 これを投げてはダメだって!」

頭を抑えて俺は苦しそうにすると、

「友里恵っ、

 俺の声がわかるか?」

と隆は話しかけてきます。

「ちょっと、

 なによっ

 あたしの友樹に

 馴れ馴れしく話しかけてこないでよ」

それを聞いた美春は鬱陶しそうに食って掛かると、

「お前達こそ、

 亡者の癖に友里恵にひどいことをしやがって、

 そこをどけぇ!」

隆は美春をベッドから引き釣り下ろし、

床の上に叩きつけたのです。

「いたぁぃ!

 なんて事をしてくれるのっ」

美春は隆の胸倉を掴みあげて抗議すると、

「うるせーっ

 うるせーっ」

俺は頭を抱えながら立ち上がり、

隆の元へと向かうと、

「お前っ、

 お前が邪魔なんだよっ」

と声を荒げて

こぶしを振り上げたのです。

しかし、腕は動きませんでした。

「くっそぉ!

 どうなっているんだよ」

隆に歯向かおうとすると、

俺の体はまるで縄に縛られたように動かなくなります。

「畜生!」

チンポを丸だしにしたまま俺は声を上げますと、

「友里恵っ

 そのチンコがお前に呪いを掛けているんだ」

隆は怒鳴りながら俺のチンポを鷲づかみにすると、

思いっきり捻りあげたのです。

「うわっ、

 何をするんだ」

チンポをつかまれ捻りあげられた俺は怒鳴りますが、

「コイツを引きちぎるっ」

隆は全身の力をこめて俺のチンポを捻ります。

「やっやめろ」

「やめるかっ」

「やめてー」

俺と隆、美春の声が響き合うと、

「奥様、こちらです」

「どうしたんですか一体」

メイドたちに連れられて母さん達がやってくると、

「あなた、

 友樹に何をしているんです?」

と俺達を見た母さんが隆に掴みかかったのです。

そして、

「てめーが親玉だろうが、

 この化け物っ」

隆はそう怒鳴りますと、

「なんですってぇ、

 この男を始末しなさい」

メイドに向かってそう母さんは命じると、

「はいっ」

の声と共にメイドが隆に飛びかかろうとしました。

すると、

ビシッ

隆は懐から1枚の札を取り出すと、

メイドや母さん達の前に突きつけたのです。

その途端、

『うぐっ』

メイドの美麗さん達や母さん、

そして美春の表情が変わり、

まるで怯えるような仕草をします。

「さぁどうした、亡者達。

 一歩も動けないだろう。

 お前達はとっくに死んでいるんだよ、

 大災害でな」

それを見ながら隆はそう指摘すると、

「え?

 どういうこと?

 母さん、

 美春…

 みんな、何をしているの?」

それを見た俺は事情がわからず理由を聞きます。



『友樹ぃ、

 この男はあなたにとって危険な存在です。

 これまで生かしてきましたが、

 もはや許せません。

 始末しますから、

 しばらくそこで待っていなさい』

母さん達は俺に向かってそう言いますが、

その声はどこかおかしくて、

この世のものとは思えませんでした。

すると、

「友里恵っ、

 そいつらは人間じゃない。

 この世に未練だけど残して消えていった

 化け物だ!」

俺に向かって隆は声を上げます。

「なにそれ?」

母さんの言葉、

隆の言葉

共に信じることはできませんでしたが、

「くるなっ

 この亡者め」

次第に追い詰められていく隆のことが放って置けなくなると、

「だめぇぇぇ!」

の声と共に体が動き、

メイドや美春・母さんをアメフトの試合のように突き飛ばして、

隆を抱きかかえると、

俺は窓を突き破ったのです。



ブワッ!

窓を突き破った一瞬、あたしの視界を雪の様な花びらが覆いつくし、

そして、それが消えると、

ドスンッ

ゴロゴロゴロ

あたしと隆は抱き合いながら濡れた路面を転がりまわります。

そして、動きが止まってしばらくして顔を上げますと、

その周りの景色は見覚えのあるものでした。

あの雪の日、

隆とクルマの座席を交換したコンビニの駐車場です。

「ここは…

 あの時の駐車場」

唖然として周囲を見回しますと、

周囲には雪が積もり、

俺の目の前にはレンタカーが停車しています。

そして、俺は立ち上がると、

お参りをした社へと向かっていきます。

あのときには気づきませんでしたが、

社には石碑があり、

その石碑は大災害により犠牲になった市民の供養塔だったのです。

「やっぱりそうか、

 あの時この石碑の事に気づけばよかったんだ」

起き上がった隆は私のそばに立ちそう話しかけます。

「ここにはかつて特務機関Nの研究施設と、

 その職員が暮らしていた街があったけど、

 ある日、その研究施設で事故があって、

 街の人たちを巻き込んだ大災害を引き起こしてしまった。

 そして、この供養塔が建てられた。

 街の名前を聞いたとき、

 どこか聞き覚えのある名前だったけど、

 やっと思いだしたんだ」

「そうなの…か」

その説明を聞きながら、

あたしは供養塔に手を触れますと、

『ごめんね…

 でも、ありがとう』

と言う声が頭に響いたような気がしました。



「で、どうする?」

「え?」

隆の問いかけにあたしは振り向くと、

「お前のその格好、

 どうするんだよ」

と指摘します。

「え?

 え?

 あぁぁぁ!!」

その指摘で

あたしは自分がアメフトの格好をしていることに気づいたです。



あたしがあの街で過ごした時間は3年でしたが、

元の世界に戻ってみると1日も経過してはいませんでした。

そして、あたしの体に付けられていたオチンチンは

戻るのと同時に消えてしまったものの、

でも、男性化してしまった体は元に戻ることなく

男張りの筋肉質のまま…

無理もありません。

散々鍛え捲ったのですから。

「さて、その体どうするか、

 困ったなぁ」

「どっ、どうしよう」

二人でこれからのことを考えると、

「そうだ」

と何か思いつたのか隆は声を上げます。

「なになに?」

「俺が男の娘になればいいんだ。

 そうすれば釣り合いが取れる」

「ちょっと真面目に考えてよぉ!」



おわり