風祭文庫・アスリートの館






「チアガール」
(最終話:奈落)


作・風祭玲

Vol.468





「ふふ…

 そんなに欲しいの?」

恭治のペニスを扱く丈二の姿を見ながら麗子はそう尋ねると、

「うっくっ」

丈二はそれには答えず、ただひたすら恭治のペニスを扱き続ける。

すると、

「あっあぁぁぁ!!!」

突然、恭治が悲鳴を上げた途端、

一瞬、彼のペニスが大きく震えると、

シュッ!!

丈二の目の前に迫っていた鈴口より白濁した精液が激しく噴出し

「いやっ!!」

ビシャッ!!

悲鳴をあげ避けた丈二の横顔の鼻から頬に掛けてべっとりと掛かってしまった。

「あぁすっすみません」

自分が放った精液を掛けてしまったことに恭治は謝るが、

しかし、

べチャッ

丈二は自分の顔に掛かってしまった白濁した精液を丈二は手で掬うと、

じっと見つめていた。

「あっあのぅ」

反応のない丈二の様子に恭治は恐る恐る声を掛けると、

くはぁはぁはぁ…

丈二は肩で息をし、

そして掬い上げた精液を鼻の傍に持っていくと、

その臭いをかぎ始める。

「ふふ…」

その様子を見て麗子は鼻で笑い始め、

「いいのよっ

 お腹が空いて我慢できないんでしょう…

 さぁ、それをお舐めなさい」

と丈二に告げた。

すると、

「うっ」

丈二は小さくうめき声を上げると、

「くはぁ…」

大きく息を吸いながら

ペチャペチャ

と自分の顔についた恭治の精液を舐め始めた。

そして、すべてをなめ尽くすと

「美味しい!!

 あぁ…もっと…

 もっと頂戴!!」

と叫びながら恭治のペニスにしゃぶりつき激しく頭を動かし始めた。

ヌチャ!

ヌチャ!

「うぉぉぉぉぉ!!」

丈二にペニスをしゃぶられ恭治は呻き声を上げながら腰を振り始めるが、

しかし、2・3回腰を振っただけで、

シュッシュッ!!!

恭治は丈二の口の中に2回目となる射精をした。

しかし、丈二はゴクン…と射精された精液を一飲みしてしまうと、

「あぁ、もっと、

 もっとぉ」

と叫び、恭治のペニスにしゃぶりつく、

「ふふふふ…

 おめでとう、

 藤堂君、あなたは精液中毒よ
 
 さぁもっと精液を飲みなさい、

 精液を飲むごとにあなたの中毒は進行し、

 やがて、精液しか受け付けなくなるわ」

恭治の股間に顔をうずめフェラチオをする丈二の姿を見つめながら麗子はそう叫んだ、

すると、

「え?」

麗子のその言葉に丈二はあわてて顔を離すと、

「せっ精液中毒?」

と聞き返した。

「うふっ

 どうしたの?
 
 もぅお腹いっぱいなの?
 
振り返った丈二に麗子は尋ねると、

「ちょちょっと、

 羽村先生、それって…」

と丈二は恭治のペニスを握ったまま聞き返す。

「えぇそうよ、

 藤堂くんを女の子にした薬の副作用なんだけどね、

 でも、さっき、

 藤堂くんが我慢できれば

 精液中毒から逃れることが出来たかもしれないわ、

 でも、あなは中毒を選んでしまった。

 あなたは精液しか飲めない体になってしまったわ」

丈二を指差し麗子は冷徹に告げると、

「そんなぁ…

 何とかならないのですか?」

口から精液を滴り落としながら丈二は悲鳴を上げた。

「ふふ…

 もぅ男にも戻れないわ、

 だって、男に戻す薬を精液中毒のあなたに打ったら死んでしまいますもの…

 ずっと、女の子として生きていくことね」

「いやっいやっ

 お願いです、

 あたしを男に戻して!!」

恭治を突き飛ばし、

丈二はすがり付く様にして麗子に懇願するが、

「もぅ遅いわ、

 さぁ、彼の精液をすべて飲み干すのよ、
 
 もぅあなたのこの口は口じゃないわ、
 
 オマンコよ!!
 
 オマンコが飲み込めるのはオチンチンだけでしょう」

と麗子は丈二に向かって叫ぶと、

「いやぁぁぁぁぁ!!!」

丈二の悲鳴が部屋の中に響き渡った。



そして、それから1時間後…

「うっうっ」

涙を流しながら丈二の口が恭治のペニスを吐き出すと、

そこには精液をすべて搾り取られた哀れな恭治が倒れていた。

「お腹いっぱいになった?」

そんな丈二に麗子は悪魔のように囁くと、

「さぁ、

 これだけ精液を飲んだのだから運動をしなくっちゃね」

と麗子は丈二にそう告げる。

「運動?」

「そうよ、

 あと1時間ほどで恵美が出場する試合が始まるわ、

 あなたはなんですか?

 チアガールでしょう!」

麗子の言った言葉の意味が判らない丈二に麗子は改めてそう告げると、

パンパン!

「さぁ、シャワーを浴びてその精液だらけの体を洗ってきなさい、

 はい急いで!!」

そんな丈二をせかすように麗子は手を叩いた。



それから一時間後…

キィッ

麗子が運転し丈二を乗せた車が競技場に到着すると、

「さぁ、

 グズグズしないの」

先に下りた麗子に促されるように赤いミニのスカート姿の丈二が車から降りる。

「あのぅ…」

「なに?」

駐車場から更衣室へと向かう道筋で丈二が声を上げると、

「股がスースーするのですが」

と丈二は赤いミニのスカートを履かされているために股間が涼しいことを麗子に訴えた。

「なに言っているのっ

 それくらいのこと女の子なら当たり前でしょう、

 くだらないこと言ってないで急ぎなさい」

麗子は丈二の訴えを退けさせると廊下を早歩きで歩いて行く。

すると、

「あっ来た来た」

とある部屋の前にあの宮本静香が立っていて、

そして、廊下の向こうからやってききた麗子と丈二を見つけると、

「こっちこっち」
 
と飛び上がり手を振った。



「へぇぇぇぇ…

 すっかり女の子になっちゃって…」

到着した丈二を静香は感心しながらグルリと回りながら感想を言うと、

「宮本さんもグルだったんでしょう」

丈二は静香を睨み付ける様にして呟く。

すると、

ギュッ!!

いきなり静香の手が伸び、丈二の口を抓り上げると、

「言葉には注意しなさい」

と一言注意した。

「(いたい)はいっ」

口を抓り上げられた丈二は涙を流しながら返事をすると、

「ふんっ

 生意気になっちゃって
 
 そう言うところまで女の子にならなくてもいいのに」

静香はそんな小言を言いながらドアを開けると、

「さぁ入りなさい!」

と丈二に指示をした。

すると、

「じゃぁ、あたしはここまで、

 藤堂さん、

 あなたのチア…スタンドで見せてもらうわ、

 じゃぁね」

丈二を静香に引き渡した麗子は手を振りながら去って行った。

「あっ」

去っていく麗子を引き止めるかのように丈二が声を上げると、

「あなたは、こっち!」

静香の声と共に丈二は部屋の中へと引き込まれていった。

その途端、

「ねぇねぇ、これどうかな?」

「なによそれ、おかしいわよ」

「ちょっと、だれ?

 あたしのスカート隠したのは!!」

まるで鳥小屋のなかに踏み込んでしまったかのような話し声の渦とともに、

鏡を見つめ念入りにメイクをする少女に

下着姿のまま飛び回る少女、

そして、会話にいそしむ少女といった女子更衣室の光景が広がった。

「なっ」

初めてみる生の女子更衣室の様子に丈二は思わず面食らうと、

「そうよ、

 ここはチアリーディングをする女の子達の更衣室よ、

 男だった君には秘密の花園ってものだったかしら」

着替えをしている少女達のパワーに圧倒されている丈二に静香はそう告げると、

「みんな、聞いて!!」

と声を張り上げた。

するとその途端、

シーン…

更衣室は水を打ったかのように静まると、

サッ!!

丈二と静香に向かって一斉に視線が投げられた。

「あっ…」

丈二は一斉に向けられた視線に思わずたじろぐと、

「怪我をした指田さんの代わりの子を連れてきたわ、

 名前は藤堂淳子さんと言って、

 あたしが連れてきた以上、チアの腕はバッチリよ」

静香は自信たっぷりにそう言うと、

「ほらっ、

 挨拶」

と小声で言いながら丈二の肩を自分の肩で小突いた。

「あっ、

 あのぅ…

 藤堂といいます…」

静香に促され、一歩前に出た丈二はそう自己紹介をすると、

軽く頭を下げた。



「さぁ、これに着替えて」

挨拶が終わった丈二に静香は持ってきていたバッグからトリコロールカラーのチアの衣装を取り出すと、

「はいっ」

と言いながら丈二に手渡した。

「これは?」

手渡された衣装を見ながら丈二は静香に尋ねると、

「そうよ、

 P大チアリーディング部の試合用ユニフォーム

 今日からあなたはP大チアリーディング部の部員よ、

 大丈夫、心配しないで、

 学籍も藤堂淳子でちゃんと作ってあるから、

 さぁ存分に応援していらっしゃい、

 かつての仲間達をね」

静香は”仲間”いう言葉を強調して言うと、

「うっ」

丈二の胸にその言葉がズキンと突き刺さった。

そして、

「はいっ」

とその言葉に小さく返事をすると、

与えられたユニフォームに着替え始めた。

そして、丈二が着替え終わった頃を見計らうようにして、

「はいっ、

 みんな聞いて!!」

静香は声を上げ、

「今日の試合は絶対に負けられません、

 いいですか、

 みなさんも、そのつもりで応援してください」

と告げると、

「はいっ!!」

チアリーディングのユニホームに身を包んだ少女達は一斉に元気良く返事をした。

ザッザッザッ

P大チアリーディング部のユニフォームに着替え、

メイクとヘアスタイルを整えた丈二はボンボンを持ち、

ほかの少女達と共に長いトンネルを抜けると、

目の前に青い芝が刈り込まれたフィールドの一端が姿を見せてきた。

「あっ」

それを見た途端、丈二は駆け出すと、

サクッ!!

久々に嗅ぐ試合前のフィールドの臭いを胸いっぱいに吸い込んだ。

「あぁ…

 戻ってきたんだ…」

感激をしながら丈二は自分の胸を抱きしめると、

フニッ

丈二の手には固いショルダーの感触ではなく、

チアの衣装を下から持ち上げるCカップの乳房の感触が伝わり、

また、

ヒヤッ

足元から上ってきた風がスカートの中に潜り込むと

何もなくなった丈二の股間を舐め上げていった。

「あっ」

それを感じ取った丈二は自分が女性になってしまったことを実感すると、

はるか向こうで練習をしているアメフトのユニフォーム姿の一団の元に駆け寄ることが出来ないことを悟った。

すると、

「くっ」

一筋の涙が丈二の目から零れ落ち、

丈二はそれを隠すかのように、

ランニングを始めたチアリーディング部の少女達の後に続いた。

そして始まった試合。

相手はP大のライバルであるR大だった。

「ゴーゴー!!」

丈二は手にしたボンボンを高く振り、

チアのユニフォームを翻し、

ポニーテールの髪を振り乱しながら応援をする。

そして、そんな丈二たちの向こうでは、

「うりゃぁぁぁ!!」

アメフトのユニフォームに身を固めた恵美が高村翔となって、

R大のアメフト野郎達を蹴散らして行った。

ピーッ

試合終了を告げる笛が高らかに鳴り響いたとき、

P大はクォータバック・恵美の大活躍で勝利し、

優勝へ大手を掛けることに成功した。

「きゃぁぁぁぁ!!」

「勝ったァ」

それを見た丈二は喜びの声を上げながら、

ほかの女の子達と抱きつき喜んでいた。

その姿は完全なチアリーディングの少女であった。



ハァハァ

「うぐっ」

しかし、試合後、丈二は精液中毒の発作に襲われ、

人気が無くなった廊下に座り込んでいた。

すると、

カチャッ

スパイクの音を響かせながらアメフト選手が丈二の前に立つと、

「どうした」

と声を掛ける。

「え?」

汗だくの顔を丈二が上げると自分の前に立っていたのは恵美こと高村翔だった。

「恵美…」

顔を上げた丈二は恵美に向かってそう呟くと、

「うっ」

あわてて口を押さえる。

丈二の体の中では可憐に花開いた女と、

そして、精液中毒からくる欲求とが混じり合い丈二の理性を壊し始めた。

「(くはぁ)うぐぐぐぐぅぅぅ」

涙を流しながら丈二はその衝動に必死でこらえると、

「お前、

 俺の精液を飲みたいんだろう?」

と恵美は丈二の心の内を告げる。

「!!」

恵美のその言葉に丈二は顔を上げると、

「姉ちゃんから聞いているぜ、

 お前が薬の副作用で精液中毒になっていることをな…
 
 へぇ…
 
 ふつうの飯は食えなくなっているんだろう、
 
 あはは、
 
 いい気味だぜ」

苦しむ丈二の姿を恵美はせせら笑うと、

「どうせ、俺だけでは満足しないんだろう

 どうだ?
 
 みんなの精液を飲んでみるか?
 
 お前も十分していると思うけど、
 
 アメフト部の野郎共はみんな欲求不満のやつばかりだからな、
 
 喜んでお前の穴という穴に精液をぶっ込んでくれるぜ」

と丈二に告げた。

「いっいやっ」

恵美のその言葉に丈二は怯えるが、

「へへ

 なにがイヤだよ
 
 元・クォータバックさんよ
 
 そうだ、いっそうのこと、
 
 お前が、藤堂丈二だってことバラそうか、
 
 その方が野郎共も心おきなくお前を犯すだろうよ、
 
 なんせ、相当恨みを買われていたみたいだしな」

と怯える丈二に恵美は言う、

「え?

 恨み?」

「ん?

 気づいてなかったのか?
 
 お前、先輩風を吹かせて無茶苦茶していたじゃないかよ

 お前のこと恨んでいる奴はいっぱいいるぜぇ
 
 あはは
 
 なんせ、お前が退部した上に、
 
 大学を辞めたってことが知れ渡った途端、
 
 みんな飛び上がって喜んだんだからな、
 
 その藤堂丈二がオッパイ膨らませてオマンコ開けた女に…チアガールになって、
 
 あたしは精液中毒です。
 
 チンポをしゃぶらせてください。
 
 となれば、どんな目に遭うか、
 
 ふふ
 
 判るだろう」

と恵美はこれから起きることを丈二に告げた。

「あぁぁぁ…」

それを聞かされた丈二は厳つく汗くさい部員たちに嬲られる自分の姿を思い浮かべる。

すると、

ジンッ…

丈二のクリトリスが見る見る膨れてくると、

ジワッ

その下の陰裂より愛液が滴り落ち始めだした。

「んくっ」

ザワザワと体中から響き始めた男を求める声に丈二は俯いてしまうと、

「で、

 どうするんだ?」
 
と恵美は丈二に決定権を与えた。

『オトコ

 オトコ
 
 オトコ
 
 オトコ…』

頭の中に響き渡る男の肉体…体液を求める声に

「違うっ

 俺は男だ、
 
 男のチンポを嘗めることなんて…」

と丈二は必死になって否定する。

しかし、

『チンポ

 チンポ

 チンポ
 
 チンポ
 
 チンポ』

丈二の中で花開く女は大合唱でペニスを求め、

そして、心の中から丈二を突き動かし始めた。

「うっうぅっ

 あっあぁぁ」

オトコの体液を求める女の本能と

それを否定する丈二の理性とがぶつかり合い、

丈二は頭を抱えてのたうち回り始めた。

「なるほどねぇ…

 姉ちゃんが言っていたことはこれか、
 
 これは辛いなぁ…」

苦しむ丈二の姿を見下ろしながら恵美はそう呟くと、

「ふっ

 じゃぁ、男になって女を犯す俺は、
 
 とっくの昔に狂っていた。
 
 と言う訳か…」

と汗くさいアメフトのプロテクターとユニフォームに包まれる自分の体を自傷的に見つめた。



「おらっ

 どうするんだ!!」

それから10分近くがすぎ、

決断を求める恵美の声が廊下に響き渡ると

ピタッ

丈二の動きがピタリと止まり

「うっ

 うぅ…」

大粒の涙を流しながら

「頂戴!!

 恵美の精液

 頂戴!!」

とか弱い声を上げながら汗と泥の臭いを漂わす恵美に抱きついてきた。

「(へぇぇ…

  相当苦しんだようなぁ)」

そんな丈二の姿に恵美はそう思いながら、

「なんだよ

 よく聞こえないぜ」

抱きつき股間に顔を埋める丈二の髪を掴み上げ聞き返した。

すると、

「お願い、

 あたしに精液を飲ませて、
 
 いいの、
 
 誰のでもいいの、
 
 飲みたいの」

と丈二は訴える。

「そうか、

 じゃぁ、お前が藤堂丈二であることもバラすが、
 
 それでもいいんだな」

そんな丈二の姿に恵美は聞き返すと、

コクリ

コクリ

丈二は恵美の顔を見上げることなく幾度も頷いた。

「(ふんっ

  終わりか…こいつ…)

 よしっ

 判った。
 
 じゃぁ連れて行ってやる」

恵美はそう言いながら

「おらっ

 立て!!」

と声を上げ丈二をたたせると

そのまま欲求不満爆発直前のアメフト選手達が屯う更衣室へと連れて行き、

そのドアを開いた。



ガチャッ!!

閉じられていたドアが開くのと同時に、

ムワッ!!

試合を終えたアメフト部の選手たちが放つ猛烈な汗の臭いが丈二を包み込む。

「うっ」

その臭いに丈二は思わずむせぶと、

「おぉ、

 高村か、
 
 遅かったじゃないか」

と言う声とともに

「うわっ!!」

「おっ、おいっ

 高村どういうつもりだ?」

更衣室では着替え真っ最中のアメフト部の部員達が、

恵美が連れてきたチア姿の丈二を見て一斉に驚きの声を上げた。

「なんだよ、

 高村っ
 
 チアの女の子をお持ち帰りするだなんて、
 
 お前…そんなキャラか?」

「しかも、

 男の更衣室に連れ込むなんて、
 
 大胆というか、
 
 馬鹿というか…」

「やばいよ高村、

 こんなこと知られたら、
 
 俺たち活動禁止だぞ」
 
「そうだよ、

 すぐに返してこい、
 
 今ならまだ間に合う」

男子更衣室に入ってきた女性にアメフト部のメンバー全員が飛び上がるのと同時に

ここのとが外部に知れることを警戒した。

すると、

「あははは」

恵美は乾いた笑いをあげると、

「大丈夫ですよ」

と告げた。

「なにが、大丈夫なもんか

 いいから、
 
 すぐに返してこい」

笑いをあげる恵美に部のキャプテンが詰め寄ると、

「ふふ、

 キャプテン、
 
 この子は本物の女の子じゃありませんよ」

と耳打ちをする。

「え?」

恵美の意外な言葉にキャプテンは驚くと、

「じゃぁ

 何か、
 
 男…だというのか?」

と丈二を指さし尋ねた。

「え?」

「ざわっ」

キャプテンがあげたその声に周囲が皆驚くと、

「女装しているの?」

「オカマ?」

「ニューハーフ?」

とやや気味悪がりながら遠巻きに見る。

すると、

「おいっ

 顔を上げろ、
 
 みんなに体をよく見せろ」

と恵美は丈二に告げると、

「はいっ」

丈二はそう返事をして、

恵美から離れると、

顔を上げ一歩前にでた。

その途端、

「あっ

 お前」

丈二の顔を見たアメフト部全員が声を上げる。

それもそのはず、

さっき試合でチアの衣装を大胆に翻して応援をする丈二の姿に皆は股間を固していたのであった。

「なに?」

「きっ君、

 おっ女の子じゃないの?」

念を押すように部員は丈二に聞き返すと、

「は…いっ

 男でした。
 
 でも、薬を飲んで

 いっ今は女になりました」

と丈二は返事をすると、

胸のシャツをたくし上げてCカップの乳房を晒し、

そしてプリーツのスカートをあげると、

愛液でずぶぬれの下着を下ろし股間を見せつける。

「うわっ」

その瞬間、更衣室に驚きとざわめきが広がっていった。

「おっ

 おいっ
 
 お前、俺たちをからかっているのか?」
 
「そうだよ、

 彼女が可哀想じゃないか、
 
 どう見たって本物の女だよ」

晒された女の肉体に部員たちが恵美に詰め寄ると、

「ふふっ

 ほんと、最近の薬はすごいですよね、
 
 アメフトの選手を本物の女の子と変わらないくらいに変身させてしまうんですから」

と恵美は呟く、

「なに?

 この子、アメフトの選手だったの?」

恵美の言葉に再び驚きの声があがると、

「えぇそうですよ、

 俺と同じクォーターバックを任されていた男ですよ、
 
 でも、性転換の薬を飲んで女になってしまったんですよ
 
 コイツの顔に見覚えがあると思いますが…」

驚きの声を上げるアメフト部員に恵美は笑いをこらえるようにして言うと、

「え?」

「クォーターバック?」

「誰だ?」

部員たちは競うようにして丈二の顔をのぞき込んだ、

しかし、

「うーん…」

「誰だろう…」

なかなかその正体に気づかないでいると、

丈二の口が動き、

「おっ俺…だよ…

 藤堂…だよ」

と小さく呟いた。

「え?

 うそぉぉぉぉ!!」

「そう言えば、

 藤堂さんに似ているような…」
 
「え?

 えぇぇ!!」

丈二の告白に皆が一斉に引いていくと、

「そうだよ

 俺だよ、
 
 P大アメフト部でクォーターバックと言えば俺しかいないだろうが」

半ばヤケになりながら乳房をふるわせ、

ポニーテールの髪を揺らせて丈二は大声を張り上げる。



「なっなんで…」

「女になったんですか?」

怯えるように部員達がそのわけを尋ねると、

「そっそれは」

丈二は返事に困る。

すると、

ズィ

恵美が一歩前に出て、

「それはな

 藤堂は前から男が好きでな
 
 いつかは女の子になりたかったそうだ、
 
 そして、性転換を可能にする新薬が開発されたと聞き、
 
 医者の門を叩いたそうだ、
 
 ほらっ
 
 覚えているだろう、
 
 藤堂の胸が女みたいに膨らみ、
 
 声が高くなったことを」

と恵美が説明すると、

「あーぁ

 そう言えば」

それを聞かされた部員はハタと手を打った。

そして、

一斉に目つきが変わると、

「へー…

 藤堂さんってやっぱりそんな趣味があったんですね」

と侮蔑するような視線で口々にそう告げた。

「………」

部員達のその言葉に丈二は返事を出来ないでいると、

また恵美が口を開き、

「いやっ

 驚かしてすまなかったな、

 で、実はみんなに折り入って頼みがあるんだ」

恵美は丈二を自分の前の床に座らせそう声を上げると、

「あんだよ」

アメフト部員達は恵美の周囲に集まり始めた。

「実はな、

 藤堂の奴、薬の副作用で精液の中毒なんだよ」

と恵美は丈二を指差し部員達に告げるが、

しかし、

「はぁ?」

「なんだそりゃぁ?」

部員達からの反応は恵美の説明を信じない声だった。

「だよなぁ…

 普通信じないよなぁ」

周りの反応に恵美は相槌を打つと、

「おいっ

 お前の口から言えよ」

と丈二を足でつつき、

「(はぁはぁ)

 お願いします。

 あっあたし、翔の言ったとおり精液中毒なんです。

 みっみなさんの精液を飲ませてください。

 じゃないとあたし…死んじゃうんです」

丈二は首を押さえながら訴えた。

「おっおいっ」

「信じる?」

丈二の訴えに皆は一斉に顔を合わせそして

バッ!!

丈二は一番そばに居た部員の足に飛びつくと、

彼が履いているパンツをずり降ろすと、

その中から出てきたペニスに吸い付いた。

「うわぁぁぁぁ!!」

驚く部員をよそに

ヌプ

ヌプ

丈二は一心不乱に首を振り、

そして、

「うぉぉぉぉ」

シュッ!!

丈二の舌技に負けた部員が射精をしてしまうと、

ゴクン!

丈二は美味しそうに飲み干した。

すると、それを見ていた部員達が皆顔を合わせると、

「へぇぇぇ

 あの藤堂が…ねぇ」

と口を合わせたあと、

「へへへ

 次はおれだぁ!!」

と叫びながら一斉に丈二へ群がっていった。



ヌップヌップ

ビュッ!!

「ぷはぁ」

「ちょうだい、

 もっと頂戴

 あたし…
 
 精液中毒なの
 
 もっと精液を…精液を頂戴」

涙を流しながら丈二は群がるアメフト部員のペニスを次々としゃぶると、

口の中に出された精液を飲み干していく、

しかし、その心の中は男のペニスを銜える自分の姿にただ耐える丈二の姿があった。

「くくく…

 かつて君臨していた藤堂丈二もあぁなると無様なものだなぁ

 まぁ無理もないか

 ふっ

 いい気味だぜ

 おいっ

 男のチンポ咥えて嬉しいか、

 クォータバックを自慢していたお前がオッパイを膨らまし、

 オマンコをベチョベチョに濡らして

 精液を飲み干す女になりやがって

 くくくく…

 ざまぁないよなぁ」

見る見る部員達が出した精液まみれになっていく丈二の姿を見ながら

恵美は自分の復讐が達成されていく喜びを味わっていた。



おわり