風祭文庫・アスリート変身の館






「キャプテン美咲」
(第4話:拉致)



原作・風祭玲

Vol.532





カッ!!

「起きなさい、

 いつまで寝ているのっ」

「ん…んん……(誰?)」

響き渡る女性の声に大洲岬は閉じていた目を開くと、

「なっ?

 なに?」

目の前に広がる光景に思わず目を見張った。

「そんな…

 俺、

 たしか、部室で…」

左右に首を振り、

岬はその直前の記憶…

彼が所属している野球部の部室でユニフォームから制服へと

着替えようとしていた事を思い出していると、

「お目覚め?」

と言う声と共に一人の女性が岬の前に立つ。

「あっ」

彼女の姿に岬は思わず声を上げると、

「こんばんわ…」

女性は片手を腰に当てながら軽く挨拶をし、

そして、岬を見つめて見せる。

そう、彼の前に立ったのは白地に紺とピンクのストライプが入ったレオタードを身に着けた

新体操部のキャプテン・松ヶ瀬美咲であった。

「………」

美咲の姿に岬は驚いていると、

「ふふっ」

「うふふっ」

響き渡る含み笑いの声と共に、

一人、

また一人と

美咲と同じレオタード姿の女性が姿を見せ、

それが美咲の左右へと広がっていくと

ズラリと勢ぞろいする。

そして、全員が整列をするのと同時に

一歩、美咲が岬の前に進み出ると、

「ようこそ、新体操部へ

 野球部キャプテン・大洲岬…さん」

と改めて挨拶の言葉と言うのと共に

右腕を大きく回し、

腰を軽く折る歓迎のマイムを見せた。



「松ヶ瀬…美咲…」

そんな美咲に向かって岬は彼女の名前をつぶやくと、

「あらっ

 呼び捨て?」

「まぁ、松ヶ瀬先輩に向かって?」

「ほんといけませんわね」

岬の言葉にほかの女性達…新体操部員達はひそひそ声で囁きあう。

すると、

「ふふっ

 大洲さん。

 あなたはまだ自分が置かれた立場がわかっていないみたいですね」

岬に向かって美咲はそう言いながら手を伸ばし、

そして、彼が着ている野球のユニフォームのズボン越しに彼の股間を思いっきり掴み上げた。

「うわっ!!」

自分の逸物が掴み上げられたその感覚に岬は悲鳴を上げると、

ギシッ

彼の両腕より激痛が走る。

「痛うぅぅぅ

 え?

 なに?

 これ?」

その痛みに岬が声を上げるのと同時に、

ミシッ

岬は自分の身体が大の字に開かされ、

日に焼けた左右の腕は太い紐によって壁に縛り付けられていることに気づくと、

「なっ

 これは…」

と声を張り上げた。

「それは、新体操で使うロープ…

 簡単には切れないわよ」

自分を拘束するロープに驚く岬に向かって美咲は告げると、

「おっおいっ

 俺をどうする気だ?」

取り巻く美咲と新体操部員達に向かって岬は拘束の理由を尋ねる。

すると、

「まぁ、まだ何も判っていないのね」

「だから、そんなのことを言うのね」

「やっぱりお馬鹿なのかしら?」

と新体操部員達は一斉に囁き合う。

「だから何なんだよっ」

そんな新体操部員達の姿に岬がキレかかると、

「野球部キャプテン・大洲岬っ

 いいえっ

 あなたはもぅ…新体操部の大洲さんよ」

岬の喉下に手をさし伸ばして美咲は静かにそう告げた。

「なっ何を言っているんだ?

 俺が新体操部員だって?

 誰がそんな事決めたんだよ」

美咲の言葉に岬は食って掛かると、

キッ!

「…一昨日…

 大洲さんは新体操部の部室で何をしていたの?」

キツイ視線で美咲は岬に尋ねた。

「一昨日?」

「忘れたとは言わせないわ」

「…(あっ)」

美咲の指摘に岬は一昨日、野球部の後輩達にされたある悪戯を思い出した。

「ふふっ

 思い出したようね」

岬の顔色が変わったことを美咲は見逃さずに尋ねると、

「まさか…」

岬はそういいかけて口をにごらせる。

すると、

「一昨日…

 あたし達の練習中、

 新体操部の部室に忍び込み、

 悪戯をした人がいるの…

 でもね、

 間抜けな事にその犯人がこれを忘れましてね」

美咲はそう言いながら岬に野球帽を見せた。

「違うっ

 それは…」

「何が違うの?

 だって、この帽子…大洲さん、

 あなたの帽子なのよ…」

「ちがうっ!!」

小さく笑う美咲に岬は否定をしようとすると、

「お黙りなさい。

 なんなら、あなたの名前が入っているこの帽子を持って先生のところに行きましょうか

 新体操部の部室に忍び込んでイヤらしい悪戯をしたって」

「違うっ

 それは後輩たちの悪戯で…」

「あら、

 後輩に罪を擦り付けるおつもり?

 いいわっ

 その腐った根性、

 このわたくしが徹底的に直してあげます。

 あっそうそう、

 この帽子…

 新体操部への入部届けとして頂きますわ」

美咲はそう岬に言いつけると、

クルリと後ろを振り向き、

「さぁ

 みんなっ

 この者に新体操部の洗礼を」

と声を上げたのであった。

その途端、

「はいっ」

レオタード姿の女子部員達は一斉に返事をすると、

ジリジリ

と岬に迫ってくる。

「おっおいっ

 何をする気だ!」

迫ってくる女子部員に岬は恐れおののくと、

「ふふっ

 決まっているでしょうっ」

「そう、新体操部の洗礼よっ」

「この洗礼を受けたら…

 あなたは新体操部員…」

女子部員は口々にそう言いながら岬が着ている野球のユニフォームに手を掛けた。

「やっやめろ!!」

ユニフォームを引っ張り始める手に向かって岬は叫び声を上げるが、

「こんな汗臭いユニフォームを着ているから」

「あんなイヤらしいことを」

「するのよっ」

「あたし達の手で」

「生まれ変わらせてあげるわ」

新体操部員達は口々にそう告げながら、

「やめろー」

という岬の叫び声と共に一気にユニフォームを引っ張った。

すると、

ビリビリビリ!!

岬のユニフォームが引き裂かれていく音とともに、

キラッ

その下より女子部員が着ているレォタードと同じ柄の布地が姿を見せ、

そして、すべて脱がされてしまうと、

「うふふふふふ…」

女子部員の目の前には新体操のレォタードを身に着けている岬が姿を見せたのであった。

「こっこれは…」

自分の体を包み込むレオタードに岬は目を見張ると、

「レオタード、とてもお似合いますわ」

と離れたところで美咲が声を上げた。

「…さっきから

 なにか変とは思っていたけど

 まさか…」

眼下のレオタードを見ながら岬はそうつぶやいていると、

「さぁ、キャプテン

 これであの事のお仕置きを」

部員の一人がそう言いながら美咲に棍棒を手渡す。

すると、

「そうね」

その言葉と共に美咲は棍棒を受け取り、

そして、岬に近づくと、

グイッ!

岬の盛り上がっている股間にそれを押し当てた。

「あっあぁっ!!」

股間を押しつぶされるその感覚に岬は体をよじる。

「やだぁ!!」

「感じているわ」

「変態…」

グリグリと棍棒で責められる岬の姿に女子部員達は口々にそういうと、

「ふふっ

 どうかしら?

 さぁ、

 さっさと謝りなさい。

 じゃないと、

 もっときつくなるわよ」

岬に向かって美咲はそう告げると、

グリィ!!

棍棒にさらに力を加えた。

「ぐわぁぁぁ!!」

襲ってくる強烈な感覚に岬は悲鳴を上げるが、

「さぁ、

 さっさと罪を認めるのよっ

 じゃないと潰すわよ」

力いっぱい棍棒を押し当て美咲は岬に悪戯を認めさせようとする。

「ちが…

 ぐわぁっ

 んくっ」

最初は否定しようとした岬だったが、

しかし、長く続く苦しみについに、

「すっ

 すみませんっ

 謝ります。

 新体操部員になります。

 だから…

 それをやっやめてください。

 棍棒を…どかしてください。

 おっお願いします」

と罪を認め、美咲に懇願しはじめてしまったのであった。

「ふふっ

 あら、そうなの?

 じゃぁ、いいわっ

 あなたの入部を認めてあげます」

岬の股間から棍棒をどかしながら美咲はそういうと、

「それを外してあげなさい」

と部員たちに岬を拘束しているロープをはずすように命じた。



ドサッ!!

程なくして、拘束を解かれたレオタード姿の岬が床の上に突っ伏すと

「さっ

 誰が休んで良いって言ったの?

 これから特訓よ」

と美咲は岬に向かって告げる。

「えっ?」

美咲の言葉に岬は驚きながら顔を上げると、

「なに?

 その顔は?

 あなたはもぅ新体操部員よっ

 キャプテンであるわたしの命令には従ってもらうわ」

と美咲は岬に向かって言い、

そのまま岬の後ろにまわると、

腰を下ろしながら彼の下腹部に触れた。

「(ビクッ)あっ」

美咲の手がさっき痛めつけられたところに触れた途端、

岬は思わず声を漏らすと、

「1点減点…」

と美咲の声が響く。

「えっ?」

「何を驚いているの?

 新体操はもっと敏感に…

 そして、俊敏に演技をするのよ

 この程度のことで声を上げるなんて、

 新体操選手として恥ずかしいこと」

美咲はそう言いながら岬のレオタードの上を掌を這せ、

一方、岬はレオタードの上を蠢動していく美咲の手の動きをレオタード越しに感じていた。

やがて、美咲の手は岬のペニスを探り当てると、

その場でピタリと止まり。

「見つけた」

と岬に囁く。

「くっ」

誰にも触られたところで止まる美咲の手の感触に岬は唇をキュッとかみ締め、

そして、体中に力を込めて恥ずかしさに耐える。

しかし、美咲は体を硬くする岬にお構いなく白いつややかな指先で、

レオタード越しに岬のペニスをしごきはじめた。

「うくっ…

 やっ…

 や、やめ…」

優しく、そして激しくペニスを責め始めた美咲の手の動きに岬はやめる様に訴えるが、

しかし、美咲の手は止まることは無かった。

それどころか美咲の指技に岬のペニスが反応をすると血液が溜まり始め、

ムクッ

ムクムクムク!!

みるみる股間がふくらみはじめると、

ぴんと張られたレオタードの生地にペニスの陰影を鮮明に映し出して見せる。

「ふふっ

 どうしたの、岬っ

 また1点減点よ、

 ほらっあなたのオチンチン…

 大きくなってきたわよ」

膨らむ岬のペニスを見た美咲は悪魔のような声で岬の耳元で囁くと、

「やっやめっ

 あっあぁ」

その言葉に刺激されたか岬の息がだんだんと荒くなり、

そして、それに合わせるかのように、

美咲の手も動きを早くなってきた。

「うぐっ

 あっあぁ…」

ビクン

ビクン

快感に岬は体を痙攣させはじめると、

「ふふっ

 出したくなってきたでしょう」

美咲は囁く。

「でっでません」

美咲の言葉に岬は反抗するかのように返事をするが、

岬の体の中では熱い体液が出口を求めて蠢いていた。

「ダ、ダメ…

 で、でるぅぅ…」

身に着けているレオタードを汗でビッショリ濡らしながらも岬は必死で我慢していると、

「なかなかがんばるわね、

 でもそんなヤセ我慢しないで、

 素直に出してしまいなさい。

 全部出して、

 身も心も新体操部員になるのよっ」

と美咲は優しく岬に告げた。

それでも岬は必死に耐えたが、

しかし、ついにペニスの先より先走りが染み出してくると、

レオタードをしっとりと濡らし始めた。

「ほぅら、岬、

 あなたのイヤらしいオチンチンは出したくってしょうがないみたいよ」

先走りのシミが広がるレオタードを美咲は指摘するが、

「くぅぅぅぅぅ」

岬はただ耐えることのみを考えていた。

「あら、そうなの…」

歯を食いしばり耐える岬の姿を見た美咲は、

「まだ、抵抗するつもりね」

そう呟きながら

シュッ

シュッ

さらに岬を責め始める。

「あぁ…

 くはぁぁぁぁぁ…」

シミを広げるレオタードは岬の素肌と触れ合い、

そして、それによる強い刺激が岬を責める。

「だっダメ、

 これ以上…刺激は…

 くはぁ!」

爆発点が近くなってもなおも岬は堪えるが、

しかし、美咲はそんな岬の心を見透かすかのように

さらに激しく岬のペニスをしごく。

「がまん、がまん…

 でも、

 あっダメ、ダメ…で、出る…

 うっくぅぅぅ…

 でっでるぅぅ」

文字通り必死の形相で岬は堪えるが、

しかし、その我慢も限界に達していた。

「さぁ、

 出すのよっ岬

 出して新体操部員になるのよっ」

グリィっ

一度は離した棍棒を美咲は再び取ると岬の肛門に押し当てた。

「ぐわぁぁ…

 もう、だめー」

前と後ろからの責めについに岬がフィニッシュを迎えてしまうと、

出口を求めて蠢いていた体液は一気に尿道を通りすぎ、

そして、それに合わせてペニスが大きく脈打つった瞬間、

シュッシュッ!!

岬の股間…

そう、レオタードを大きく盛り上げている亀頭の先より

精液として勢いよく吹き出してしまうと、

その一部始終を岬はただ呆然と見つめていたのであった。



キーンコーン…

翌朝…

「おはよー」

「はよー」

学校に登校していく生徒達の中に少し恥ずかしそうに歩く岬の姿があった。

そして、昨日まで一緒にプレーしていた野球部員の姿を見つけると、

岬は声を掛けることなく逃げ出そうとしたとき、

「おはよう、大洲さん」

という挨拶と共に美咲が岬の前に現れた。

「おっおはようございます」

美咲に向かって岬は弱弱しく挨拶をすると、

グイッ

美咲は岬を抱き寄せ、

「うふふっ

 言いつけどおりちゃぁんとレオタード着ているかなぁ?」

と囁きながら岬の制服の胸元から手を差し入れ、

その中にあるものを確かめると、

「ちゃぁんと、

 着ているわね。

 学校の外でも練習よ、

 さぁ、行きましょう。

 今日も、たっぷりと鍛えてあげるから」

岬に向かって満足そうに美咲はそういうと、

パァン!!

岬の背中を勢い良く叩きダッシュで校門へと向かって行く、

「はぁ…

 おっ俺…

 これからどうなるんだろう…」

次第に小さくなっていく美咲の後姿を見ながら岬はそうつぶやくと、

制服の袖口からかすかに覗くレオタードの袖を見つめていたのであった。



つづく