風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第8話:白アシの膨らみ)



作・風祭玲


Vol.760





『おんやぁ?

 こんな所に水着の在庫があるではありませんか』

開店前のディスカウントストア。

その倉庫で”店長”の名札を下げる老人が

仕入れた荷物、

店内から引き上げた荷物仕分け作業を一人黙々と行い、

そして、店内から引き上げてきた荷物にビニールパッケージされた白い水着を見つけると、

バサッ!

有無を言わさずそれを特売用と書かれた段ボール箱へと放り込む。

『今シーズンももぅ終わりですからねぇ。

 水着はさっさと処分してしまわないと』

中肉中背、和装姿の店長はそう言いながら、

仕分けを終えた段ボール箱を特売用のワゴンへと持っていく。

そして、

バサァ!

ワゴンの上に段ボールに詰め込まれた商品を無造作に流し込むと、

『さて、

 開店といたしましょうか』

パンパン

と手を叩きながらしゃくれ顎を突き上げ、

店長はトレードマークとなっているウサギのお面を頭につけると、

本日の商いの開始、開店である。



「あれ?

 これって…

 白アシじゃない?!」

その日の夕方、

ディスカウントストアを訪れていた西脇純子は

特売用ワゴンの中に”白アシ”と呼ばれる

白い競泳用水着が入っているのを見つけ、

驚きながらワゴンからそれを取り出した。

「うわぁぁ、

 マジ?

 これって普通に買えば結構高い物なんだけど、

 本当にこの値段でいいの?

 って言うかワゴンセールするもの?」

相場よりも極めて安価な価格に順子は驚き、

幾度も値札を調べていると、

『いかがですかぁ

 お客様ぁっ、

 お値打ちと思いますがぁ』

愛くるしいウサギのお面を頭に巻いた店長が、

手もみをしつつ顔を出した。

「キャッ!」

突然出てきた店長の姿に順子は悲鳴を上げると、

『ほぉほぉ、

 その白アシを選び出すとは、

 なかなかお目が高い。

 それは、本日の出血大サービス品です』

と店長はセールストークをする。

「おっお店の人?」

相変わらずもみ手をしている店長に尋ねると、

『はいっ』

店長はニヤリと笑みを浮かべた。

「まっまぁ、

 安いといえば安いわねぇ…

 いま着ている水着もちょとくたびれて来たことだし、

 買っていこうかなぁ…」

と手にした白アシが入っている袋を見ながら呟くと、

『毎度ありがとうございます

 レジはあちらでございます』

店長はそういうと店の出入り口を指した。



「あれ?

 純子ぉ…

 それ新しい水着じゃん?」

翌日、

昨日買ってきた白アシを身に着けた純子の姿に

女子水泳部の面々が気付くと、

「うんっ

 安かったから…」

と純子は頬を赤らめながら返事をする。

すると、

「ねぇねぇ、

 いくらで買ったの?」

「でも、白アシとは大胆ねぇ」

「いいなぁ…」

純子は更衣室の中の注目を一身に浴び、

「あのね…」

「いや、そうじゃないんだけど…

「値段はねぇ…」

「うーん…」

その対応に右往左往していた。

と、そのとき、

「白アシはキャプテンへの絶対服従の印…

 勝手に着ていいものじゃない

 後悔することになる」

と言う声が純子の耳元で響いた。

「え?」

突然響いたその声に純子は慌てて周囲を見回すが、

その声をかけた人物の姿は見えず、

「…あれぇ?

 変ねぇ…」

と純子は首をかしげているだけだった。

「どうしたの?

 関口さん」

不審そうに左右を見ている純子を見て

キャプテンの水上香織が声をかけると、

「あっ、

 きゃっキャプテン

 こっこんにちわ…」

その途端、純子は慌てふためいて場を繕う。

「あらあら、

 そんなに他人行儀にしなくても…」

そんな純子の姿に香織は笑みを見せると、

「あなたのその白アシ、

 とってもお似合いよ」

と純子の白アシを褒め、

そして、

「でも、その白アシがふさわしいかどうかは別問題。

 関口さんには関口さんが着るべきものがあると思うわ」

そういうと、

サワッ

香織の手が純子の秘所に軽く触れた。

ビクッ!

「あ…」

その瞬間、

純子の体の中を電撃に似た衝撃が走りぬけると、

ガクッ!

膝の力が一気に抜けた。

「どうしたんですか?

 関口さん?」

まるで崩れるようにしてその場に跪いてしまった純子を見て、

香織が声をかけると、

「いっいえっ

 何でもありません…

 失礼します…」

スグに立ち上がった純子はプールに向かって走っていった。



ピッ!

ホイッスルの音が高らかに鳴ると、

タンッ!

スタート台より競泳水着を着た水泳部員が横一直線に飛び、

ザザザン…

ほぼ同時に水の中へと入っていく。

「いけーっ」

「もたもたしないっ」

「がんばれー」

水の中を突き進んでいく部員に向かって、

プールサイドから一斉に声援と叱咤する声が響く中、

「はぁ…」

純子は一人プールサイドの隅で座り込んでいた。

「はぁ…

 どうしたんだろう…あたし…

 まだドキドキしているし…

 それに、とっても熱くなっている」

更衣室で香織に秘所を触られて以降、

純子の身体は身体の心から火照った状態になっていた。

「困ったなぁ…

 時間が過ぎちゃうよぉ」

時間が過ぎても落ち着きを取り戻せない状態に、

純子の心は次第に焦り始めるが、

だが、その焦りは体の中で暴れている”何か”を炊きつける一方だった。

「ねぇ、

 関口さん。

 どうしたの?」

そんな純子を見て他の部員が声をかけると、

「え?

 あぁ…

 うん、いま行くよ」

その声に純子は立ち上がり、

そして、

「(そうよね、

  一泳ぎすれば身体も元に戻るわよね)」

と思いながらスタート台に向かって歩き始めた。

だが、

ヒヤ…

純子の秘所あたりが急に冷たく感じ始めると、

シチュリ…

腿の内側を粘性を持った液体がゆっくりと流れ落ち始める。

「え?」

そのことに気付いた純子が何気なく手を腿の内側に這わせると、

ネトッ

指先に粘度の高い液体が付着するのが感じられ、

それと同時にその足が止まった。

「(やだ…

  なにこれ?

  え?

  うそっ)」

秘所から滴り落ちてくるその液体に、

純子の顔は見る見る真っ赤になっていくと、

ダッ!

その場から逃げるように駆け出し、

純子は更衣室へと飛び込んでいった。

そして、シャワールームに駆け込むと、

「やだぁ、

 なんで?

 なんで?」

と訴えながら、

染みを作っている自分の股間を見た。

「そんなぁ、

 どうして?

 どうしてこんなになっちゃっているの?」

ドロリ…

秘所より溢れ出す夥しい粘液が白アシに大きな染みを作り、

さらに、あふれた粘液が自分の足を伝っていく様子に、

純子は強い衝撃を受ける。

そして、

シャァァァァ!!!!

ジャワーの蛇口を開け、

その恥すべき粘液を洗い流そうとするが、

「あんっ、

 なに、感じちゃうっ」

シャワーから迸る水に純子は感じてしまうと、

ドロ…

秘所からは新たなる粘液が噴出し始めてしまった。

シャァァァァァ…

「あはっ

 んくっ

 あんっ

 ダメッ

 感じちゃうよぉ」

水に濡れた白アシを怪しく輝かせながら、

シャワールームの中、

純子は粘液を吐き続ける秘所に指をいれると、

オナニーを始めていた。

「あんあんあん」

声を抑えることはせず。

純子はひたすらよがり声を上げ続け

高みへと上っていく。

そして、

ビクビクビク!!!

「あぁぁぁぁぁん!!!」

ついにその高みに登り詰めたとき、

ジワッ…

純子が着ていた白アシが一瞬揺らめくと、

ブッ!

胸を引き締めていた肩紐が切れ、

シュワァァァ…

急速に縮みはじめた。

そして、股間を覆うだけのパンツ姿になってしまうと、

ムリムリムリ!!!

純子の秘所から突起が生え、

さらにその突起が成長してゆくと、

グィン!!

男子用競泳パンツに姿を変えた白アシを、

下よりモッコリと持ち上げてしまった。

純子の変身はそれで終わりではなく、

小さくAカップだったバストが、

萎むように消えていくと、

代わりに筋肉を張り詰めた胸板が盛り上がり、

その下には腹筋が深い溝を見せ、

ヒップは両脇に凹みを作りながら小さくなってしまうと、

肩幅は広くなっていく。

喉が突き出てくると、

上げるあえぎ声はトーンを下げ、

筋肉質になった足からは脛毛が生え揃っていく。

こうして、

「あぁ…

 おぉぉぉっ」

シャワー室の中の純子は女子スイマーから、

白アシ・競泳パンツをモッコリと膨らませる、

男子スイマーへと心身してしまった。

ハァハァ

ハァハァ

「おっ俺…

 あぁ…

 我慢できねーっ」

自分の股間より硬く伸びる肉の棒に手を添えながら、

純子はそう訴えると、

ブルンッ!

白アシの横より肉棒を飛び立たせると、

シュッシュッ

シュッシュッ

と両手で自分に生えた肉棒を擦り始めた。

ハッハッ

ハッハッ

シュッシュッ

シュッシュッ

手の動きを次第に早くしながら、

純子は男の快感に身をゆだねる。

そして、

「うぅっ、

 でっ出るぅぅぅぅ」

顎をつきたてながら声を張り上げると、

ブッ

シュシュッ!!

天を向く肉棒の先端より、

白濁した粘液を吹き上げてしまった。



ハァハァ

ハァハァ

射精後、

純子はぐったりとしていると、

「あら、関口さん」

と香織の声が響いた。

「!!っ」

その声に純子は飛び起きると。

「知らなかったわぁ

 関口さんって男の人だったのですね」

と香織は純子に告げた。

「え?

 え?

 えぇ?

 なにこれぇ!!

 あたしなんでこんな格好を…」

香織のその言葉に純子は股間を覆うだけの競泳パンツと、

さらに男性化してしまった自分の身体に驚きの声を上げるが、

「あたしは見なかったことにして上げます、

 さっ早く男子部に行きなさい。

 じゃないと、

 先生を呼びますよ」

と香織は純子に告げ、

追い払う仕草をする。

「え?

 へ?

 あっ」

香織のその言葉に純子は競泳パンツのまま飛び出すと、

男子水泳部へと向かっていった。



「うふふふふっ

 向こうから部員ばかり取ってしまっていても仕方がないわよね、

 たまにはこっちから送ってあげないとね

 でも、性転換をさせる白アシだなんて…

 とっても素敵だし、陰謀の臭いもするわね。

 調査をする必要があるかもね」

と香織は呟くと、

更衣室からプールへと向かい。

「まぁいいわ、

 さぁて、

 代わりに誰を貰って来て上げましょうか

 毎日うちを見ている

 あの内気そうな男子スイマーにも良い頃合よね」

そう呟きながら嬉しそうな視線で

男子水泳部が練習をしている方を眺めていた。



つづく