風祭文庫・異性変身の館






「バレンタインデー」



原作・音色(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-279





2月3日の節分と共に話題の少ない2月を盛り上げるもぅ一つのイベントがある。

”バレンタインデー”

一粒のチョコに”想い”と”願い”そして”欲望”を魔術を唱えるかごとく練り込め、

それをもって意中の殿方のハートをゲットしようと言うまさに”狩り”のイベントである。

さて、そんな面白いイベントを女子のみが楽しむのはもったいないという声に押されてか、

最近では男性から意中の女性へチョコレートを贈り、

自分の気持ちを伝える。という”逆チョコ”なるモノが流行っていると聞く。

バレンタインとはまさに”取った””取られた”の仁義無き戦いであり、

「龍が如く」の世界なのである。



「えっ!?

 あっあたしにっ!?」

その日、咲は校舎の屋上で手渡されたチョコと同時に告げられた告白に驚いていた。

今日は2月14日、バレンタインデー。

そう”狩り”の日である。

「ありがとう!」

満面の笑みを浮かべて咲はチョコレートを受け取ると、

「おっおうっ、

 俺の気持ち込めたから…」

とチョコを渡した男子生徒はそう言いかけ、

そして気恥ずかしくなったのか咲から視線を外しながら

「じゃぁ…OKと理解して…」

と念を押すように問い尋ねる。

すると、

「咲っ、

 そんなところで何をしているの?」

咲からの返事が響く前に別の少女の声が響くと、

サッ

咲と男子生徒との間に一人の少女が割って入ってきた。

舞。

咲と同じクラスの友人である。

「まっ舞?」

まさに”ちょっと待った”乱入と言ってもいい舞の登場に咲は驚くが、

「もぅ咲ったら、

 散々探したわよぉ」

舞は咲の両肩を鷲づかみにして、

「急いでいるのっ

 すぐに来て」

そう言いながら咲を引っ張っていく。

「あぁちょっと」

まさに”引きずられていく”と言う言葉がぴったりの咲に向かって男子生徒は声を上げるが、

「えっとぉ、

 返事はあとで…」

咲の声が届く前に、

バンッ

階下へと降りていく階段ドアが閉じられてしまったのであった。



「ちょちょっと、舞ぃ」

ドアを閉じた舞に向かって咲が話しかけた途端、

クルッ

舞は振り向くといきなり咲に抱きつききつく抱きしめる。

「ちょちょっと」

顔を自分の胸に埋めてくる大胆なその行為に咲は困惑するが、

すぐに舞を見つめなおすと、

「大丈夫よ、

 あたし、舞を見捨てたりしないから」

そう囁きながら、

「だから、離して」

と言う。

しかし、

「だめ、離さない」

舞はそう呟くや、

スルッ

咲の体を抱きしめていた両腕のうち、

右手を下へとすべり落としていく、

そして咲のヒップのところから正面へと廻すと、

制服のスカートの中へと潜り込ませた。

「!!っ

 ちょっと…舞っ

 なっ何をする気?」

自分の股間を覆う下着の上で踊ってみせる舞の手の動きを感じてか、

咲は硬い表情をしてみせると、

「うふっ、

 咲の泉はあたしのもの…

 誰にも渡さないんだから」

そう囁きながら舞は縦溝をなぞっていた指を下着の中へともぐりこませる。

「やっやめて、舞っ、

 やめてったら、

 おっ女の子同士でこんなことをしちゃためだって」

彼女の行為が感じるのか体を震わせ、咲は懇願するものの、

「うふっ、

 咲ってかわいい」

咲の耳元で舞はそう囁き彼女の首筋に軽くキスをするのと同時に

ヌプッ

下着を弄っていた指を秘烈の中へと滑り込ませる。

「あふんっ」

ビクッ

ビクビクッ

舞の指の動きに合せるようにして咲は頬を赤らめ体を震わせるが、

しかし、そんな咲の姿は舞にとってオカズでしかなかった。

「クスクス

 咲ったら敏感なんだから、

 さぁ、オシッコしたくなったでしょう。

 いいのよ、この場でしちゃっても」

指の動きに合せて反応する先に向かって舞は囁くと、

「う〜っ」

咲はキッ!と歯を食いしばり、

誘惑には一切関わらないのうに努めてみせる。

「もぅ、

 素直じゃないんだから」

そんな咲を見て舞は膨れて見せると、

「やーめた」

と言うなり手をほどき咲を自由にする。

「まっ舞?」

若干の気まずさを感じつつ咲は舞を見つめていると、

「はいっ、

 これ、あたしから咲へよ」

そう言いながら舞は丁寧に梱包されている包みを差し出した。

「これって?

 まさかチョコ?」

咲は包みの中を確かめると、

「うんっ、

 そうよ、

 思う存分食べてねっ」

と舞は言い、笑みを見せる。

「へぇ〜、

 ありがとう〜」

早速包みを解いた咲はすぐにチョコを一口食べる。

「うっ」

甘い、そして何か甘い感情がとろけ入ってくる気がする。

一口食べただけでチョコレートがそうさせるのか

咲はなぜか気持ちが高揚して来るのを感じてしまうと、

「咲?」

なかなか反応を見せない咲の姿に

舞はある種の不安を覚えつつ尋ねてきた。

すると、

「はぁん…

 咲…ちゃん…」

突然、咲は自分の名前を呼び、

また一口チョコレートを食べて見せる。

「さっ咲?

 ちょっとどうしちゃったの?」

次第に明らかになってくる咲の異変に舞の表情はこわばってくるが、

「咲ちゃぁん、好きだよぉ…」

咲はまた自分でそんなことを呟きまた一口食べる。

「はあぁん、咲ちゃんの匂い…」

食べながら咲はそう呟き、

チョコの甘い匂いと自分の体から発する匂いに興奮してくると、

次々とチョコを頬張り、

興奮を増してくればさらにチョコが食べたくなりまた一口と食べていく。

「ちょっと、咲っ、

 もぅチョコを食べるのをやめなさい」

もはや異常とも言っても良い状況に

舞は慌てて先からチョコを取り上げようとするが、

「なにをしやがるっ」

それを見た咲は声を荒げて怒鳴ると、

舞を突き飛ばしてしまったのであった。

「きゃっ」

小さな悲鳴が響き、

舞は倒れこんでしまうと、

「はぁん

 はぁぁぁん

 はぁぁぁぁぁぁぁん」

咲はあえぎ声を上げつつ、

さらにチョコを食べ続けたのであった。

すると、

ムクッ!

咲の体に体に異変が現れはじめたのだあった。

ムクッ

ムクッ

ムクムクムク!!!

自分の股間にスカートを突き上げ膨らみを作りながら、

咲は幸せを感じながらまたチョコを食べる。

すると

ビッビキビキビキ!!!

股間の膨らみがに気持ちいい圧迫感とともにさらに盛り上がってきたのである。

「はぁ、はぁ、咲ちゃん…」

咲は幸せなとろけそうな表情で手を股間にのばし、

スカートをめくると窮屈にパンツの中に入っていたモノを取り出して見せた。

「ひっ、

 そんな、そんな」

咲の股間から飛び出した肉の棒を見て舞は困惑して見せるが、

咲はすっかりチョコを食べるのがやめられなくなってしまい、

そのチョコをかじる度に興奮し、体が男へと変化していく。

そして、

シュッ

シュッシュッ

シュッシュッ

咲は生えたチンポを扱くことがめられなくなっていくと、

「あっあっあっ

 あっあぁぁぁぁぁ!!!」

ついに咲は大量射精してしまったのであった。

と同時に次第に我に返っていくと、

男性化していた体も元の姿へと戻っていく。

「何なのよこれ…」

我に返った咲は辺りを見回すと、

「咲ぃ」

目を潤ませる舞が咲のそばに居て、

「良かったぁ、

 元に戻って」

と泣きながら先に抱き着いてきたのである。

「え?

 え?

 えぇ?」

さっぱり状況を理解できなかった咲だったが、

「こっこれって…」

自分の制服に生臭い精液がバットリとついているのを見つけるや、

「やだ、なにこれぇぇぇ!!!」

と悲鳴を上げたのであった。



「うふっ、

 科学部の子から貰った性転換薬、

 確かにすごい効き目だわ。

 そうだ、今度は学校ではなくて、

 あたしの部屋に咲を呼ぼう」

咲に抱きつきつつ舞はそう思うと、

カチカチカチ

彼女はケータイよりメールを打ち始める。

無論、相手はショッカー部の死神博士こと雪城春子であることはいうまでも無い。



おわり