風祭文庫・アスリートの館






「チアガール」
(番外編:恵美)


作・風祭玲

Vol.501





「本当にいいの?

 恵美ちゃん?

 今ならまだ間に合うわよ

 考えは変わらないの?」

西日が差し込む診療室に羽村麗子の声が響くと、

「うんっ、

 して、お姉ちゃん…

 あたし…覚悟は決めているの…」

その言葉に

コクリ…

一人の少女が大きく頷くと、そう返事をする。

少女の名前は羽村恵美、麗子の5つ下の妹である。

彼女は持ち前の明るさと運動神経、

そして、人一倍の負けん気で西高チアリーディング部を部長として引っ張り、

部が出場したチアリーディングコンテストでは全国優勝の栄冠を勝ち取った功労者でもあった。

しかし、彼女にとってその栄冠はすでに過去のものになってしまっていた。

それは、数週間前、

西高のアメリカンフットボール部が全国大会への出場を掛けた地方大会の決勝戦、

この試合に恵美はチアリーディング部を率いて応援に駆けつけ、

その甲斐あってかアメフト部はクォーターバック・藤堂丈二によって優勝を決めることが出来た。



しかし、その試合後、恵美の価値観を一変させる事件が起きたのであった。

試合後のミーティングや後片付けですっかり遅くなってしまった恵美が競技場の女子更衣室から出てくると、

その場でちょうど居合わせた藤堂丈二が恵美を呼び止めた。

しかし、恵美は気安く話しかけてくる丈二を軽蔑した目で見ると、

そのまま彼を無視し

嫌がる恵美を強引に男子更衣室に押し込め、

そこで丈二は恵美を犯しその肉体に己の欲望をぶちまけてしまったのだった。

翌朝、帰ってこない恵美の身を案じた姉の麗子が駆けつけると、

そこには無残に犯され傷つけられた恵美が横たわっていた。

麗子によって救出された恵美の容態だが、

暴行を繰り返し受けたのであろうか、

打撲による体中の傷のほかに

恵美の性器は形が変わるほどに腫れ上がり、

膣は無残に引き裂け、

注ぎ込まれた精液と出血した血液が混じったものを流し続けていた。

「ひどい」

妹のあまりにものの姿に麗子は思わず絶句した。

しかし、

このことを警察に届けようとする麗子を恵美は阻止をすると、

「あたしのこの復讐をさせて…」

「お姉ちゃんの力を貸して…」

と麗子に懇願してきた。

「どうして?」

恵美の申し出に麗子は訳を尋ねると、

恵美は麗子がいま行っている極秘の研究についてしゃべり、

そして、

「あたしにお姉ちゃんが作っている薬を打って、

 あいに…

 あたしを滅茶苦茶にしたあいつに復讐をしたいの」

と訴えた。

「恵美ちゃん…

 気持ちは判るけど、

 それは出来ない」

一度は断った麗子だが、

しかし、

傷だらけの体を押して頼んできた恵美の姿に麗子は押し切られると、

怪我の治癒と同時に恵美に秘密の薬を打つことを約束したのであった。



 
「でも…」

注射器を横目でしながら渋る麗子に、

「いまさら何を言っているの?

 お姉ちゃんっ
 
 あの時、良いって言ったじゃない
 
 あたしは覚悟は変わらないよ、
 
 あたしを滅茶苦茶にしたアイツに同じ屈辱を味合わせてやるって
 
 だから、お願い」

恵美は涙を流しながら訴える。

すると、

「…判ったわ…

 恵美がそこまで言うのならあたしはもぅ何も言わない…

 …いいこと?

 これを注射したらもぅ昔の恵美には戻れないわよ、

 チアのユニホームを着ることも…

 友達とおしゃべりをすることも…

 女の子としての人生も…

 全部捨てることになるのよ、

 そのことは判ってよね。

 戻れないのよ、

 女の子だった恵美ちゃんには…」

麗子が最後の忠告をすると、

「うん…

 お姉ちゃんには迷惑を掛けてごめん。

 でも、

 あたしは許せないのよ、

 あたしから何もかも奪っていったアイツが」

自分を奪っていったあのときの丈二の表情を思い浮かべながら

恵美は決意を新たにすると、

「今度はあたしが奪ってやる、

 アイツからすべてを」

とつぶやいた。

「そぅ…」

そのとき恵美の決意が固いことを知った麗子は、

ゆっくりと注射器をとると、
 
「さっ腕を出して…
 
 これが最初の注射よ、
 
 恵美の復讐のための…」

と恵美に告げた。
 
「ありがとう、

 お姉ちゃん」

恵美はそんな麗子に感謝の言葉を言う。



「はぁはぁはぁ…

 熱い…

 体が燃えるように熱い…」

そしてその夜、

最初の異変が恵美を襲いはじめた。

まるで体が燃え上がってしまったような暑さに恵美は苦しみ、

そして悶え打つ、

「熱い、

 熱いよぉ

 お姉ちゃん…

 体が熱い!!」

這い蹲りながら訴える恵美に、

「恵美ちゃん、

 我慢して、

 いま恵美ちゃんは新しい体になるために古い体を燃やしているのよ、

 あたしは何も出来ないわ」

恵美を苦しめる症状が夕方打った薬の副作用であることを麗子は間接的に告げ、

汗だくの恵美の体を抱きしめていた。



恵美のこの症状は一晩で緩和し、

翌朝には、

「おはよう…」

恵美は元気な笑顔で麗子を迎えた。

「大丈夫?」

「うん…

 でも、苦しかったよ」

食欲も出たのか恵美はまるで過ぎ去った過去のごとく朝食をパクつくが、

しかし、恵美の体内では変化が始まっていた。

自覚症状は現れないが、

恵美の体内の卵巣は昨夜の熱で卵巣を構成する細胞が破壊され。

変わりに精子を作り出す細胞が急激に増殖し、

精巣へと変わりながらゆっくりと体の外へと落ちていき、

その卵巣から続く子宮も代謝が止まり萎縮していくと、

恵美は女としての能力を失ってしまった。



「なんか、力がでるんだよなぁ」

その3日後…

恵美はシャツの腕をまくり上げると、

フンッフンッ

っと腕を振り回し始めた。

「そっそう?

 じゃぁ血を採るから腕を出して…」

恵美の血液検査をしようと麗子が注射器片手にそう言うと、

「うん」

恵美は気軽に腕を麗子に突き出した。

「太くなっている…」

初めて注射をしたときから確実に太くなっている恵美の腕に麗子は驚くと、

「ねえ

 あたしの腕、太くなったでしょう」

と恵美は麗子に告げた。

「知っているの?」

「そりゃぁ、あたしの体だもん、

 ちょっと変わってもすぐに判るわ」

「そっそう」

「お姉ちゃんの薬ってすごいねぇ、

 なんかさ、

 体が内側からモリモリと盛り上がってくるみたいだよ、

 食欲だっていくら食べてもすぐにお腹がすいちゃうし、

 ねぇ、この3日間で5kgも太ったんだよ」

嬉しそうに恵美は報告をすると、

「うん、そうみたいね」

麗子は冷静になり、恵美の腕の筋肉のつき方を見ていた。



それから1週間が過ぎた…

「うっくっ」

「うっくっ」

湧き上がる力を消費するように筋肉トレーニングを始めた恵美の体からは

男の臭いを放つ汗が湯気を上げ、

また肌も脂肪分が薄くなると発達していく筋肉の陰影を浮き上がらせ始めていた。

そのために腹部には盛り上がっていく腹筋と共に田形の切れ込みが姿を現し、

股間では豆粒ほどの大きさだったクリトリスが小指ほどに成長をしていた。

そして数日後、

「お姉ちゃん!!」

血相を変えて飛び込んできた恵美の手足には濃い毛がびっしりと生えそろっていた。

「なにを驚いているのよ」

「だっだって」

「あなた、男になろうとしているんでしょう?

 毛が生えたぐらいでうろたえないの!」

腕と足に生えた毛のことで取り乱している恵美を諌めるようにして、

麗子はそう言うと、

「でも…
 
 毛が生えるだなんて…」

恵美は毛が生えることは想定外だったらしく、

なおも動揺をしていた。

すると、

「男の人はそう言うもの、

 もぅその程度で驚いていては、

 髭や胸毛が生えてきたらどうなるのよ」

「えぇ!!

 胸毛も生えるの?」

「当たり前でしょう!

 まぁ胸毛は個人差があるけど、

 でも、髭も生えない男なんて男らしくないぞぉ

 そういったところもちゃんと覚悟をしていくように」

髭のことを指摘され、恵美は慌てて両頬に手を当てるとそそくさと麗子の部屋を出て行った。

「まったく…

 すっかり男っぽくなってきたわね、

 あの様子じゃぁ

 オチンチンも大分形になってきているかな?」

そんな恵美の姿を頬杖をつきながら麗子は見送ると、

「恵美・体毛のことで相談に来る。」

とノートに記した。



麗子が思っていた通り、

恵美の股間ではクリトリスが人差し指ほどに成長し、

その先が括れると亀頭へと姿を変え始め、

また、その下で口を開けていた女唇は小さくなり、

開いていた口は閉じかけていた。


そして、

シュッシュッ

「はぁはぁ」

皆が寝静まった深夜、

恵美はスティックのように勃起したクリトリスを扱いていた。

「くぅぅぅぅ」

勃起しているとはいえ、

皮膚化が進んでいないクリトリスには指での刺激が強く、

恵美は体を震わせながら我慢して、肉棒を扱き続ける。

この行為をいつ知ったのかは定かではない。

ふと気づいたとき、恵美は下着の中に手を忍び込ませ、

その下で成長していたクリトリスを弄っていたのであった。

シュッシュッ

シュッシュッ

「うわぁぁぁぁ…

 くぅぅぅ!!」

恵美は首を振り、

荒い息を吐き、

そして、刺激に我慢をしながら、

日に日に長さと太さを増し肉棒にそしてペニスへと変貌していくクリトリスを扱き続け、

ついに、

「うぅっ!!

 くるぅぅぅぅ」

ビクン!!

ビクン!!

自分の体の奥から一点に向けて突き上げてくる感覚に身を委ねた。



「あぁ…

 気持ちいい…

 この突き刺すような感覚…

 あぁ堪らない…よぉ」

感覚が走り去った後に起きる

けだるさに似たまどろみの中、恵美はなおもクリトリスを扱きつづけると、

ムクッ

一度は萎えた肉棒が再び勃起すると

「あぁ、

 また勃ってきちゃった」

恵美はそう呟くと、

シュッシュッ

再び扱き始める。

そして、さっきの感覚が走るたびに、

ビクン!!

睾丸と化した卵巣より、男性ホルモンが分泌されると、

メリッ!!

恵美の体の筋肉は膨れ、

体の外に向かって膨張していった。

「はぁはぁ

 はぁはぁ」

幾度も続いたオナニーを終え、

Bカップもあった乳房の代わりに厚味を増していく胸板を晒しながら、

恵美は天井を見つめると、

「あぁ…

 ヤリてぇ…

 女とやりてぇ」

と口走る。

睾丸からの男性ホルモンによって恵美の脳を男性化してきた証でもあった。




そして、それから半月が過ぎたある日、

「はぁはぁ」

「はぁはぁ」

ムキッ!!

筋肉で広がった肩と、

その下で盛り上がる胸板、

さらにその下にはくっきりと陰影を腹筋を晒した恵美は

凹みが出来た小さい尻にピッチリと張り付いたハープパンツの上より、

その中で窮屈そうにテントを張っている太い肉棒を摩っていた。

「はぁはぁ

 はぁはぁ」

伸びた髭が顎を飾る口を半開きに開き、

目はうつろに天井を見つめると、

グッ

肉棒を摩っていた手に力を込め、

スッ!

っとハーフパンツをずりおろした。

すると、

ビンッ!!

ハーフパンツの中からキノコの様にカリを広げたペニスが飛び出すと、

シュッシュッ

ペニスを握り締め、扱き始めた。

ドロッ

扱き始めてまもなく先走りが滴り落ちてくると、

ヌルッ!

恵美のペニスはその先走りでヌメリ始めた。

「くはぁ

 はぁはぁ」

恵美の息はさらに荒くなり、

ペニスをしごく手の動きも早くなっていった。

すると、

ジン…

体の中から湧き出してきたそれはペニスの根元に溜まるはじめ、

その感覚を恵美が感じてくると、

「あぁ

 でる

 でる」

恵美の肉体は溜まってきたものを吐き出そうと動き始めた。

ジワッ

湧き出してくるそれはさらに溜まり、

ビクビク!!

恵美は一歩一歩限界へと近づいて行った。

そして、

「くはぁ!!」

汗で濡れた全身を光らせた恵美は大きく息を吸い込むと、

「うっ!!」

かみ殺したような呻き声を上げるのと同時に、

シュッ!!

天井を向けた亀頭に開いた鈴口より、粘液を高く吹き上げた。

シュッ

シュッ

シュッ

恵美が吹き上げる粘液は、

最初は半透明であったが、

しかし、吹き上げるごとに白濁し、

栗の花の香りに似た臭いを撒き散らし始めた。

「あぁ…

 この臭い…

 俺が出したのか、

 俺は…

 俺は…

 男に…なったのか」

恵美は自分を犯し破壊したあの液体と同じ液体を吹き上げてしまったことを実感すると、

自分が男に変身してしまったことを実感していた。

ところが、

「うぅ…」

ペニスを握り締めながら恵美は立ち上がると、

「だめだ、

 モノたりねぇ…」

と声を上げながら部屋を出ると、

麗子のいる部屋へと向かい始め、

バン!

麗子の部屋のドアを力任せに開けると、

部屋の中へと押し入ってしまった。

「恵美ちゃん?

 どうしたの?」

ボディビルダーの様な肉体を晒し、

股間で勃起しているペニスを握り締めて部屋に入ってきた恵美の姿に麗子は驚いて声を上げると、

「うっうっ

 う…

 うがぁぁぁ!!」

恵美は雄たけびを上げながら、

麗子に襲い掛かってきた。

「恵美ちゃん!!」

自分を狙い振り回される恵美の腕を掻い潜りながら麗子は声を上げるものの、

興奮している恵美には届いてはいなかった。

「だっ駄目だわ、

 薬が効きすぎたんだわ

 恵美は完全に男の性欲に飲み込まれている」

ビンッ!!

と青紫色に染まり股間で硬く勃起する恵美のペニスを見ながら麗子はそう呟くと、

「仕方がない」

ある決心をした麗子は

バッ!

着ていた服を剥ぎ取ると、

「さぁ、

 恵美ちゃん、

 来て」

と叫びながら己の肌を晒した。

「ふぅふぅふぅ」

それを見た恵美は雄の視線で姉の肌を見ると、

「うぉぉぉぉ!!」

飢えた肉食獣が襲い掛かるようにして麗子に襲い掛かった。

瞬く間に麗子は押し倒され、

ムワッ

恵美が放つ雄の肉臭に包み込まれる。

「あぁ…

 これが恵美ちゃんの臭いなのね…

 すっかり男らしくなって…」

そのとき、麗子は相手が恵美なら良いと思い、体を開いた。

すると、

「うがぁぁぁぁぁ!!」

麗子を襲っていた恵美が頭を抱えながら叫び声を上げると、

ガンガン!!

っと頭を壁に打ちつけ始め、

「だめぇぇぇぇ!!」

そう声をあげると、

「駄目よ、

 お姉ちゃんを襲っては…」

と呟きながらガックリと蹲ってしまった。

「恵美ちゃん?」

そんな恵美に麗子はやさしく声を掛けると、

「お姉ちゃん、ごめん、

 俺、我慢が出来なくてオナニーをしていたんだ、

 男のオナニーだよ 

 そしたら、何かが溜まるような感覚がしたと思ったら

 俺、アイツと同じ精液を出してしまったんだ、

 ちょっとショックだった…

 でも、精液の臭いを嗅ぐうちに訳がわからなくなってしまって、

 もぅ少しで俺…アイツになるところだった」

正気に戻った恵美は麗子に自分がしてきたことを告げると、

「いいのよ、

 男の子はそれで普通なの…

 おめでとう、恵美ちゃん、

 恵美ちゃんは男の人になったのよ」

麗子は恵美にそういった。

すると、

「お姉ちゃん、

 おっ俺、学校に行く、

 名前も変えて

 西高とはべつの学校に行って

 そこで、アメフトをするよ、

 アメフトでアイツから大事なものを奪ってやるんだ」

麗子を見つめながら恵美はそう決意を言うと、

「そう、

 じゃぁ、お姉ちゃんも頑張って出来ることをしましょう」

恵美の決意を聞いた麗子はそう返事をすると、

ゆっくりと立ち上がった。



それから2年の月日が過ぎた。

「いけぇー」

アメフトにユニフォームを着た恵美は高村翔と名前を代え、

南高アメフト部のクォータバックとして活躍をしていた。

「おーぃ、高村っ」

練習を終えた翔に監督が声を掛けると、

「P大からスカウトが着たぞ」

と言い部室の方を指差す。

「おいっすごいじゃないか」

「P大なんて、名門だぜ」

同じアメフト部の部員達が喜びながら翔のヘルメットを叩き祝福する。

「いやぁ」

そんな祝福に翔はニヤリと笑うと、

「来たか、アイツのいる学校から…」

翔はそう思いながらスカウトを見つめていた。



そして、さらにそれから3年が過ぎた。

「あぁん!!」

アメフト部の部室に甘い女の声が響き渡ると、

ヌチャッ!

ヌチャッ!

体の穴という穴がペニスによって貫かれた丈二の変わり果てた姿があった。

恵美が高村翔として丈二の居るP大アメフト部に入るのと同時に、

姉の麗子はアメフト部の健康管理をする女医として派遣された。

そして、アメフト部で君臨する丈二と再会したとき、

二人の復讐劇の始まりを告げる鐘が響き渡ったのであった。



アメフト部に入った恵美はクォータバックとして君臨する丈二を脅かす存在として常にプレッシャーをかけ、

その一方で、麗子は焦りを見せる丈二の心の隙間をつき、彼の身体に性転換を促す注射を打つ、

こうして丈二の体は次第に女性化していき、ついに女性へ性転換してしまうと、

麗子は女性となった丈二にあの日恵美が着ていたチアのユニフォームを着せ、

恵美が犯され処女を散らしたあのロッカールームで恵美に丈二を犯させたのであった。

あの日、自分が犯された場所で

チアのユニフォームを自ら流す破瓜の血で汚す丈二の姿に恵美はある種の爽快感を覚えていた。

このあと丈二は性転換薬の副作用で精液中毒となってしまい

彼、いや、彼女の精神は丈二の拒絶にも関わらずその深層部は急速に淫乱な女性へと変化していった。

そして、その葛藤の中ついに丈二はアメフト部員の前に立ち

自分の正体を告白し犯されることを希望したのであった。

ぬぷっ

「あんっ

 あんっ

 あんっ」

前の穴、うろの穴、そして、口、

その全てがアメフト部員達のペニスによって房がれ、

そして激しく丈二を責める。

「おっおいっ

 早くしろ、

 こっちは待っているんだぞ」

丈二の背後から股間の押さえた部員の急かす声が響くと、

「へへ…

 コイツ、吸い付いてやがるぜ」

「あぁ、締まりも悪くなぇな」

「さすがは元クォータバックだけの事はあるよ」

「あっ、バカ!!

 そんなことを言うなよ、

 コイツの昔を思い出してしまったじゃねぇかよ」

丈二向けて腰を動かしている者達がすかさず返事をした。

その一方で丈二は、

「あんっ!」

喘ぎ声を上げながら見事に膨らんだ乳房を揺らし

そして、男の股間からとび出しているペニスへ吸い付いた。

「ふふっ

 そんなに男のザーメンが好きか?」

部員のペニスにしゃぶりつく丈二の耳を抓りながら恵美が尋ねると、

コクン

コクン

その言葉に答えるように丈二は首を2回縦に振る。

それを見た途端、恵美は急にムッとした表情になると、

ドン!!

丈二の体を思いっきり突き飛ばした。

「きゃっ!」

恵美に突き飛ばされた丈二は小さな悲鳴をあげて床の上に転がって行くと、

すかさず体勢を立て直し、

「おっお許しください…」

と叫びながら恵美の足元に縋った。

「うるせー」

その姿に恵美はさらにボルテージを上げ、

幾度も幾度も丈二を蹴り飛ばした。

「おっおいっ

 ヤメロ!!」

「死んじまうぞ!」

恵美の剣幕に最初は呆気にとられていた部員達だったが、

しかし、丈二の身体に痣や傷がつき、

そして、血が流れ出してくるのを見た途端、我に返ると数人掛りで止めに入った。

「離せ!!」

「いいからヤメロ!!」

「コイツを…

 コイツを…」

「判る、お前も散々藤堂にシゴかれた口だったってことは判る」

「でもな、事件にするなっ

 事件になってしまったら俺達活動停止になってしまうんだよ」

「ここは堪えろ、

 病院送りにだけはするな、

 なんだかんだ言っても、女なんだからよ」

「そうだよ、

 ここは堪えて、代わりに犯せ!」

数人掛りで恵美を取り押さえながらそう叫ぶと、

「ちくしょう!!」

恵美の叫び声が響き渡り、

その足元では丈二はひたすら許しを請うていた。

そして、その事件によって丈二の立場はさらに性奴隷的なものへと堕ち、

完全にアメフト部員達の慰み物へとなってしまった。



そして、また一月が過ぎ、

カチャッ!!

アメフト部のドアが開くと、

「しっかりと可愛がってやれよ」

と恵美は部室の中に向かって叫ぶと、

「うぃーす」

という返事と共に、

「あぁん!!!

 いっいぃ…

 頂戴!!

 もっと頂戴!!」

精液まみれになっていく丈二のうめき声が響いた。



「まったくっ」

そんな声に送られて、

カチャッ

カチャッ

スパイクの音を上げながら恵美がフィールドに出ると、

「あら、もぅ練習?」

と白衣を引っ掛けた姿の姉・麗子が話しかけてきた。

「あぁ、姉ちゃん」

麗子の声に恵美は振り返りながら返事をすると、

「ねぇ、女の子に戻る気はないの?」

と麗子が恵美に尋ねた。

「ん?

 どうしようかなぁ…
 
 俺、狂っているしなぁ

 今更、女に戻っても生活していけないだろう?」

麗子の言葉に恵美は返事をすると、

「なぁ、

 俺、アメリカに行こうと思っているんだ」

と麗子に胸の内を告げた。

「なんでまた…」

「あぁ、

 アメフトの監督の知り合いがアメリカにいてな、
 
 俺の話をしたら、向こうでプレーをさせてみたい。
 
 って言ってきたんだ」

「あやまぁ…

 それはおめでとうって言うのかしら」

恵美の言葉に麗子は驚くと、

「うん、

 俺もなぁ…男になってからずっとアメフトでがんばってきたし、
 
 もし、俺が向こうでも通用するのなら行ってみようかと」

「ふぅぅぅん

 まぁその辺は恵美ちゃんの好きにすればいいわ、
 
 お姉ちゃんは細かいことまで言わない。
 
 がんばりなさい」

麗子は恵美の祝福をすると、

ポン

っとプロテクターにカバーされている恵美の肩を叩いた。

「うふっ

 お姉ちゃん、大好き」

「なによっ」

「いいじゃないのよっ

 たまには妹にしてよ」

「これはまた、随分とごつい妹なこと…」

「やだ、それは言わないで」

「あはは…」



おわり