風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第11話:目撃した者は)



原作・風祭玲

Vol.856





「なぁ、知っているか?」

放課後、

T高校新聞部の部室に2年の園部文也の声が響くと、

「なにが?」

真新しいデジタル一眼の設定を熱心している同じ部員の市川崇は

視線を動かさずに聞き返した。

「新水泳部だよ、

 新水泳部」

そんな崇に向かって文也は語気を強めて言うと、

「新水泳部?

 何だそれは?」

ようやく崇は顔を上げ聞き返す。

すると、

「さぁ、詳しくは知らないけど、

 なんでも、

 この学校には男子・女子の水泳部の他に”新水泳部”って言うのがあって、

 部活が終わったあとの夕方遅くに秘密の練習をしているんだそうだ」

身を乗り出すようにして文也は説明をし、

「なぁ、興味わかないか?」

と崇をあおり始めた。

「興味って…おまえなぁ」

やや呆れた表情を見せながら崇は文也を見るが、

「報道第一の新聞部の部員なら、

 当然興味あるだろう?」

その視線に臆することなく文也はささやいてみせる。



「はぁ、何でこんな目に…」

その日の夕方、

カメラを片手に崇は愚痴をこぼしながら、

はいつくばった屋上より眼下に望むプールに向かってカメラを向けていた。

「それでは、吉報を待っている。

 後をよろしく!」

さわやかな笑みを浮かべながら崇に向かって敬礼し、

悠然と帰宅していった文也を呪いつつ、

「先生達に聞いても新水泳部については誰も知らなかったし、

 新水泳部という名前も今日初めて聞いたものだしなぁ…

 まぁ、少し粘って何もなかったら、

 明日、園部をぶん殴ってやろう」

部活を終えた水泳部が引き上げ、

無人となったプールを見ながら呟くと、

チラリ…

ファインダーから目を離して西の空で赤く輝く夕焼けを見上げた。

「でも、本当にそんな部活あるのかなぁ…」

深紅に空を染め上げる夕焼けを見上げながら崇は呟いていると、

ザバーン…

ザブーン…

突然下のプールから何かが飛び込む音が響き始めた。

「え?

 誰もいないはずなのに…」

その音に驚きながら崇はファインダーを慌ててのぞき込むと、

「うそっ、

 プールに人がいる」

と驚いた口調で声を上げる。



驚く崇の視界の先では

タンッ!

白い競泳水着を輝き始めた水銀灯に輝かせながら、

女子部員と思える人物がその魅惑的なスタイルを水面に映して飛び込むと、

タン!

タン!

同じ競泳水着や競泳パンツ姿の他の部員達が後を追うようにして飛び込んでいく。

「そんな…

 水泳部の部活は終わっているはず…

 それになんでみんな白い水着をして居るんだ?

 水泳部の水着はそれとは違うはず…

 まさか、これが新水泳部ってヤツか?」

驚きながらも崇は夢中でシャッターを切り、

さらに部員達の素顔を見ようとレンズの倍率を上げて行く、

そして、プールサイドで声を上げている競泳水着姿の女子部員にレンズを向けたとき、

「あれ?

 この子って…」

と崇は部員の顔を見て驚きの声を上げたのであった。

「…間違いない…貫井…貫井裕太だ…」

ファインダーを覗き込みながら崇は視界の中に居る女子部員の名前を呟くと、

その姿を凝視する。

「でも…

 でも、なんで?

 なんで貫井は女の水着を着て居るんだ?

 女装?

 いや、でもおっぱいがあるぞ、

 それに、これって女の…

 ってことは、貫井って女だったのか?」

水に濡れて水着が透けてしまったか

ファインダーの中に大きく映し出される部員の胸には

間違いなく乳房の輪郭が浮きだし、

その先端では

ツンッ

と尖る乳首も見て取れる。

さらに飾り毛の黒い影と

その影を二分するかのように刻まれている女の縦溝が浮かび上がっているのを

崇は確認すると、

「間違いない、女だ。

 でっでも知らなかったなぁ

 貫井が女だっただなんて…

 なにか事情があるのかな」

とクラスメイトの思いがけない姿を目撃した崇は冷静さを装うはするものの、

しかし、

ギンッ!

その股間はすっかり硬くなり、

モソモソ…

カメラを構えながら

ズボンの中で固くなっているイチモツを屋上の床にこすりつけ始めていた。

とその時、

「はい集合!」

突然甲高い女性の声が響くと、

「!!っ」

その声に崇は慌ててカメラを構え直し、

レンズをプールに向ける。



「なんだ、あれは…」

ファインダーを覗く崇の口から驚くような言葉が漏れ、

彼の視界にはトップレスになぜか白の男性用競泳パンツを穿いた水上香織の姿があり、

アンバランスな姿をした彼女の前には白で統一した水着や競泳パンツを穿いた、

女子や男子の部員達が整列をして見せていた。

「これが”新水泳部”ご一同か、

 意外と居るんだな」

一人一人に焦点を当てながら崇は唸りながらも、

カシャッ

カシャッ

写真を撮り続けていく、

そして、

「うーん、

 いきなり声が小さくなって何を言っているのか判らないな…」

と聞き耳を欹てながら香織は何を言っているのか聞き取ろうとするが、

しかし、吹き始めた風の音も手伝ってその声は崇に届くことはなかった。

「さて、どうするか…」

眼下に見える新水泳部の部活をチラ見しながら崇は今後の行動について考え込むと、

「学校新聞に載せる載せないの判断は後回しにするとして、

 やっぱりこういう場合は関係者のコメントを取るべきだろうなぁ…」

と呟き、

「特に…

 裕太にはいろいろ聞きたいことがあるし」

と言うや崇は立ち上がると校内へと消えていく。



「お疲れ様でした」

すっかり夜のとばりが降りたころ、

新水泳部の部活を終えた裕太が部室から出てくると、

「貫井ぃ〜っ」

と崇は裕太に声をかけながら近づいてきた。

「!っ

 いっ市川君?」

思いがけないクラスメイトの登場に裕太は驚くと、

「あれ?

 いままで練習?」

と崇はわざとらしく尋ねてみせる。

「え?

 あぁ、

 うん、そう、

 いま練習を終えたとこなんだ」

その問いに裕太は困惑しながら答えると、

「こんな遅くまでか?

 大会が近いし大変だね」

チラリと裕太を見ながらねぎらい、

「でさっ、

 ちょっと聞きたいんだけど、

 貫井って女子なのになんで男子のふりをしているの?

 何か事情があるの?」

と満を持して本題を突いてきた。

「!!っ」

崇のその問いに裕太は表情を凍らせると、

「この話、

 明日にでもゆっくりと聞かせて欲しいな、

 じゃっ」

固まる裕太を確認しつつ崇は話を打ち切ると、

そのまま夜の闇へと消えていったのであった。



「えぇ!」

翌日の夕刻、

水泳部の部室に驚きの声が響き渡ると、

「ねぇ、どうしたらいい?」

と事情を話した裕太は青葉俊輔や田沢瑞穂を見つめる。

「どうしたらって」

「どうしようか」

白アシの競泳水着と競泳パンツを穿いている俊輔と瑞穂は互いに顔を合わせてると、

「決まっているでしょう」

と香織の声が響き渡った。

「キャプテン!」

その声に皆が振り返ると、

「あたし達の秘密を知った者が居た場合…

 どうすべきか、

 考えることもないでしょう?」

プルンと乳房を揺れる女の身体に競泳パンツ姿の香織はそう指図すると、

「はい…」

裕太は素直に頷き、

「はい、これ、

 がんばってね」

そんな裕太の手に香織は真新しい白アシを手渡し、

「新水泳部への勧誘、

 任せたわよ」

と言い残して去って行ったのであった。



コンコン

「こんにちわ…

 と言うよりこんばんわかな?」

それからしばらくして崇が水泳部のドアを叩くと、

一瞬、そのドアが開き、

ガシッ!

その中から伸びた数本の腕が崇の腕を掴むと一気に引き込んでみせる。

「うわっ」

突然のことに崇は驚くと、

「ようこそ、

 新水泳部へ」

の声とともに裕太と俊輔・瑞穂が崇の前に姿を見せ、

「きっ君たちは…」

裕太とお揃いの白アシの競泳水着を着る俊輔と、

胸板が盛り上がる上半身を見せつけ

白アシの競泳パンツを穿く瑞穂を指さして崇は驚きの声を上げる。

すると、

一歩裕太が前に出るなり、

「市川君っ、

 君はあまりにも知りすぎた。

 僕たちは君をこのままにしていくわけにはいかなくなったんだよ」

と静かに告げて見せる。

「え?

 それってどういう…」

裕太の口から出た言葉に崇は驚くと、

「うふっ」

「そういうこと…」

そう囁きながら俊輔と瑞穂は崇の右腕と左腕をそれぞれ掴みあげ、

空いている手で崇のシャツとズボンをはぎ取っていく、

「うわっ

 何をするんだ、

 やめろ!」

見る間に裸に剥かれてしまった崇は悲鳴を上げるが、

「市川君、

 これは市川君の白アシだよ、
 
 僕が着せてあげるね」

香織から手渡された白アシを崇に見せつけた後、

裕太はすね毛が生える崇の脚に白アシを通すと、

ススススッ

っとそれを引き上げていく。

「やめろっ、

 やめろっ

 やめてくれぇぇぇ!」

腰を白アシに覆われてしまった崇は声を上げ、

抵抗を試みするが、

「市川君っ、

 あなたは白アシを着て、

 新水泳部員になるんだよ」

「そう、白アシの似合う女の子になって、

 一緒に泳ごう」

と俊輔と瑞穂は崇の耳元で囁き

白アシの肩ひもを裕太から奪うと、

ピチッ!

崇の肩に当ててしまったのであった。

そして、それと同時に、

シュッシュッ

シュッシュッ

盛り上がる崇の股間をしごき始めると、

「あっあっ

 だめっ

 触るなっ

 あっいやっ

 やめないで、

 あぁ、感じちゃう感じちゃう」

最初は嫌がった崇であるが、

すぐに白アシの感触の虜にされてしまうと、

恍惚とした表情で股間にシミを作って行く。

「あはは、見て、

 もぅ白アシの虜になっちゃったわ」

そんな崇の姿を見て瑞穂が指摘すると、

「一度着てしまったら脱げなくなってしまうんだよ、

 白アシは…」

辛く勃起している崇の股間をしごきながら俊輔は言う、

そして、俊輔は裕太を見ると、

「さぁ、仕上げは裕太がしてあげて」

と促した。

「はい…」

頬を赤らめた裕太が崇の前にかがみ込むと、

そっと、いきり立つ股間に手を触れ、

シュッ

シュッ

シュッ

っとしごき始め、

「あっあっ

 いやっ

 僕の中でなにかが…

 あっ

 あっ

 あぁぁぁぁぁ」

裕太に股間をしごかれながら崇は声を上げると、

ビュッ!

白アシに中に人生で最後の射精をしてしまったのであった。



ピッ!

水銀灯の明かりが照らすプールに笛の長響き渡ると、

タンッ!

スタート台より横一直線に胸をふくらませ

股間に縦溝を刻む白アシ姿の部員が水面へと飛び込んでいくと、

ザバッ

ザバッ

っと泳ぎ始める。

程なくして部員達は泳ぎ切ると水の中からあがり、

水に透けながらも不思議な光沢を放つ白アシを

見せつけながら談笑を始めるのであった。

「市川さんって泳ぎが早いのね」

「そんなものでも…」

「うふっ、

 乳首が硬くなっているわぁ」

「いや、そんなにきつくつねらないで」

「あら、白アシがオマンコに食い込んじゃっているじゃない」

「あっ、だめ、

 そのままにして、

 いまとっても気持ちいいの…」



つづく