風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第13話:香織のまなざし−直樹の場合−



原作・風祭玲

Vol.871





ミーンミンミンミン…

西に傾きかけた日差しが照りつける初秋の午後、

ガラ!

夏の名残を残す蝉の声が響き渡る部屋の中、

カチリ…

カチカチ!

有馬直樹はエアコンが効いた部屋の中でパソコンの画面をじっと見続けながら、

しきりにマウスを動かしていた。

カチカチ

カチカチ

忙しくマウスを動かして直樹は検索サービスを用いてある情報へとたどり着く。

そしてリンクが張られた画像を見つけ出すと、

何枚かの画像を最大表示にしてじっと見入るが、

しかし、

モゾモゾ、

いつの間にか直樹は自分の手を股間へと押し込むと、

意味ありげに蠢きはじめだしていたのであった。

モゾモゾ

モゾモゾ

最初は小さく動いていたその手が次第に大きく動き始めると、

「ふぅふぅ」

鼻息荒く直樹は大胆に足を投げ出し、

股間から硬く伸びる己のイチモツを扱き始める。

シュッシュッ

シュッシュッ

股間から硬く伸びるイチモツを扱きながら直樹の目はディスプレイをじっと見つめ、

そして、表示されている画像から彼の頭の中では卑猥な妄想を書き立てていく。

やがてそれは自分を主人公とした物語へと代わり、

「あっうっ

 くぅぅぅぅ」

その物語のクライマックスを迎えると同時に、

シュッ!

シュシュッ!

直樹は自分のイチモツから白濁した精液を吹き上げてしまったのであった。



「ハァハァハァ

 ハァハァハァ

 まずいよなぁ」

射精後の気だるさを感じながら直樹はそう呟くと、

カチッ!

画面いっぱいに表示している画像を消し、

リンクをたどって開いていた画像も次々と消していく、

そして、消す作業をしながら

「何でこんなのに感じるんだろう、

 僕って…

 やっぱりホモなのかな…」

と呟きつつ最後の画像である

白い競泳パンツを大きく膨らませた男性スイマーの画像を消すと、

「はぁ…」

と大きくため息をついた。



高校1年の直樹は兄の潤と同じ高校に通っている。

そして、バスケ部に所属し、

ルックスなどもあってか女子生徒の間でも一目置かれている存在であった。

しかし、直樹はある悩みを抱えていた。

それは自分が男性同性愛者…

いわゆるホモセクシャルじゃないだろうか。と疑っていたのである。

なぜなら、直樹の友達などか熱を上げる女性グラビアアイドルや、

自分を取り巻く女子などを見ても何か感じることはなく、

それよりも、己の身体を鍛え上げ、

熱気をむんむんと漂わせている男性アスリート…

特に競泳パンツ姿が眩しい男子の競泳選手をTVや雑誌などで見ると、

彼の股間がスグに反応してしまうことだった。

「だめだよなぁ…

 ホモなんて…」

そう呟きながら直樹は戸棚からこれまでに集めてきた

雑誌などに掲載された競泳選手のスクラップを納めたノートを取り出し、

そのページを捲り始めた。

一度はこれらの誘惑を断ち切るために高校入学と同時にバスケをはじめたのだが、

しかし、そのバスケも最近は休みがちになり、

こうして自宅でネットを使っては競泳選手の画像を追い求めていたのであった。

ムクッ

ノートを見ているうちに一度は萎えたはずのイチモツが建機を取り戻しながら膨らみ、

ビクンッ!

っとその勇姿を誇示する。

「そんなに素直に反応するなよ」

股間でいきり立つイチモツの姿に直樹はため息をつくと、

「はぁ…

 あのページさえ見なければ…」

と偶然インターネットで見つけたゲイ用のAVのことを思い出す。

それは直樹がゲームの攻略サイトを探していたとき、

偶然見つけたサイトに掲載されていた強烈な動画。

そう、直樹にとってはじめて見る男と男のセックスの姿に衝撃を受け、

そして、その衝撃が直樹の心の奥底に大きな刻印を残していったのであった。

身体の傷は治れば消える。

でも、心の傷は一度受ければ一生消えることはない。

まさにその言葉を地で行く衝撃に直樹の心は大きく揺らぎ動揺し

そして、いつか自分もこんなセックスをされたい。

という願望を持ってしまったのであった。



ドタ!

「え?」

突然、兄である潤の部屋から何か物音が響くと、

「おっかしいぃなぁ、

 兄貴は部活から帰っていないはずだけど」

そう呟きながら物音に気がついた直樹は恐る恐る部屋を出て、

兄・潤の部屋へと向かっていく、

そして、

「だっ誰か居るの?」

と言いながら閉じていたドアを開けた開けた途端。

「あっ!」

部屋に居ないはずの潤の驚いた声が響き、

それと同時に、

バタバタ

と潤は毛布で何かを隠すと、

「なっ直樹っ

 なんだよっ、

 ノックもしないで」

焦った表情で聞き返してきた。

「あぁ、兄貴か、

 まだ日が高いのに部活もぅ終わったのかよ」

予想外の時間に潤が居たことに直樹はビックリしながら、

「(まさかさっきのアレ、見られたのかな)」

と急に不安になると、

「いいだろう別に、

 今日の部活は休みだ。

 それよりお前こそ、

 なんでウチに居るんだよ。

 バスケの部活はどうしたんだよ」

そう言いながら潤は問い返してくると、

「いっいいだろう、

 僕だって色々あるんだからさ」

潤の質問に直樹はむくれてしまうと、

「何も用事が無いならさっさと行け!」

直樹を追い払う仕草をした。

「なんだよっ、

 全く」

まるで邪魔者を追い払うかのような潤の態度に、

直樹は表情ではむくれて見せるが、

だか、内心はホッとしながら潤の部屋を離れると、

自分の部屋に戻っていく。



それから数日が過ぎたある日、

バスケ部の部活をサボった直樹が下校しようとしたときに

「ピッ」

プールからホィッスルの音色が響くと、

ザバッ!

スタート台から横一直線になって

男子水泳部員が水面に向かって飛び込んでいく様子が見えた。

「あっ、

 水泳部…」

その姿を見た直樹はまるで吸い寄せられるようにプールへと向かっていくと、

まるで自分達のイチモツを誇るかのように見せ付ける

幅の短い競泳パンツを穿いた水泳部員達が、

必死で泳いでみせている部員に向かって盛んに声をかけていた。

「うわぁぁぁ…」

無駄な脂肪をそぎ落とし、

筋肉トレーニングで鍛えた男子部員の身体と、

申し訳なさそうに彼らの股間を覆う競泳パンツの姿に、

直樹の股間は見る見る硬くなっていった。

そして、食い入るように見詰めて10分ほどが過ぎたとき、

「ねぇ、君っ

 水泳に興味があるの?」

とプールから話しかけられた。

「え?」

その声に驚くと、

水泳部のキャプテンだろうか、

競泳パンツ姿の体格の良い男性が直樹を見ていた。

「いやっ、

 涼しそうだったから…」

思いがけなく声をかけられたことに、

直樹は驚きながらそう言い訳をすると

そそくさとその場を立ち去って行く。

しかし、

目に焼きついてしまった水泳部の部活の光景は容易に消えるはずはなく、

その足で国道沿いにある本屋へと向かっていくと、

アダルトコーナーへと向かってしまっていった。

本来未成年者の立ち入りは煩いのだが、

この本屋は規制が緩く、

制服姿で立ち入っても何も言われないのであった。

周囲を気にしながら直樹は震える手で一冊のゲイ雑誌を取ってみると、

パラパラ

とページを捲り始める。

そして、あるグラビアページのところに来たとき、

「!!っ」

直樹の手が思わず止まり、

「すっすげーっ」

鼻息荒くそのページを食い入るように見詰め始めた。

そのページにはきわどいカットの白い競泳パンツを穿いた

筋肉質の水泳選手のグラビアで、

その股間で膨れているイチモツははちきれんばかりの大きさであった。

「はぁ、

 そんな人と…水泳ができればなぁ」

そう思いながら直樹は水泳選手の姿に見とれていると、

ポンッ!

といきなり肩を叩かれ、

ハッ!

突然の事に直樹は慌てて本を閉じると、

「有馬直樹君でしょう?」

と女性の声が響いた。

「うわっ、

 いっいやこれはその」

手にしていた本を慌てて書棚に戻して、

逃げ出すようにして直樹は書店から出て行こうとすると、

「大丈夫ですって」

再び女性の声が響いた。

「はい?」

その声に直樹は足を止めると、

「はじめまして、

 水上香織と言います」

と夏服の制服も眩しく直樹に向かって制服の少女は自己紹介をする。

そして、

「ちょっとお兄さんのことでお話があるのですが」

直樹に話を向けたのであった。



「え?

 兄が…ですか?」

書店近くのハンバーガーショップで驚いた顔をしながら直樹が聞き返すと、 

「はい」

香織は頷きながらコーヒーに口をつける。

「いや、あまり気がつかないけど」

頭を掻きながら直樹はそう返事をすると、

「そうですか、

 お気づきになりませんでしたか」

やや残念そうに香織は呟いた。

「なにか、兄におかしなところがあるのですか?」

今度は直樹が聞き返すと、

「えぇ、

 部活で潤さんの様子を見ているのですが、

 何か最近、おかしいのです。

 挙動不審といいましょうか」

と言い、

「あっでも、

 弟様のあなたが気がつかないのなら、

 気のせいですわね」

笑顔を見せた。

そして、それからしばらくの間、

直樹と香織は些細な四方山話をした後、

チラリ

香織は直樹を見ると、

「直樹さんって男性に興味があるのですか?」

と尋ねてきた。

「!!っ」

香織のその質問に直樹はドキリとすると、

「さっき、直樹さんが見ていた本、

 あれって男性同性愛の本ですよね。

 しかも見ていたグラビアは…

 男性競泳選手のもの…

 白アシの競泳パンツが魅せる股間の膨らみがとっても魅力的でしたね」

と香織は囁く。

香織のその言葉に直樹は顔を真っ赤にすると、

「あの、

 これを差し上げますわ」

そんな直樹を見ながら香織はカバンを明け、

中からビニールに包まれた品物を取り出すと、

それを直樹に手渡した。

「これは?」

ビニール袋に入っている白い布を怪訝そうに見ながら直樹は尋ねると、

「白アシの競泳パンツです。

 結構鋭いカットがされているものでして、

 あのグラビアの男性が穿いていたのと同じものですわ」

と香織は笑みを見せながら告げた。

「え?」

それを聞いた直樹は驚きながら香織を見ると、

「実は男子部員が急に水泳部を辞めてしまいまして、

 その人に渡すべく用意していた水着が余ってしまったのです。

 よろしかったらどうぞ」

と言う。

「あっはぁ

 ありがとうございます」

思わぬ香織の申し出に直樹は受け取ると、

「で、どうです?

 思い切って水泳部に入ってみません?

 お兄様も水泳部で活躍されていますし、

 ご兄弟揃っての入部は歓迎しますわ」

そう言いながら香織は勧誘をするが、

「いや、部活をするほどまでは…

 それに僕はバスケ部ですし」

直樹は丁寧に断りながらも、

香織から貰った競泳パンツを自分のポケットの中へと押し込んだ。



自宅に戻った直樹は早速、

香織から渡されたビニール袋を破き中のものを取り出すと、

それはアシックスのP2と呼ばれるスケスケの競泳パンツだった。

「うわぁぁ…

 何か凄い」

水に濡れてしまえばイチモツの姿が見えてしまいそうな競泳パンツに、

直樹は顔を赤らめながらも早速着用してみると、

「う・んっ、

 これって凄い、

 とってもいいよぉ」

股間を申し訳程度に覆うだけの際どい競泳パンツの感触に、

思わず興奮してしまった。

そして、

シュッシュッ

シュッシュッ

競泳パンツの上からいきり立つ自分のイチモツを扱き始めると、

「あはっ

 あぁぁ

 あぁぁぁぁ…」

妄想の中で直樹は競泳選手となってこのパンツを穿き、

プールの中で泳いでいる姿を妄想した。

そのわずか数分後には、

「あぁぁぁ!

 出るぅ」

声をあげながら直樹は

シュッ

シュシュッ

イチモツより白濁した精液を吹き上げたのであった。

その日以来、

直樹は競泳パンツの虜となり、

食事をする時も学校でも下着代わりに着てしまっていた。

そして3日が過ぎた週末、市営プールに出かけた直樹は、

まるで見せ付けるようにしてその競泳水着でプールの中を泳いで見せると、

周囲の視線を釘付けにしてしまったのであった。

ところが、50mを何本か泳いでいるうちに、

ムリッ!

ムリムリ!

直樹の身体に異変が生じ始めたのであった。

そして、徐々に身体の感覚が敏感になっていくと、

股間がスッと軽くなると、

ヌルヌルした液体がとめどなく放出され始めだした。

「ん?

 なにかな?

 何か変…」

なんとか泳ぎきったところで直樹は自分の身体を確かめてみると、

「なっないっ!

 なくなっている!!」

いつの間にか直樹の股間は女性のものになってしまっていて、

際どい競泳パンツにはクッキリと縦に刻まれた溝が映し出されていたのであった。

「そんなぁ、

 これって、

 これって

 これって…」

プールの中で直樹はパニックに陥り立ち尽くしていると、

ハッ!

周囲の視線に気づくと、

直樹は慌てて胸を隠しながらプールから上がり

更衣室へと飛び込んで行く、

そして、自宅に戻るや否や、

何でこうなってしまったのか考えるが、

しかし、男性に興味を持ってしまったことへの神様の罰や、

元々女の子として生まれたのだが、

何か理由があって男の子の姿にされていた。など、

他人が聞いたら笑い転げる理由しか思いつかなかった。

だが、

いくら夢物語を描いても、

自分の股間が女性のそれになってしまった。と言う事実だけは、

否定することは出来なかった。



それ以降、直樹は人目を避けるようになり、

特にトイレに行くときには幾度も人目が無いことを確認して、

個室の中で腰を下ろしていた。

立ちションが出来ない身体になって数日が過ぎたある日の放課後、

「直樹くんっ」

と帰り支度をしていた直樹を呼び止める声が響いた。

「え?」

その声に直樹を足を止めて振り返ると、

彼の後ろにあの水上香織が立っていたのであった。

「みっ水上さん」

痛む胸を庇いながら直樹は香織の名前を呼ぶと、

「あっ、

 あたしの名前を覚えてくれていたんだ。

 うれしいわ」

と香織は嬉しそうな顔をした。

「なっ何か用ですか?」

気安く話しかけてくる香織を避けるようにして直樹は用件を尋ねると、

「あのねっ、

 お兄さんのことで相談をしたいの」

と香織は呼び止めた理由を話し、

そして、

「じゃぁ、水泳部の部活後に部室に来てね」

そういい残すと元気良く走り去ってしまった。

「あぁちょっと…」

そんな香織を直樹は呼び止めようとするが、

しかし香織の姿は既に消え、

ポツリ

直樹だけがその場に取り残されていた。

「どっどうしよう…

 僕…女の子になってしまったし、

 兄貴の相談だなんて

 そんな余裕、僕には…」

困惑しながらも直樹はこのまま帰宅か、

それとも香織の相談に乗るかで悩むが、

「えぇぃ、仕方が無い、

 確かに兄貴は最近様子がおかしいし、

 ついでに僕のことも相談しよう」

覚悟を決めると、

香織が指定してきた時間まで暇を潰すことにした。

そして時間通りに水泳部部室に直樹は向かうと、

「あぁんっ」

「はぁん」

なんと部室の中から喘ぎ声が聞こえてきたのであった。

「なっなにこれ?」

響き渡ってくるその喘ぎ声に直樹は胸をドキドキさせながら、

興味津々に聞き耳をたてながら部室の中を覗いてみると。

丁度更衣室の中央にあるベンチの上で

水着姿の女子二人が絡んでいたのであった。

「すっすげー、

 れっレズって言うもの?」

本来ならここで直樹の股間は大きく膨らむのだが、

だけど、主を失ってしまった股間からはいきり立つものがなく、

代わりにシットリと股間が濡れてしまっていたのであった。

「うーん、

 良く見えないなぁ」

クチュ…

湿り気を帯びる股間を擦りながら、

直樹はさらに詳しく見ようとして覗き込むが、

しかし、部屋の明かりが落とされ、

さらに夕暮れによって部室の中はうす暗く、

絡んでいる女性二人の素性を知ることは容易ではなかった。

せめて顔でも…と直樹はアレコレしていると、

「ようこそ、裏水泳部へ」

香織の声が後ろから響いた。

「ハッ!

 いや、これは」

その声に直樹は驚きながら振り返ると、

ニコッ

水泳部のジャージ姿の香織は笑みを浮かべながら、

「来てくれたのね、

 嬉しいわ。

 ねぇちょっといいかしら」

そう話しかけると、

直樹を押しのけて部室のドアを開ける。

そして、消されていた部室の明かりを灯すと、

「うふっ、

 とってもお盛んなことね」

と絡み合っていた二人に向かって話しかけた。

すると、

「みっ水上っ」

驚くような女性の声が響くが、

聞き覚えのあるその声に直樹は慌てて部室に入ると、

部室の中に置かれているベンチの上では、

女性用の白い競泳水着を着た二人の女性が絡んでいる様子が目に飛び込み、

同時に片方の女性が紛れもない兄・潤の顔をしていることに直樹はショックを受けた。

「あっ兄貴?」

震える指で女性を指差し直樹が尋ねると、

「うっうわぁぁぁ!!」

尋ねられた女性はいきなりその場に蹲ってしまうと、

「おっお前どうしてここに」

と聞き返す。

「香織さんがここに来いって…

 それに…

 香織さんが兄貴おかしくない?って、

 心配してたけど…

 どうしたのその姿。

 なっなんで、女になっているんだよ」

と女性の姿になっている兄の身体を指摘する。

すると、

「貴方のお兄さんはね、

 見てはいけないものを見てしまったの。

 だから女の子にされてしまったのよ」

と香織は直樹の両肩に手をおきながらそう告た。

「そんなぁ…

 兄貴が女になっていただなんて…」

その言葉に直樹は潤の姿を改めて見ると、

潤はスケスケの白アシを身につけ

胸は膨らみ、

股間には女性の縦溝があるのが見て取れる。

すると、

キッ!

潤は香織を睨みつけながら

「おっ俺は男だ。

 俊輔は可哀そうに心まで女にされてしまったが、

 俺はお前の言うことは聞かないからな。

 大体、弟をこんな所に呼んでどうするつもりだ。

 俺のこの身体を見せ付けるためかっ」

と突っかかったとき、

「あっ兄貴っ

 兄貴も女の子になってしまったんだ。

 実はぼ、僕の身体もおかしいんだ。

 僕のオチンチンがこんなに姿になっちゃったんだよ」

見る見る泣き顔になりながら直樹はそう訴えると、

穿いているズボンに手を賭けトランクスもろとも同時に下げた。

「そんなっ」

直樹の股間を見た途端、

潤の視線が釘付けになる。

そう、直樹の股間には男性のシンボルはなく、

代わりに盛り上がった女性の縦溝がクッキリと掘り込まれていたのであった

「そんな…

 どうして、

 なぜ」

弟の股間を見詰めながらそう呟くと、

「あら、

 とっても可愛いオマ○コねぇ」

と香織は直樹に話しかけてきた。

「やっやめてください、

 恥ずかしいです」

彼女の言葉に直樹は頬を赤らめると、

「ねぇ、良く見せて」

そんな直樹に気兼ねせずに香織は屈むと、

陰裂を開いて見せた。

「あっ」

敏感な粘膜が空気に触れた感覚に、

直樹は身を攀じらせると、

「風を感じる?

 うふっ、

 それが女の子が最初に感じる快感よ」

と囁いた。

「おっ女の子の…

 これが」

顔を真っ赤にして直樹は呟くと、

「やっやめろっ!」

その声を押しつぶすかのように潤の怒鳴り声が響いた。

しかし、

「うわぁぁ、

 みて、このビラビラ…

 直樹さん。

 あなた、とってもエッチなオマ○コを持っているのね」

ワザとらしく驚きながら香織は声を上げると、

「ほら、良く見なさい。

 これはあなたのものよ、

 誰にも気兼ねすること無いわ」

と直樹に告げ、

「いーぃ、

 これが、大○唇っていうのよ、

 これは小○唇。

 そして、小○唇の下には、

 オシッコの穴と、

 赤ちゃんが出てくる穴…

 うふっ、

 ちゃぁんとあるわね。

 直樹さんは立派な女の子よ、

 ねぇ、潤も良く見なさいよ、

 ほらっ」

香織は直樹の局部を手で開かせながら潤の傍へと連れて行く。

「兄貴ぃ、

 ぼっ僕…」

ピンク色の肉ひだを晒す直樹は潤に向かってそう訴えると、

「やめろぉ!

 やめてくれぇ」

衝撃の事実を見せ付けられた潤は泣き叫ぶが、

だが、

「うふっ、

 まだまだこれから、

 さぁ、直樹さんも女の子になったんだから、

 これに着替えるのよ」

そう言いながら香織は直樹から離れ、

そして、ある物を直樹に手渡した。

「これは…」

渡されたものを見ながら直樹は息を飲み込むと、

「うふっ、

 女の子の競泳水着、

 白アシよ、

 ほら、お兄さんも着ているでしょう。

 これを着るととってもエッチになれるのよ、

 さっこれを着るのです」

と香織は促した。

「こっこれを僕が?」

白アシを広げながら直樹は小さく呟き、

チラリと潤を見る。

そして、兄である潤の身体を飾り立てる白アシを食い入るように見詰めた後、

徐に直樹はシャツを脱ぎ捨てると、

潤の前にその裸体を晒した。

「直樹…」

直樹の身体は思春期真っ只中の男の肉体だが、

しかし、この股間には女の縦溝があり、

テラリ…

と飾り毛をぬらしながら愛液を流していた。

また乳首も標準的な男のそれではなく、

プクッ

っと膨れ、

淡いピンク色へと染まりつつあった。

「さぁ…」

香織に促されると、

「はい…」

直樹はか細く返事をして、

渡された白アシに脚を通し、

それを身体に沿って引き上げていく。

すると、

少女へと変身しようとしている直樹の身体を白アシが覆い、

一箇所だけ既に少女になってしまった証である股間を小さく膨らませると、

そこに刻まれた縦溝に沿ってジワリと黒い染みを作る。

「あっ兄貴…

 僕…

 着ちゃった…

 おっ女の子の水着を着ちゃった」

身体を覆う白アシを恥ずかしげに見せながら直樹は呟くと、

「さぁ、直樹さん

 あなたはもぅ裏水泳部員よ。

 先輩にご挨拶をするのよ、

 ご挨拶はそうねぇ

 貝合わせがいいかしら、

 元兄と元弟でお互いの貝の味比べよ」

と香織は直樹に言うのと同時に俊輔を見る。

すると、

「はいっ」

俊輔は笑顔で応え、

「やめろ!」

「やめてくれ!」

懇願する潤が俊輔によって強引にねそべさせられえると、

「さぁ、

 あなたのオマ○コをあのオマ○コに合わせるのよ」

と香織は直樹に囁き、

ポン

と肩を押した。

すると、

「はい」

直樹は返事をすると、

そのまま腰を降ろし、

俊輔が抑えている潤の右足を持ちあげると、

股間を覆う白アシを横にずらし、

自分の縦溝を露にする。

「やめろっ

 やめるんだ、直樹!」

弟のその行動を見て潤は目をまん丸に剥いて叫ぶが、

スルスル

直樹は構わずその右足を滑らせていくと、

ジュルッ

ついに軽い音をたてながら二人の貝と貝がピタリと合わさった。

「ああぁぁぁっ」

「うんっ」

縦溝をピタリと重なった途端、

潤は絶望的な声を、

直樹は顔を赤らめなから感触を確かめるような声を上げさらに力を入れる。

すると、

グニッ!

閉じていた互いの大○唇が開き、

その中から愛液と共に真っ赤に充血している粘膜と粘膜が触れ合い、

擦り始められた。

「あぁぁっ」

「んんんっ」

「あぁぁっ」

「んんんっ」

股間を重ね合わせながら潤と直樹は声を上げ、

二人の腰は艶かしく動く。

「あぁぁぁっ

 くそぉ!

 何でこんなことに…」

涙を流しながら潤は悔しそうな顔をする一方で、

「あぁっ

 いいよぉ、

 とっても気持ちいいよ、

 女って

 女って何て気持ちがいいんだ」

潤よりも先に女性の快感に溺れてしまった直樹はさらに快感を得ようと、

その動きは徐々に大きく、

そして大胆へとなってゆく。

「ちっ畜生!!

 あっあぁぁぁぁん」

「あんっあんっあんっ

 はぁぁん」

悔やし涙を流しながらも潤は喘ぎ声を上げ白アシを己の汗と愛液で濡らすと、

一方、直樹は白アシの感触と男とは違う女の快感に身をゆだねると、

徐々に絶頂へと上っていき、

そして、

「あはっ

 あはっ

 あはっ

 あっあぁぁぁぁぁぁ」

潤と直樹は互いに声をあげながら絶頂に達したとき、

裏水泳部に新たな部員となった直樹の姿があった。



ごめんね、直樹君。

君に渡したあの競泳パンツ、

あれには遅効性の性転換薬を染み込ませていたの、

それを四六時中穿いていればどうなるか…

判るよね。



つづく