風祭文庫・アスリート変身の館






「白アシの香織」
(第1話:白アシの罠)



作・風祭玲


Vol.628





夏の日差しが眩しく輝くプールサイド、

まだ部活が始まる前の静けさの中、

「ふぅ…」

夏服姿の水泳部女子キャプテン・水上香織は大きくため息をついていた。

「どうしたんです、

 キャプテン。

 着替えもしないで」

そのため息に気がついたのか同じ水泳部の百瀬美奈子が

消毒水に濡れた水着を日に輝かせながら寄ってくると、

「あぁ、

 百瀬さん」

と香織は疲れた表情で彼女を見た。

「きっキャプテン?!」

その表情に美奈子は驚くと、

「そんなに変な顔をしている?」

と香織は尋ねる。

「変な顔というより、

 誰が見ても疲れ切っている顔をしていますよ、

 一体、何があったんですか?」

「そう、そんな顔して居るんだ…」

「キャプテン?」

心配そうにのぞき込む美奈子の顔を見ながら

香織は再びため息を吐くと、

「今度の大会のリレー、

 欠場にありそうなのよ」

と事情を話す。

「え?

 けっ欠場って…」

その言葉に美奈子は驚くと、

「うん、

 メンバーの篠山さんがね、

 昨日コレを持ってきてね…」

驚く美奈子に香織は一通の退部届を見せた。

「これは…」

”篠山恵美子”

そう書かれている退部届を見て美奈子は思わず目を丸くすると、

「なっなんで?

 どうして…」

と香織に詰め寄った。

すると、

「うん、

 どうも、彼氏が出来たみたいなのよ」

とポツリ、香織は呟く。

「彼氏って

 そんな…
 
 大会よりも彼氏が大事だって言うの?

 篠山さんは!!」

香織の返事に美奈子は怒鳴り返すと、

「あたし、篠山さんに問いただしてくる」

「お待ちなさい」

「なんで」

「何度も確認したわ、

 だけど、これ以上彼女を追いつめるのは良くないと思うの」

「だって…」

篠山恵美子の説得を諦めるように言う香織に

美奈子は目を潤ませながら抗議するが、

しかし、

「もぅ終わったことにしましょう」

香織は未練がないように諭すと、

「……」

美奈子は黙ってしまった。

けど、

「(もぅ…こんなに簡単に諦めるのなら、

  なんで、そんな疲れた表情をするのよっ

  馬鹿にされているみたいじゃない)」

と心の中で抗議しながらジッと香織を見つめていた。

「さ・さて…

 これからどうしようか」

美奈子の無言の抗議にバツの悪い思いをしながら、

香織は善後策を考えはじめると、

「あら?」

プールの向こう側で、

競パン姿の男子達に小突かれている小柄の少年が目に入った。

「あら、

 イジメかしら、
 
 良くないわね」

それを見た香織は思わず同情してしまうと、

「あぁ…男子の1年生ですよ、

 名前は確か高坂敦夫って言ったかな?

 見ての通り小柄な子なので、

 何かと苛められているんですよ」

と美奈子は説明をする。

「随分と詳しいのね」

香織は驚きながら美奈子を見ると、

「詳しいって、

 男子とはいつも一緒じゃないですか?

 逆にキャプテンが知らなすぎですよ…
 
 だから…

 篠山さんの様なことが起きても何も出来ないんですよ」

と美奈子は注意をした。

「そうかしら…」

「もぅ…

 キャプテンが万事そんな調子だから、

 部員に逃げられてしまうんですよ」

「別にそれとコレとは…」

「関係ありますっ!」

「はぁ…キャプテンというのも大変なんですね」

「キャプテぇぇン…」

どこか他人事と言った感じの香織に美奈子が痺れを切らしたとき、

アハハハハ…

男子達から笑い声が響き渡った。

「ん?」

「あら?」

その笑い声に香織と美奈子が振り向くと、

「返せよ!」

「返せよ!」

そう叫びながらあの高坂敦夫が一人の男子追いかけている様子が目に入った。

「おぉーぃ

 鬼さんこちら」

敦夫より頭二つ近く背の高い男子が敦夫のものと思われる、

競泳パンツを手にプールサイドを逃げ回ると、

その男子の後を裸の敦夫が追いかけていた。

「やだ」

肌色の腰から突き出た小さな突起物が揺れる様子に

美奈子が小さく声を上げると、

「へぇぇ…」

香織は興味津々にその様子を見る。

「キャプテン…

 あんなのに興味があるのですか?」

そんな香織の姿を美奈子は苦々しく見ると、

「あら、

 別に見るだけじゃ罪にならないと思うけど」

と香織は返事をする。

「罪…って言われても…」

香織の突拍子もない返事に美奈子は冷や汗を掻くと、

「こらっ何をする

 やめろ!」

男子を追いかけていた敦夫の怒鳴り声が響いた。

「あら…」

その声に香織達が視線を向けると、

あの敦夫が男子達に取り押さえられ、

何かを着せられて行く様子が目に入った。

そして、その直後、

「あはは」

「こりゃいいや」

「よっ、女子キャプテン!」

と男子達がはやし立てると、

「ちくしょう!!!」

悔しそうに怒鳴り声を上げる敦夫の身体には俗に白アシと呼ばれる、

白地の女子用競泳水着が着せられていたのであった。

「へぇぇ…」

それを見た香織は感心したような声を出すと、

「そうれっ!」

男子達からかけ声が上がり、

「うわっ」

ドボーン!

白アシ姿の敦夫がプールへと放り込まれた。

そして、

「おーぃ、

 女子のお前はこっちじゃないぞ、
 
 向こうに行け!
 
 ほらっ、
 
 女子部の奴が居るだろう」

と男子の一人は香織達を指さした。

「まっ失礼しちゃうわね、

 ちょっと一言言ってくる」

それを聞いた美奈子は文句を言いに男子達の方へと行こうとするが、

「止めなさい」

そんな美奈子を香織が制すると、

バシャッ

仕方なく香織達の方に泳いできた敦夫に近づいていった。

「キャプテン?」

香織のその行動に美奈子は首をひねると、

「なんだよっ

 笑いに来たのか」

白アシを着させられた敦夫が水の中から文句を言う、

「ううん、

 そうじゃないわ、

 随分と酷いことをするのね」

プールサイドに腰を下ろした香織は

対岸の男子達を睨み付けながらそう言うと、

「高木のバカ…

 調子に乗りやがって」

と敦夫は呟く、

すると、

「じゃぁ、

 その高木君を同じ目に遭わせてやろうか?」

と香織は提案をした。

「え?」

香織からの意外な提案に敦夫は驚くと、

「ふふっ

 ちょっといい?」

驚く敦夫に香織は笑みを浮かべ手をさしのべると、

「あっあぁ…」

敦夫は香織に手を引かれ、

水から上がった。

「キャプテン?

 一体、なんで?」

その様子を見ていた美奈子は香織の質問の真意を尋ねると、

「え?

 そうねぇ…
 
 ちょっとお節介」

香織はそう返事をして、

水に濡れた白アシを魅惑的に輝かせる敦夫を連れ、

プールから去っていった。

「はぁ…

 一体、何をする気なのかしら…」

そんな香織の後ろ姿を見送りながら

美奈子は首をひねると、

「なんだよなんだよ、

 高坂のヤツ、

 日生とどこかいっちまったぞ」

と男子達からざわめきに似た驚きの声が上がった。



「こっちよ」

「え?

 ここって」

「ん?

 女子の更衣室…」

「えぇ!」

香織に導かれて敦夫は女子更衣室の前に連れて行かれると、

「大丈夫よ、

 あたしが一緒だから」

と香織は敦夫を安心させるかの様に言い、

そして、更衣室のドアを開けた。

「はぁ…」

香織に誘われるまま敦夫が更衣室にはいると、

パタン…

そのドアが閉じられ、

カチャン!

鍵が掛けられた。

「え?」

鍵の音に敦夫は驚くと、

「間違えて誰も入ってこないためのおまじない」

と香織は囁く。

「そっそう…?」

香織のその説明に敦夫は困惑した返事をすると、

「うふっ」

香織は笑みを浮かべ、

制服が濡れてしまうのも構わずに敦夫の背後にピッタリとくっつくと

「さぁて、

 どうやって高木君を引っかけようか」

と囁きながら

そっと白アシに覆われた胸に手を進めた。

ビクッ!

白アシ越しに香織の手の感覚が伝わるのか、

敦夫の肩が小さく動くと、

「へぇ…

 男の子でもここ感じるの?」

と香織は尋ねる。

「べっ別に…」

その声に敦夫はプイッと横を向くと、

「うふっ、

 素直じゃないんだ」

香織はそう囁き、

キュッ!

敦夫の乳首を抓る。

「あっ(ビクッ)」

突然の感覚に覆わず声を漏らしてしまうと、

「ふふっ

 なんだ、男の子と言っても、

 女の子と同じじゃない」

香織は舌なめずりをしながら笑みを浮かべ、

そして、

「ここはどうなっているのかな?」

と囁きながら、

未だプールの水を滴らせる敦夫の股間に手を潜らせた。

すると、

「ヤメッ!」

敦夫は声を上げながら、

香織の手の行動を妨害しようとするが、

しかし、香織の方がその先手を打ち、

巧みに潜り込ませると、

ビンッ

白アシの膨らみを握りしめた。

「ふふっ

 見つけたぁ、
 
 あらら、
 
 こんなに膨らんじゃって、
 
 折角の白アシが台無しじゃない」

と膨らみの中で固くなっている敦夫のペニスを握る。

「うっ」

香織の大胆な行動に、

敦夫は顔を赤らめながら前屈みになり耐える姿勢になると、

「うふっ

 なに、この腰つきは?
 
 イヤらしいんだ」

香織はそう囁き、

シュッシュッ

固くなっているペニスを扱き始めた。

「あっ

 だめっ
 
 そんなに扱いては」

動き始めた香織の手を押さえて敦夫は抵抗するが、

しかし、

キュッ!

すかさず香織が乳首を抓り上げると、

「あぁ(ビクッ)!!」

敦夫の力は見る見る抜けてしまい、

香織に自分の体を預けてしまった。

「ふふっ

 可愛い…

 さぁて、

 その白アシを君の熱い体液で汚してしまいましょう、

 女の子もね、

 それを身につけてイカされると、

 病み付きになっちゃうのよ、

 さて、男の子の君はどうなるかなぁ?」

と囁きながら

シュッシュッ

シュッシュッ

敦夫のペニスを白アシ越しに扱いてゆく、

「あっあっ

 あぁ…
 
 だめっ
 
 お願い、
 
 とっ止めて!
 
 出ちゃう
 
 出ちゃう…
 
 あぁっ
 
 あぁぁぁ!!!
 
 出ちゃうよぉ!!!」

オナニー経験があまりないのか、

敦夫は悲鳴を上げながら、

瞬く間に己の熱い粘液を白アシに吐き出してしまった。



「ふふっ」

射精をさせられ、

ぐったりとしている敦夫を見ながら

香織は笑みを浮かべると、

「君はもぅ女子の水泳部員よ、

 わかった?」

と言い聞かせながら、

グチュッ…

精液で汚れてしまった白アシの股間を掴みあげる。

そして、

「さて、

 じゃぁ、今度はあの高木君に

 この白アシを教えてあげないとね」

次の目標を定めると、

ニヤ…

その表情はまるで獲物を狙う雌豹のごとく光り輝いていたのであった。



つづく