風祭文庫・異性変身の館






「僕のデザイア」
(第1話:デザイアに導かれて)


作・あむぁい

Vol.T-100





ヴァーチャルMOMの話を見たのはどこでだったっけか?

どこかの掲示板に載ってたはずだけど。

名作と名の高い本格ファンタジーストラテジーシミュレーションゲーム、

「マスターオブマジック」

そのPS版は”シヴィザード”と言い、

ゲームのストラテジー部分のテイストはそのままに、

最新のテクノロジーでリニューアル!

リアルなクリーチャー!

リアルな軍隊!

リアルな女の子!

無論18禁展開あり(笑)

オリジナルの方は結構昔にやりこんだ記憶が有るが、

しかし、僕は注文した覚えはないぞ、

なんでこんなものが僕の元に送られてきたんだ?

しかし、宅配便で送られたその箱にはフルフェイスヘルメットとID番号。

大量のペットボトル飲料とカロリーメイド?ってこれは栄養食品か?

そんなものが詰め込まれていた。

それにしてもフルフェイスヘルメットはかなり高そうだ。

梱包を解きながら僕はさらに送られてきたモノはないか調べてみると、

ガサッ

やっぱりあった、僕宛への手紙。



「アンケートに御答え頂き有難うございます。

 只今、ヴァーチャルMOMでは無料キャンペーンを実施中です。

 是非お試し下さい」

はぁ?

こんなアンケートに覚えは無いが、

でもなんだ。

ゲーム好き兼エッチ物好きの僕としてはちょっと興味が出てくる。

どうせ貰い物だ。

僕が身銭を切ったモノではない。

もしもクソゲーだったら速攻で後輩に高く売りつければいい。

そんな軽い気持ちで僕はセッティングを始めだした。

えぇと、セッティングは…

接続は…

なぁんだ簡単じゃん。

その辺の不器用な中年親父ならたっぷりと2時間は掛かるであろうセッティングを

ものの数分で終わらせた僕は颯爽とヘルメットをかぶり、

インターネットにつなぎ、

IDを入れる。

と同時に可愛い女の子の声が聞こえてきた。

「ヴァーチャルMOMの世界へようこそ。

 あたしはこの世界であなたの担当を仰せつかっております、デザイアと申します。
 
 あたしとあなたのビジュアルを決めるので、
 
 カスタマイズモードに入っても良いですか?」

その言葉と共に画面にカスタマイズモードの説明がずらずらと表示される。

ああ、いいよいいよ。

はいっイエスっとね。

カチッ!!

僕の手に包まれたマウスのボタンをクリックすると、

「はいっ

 ありがとうございます。

 それでは、ちょっと痛い鴨知れませんが
 
 我慢してくださいね」

と言うセリフが僕の耳に響き渡った。

へ?

痛み?

ちょちょっと待って!

その痛みとは何だ?

僕の困惑した声が響くのと同時に

チクッ!!

痛い!!

僕の首筋に痛みが走り、そのまま僕は意識を失ってしまった。




「はい、起きてください。

 全ての設定が終了しました」

うっ…

可愛い女の子の声が僕の頭の中に響き渡る

あぁ聞こえるよ、デザイアちゃん…だっけか?

なんだかとても気持ちが良い。

もっとこのままでいたい…膝枕?

デザイアの素足の感触が気持ち良い。

あれ、この感触?

ほんとうにこれ、ゲーム?

「うーん。もうちょっと…」

思わず僕が上げた声は女の子の声そのものだった。

え?

いまのって僕の声なの?

あれ?

なんだ?

僕の声が女の子になってる?

あれれ?

困惑しながら僕は目を開けると

そこには可愛いダークエルフのデザイアの笑顔が迫っていた。

お肌はダークエルフだから小麦色を基調にスレンダーなボディの中で

ちょっとアンバランスに大きな美乳!

おぉセクシー!

さらにちょっと釣り目に可愛い童顔とくれば

完璧だ。

パーフェクトだ。



「あのぅ、お目覚めですか?」

ジッと見つめる僕にデザイアは恐る恐る聞いてくると、

うん。

起きたよ。

目がさめたよ。

すごいよ。

いつの間にゲームはこんなに進歩してたんだ?…

なんか、もともとのMOMの方向性からはずれてる気がするけど…

でもいいや、

「どうですか、私の設定?

 何から何まで好みにぴったりでびっくりでしょ?
 
 さっきの自白剤とナノマシンの注入で、
 
 潜在意識のレベルまで洗いざらいスキャニングかけましたから、完璧です☆」

とデザイアはニッコリと微笑みながら僕にそう告げた。

あはは、自白剤だって。

ナノマシンだって。

最近のゲームは進んで…

「ってちょっと待って」

「はい。なんでしょうか?」

「自白剤やナノマシンなんて…」

「だって、だって、だって。

 ご主人さまはカスタマイズモードにご了承頂いたじゃないですか?
 
 イエスを選んで頂いたじゃないですか?
 
 それで…」

泣きじゃくるようにデザイヤちゃんがそう訴えると、

「いや…

 あのね…
 
 その…
 
 まぁなんだ」

押され気味になってしまった僕はなんとか押し返そうと言葉を選ぶ。

すると、

「うそ、うそ、うそ。

 今更止めるなんてなし!
 
 絶対駄目!
 
 デザイアはあなたの為に、
 
 あなただけの為に生まれたんです。
 
 キャンセルされたらデリートされちゃうんです。
 
 生まれてすぐデリートなんて絶対嫌です!
 
 3ヶ月だけ!
 
 3ヶ月だけ、デザイアと遊んで下さい!
 
 3ヶ月たったら一応成績優秀って事で、
 
 データとして永久保存なんです。お願いします!」

と必死の形相で訴えかけてくる。

う、そんな目で見られると…僕…弱いんだよ…

「何でもしますからっ!

 何でも言う事聞きますからっ!」

デザイアは土下座をせんばかりだ。

うー…何でもかぁ。

そっか…

デザイヤちゃんのその言葉を聞いた僕の頭の中に変な妄想が生まれ始めてくる。

「何でも、って具体的には?」

「もう、ご主人さまが想像できるような奴なら、

 100%大丈夫ですとも!
 
 わが社の総力をかけていますから!」

と言いながらデザイアは妖艶に笑う。

へーそんな表情もできるんだ。

なんか、方向性は間違ってる気がするが、技術力は確かにありそうだ。

「わかったよ…」

僕のその言葉が響き渡ると同時に

「3ヶ月の接続料金100,000が課金されました」

と言うメッセージが素早く僕の視界に現れたと思ったら、

直ぐに消えていってしまった。

え?

今、一瞬、画面の端っこに凶悪なメッセージが見えた気がしたけど?

「あの?

 いま表示された10万円って?」

そのことを僕はすかさず指摘すると、

「あ、未だ設定がデフォルトのままでしたね?

 えと、デフォルトのままだとスピリット呼んで30円とか、
 
 魅力の向上で150円とかイチイチ課金を表示するんですよぉ。
 
 あ、今設定変えて見えなくしましたから。
 
 もう大丈夫ですから。
 
 もう、ご主人さまは高額所得者だっつーの。
 
 いちいち細かい話すんなってーの。
 
 あはは」

そう言いながら屈託無く、デザイアは笑う。

な、なんか凶悪なゲームを始めちゃった気がするぞ、

大丈夫かな…

もしものコトを考えていつでも回線切れるようにしておかないと…

「いやあの、高額所得って言うほどじゃ…」

薄氷を踏むような慎重さを持ちながら僕はそう返事をすると、

「そんな事ないです!

 ご主人さまは立派です!
 
 今までのこのゲームのユーザーさん5047人中、
 
 年収で248位!
 
 ゲーム開始から3ヶ月接続料金支払いまで2分47秒!
 
 第37位!
 
 すごいです!
 
 デザイアは甲斐性の有るご主人さまに巡りあえてとってもラッキーです!
 
 精一杯、サービスさせて頂きます!」

とデザイアは力説する。

だっだめだ、可愛い。

上目遣いだし。

なんだかマズイ事になりそうな気がするけど、

もうお金は課金されちゃったし。

かといって面倒は嫌だったし。

デザイアはモロにツボだし。

僕は力なく笑うしかなかったわけで…笑っていると、

「じゃーん!」

と言うデザイヤちゃんの言葉と共に

ドスンッ!!

僕の前に大きな鏡か置かれた。

そして、それに映る自分の姿を見て

「うわぁ…、」

僕は思わず声を上げてしまった。

無理もない、鏡には小柄で清楚な美少女が映っていたのであった。

青い髪に大きな瞳。

「これが…僕?」

「はいっそうです!

 魔道師名・カーリ!

 16歳・美少女。

 バリバリのお嬢様です。

 家は代々のお金持ちで、

 甘やかされて育った世間知らずのお嬢様ですが、

 他人に対してもとても優しいのでみんなの人気者です。

 欠点は頼まれたら嫌と言えない事。

 特徴はお嬢様なので金銭感覚が無い。

 特技は天然ぼけ。

 と、こういう設定ですので、よろしく!」

とキャラクターの設定が僕に告げられた。

「えーっと、頼まれたら嫌と言えない…、

 金銭感覚が無い…

 天然ぼけ…」

なんじゃそりゃぁぁ!!

とは言っても、

まぁったまにはこういうキャラもいいか、

それにしてもなんだか元のゲームのカーリとは随分違うけど…うん。綺麗だ…にこっ。

鏡を覗き込みながら僕は笑みを浮かべると、

鏡の中の美少女も同じように微笑む。

え?

うわっ。

わわわわ。

当たり前といえば当たり前のことだが、

しかし、その当たり前のことがいきなり起きたために僕は思わず取り乱してしまった。

「大丈夫!

 ご主人さまなら素で行けますよ!

 デザイアが保証しちゃいます!」

そんな僕のうろたえた様子を見てかデザイアが慌てて宥めにくる。

う、うん。

鏡には二人の美少女が映っている。

快活で表情の変化が楽しいダークエルフのデザイアと、透き通るように白い美少女カーリ。

ところが、

「ひやっ」

いつの間にか後ろに回ったデザイアが服の隙間から、腕をするすると僕の胸に伸びてきた。

「な、なにを…」

どぎまぎしながら僕はワケを尋ねると、

「何を、ってスピリットを呼ぶに決まってるじゃないですか」

とデザイアはきょとんとした顔で僕に告げた。

あ、

ああ。

スピリットね。

ははは。変な事考えちゃった…

スピリットは偵察や魔力のエネルギー源たるマナの確保がお仕事の精霊さんだ。

このゲームはお金かマナが無いと、殆んど何もできないのだ。

召還サークルが中空に浮かび、輝く。

「じゃあ、ご主人さまは私と心を一つにして、呪文を唱えてください」

僕に向かってそう告げるデザイアの息が首筋にかかる。

「うっうん」

「中空にたゆたう精霊たちよ」

デザイアの手から何か暖かいエネルギーが僕に注ぎ込まれる。

「中空にたゆたう精霊たちよ」

「今ここに集い」

むにむに。

「今ここに集い」

「我が僕となりて行け!

 スピリット召喚!」

もみもみ。

「我が僕となりて行け!

 ひゃあ。スピリット召かぁんんっ!」

ああ。びっくりした。

結構胸は感じるんだ。

どういう原理だろう。

おお。

スピリットだ。

なんか無駄にグラフィックとか凝ってるなこのゲーム。

すごいすごい。

「じゃあ、スピリットには適当に偵察させますね」

「うん」

いつまで胸を触ってるんだろう。

まあ、いいけど。

「戦略とか、方針はどうなさいますか?

 一応設定を確認させていただきます。

 白3青2緑2ミラーン在住、錬金術持ち、ダークエルフスタートです」

この世界には5つの色と無色、合計6種類の魔法が有る。

僕は聖なる力の白と、

魔法や幻影の力の青、

そして大自然の力の緑の3種類の魔法が使える。

ちなみにミラーンと言うのは僕らが住む裏世界の事で

この世界は表の世界アルカナスと裏の世界ミラーンの2つが有る。

これらの世界には4人の魔道師がおり、世界を支配しようとしている。

僕は新たな5人目の魔道師として彼らの野望を防ぎ、

世界に希望をもたらさなければならない。

「えっと。

 ダークエルフの軍隊は魔法攻撃が有って防御戦に強いんですけど、

 コストが高く量産が効かない上に、打たれ弱いので、

 マナ生産性を生かして召喚に力を入れようと思っているんです。

 具体的には英雄の召喚を中心に緑のクリーチャーでも良いのができれば

 積極的に採用して行きたいです。

 英雄の力があるので、英雄にはガンガンかけて行きたいですね。

 ダークエルフは繁殖力が弱いので魔法でサポートするか、

 従属種族を征服したいです」

はいはい…

なんだか、自動的に女の子の言葉に翻訳されている。

すごい技術だ。

声にラグが無いし、すごく可愛い声だ。

声優さんは誰だろう。

あちこちに鏡があり、美少女二人を映す演出がナイスだ。

「妥当な戦略だと思います。

 デザイアは一生懸命お仕え致しますので、何なりとご命令ください」

何なりと、の瞬間に首筋に熱い息を吹きかけられて反射的に鳥肌が立つ。

こ、これってほんとに本格ファンタジーストラテジーシミュレーションですか!?

「あの、

 あの?

 なんか、すっごい感覚がリアルなんですけど!?

 これは、なんで…?」

「ああ。

 注入されたナノマシンが神経に直接繋がる回路を形成終了してますので、

 ゲーム起動中は五感全てがサーバーの制御下にあります。

 すごいでしょ」

「あの、フルフェイスヘルメットは?」

「あれは単にナノマシンと自白剤を注入するだけのものですので、

 初回以降は全く必要ありません。

 サーバーが動いていて、パソコンが動いていれば

 いつでもゲームを進められます」

うう、ゲームの為だけにナノマシン注入なんて…

そんなの了承なしに…

って、了承してんのか。なんか嵌められた気が…

「うー、ちょっと納得行きませんけど

 …ひゃあ。

 きゃ。

 あはは。

 な、何するんですかぁ!」

うわ、こら。

胸から手を離して、デザイアは僕の正面に回り、

そして挑発的な目で僕を見つめる。

「やってしまったものはしょうが無いじゃないですか。

 デザイアはご主人さまが満足できるように精一杯がんばりますから、

 前向きに行きましょう!

 デザイアはご主人さまを満足させられなかったら消されちゃうんです」

と急に悲しそうな顔をする。

そ、そうだよね。

この際、元を取るように楽しまなきゃ損だよね。

「よ〜し!

 ゲームを進めましょ!」

僕は気持ちを切り替えて声をあげた。

「はいっ!」

僕の声にデザイアは元気良く答える。

「で、これが守備隊の皆さんです」

城の中に招かれたダークエルフの初期配備兵スピアマンと

ソードマン(レベルは新兵)は流石に緊張は隠せないものの、

落ち着きが無い。

あたりを見渡しているものもいるし、それを注意するものもいる。

「カーリ様に敬礼!」

デザイアの声に反応して、守備兵たちが敬礼する。

あまりタイミングが合っていないのは新兵だからか。

僕がにっこり微笑むとダークエルフ守備兵たちの士気は俄然上がる。

「なんと清楚な…」

「可憐だ…」

「カーリ様!」

「我らカーリ様のためなら死も厭いません!」

14人、全部違う顔だし、違う動きだ。

すごい進化だ。

「戦闘での能力は一緒ですけどね」

そうなんだ。

「でも、兵の一人一人と18禁対応可能です」

そんなんばっかりなんだ。

なんかすごいゲームだな。



「これがカーリ様の国民です」

デザイヤちゃんに促されながらバルコニーより見下ろすと、

老いも、若きも、子供も、男も、女も一斉に歓声をあげる。

思わず手を振ると歓声のトーンが更に上がる。

すごい描き込みだ。

ふふっ

なんかギレン総帥かデスラー総統になった気分だ。

思わず、

「ジーク・ジオン!!」

なんて叫びたくなるが、

ふとこの二人って負け組みじゃないか、

って事に気づくと、慌てて手を引っ込めた。

「国民たちもみんなカーリ様を信頼していますし、

 大好きなんです。

 がんばって良い目を見させてあげましょう」

そうだね。

「ちなみに、全て18禁対応可能ですよ。

 うふふ」

あはは。

やっぱり。だと思った…、

はあ。

「きょ、今日はこのぐらいにしよっかなぁ」

ゲームをそこそこ進めていた僕だが、

そろそろストラテジーシミュレーションの部分は中断の頃合だろう。

18禁対応部分とやらも試してみたい。

「あ、はい。

 順調ですね。

 中立国が近くにほとんど無かったのは残念ですが、

 敵はあまり近くにはいない様子。

 セタラー(植民者)も順調に派遣できています。

 英雄も来ていますし。

 ダークエルフとしてはまずまずだと思います。

 あはは。そんな顔しなくても大丈夫ですよ。

 デザイアはいつでも、そっちの方OKですから。

 フラグ立ちまくりですから☆」

「う、うん。じゃあ」

僕はデザイアを抱き寄せると、優しくキスした。

デザイアも積極的に返してくる。

「じゃあ、18禁モード発動させますね。

 続きをモニターしたい方は上のメールアドレスにてキーを購入して下さいね」

え、モニターって?

見られてたんだ?

「ええ。

 ご主人さまのデザインが良かったのか、

 結構あたしもご主人さまも人気でして、

 始終モニターされてますよ。

 通常モードは1時間50円。

 18禁モードは10分50円。

 固定客が付けば黒字も夢じゃないですよ。

 2ちゃんねるで実況版が立つぐらいがんばりましょう」

え、そっちも見られるの?

「あ、あの、設定を…」

「細かい事は気にしない。

 そーゆーのは全部あたしに任せちゃって下さい」

あ…デザイアは僕にキスすると、そのまま押し倒した。

いつの間にか僕らはやわらかいベッドの上だ。

んんん。デザイアの舌が僕の口の中をまさぐる。

結構上手い。

ん。

僕も夢中になって舌を絡ませる。

デザイアの手が僕の胸の上に伸びる。

ファンタジーな服はいとも簡単にほどけて僕の胸があらわになる。

ノーブラだったんだ…なんだかくすぐったい。

変な気分だ。

あ、乳首が立って来た。

ふあ。

ううん。

あん。

逃れようとする僕はデザイアにしっかり抑えられていて、どうにも逃げられない。

そ、それなら…僕もデザイアの胸を攻めだす。

デザイアは巧みに胸を庇いながら、僕への愛撫を続行しようとする。

こ、こらずるいぞ、自分だけ攻めるなんて。

んっ

ちくしょう!!!

「んふふふ。

 なかなかやりますね」

デザイアはキスを止めると、

突然、腰を浮かせ反転して今度は僕の下半身に向かう。

うわ。

しまった。

僕は足をばたばたさせて抵抗を試みるが、

しかし、スカートにパンティ一枚の僕は簡単に押さえつけられて、

いともたやすくパンティを脱がされる。

「ほーら、インターネット生中継☆」

僕はとんでもない格好で全国に痴態をさらしてしまっていることを意識すると

うわあああん。

思わず泣き声をあげてしまった。

「はいっカメラ、分割して、

 顔とこっちをアップで!」

や、やめて。

自分でも顔が真っ赤になるのがわかる。

デザイアの指が僕の秘部に伸びる。

「へえー。

 処女だから未だ濡れ方が足りませんね。

 でも、大丈夫ですよ。

 デザイアは優しいですから。

 そんなに無茶はしませんし。

 それにすぐに沢山出るようになりますよ」

そう言いながら、デザイアは指を巧みに動かす。

ん…、そこっ。

そう…。

あ、中に入って…そ、そんなに深く…

身体の中奥深くに侵入してくる指の感覚に

僕はデザイアの足をぎゅっと掴む。

「い、痛い!」

「あ、ごめんなさい。

 じゃ、口で行きましょうか」

なんだか、じんじんしている。

口…口でされたらどんなに気持ちが良いだろう…

「?

 よろしいですか?」

「あ、うん…」

ぺろぺろぺろぺろ。

うわ…これは。

駄目っ。

き、気持ちいいっ!!

「えへへ。

 ほうらっモニター増えてきましたよぉ」

や、やだ。

デザイヤちゃんのその言葉に僕は真っ赤になって両手で顔を隠す。

「あはんっ」

自分でも信じられないぐらいいやらしい声が僕の口から漏れる。

一度出るともう止められなかった。

「ああん。

 あは。

 あはん。

 駄目っ。

 駄目なのっ」

デザイアの舌が僕を翻弄する。

僕はただもう、首を振り、声を上げる事しかできない。



こ、これが女の快感…

あぁ…

なんか飛んで行ってしまいそうな…

そんな飛揚感に浸っていると、

いつの間にかデザイヤちゃんの動きが止まっていた。

「ど、どうして止めるの?」

止まってしまった愛撫に僕は不満の声を上げる。

すると、

「ご主人さまばっかりじゃ、ずるいです。

 あたしもして下さい」

とデザイヤちゃんは文句を言った。

「あ。

 ごめん」

あんまし気持ち良過ぎてつい成すがままになってしまったが、

彼女の言うことももっともだ。

「ご主人さまも口でしてくださいますか?」

「う、うん」

そうだよね。

ゲームだし。

汚く無いよね。

「有り難うございます」

デザイアはいそいそと服を脱ぎ始める。

僕は手持ち無沙汰なので自分の指をそっと入れてみる。

あん。

気持ちいいっ。

「こらっ。自分ばかり楽しまないっ!」

「ご、ごめん」

怒られちゃった。

「さあ、来て下さい」

デザイアはベッドの端に腰を掛けると僕を誘う。

僕は床に腰を落としてデザイアの茂みを見つめる。

既に十分濡れている。

なんだか甘くて良い匂いがする。

現実のクンニより全然抵抗感無い。

ぺろ…ぺろ…僕はゆっくりとデザイアの秘部へのクリニングスを開始する。

「あん…

 ご主人さま…

 上手です…、

 あん。

 あはんっ」

デザイアも流石はプロ(?)だけあって、

卑猥な声を上げてムードを盛り上げる。

僕は反応に気を良くして、更にクリニングスを続ける。

あん。

ああん。

いつの間にか僕は自分の手でオナニーを始めていた。

デザイアの声が僕の心の声とかぶる。

「あああん。

 もっと。

 そこ。

 そうそう。

 たまんないっ」

デザイアのクリトリスが充血しだんだん大きくなってくる。

僕は更にクリニングスを続ける。

「ああん。

 素敵。

 そう。

 咥えて。

 舌で転がして。

 そうそう」

デザイアのリードで僕の口と手はリズミカルに動き続ける。

口の中ではどんどんクリトリスが大きくなる。

ああん。

気、気持ち良いー。

「ああん。

 ご主人さま。

 い、いっしょにー」

デザイアのペニスから大量の精液が吐き出されると同時に僕もイった。

あはぁ。

すごい。

僕は夢中で彼女が吐き出した精液を飲み干す。

美味しい……

………

「ご主人さま、素敵でしたよ」

………

「ねー。

 良かったでしょ」

うん。

女の子ってこんな感じなんだ。

はぁ。

「他にも色々な設定でイけますから」

うん。

そっかー。

すごいな。

「今日はこのまま一緒に寝ちゃいましょう」

うん。

ふかふかのベッド。

隣の息遣い。

リアルだ。

ほんとにすごい。

デザイアは僕を優しくなぜてくれて。

なんだか暖かい気分になって、

僕はいつの間にか眠りについてしまっていた。



つづく



この作品はあむぁいさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。