風祭文庫・アスリート変身の館






「理子と浩二」


作・風祭玲

Vol.877





地区大会の決勝戦が開催されているスタジアム。

厳ついユニフォーム姿のアメフト選手たちが

フィールドにて激しい試合を演じていているとき、

「痛ぁーぃ、

 ちょっとぉ

 そんなに引っ張らないでよ」

人気が途絶えた更衣室へと続く廊下に突然少女の悲鳴が響き渡ると、

「いいから来いっ」

ガッシリとしたショルダーに身を固めたアメフト選手と、

その選手に強引に腕を引かれたチア・ユニフォーム姿の少女が廊下を歩いて来た。

「ちょっとぉ、

 一体何所に連れて行く気よ?

 あたし、みんなの応援に出なければいけないよ」

纏め上げたポニーテールを揺らしつつ、

富士宮理子は自分の腕を引っ張るアメフト選手に向かって文句を言うが、

「………」

汗の臭いを放つショルダー姿の高島浩二は無言で理子の手を引き、

そして周りに人の目が無いかを確認した後、

ガチャッ!

男子更衣室のドアを開けると、

理子をその中へと突き飛ばし追って自分も更衣室に入って行く。

「なによっ、

 男子更衣室に連れ込んであたしをどうする気よ?」

更衣室に押し込まれるのと同時に、

自由になった理子はその場で振り返ると、

腰に手をあて、

ミニのプリーツスカートを揺らしながら浩二をにらみつけた。

だが、

「幸田隆…って誰だ?」

と浩二は静かに尋ねると、

「!!っ」

それを聞いた理子の表情が少し青ざめながら硬くなり、

「そっそれがなに?

 こんなことまでして尋ねる価値があるの?」

と言い返す。

すると、

「何をしらばっくれているんだよ!」

不機嫌そうに言いながら浩二は手を伸ばして理子の頬を抓りあげると、

「いっ痛い!」

抓られる痛みから逃げるように理子は悲鳴を上げ浩二の手を払いのけた。

「お前…」

彼女のその行為に浩二は凄い剣幕で理子をにらみ付けるが、

「なっなによっ

 その顔は?」

臆することなく理子は浩二を睨み返し、

そして、

「あたしが誰と付き合おうと勝手でしょう?

 大体、高島君にあたしのことをどうこう言える権利があるわけ?」

と開き直ったのか浩二に向かって理子は言い返す。

その途端、

「なんだとぉ?」

両眉を吊り上げながら浩二は聞き返すが、

「言っておきますけど、

 あたしは高島君と付き合っている。だなんてこと、

 全然思ってないからねっ。

 勝手に高島君がそういう風に言いふらしているだけじゃないのっ、

 迷惑な話だわ。

 だから、あたしが誰とお付き合いしようとそれはあたしの自由なの?

 ふんっ、

 誰が乱暴者で、

 頭が弱くて、

 万年補欠の高島君なんかとお付き合いするものですかっ

 判った?

 判ったならそこをどいて頂戴。

 いまなら高島君がこんな汗臭いところにあたしを連れ込んだなんてことは言わないわ、

 さぁ、どきなさいよ」

と理子は強気になって浩二に命じた。

その途端、浩二の顔が一瞬歪み、

太い右腕が動いたと思った途端、

ドカッ!

「うぐっ!」

強烈な衝撃とともに理子の顔は横に向いてしまい、

さらに身体までもが宙に浮いてしまうと、

ドタタン!!

宙を舞った理子は背中を更衣室の床に叩きつけられ、

そのまま転がって行く。

「うぐぅぅ!!」

髪を乱し、

頬を押さえながら理子はうめき声を上げていると、

ツカツカ

理子を殴り倒した浩二が迫り、

「だ・れ・が、

 乱暴者だってぇ

 だ・れ・が

 万年補欠だってぇ」

と彼女が言った言葉を繰り返しながら、

蹲る理子の身体を蹴り上げ始める。

浩二の蹴りは執拗に続き、

ようやくそれが終わると、

「ゲホゲホゲホ…」

体中に痣を作り、

鼻から血を流す理子が床に這い蹲るようにして呻いていた。

「ふんっ、

 女にクセに生意気なんだよ」

そんな理子に向かって浩二は吐き捨てるようにして言うと、

「!!っ」

ふと何かを思いつき、

倒れている理子の胸倉を掴みあげながら、

「お前、さっき俺が万年補欠だって言ったよなぁ

 それってアメフトを馬鹿にしているわけ?」

と聞き返した。

しかし、

「ゲホゲホ…」

浩二に蹴り上げられ続けていた理子はその問いに満足に答えることが出来ず、

激しく咳き込んでいると、

「よーしっ、

 俺がアメフトの厳しさを教えてやる。

 足を上げるだけしか能が無いチアとの差を見せてやるよっ」

と告げるや否や

浩二は理子を頬を拳で殴り、

そのまま床の上に放り出すと、

「えーと、確か予備のが……」

と部の名前が貼ってある薄汚いバックのチャックを開け、

ガサゴソと物色を始めだした。

そしてスグに、

「おぉ、あったあった、

 うわっ

 クセーッ!」

練習用にも使われてきたためか男達の汗の臭いをたっぷりと撒き散らして、

傷だらけになっている試合用のショルダーを持ち上げると、

「ほれっ」

と言いながら倒れている理子の傍に放り投げ、

さらにメットなどの防具やユニフォームを放り投げていく、

「………」

自分の傍に放り投げられる品々を理子は空ろな目で見ていると、

「へへっ!」

床に置かれたヘルメットを足で踏み潰すかのように浩二はその上に足を置き、

「よう、

 たったいまからお前はアメフト部員だ」

と理子に向かって告げたのであった。

「え?」

浩二から投げかけられた言葉を聞いて理子の目は大きく見開かれると、

「さーて、

 じゃぁアメフト部員なら

 アメフトの格好をしてもらいましょうか?」

そう言いながら浩二は鼻息荒く理子に迫ると、

白い布を見せる。

「ケツ割れって知っているよな、

 まずはこれを穿いてもらおうか?」

黄ばみを見せる白い布を見せながら浩二は理子に言うと、

「おらっ!」

無理やり理子の尻を掴みあげると、

そのまま身体を持ち上げ、

一気に脚に通していく、

そしてプリーツスカートをたくし上げてその下に構わずに穿かせてしまうと、

「じゃぁ、

 次はフットパンツだ…」

と言いながら今度はチームカラーが入るパッド入りのフットパンツを穿かせ、

ギュッ!

と股間を編み上げる紐を引き上げ、

簡単に脱ぐことを出来なくさせる。

「いやぁぁ…助けて」

チアの上着にアメフトのフットパンツ姿というちぐはぐな格好をしながら、

理子は逃げようとするが、

「おらっ、逃げるな」

浩二は逃げる理子を捕まえると、

厳ついショルダーを理子の頭から被せ、

一気にそれを着させていく。

「へぇぇ、

 すこしは様になったみたいじゃないか」

チーム名が入ったショルダー・ユニフォームとフットパンツ姿になった理子を見下ろしながら、

浩二は顎を摩りながら笑うと、

「おらっ

 メットに、

 スパイクシューズ!」

と叫びながら理子の頭に傷だらけのヘルメットと、

脚にスパイクシューズを穿かせてしまった。



「あははは、

 見てみろよ、

 不恰好なアメフト野郎の出来上がりだ」

強引にアメフトのユニフォーム・ショルダーを着させられた理子を見て浩二は笑い転げるが、

「あぁぁ…

 いやぁぁぁっ!

 脱がせてぇ!」

理子は泣きじゃくりながら、

必死になってショルダーを脱ごうとするが、

なれないものを着てしまったために簡単に脱ぐことが出来なかった。

「さーて、

 その格好でみんなと一緒に脚あげにいくか?

 それとも…

 練習場で俺の特訓を受けるかぁ?」

余裕の表情で腰を下ろした浩二は理子に迫ると、

「やめて!、

 みんなにこんな姿見せないで!」

と浩二に向かって理子は懇願した。

すると、

「よーし、決まりだ、

 じゃぁ、俺と特訓な」

それを聞いた浩二は膝を叩くと、

「こっちだ!」

と言いながらアメフト姿の理子の腕を引っ張って更衣室を後にする。



「へぇぇ、

 御誂え向きに誰も居ないでやんの」

理子の腕を引き、

半地下の練習場にいくとそこには誰の姿も無く、

ガランと無機質な空間が広がっていた。

「おらっ!」

ドサッ!

「痛ぁぃ!」

連れてきた理子を放り出し、

勢いで尻餅をついた彼女が悲鳴を上げていると、

ポーン!

いきなり理子に向かってフットボールのボールが放り投げられた。

「なっなによっ」

傍に向かって転がってきたボールを見ながら理子は声を上げると、

「それを拾って立て」

20mほど離れたところに立つ浩二が命令をする。

そして、言われるままに理子は立ち上がり、

ボールを拾い上げると、

グッ!

それを見届けた浩二はセットポジションの姿勢になり、

「ゴーッ!」

の掛け声とともに理子に向かって突進してきた。

ガシッ!

ショルダーとショルダーがぶつかり合う音がこだまし、

「きゃぁぁ!」

浩二の突撃を真正面に受けた理子の体は弾き飛ばされ宙を舞う。

しかし、浩二は理子に気を遣うわけではなく倒れた理子に向かって、

「おらっ、

 立て!」

と命じた。

「そして、

 悔しかったら俺を止めて見せろ!」

そう怒鳴ると、

立ち上がる理子に向かって容赦なく突撃し、

彼女の身体を幾度も舞わせる。

「あはははは…」

散々理子を痛めつけた後に浩二は笑っていると、

ズル…

彼の肩の線が下がり始めた。

しかし、浩二はそれに気づくことなく、

「おらおらおら」

声をかけながら立ち上がった理子に体当たりを食らわせるが、

ついに、

ガンッ!

「なに?」

理子が浩二の体当たりを受け止めたのである。

「うぐっぅぅぅ!!

 いつまでも…

 いつまでも、あたしをいたぶっているんじゃないよぉ」

ヘルメットの下の顔をくしゃくしゃにしながら、

理子は浩二の体を受け止めていると、

ムクッ!

フットパンツ越しに見せていた平べったい彼女の股間が膨らみ始め、

ムキッ!

浩二を抑える腕も、

一回りも二回りも太くなっていく。

そしてブカブカだったアメフトのユニフォーム・ショルダーが、

次第に身体にフィットしてくると、

理子の身体が一大きく張り出してきた。

それに対して浩二の股間からは逆に膨らみが消え、

さらに鍛え上げて来た腕が細くなっていくと、

彼の身体は萎み始め、

ユニフォームショルダーが緩んでいく。

「どっどうなっているんだ?」

甲高い声を上げながら浩二は驚いていると、

「お前…

 うざい!」

野太い声を張り上げて理子は一気に浩二を押し返す。

すると、

「え?

 あっ

 あぁぁぁ!!」

押し返された弾みで浩二は一気にひっくり返り、

さらに、被っていたヘルメットが脱げ落ちてしまうと、

ハラリ…

ポニーテールにくくり挙げ長く伸びた浩二の髪が肌蹴たのであった。

「え?

 え?

 え?

 どうなっているんだ?」

ブカブカになってしまったユニフォームの中を泳ぐようにして、

浩二は驚いていると、

それを見ていた理子が近づき、

そして、浩二が身に着けていたショルダーを持ち上げ強引に脱がせると、

「きゃっ!」

似合わない浩二の悲鳴が響き渡り、

それと同時にツンと胸が突き出しているチアのユニフォームが姿を見せた。

「うそっ、

 なんで、

 何時の間に…」

身につけた覚えが無いチアのユニフォームに浩二は驚いていると、

「おらっ、

 そのフットパンツも脱げ!」

と理子は低い声で命令をした。

「なっ」

理子のその言葉に浩二は食って掛かろうとするが、

いきなり理子に掴みあげられると、

「女のクセにこんなものを穿いているんじゃねぇ!」

というや否やすっかり緩くなっていた浩二のフットパンツが引き降ろされ、

ハラリ…

それと同時にたくし上げられていたプリーツスカートが浩二の股間を隠した。

「いっいやぁぁぁぁぁ!!!

 おっ女の子になっている!」

ムッチリとした無毛の太股を晒しながら浩二は悲鳴を上げると、

「あはははははは!!

 これは傑作だぜ」

それを見た理子は腹を抱えて笑い、

「見ろよっ」

そう言いながら自分のフットパンツの紐を解き、

それを引き下げた。

すると、

ビンッ!

理子の股間から出てきたのは毛むくじゃらの陰毛に包まれた男の性器が、

穿かされたケツ割れを勢い良く突き上げていて、

その先端には染みを作っていた。

「へへっ、

 俺のチンポだ…

 見ろよ、俺は男になっちまったんだよ、

 そして、

 お前は女だ、

 あはは、面白いじゃねぇか、

 なぁ、さっきお前はチアは足を上げるだけとか言っていたよな、

 じゃぁ、上に上がって女たちとともに足あげに行って来るか?

 あははは、

 いまのお前に出来ることは足を上げて女を晒しながら応援するか、

 それとも、

 この場で俺のチンポを諌めてくれるか…

 無論出来立てのお前の穴でな…」

すでに心の中まで男となってしまった理子はそう言うと、

ケツ割れを持ち上げる股間を晒しながら、

一歩

また一歩と浩二へと迫って行くと、

「いっいやぁぁぁぁぁ!!!!!」

処女を散らす乙女の絶叫が響いたのであった。



「なにが”いやぁ”だ。

 こんな汗くさい男になってしまった俺をもっと慰めろよ。

 おら、もっと腰を動かせ、このクソ女!」



おわり