風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第21話:直樹のミルク)



原作・風祭玲

Vol.954





カチャッ

コト

カラカラカラ…

「うーん…」

新水泳部の部室とは別に水上香織が研究用に使っている部屋。

その部屋の中にガラス器具が当たる音と共に

香織の考え込む声が小さく響く。

「うーん、

 直樹のミルクを採取してきては見たけど、

 ここにある機器でいくら分析をしてみても主成分は脂肪やタンパク質。

 見当をつけていたホルモンなどは出てこない全くの普通のミルク。

 でも、なんでこのミルクがあんなに性転換性の高い性質を持っているのかな」

小首を捻りながら香織は直樹のミルクが入っている試験管を揺らせて見せる。

「とっさに注射した中和剤が効いたみたいで、

 彼のおっぱいは人並みに戻ったけど、

 でも、この問題が解決していない以上、

 まだ何かあるわね。

 思い切って科学部に分析をお願いしようかしら…

 っとその前に」

そう呟きながら香織は立ち上がり、

閉められている戸棚を開けると、

その中に並べられている薬ビンを取り出してみると、

「あら、

 空だわ…」

とビンの中が空っぽであることに気付いたのであった。

そして、

「これも空」

「これも空」

「これも」

「あぁこれも」

しばらく棚の片づけをしていなかったためか、

香織は棚を占領する空き瓶を取り出してはゴミ箱へと次々と放り込み始める。

そして、

「ふぅ」

ようやく一段落したとき、

棚の薬瓶は半減していたのであった。

「よしっ、

 だいぶ片付いたわね」

すっきりとした薬棚を見ながら香織は満足そうに頷くと、

「あら、もぅこんな時間。

 続きは明日にして新水泳部の練習に行かなくっちゃ」

チラリと壁に掛けられている時計の針を見た香織は

着ていた白衣を脱ぎ捨て、

競泳パンツ1枚の姿になると部屋から出て行ったのであった。



程なくして始まった新水泳部の部活。

香織の手によって性別を変えられた部員達が、

揃いの競泳水着や競泳パンツを誇らしげに見せて勢ぞろいしてみせると、

何事も無かったかのように直樹の姿があった。

「どう?

 体の具合は?

白アシ姿の直樹を見つけた香織が話しかけると、

「えぇ…

 ご心配をおかけいたしましたが、

 もぅ大丈夫です」

と直樹は返事をするが、

だが、

ジワッ

そう答える直樹の胸にある2つの膨らみの頂あたりがしっとりと濡れ、

小さくなった乳首が白アシを持ちあげて見せる。

「そう、

 まだおっぱいからお乳が出るの?」

それを見た香織が指摘すると、

「あっ」

直樹は慌てて手で胸を隠し、

「だっ大丈夫です」

と顔を赤らめながら返事をして見せる。

ピッ!

ピッ!

ホィッスルの響きと共に、

部員達は次々とプールの中へと飛び込み、

50mの距離を泳いでいく。

ところが、

直樹は次第に大きくなってくる自分の胸の違和感を感じていた。

「なに?

 このおっぱいの感覚って…」

次第に張り詰めてくるようなその感覚に直樹は戸惑い、

そして、底に脚をつけてしまうと大急ぎでプールサイドへとより、

水の中から上がってしまったのであった。

「どうしたの?」

そんな直樹の姿を見て声をかけてくる者が居たが、

「ごめん」

直樹はその言葉を残すとプールサイドから逃げ出すように消えていったのであった。



「なんだろう…

 おっぱいが…」

グイグイと白アシを押し出し始めたバストを庇いつつ、

直樹は白アシ姿のまま部室に入ると、

ガチャッ

自分のロッカーを開けて見せる。

そして中に掛かっているタオルで濡れている白アシを上から拭き、

肩に掛かる肩紐を外そうとしたとき、

ガタン!

部屋の中に何かが倒れる音が響いた。

「え?」

自分以外誰も居ないはずの部屋に響いた音に直樹は振り向くと、

彼、いや彼女の視線の先に砂で汚れた野球部のユニフォームを身に付けた野球部員が、

日に焼けた顔を直樹にじっと向けていたのであった。

「あなたは…」

”球拾いをしてて道に迷いました。”

というにはあまりに不自然な登場をした部員を見ながら直樹はそう呟いた途端、

グッ!

部員は拳を握り締めるやダッシュで駆け寄り、

一気に直樹を押し倒す。

「やめて!」

悲鳴に近いその言葉が直樹の口から出掛かるが、

しかし、スグにその言葉を飲み込んでしまうと、

「うふふふ…」

直樹は助けを呼ばずに野球部員を抱きしめたのであった。

「え?」

その直樹の行動に困惑したのは野球部員の方だった。

嫌がりもせずに抱きしめてくる直樹の姿に部員は躊躇するが、

「ねぇ、してくれないの?」

と囁きながら直樹は白アシの肩紐を外し、

プルンっ

一時より縮んでも十分に存在感のあるバストを見せ付ける。

その途端、

汗のにおいを撒き散らしながら野球部員は直樹の胸の谷間に顔を押し付け、

バストの頂点で硬く突き出している乳首を口に含んでみせる。

「あっ

 うんっ」

「はぁはぁ

 はぁはぁ」

更衣室に直樹の喘ぐ声と野球部員の荒い息が響き、

ユニフォームのズボンがはちきれんばかりに男のイチモツを突き上げた部員は

自分の下で喘ぐ直樹の白アシにその先端をこすり付け、

やがてその行為に飽き足らなくなってくると、

カチャカチャ

ついに部員はズボンのベルトを外しチャックを引き下げた。

その途端、

ビンッ!

直樹の目の前に肉棒が猛々しく聳え立つが

だが、直樹は嫌がるどころか、

その肉の棒に手を伸ばすと貪るように口に含んだ。

チュバチュバ

「あっふん」

いつしか攻守は逆転し、

床の上に寝転んだ野球部員はうめき声を上げると、

その開かれた股間に直樹は丸みの帯びた体がすっぽりと収さめ、

盛んに頭を動かしてみせる。

その一方で、

つー…

ポタ

ポタ

プルンと震える直樹のバストはいつの間にか膨らみを増し、

さらに親指大にまで膨れた乳首より白い液体・ミルクが滴り落ちてくると、

「はぁはぁ

 はぁはぁ」

肉棒にしゃぶりつきながら直樹は自分のバストを揉み、

その手が動くごとにミルクは滴らせる量を増やしていく。

そしてついに

「はぁはぁ

 はぁはぁ

 あぐっ、

 うぅぅっ」

直樹に肉棒を攻められ続けていた野球部員が頂点に達してしまうと、

肉棒より夥しい量の精を放ったのであった。

「あふっ」

バストよりミルクを流し続ける直樹は

上気した面持ちでその精を舐め取りはじめ、

「ぴちゃぴちゃ

 ふぅふぅ

 ぴちゃぴちゃ

 あふんっ」

かつては自分も同じように吐き出していた精の味を女として味わい、

それを十分に堪能すると、

ピュッ

ピュッピュッ

直樹のバストからは止め処もなくミルクが吹き始める。

「あふんっ」

喘ぎつつ直樹はバストを持ち上げると、

射精しグッタリとしている野球部員の上に圧し掛かり、

部員の顔を自分に向けると、

パンパンに張っている乳首を野球部員の口に押し込んだ。

「あふんっ、

 あふんっ、

 吸ってぇ

 思いっきりおっぱいを吸ってぇ」

部員の口に乳首を押し込み直樹は喘ぐと、

ビュッ

ビュッ

その乳首から夥しい量のミルクが噴出し、

ゴクン…

ゴクン…

野球部員はなす術もなくミルクを無理やり飲まさられる。

そして、

「はぁはぁ…はぁぁ」

張っていた乳房が元の大きさに戻り

直樹の息が整い始めたとき、

「そこで何をしているのっ!」

更衣室に香織の声が響いたのであった。



「直樹、

 まだ性転換のミルクを出しているんですって」

「野球部の久保田、

 ミルク飲まされて女の子になっちゃったんだって」

「でも、久保田の場合、

 自業自得じゃない?

 だって、更衣室に忍び込んで直樹を押し倒したんでしょう?」

新水泳部の部活の前、

勢ぞろいする競泳水着姿の女子部員がそう囁き会っていると、

「はいっ

 注目!」

の声と共に競泳パンツ姿の香織が姿を見せ、

「今日から新しい部員が加わりました」

と言いながら

身体を覆う水着を恥ずかしそうに隠しながら、

お辞儀をして見せる元野球部員を紹介してみせる。

そして、

「さて、直樹は厄介な問題になったわねぇ

 とにかくあのミルクの秘密を解かなければ」

新水泳部の部員が増えたことを喜びつつ、

だが、懸念も感じた香織は直樹が出すミルクの事を、

腰を据えて調べる気になっていたのであった。



つづく