風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第14話:朋子の癖)



原作・風祭玲

Vol.873





ピッ!

ホィッスルが高らかに鳴り響くと、

タンッ!

スタート台から横一直線に鍛え上げた筋肉質の身体をさらし

小さな競泳パンツ一枚穿いた男達が飛び込んでいく。

ワァァァ!!!

その途端、

周りを取り巻くギャラリーから一斉に歓声が上がりレースは白熱して行く。

そして、ギャラリーの中に制服姿の少女・前島朋子の姿があった。

「がんばれー!

 負けるなぁ」

プールと校庭を別け隔てる金網越しに朋子は力の限り声援を送り、

そして、勝敗に一喜一憂をする。

程なくして勝負はつき、

プールから競泳パンツ姿の選手が姿を消すと、

ギャラリーたちも散会し、

ポツリ

朋子は一人取り残されていた。

「なぁに、あの子?」

「さぁ?

 誰かを待っているんじゃない?」

日が傾き、

人気の無くなったプールの傍に相変わらず佇む朋子の姿を見て、

他の部活帰りの少女達が噂話をする。

しかし、肝心の朋子はそれらの声には全く耳を貸さずに佇むが、

ザッ

朋子がようやく動き出したときには

日はいつの間にか落ち、

辺りは夜の気配が忍び寄っていたのであった。



ガタン!

ガラガラ…

昼間の熱気を抱き、

男達が残していった饐えた臭いと塩素の臭いが充満している更衣室のドアが開けられると、

スッ

眼光鋭い朋子が更衣室に入ってくる。

そして

スーッ

ハァ

スーッ

ハァ

更衣室に篭る臭いを思いっきり堪能すると、

朋子は手にしているカバンを放り出し、

いきなり制服を脱ぎ始めた。

窓から差し込んでくる外の明かりに朋子の白い身体が浮き上がり、

プルンッ

露になった胸には恥ずかしげに膨らんでいる乳房が震える。

しかし、

キュッ!

乳房を露にした朋子の股間には

昼間プールを泳いでいた男子部員と同じ競泳パンツが穿かれていたのであった。



クッキリと股間の縦溝を浮かび上がらせる競泳パンツ姿の朋子はもう一度男子更衣室の臭いを嗅ぎ、

「あふんっ」

艶かしい声を上げると、

染みを広げ始めた縦溝に指を這わせる。

そして、

プクリ

と小さく競泳パンツから突き出した小さな小さな膨らみを擦り始めると、

「あんあんあんあんあん」

立ち込める男の臭いの中、

競泳パンツ姿の朋子はその場に蹲ってしまい、

「あふんあふん

 あふんあふん」

乳房を揉み、

盛んに股間の縦溝とその上にある小さな膨らみを刺激し続けていた。

「あぁぁん、

 あぁぁぁん」

股間を激しく擦りつけながら朋子は次第に高みへと向かっていくと、

「あはっ

 あはあはあは…

 あっあぁぁぁぁんんんん!!!」

ついにその頂点に達し、

ビクビクビク

身体を細かく震わせながら、

ジワジワジワジワ…

朋子の股間を覆う競泳パンツはまるで水を被ったかのように濡れていく、

そして、

ポタッ

ポタポタポタ

すっかり水を含んだ競泳パンツから液体が滴り落ち始めると、

「はっはっはぁぁぁぁぁ」

朋子は身体の緊張を解き、

床の上にゴロンと横になった。

もし昼間、

大勢の男子部員が制服から競泳パンツへ、

競泳パンツから制服へと着替えているときに、

競泳パンツ一枚、トップレス姿の朋子がこうして床に寝転んでいたら…

間違いなく男子更衣室は大騒ぎになったに違いない。

驚きの声を上げながら興味深そうに自分を見る男子部員の姿を朋子は思い浮かべると、

チュクッ

いつの間にか朋子の指は怪しげな輝きを放つ自分の股間で蠢き、

「あはんっ」

第二ラウンドが始まったのであった。



「あんあんあん…

 あぁぁぁぁ…

 男に…

 男になりたい…

 あぁ…

 あたしにチンポを下さい」

まるで懇願するように朋子は何度もうわ言を言いながら、

「あひっ!」

ビシャッ!!

またしても高みに昇ってしまうと、

後この汗臭さが支配する男子更衣室にそれとは異なる臭いが立ち上っていく、

「はぁ…

 またしちゃったのね」

さらに幾度か高みを経験した後、

ようやく正気を取り戻した朋子は起き上がると、

ぐっしょりと濡れてしまった競泳パンツを脱ぎ着替えを始めだした。

「男子更衣室で女の子が着替えだなんて…」

更衣室の外の気配に最大限気を配りながら、

朋子は素早く着替え終え、

そして、競泳パンツをカバンに押し込むと、

そそくさと更衣室から立ち去ろうとした。

すると、

「あら?」

いきなり朋子の背後で女性の声が響いた。

ギクッ!

突然の声に朋子は身を硬くしながら振り向くと、

「あなたも居残りですか?」

と相手は優しく声をかけてきた。



「え?

 あっはい…」

まるで誤魔化すように朋子は笑みを浮かべると、

闇の中から浮かび上がるようにして水泳部のロゴが入るジャージ姿の少女が姿を見せた。

「あまり見かけない顔だけど…

 あっあたし、

 水上香織、

 水泳部の女子部長をしているんだけど、

 そこって男子更衣室よね」

と朋子に向かって自己紹介と質問をする。

「え?

 そうなんですか?」

香織の言葉に朋子はワザと驚きながら振り返ると、

「クスッ

 面白い人…」

と香織は小さく笑って見せる。

「あはは…」

そんな香織の姿に朋子は少しだけ警戒を解くと、

「すみません、

 ちょっと急ぎますので…」

そう言いながら香織の横を通り、

その姿が見えなくなった位置まで来ると、

ダッシュで駆け出した。

だが、

「おかしな子?

 あら?」

朋子が去った後、

香織は足元に何かが落ちていることに気づくと、

それを拾い上げてみる。

そして、

「うふっ、

 なぁんだ、お仲間だったのね」

女の愛液をたっぷりと含んだ競泳パンツを見ながら香織はそう呟くと、

「でも、

 これを穿いていいのは男の人だけよ、

 あたしを除いてはね…」

と言いながらジャージのズボンを降ろし、

穿かれている白アシの競泳パンツをあらわにした。



「あれぇ?

 ないっ

 無い無い無いっ」

自宅に戻った朋子はカバンから競泳パンツがなくなっていることに気が付くと、

それをひっくり返して探し始めるが、

いくら探しても朋子の愛液をたっぷりと含んだ競泳パンツの姿は無かった。

「そんなぁ…

 何所で落としちゃったのかな…

 あれ、手に入れるの大変だったのにぃ」

呆然としながら朋子はそう呟くと、

ガックリと肩を落としてしまった。

そして、翌日、

失意の朋子が一日の授業を終えて歩いていると、

プールでは競泳パンツを眩しく見せ付ける筋骨逞しい男子スイマーの姿があった。

「はぁ…」

そんなスイマー達を恨めしそうに見ていると、

「前島さん…でしたっけ?」

突然香織の声が響いた。

「え?

 あっあなたは…」

昨夜と同じ水泳部のジャージに昨夜と同じ笑みを見せる香織の姿に朋子は驚くと、

「こんにちわ」

香織は朋子に挨拶をしてみせる。

「あっ、

 こ・こんにちわ」

自分に対して親しそうに振舞う香織の姿に朋子は少し困惑しながら頭を下げると、

「ねぇ、前島さんって…

 水泳に興味ある?」

と香織は尋ねてきた。

「え?

 水泳ですか?」

香織に質問に朋子は驚くと、

「えぇ…

 もし…

 で、良かったら…

 だけどね…

 あなたと一緒に水泳ができれば…ってね」

そんな朋子に向かって香織はもったいぶりながら尋ねる。

「はぁ…

 でも、あたし…

 運動は苦手だし…

 水泳だって授業でも殆ど泳げないんですよ」

香織の質問に朋子はそう答えると、

「まーま、

 そう言わずに…

 ちょっと部室まで来て」

香織はいきなり朋子の手を握り、

水泳部の部室へと引っ張り込んでしまったのであった。



「あの…

 ここって男子更衣室じゃぁ」

昨夜痴態を演じた男子更衣室に連れてこられた朋子は戸惑うと、

「うふっ

 大丈夫よっ

 男子部員達はここには来ないわ」

と自信たっぷりに香織は言う。

「なんで?」

香織の大胆な行為の理由を朋子は尋ねると、

「さぁ、

 何ででしょうか?」

含みを持った言葉で香織は返し、

そして、

「同好の仲間ってことではいけませんか?」

と続けた。

「同行の仲間?」

香織の口から出た言葉に朋子は緊張すると、

「はいっ、

 これ、

 あなたのでしょう?」

と言いながら香織は朋子が無くしたと思っている競泳パンツを差し出した。

「ひぃ!!!」

それを見た途端、

朋子は青ざめ悲鳴を上げてしまうと、

1・2歩下がって香織を見た。

「これって、男の人が穿くモノですよね」

そんな朋子に向かって香織は指摘すると、

「………」

朋子は何も言わずにただ香織を見据えている。

すると、

「うふっ

 そんなに緊張しないでいいのよ、

 同好の仲間って言ったでしょう」

決して朋子を追及せずに香織は仲間を強調すると、

自分が穿いているジャージのズボンに手を掛け、

それを引き降ろして見せた。

「それって…」

ズボンを引き下げた香織の股間から姿を見せたものに朋子は驚くと、

「白アシって知っているでしょう、

 これは白アシの中でも男用の白アシ競パン…

 うふっ

 男の人が穿くとね、

 オチンチンが透けて見えるとってもエッチな競泳パンツよ」

と香織は説明をしてみせる。

「………」

自分以外にも男性用競泳パンツを穿いている女子がいたことに朋子は驚いていると、

「うふっ、

 女の子なのに男の競泳パンツを穿いて感じちゃうなんて…

 あたしたちって変態さんなのかしら…」

と香織は悪戯っぽく朋子を見つめ、

そして、

「あなたも、競泳パンツが大好きなんでしょう」

そう聞き返しながら、

「でも、変態さんはあたし一人で十分、

 作り変えてあげるわ、

 朋子さん、

 あなたを競泳パンツが似合う男に人にね」

と続けた途端、

ピンッ!

香織の手元が弾かれた。

とほぼ同時に、

「!!!っ」

朋子の腕に針のようなものが突き立つと、

「あっ身体が…」

見る見る朋子の身体がしびれ始め、

ドサッ!

その場に倒れてしまった。



「即効性限定型弛緩剤よ、

 大丈夫、

 効力は限定的で手足の麻痺を起こさせるだけだから」

倒れてしまった朋子に向かって香織はそう告げると、

「さて、

 これからが本番、

 あなたを見事な男性スイマーにしてあげるわ」

と言いながら、

朋子の首筋に注射針を立てる。

『やっやめてぇ』

香織に向かって朋子は叫び声を上げようとするが、

しかし、朋子の口から出た声は人の言葉とは程遠いものだった。



朋子の首筋に突き立てた注射器より中に入っていた薬液を注ぎ込むと、

「はいっ、

 おわりぃ」

と香織は明るい声で朋子に告げた。

そして、

その声が終わる間もなく、

ビクンッ!

朋子の身体が跳ねてしまうと、

ムリッ!

ムリムリムリ!!!

朋子の胸が盛り上がり始めると、

瞬く間に小さいながらもあった乳房は膨らむ胸板に飲み込まれてしまい、

柔らかな表情を見せていたお腹には腹筋が溝を刻んでいく、

「あっあぁぁぁ…」

ビクビクビク

体を跳ねさせながら、

朋子は声を上げていると、

ゴリッ

ムギュッ!

手足が次第に太くなり、

制服がぴっちりと身体に張り付いてきた。

メリメリメリ

モリモリモリ

時を追う毎に朋子の身体は膨れ、

文化系・女子の体から体育系・男子を思わせる姿へと変わって行くと、

ベリッ!

バリバリバリ!

ついに制服を引き裂いてしまい、

逞しく筋肉を盛り上げる男の肉体が露となった。

さらに、

ビクンッ!

モリッ

モリッ

縦溝が口を閉じていく朋子の秘所から肉球が突き出し、

突き出した肉球は見る見る亀頭を形成してしまうと、

見事なイチモツとなって股間から下がって行く。

「あっあっあっ

 おぉぉぉ!!」

喉仏と盛り上げ、

野太くなった声を上げている朋子の手足にすね毛が生えてしまうと、

そこには朋子…いや、凹んだお尻を晒す男が倒れていたのであった。

「うわぁぁぁ、

 凄い効き目ねぇ」

まるで他人事のように香織は驚いて見せると、

「あっあぁぁぁぁぁ…」

男への変身と同時に自由が利く様になったのか、

朋子は飛び起きると

男になってしまった自分の体を見るなり頭を抱えた。

すると

「朋子…いえ、朋雄さん」

笑みを浮かべながら香織は話しかけるが、

「もっ戻して、

 あたしを戻してください」

朋子は男の体を小さく見せながら香織に迫った。

しかし、

「はいっ」

そんな朋子に香織は差し出したのは小さな白アシの競泳パンツだった。

「こっこんなもの…」

差し出された白アシを取り上げ、

朋子は叩きつけようとするが、

しかし、その手が止まってしまうと顔を赤らめていく、

「うふっ、

 穿きたいんでしょう?

 白アシの競泳パンツを…

 良いんですよ、

 だってあなたは男の人なんですから」

と香織は囁いてみせる。

「だっだれが…」

悪魔に似た香織の囁きに最初は反抗するものの、

しかし、胸の奥から響いてくる心の囁きに朋子は負けてしまうと、

白アシに足を通し始め、

それを引き上げていくと、

モリッ!

大きく下がるイチモツを包み込んで、

ピチッ!

白アシは朋子の股間に張り付いてみせる。

「あっ」

イチモツと共に股間を締め付けられる感覚に朋子は思わず声を漏らしてしまうと、

「とっても逞しいわ朋雄君っ」

そう囁きながら競泳パンツ一枚になった香織は抱きつき、

その体を摺り寄せる。

そして、

「さぁ、行きましょう。

 まだ男子の部活は続いているわ、

 男子にあなたの白アシ姿を見てもらうのよ、

 そうすればあなたは心から男子になれるのよ」

耳元でそう囁くと、

「はっはい…」

朋子は頷きながら返事をし、

白アシ一枚で更衣室から表に出されると、

プールサイドへと向かっていく、

そして、自分の姿を見るなり、

「すげーなっ」

「うわぁぁぁ」

と水から上がってきた男子部員達は皆一斉に驚き、

朋子に道を明けていくが、

誰一人として彼が朋子であることに気づくものはいなかった。

「あは、

 みんな道を開けていくわ…

 誰も気が付かないみたい。

 でも…

 でも…

 どうすれば…」

競泳パンツ一枚の男子スイマーは心の中では困惑しつつスタート台に立ったのであった。



「うふっ、

 これか終わったら新水泳部の部活だからね、

 朋雄君っ」



つづく