風祭文庫・異性変身の館






「鬼太鼓」
(後編)


作・風祭玲

Vol.422





「おぉ」

パチパチパチ!!

観客の興奮した拍手と共に灯りが消されると、

「くはぁはぁはぁ

 おっ終わったのか…
 
 でっでも…
 
 まだ、俺は…
 
 うっくっ」

ビクンビクン!!

と股間でいきり立つ逸物に力が漲ってくるの感じながら

香津美はガックリと膝をつくと、

「かっ香津美?

 大丈夫?」

その様子につばさは慌てて香津美の元に駆け寄ってくると、

手を伸ばしてきた。

そして、

ヒタッ

香津美の身体に指の先が付くのと同時に

「ひっ!!」

小さな悲鳴を上げてつばさは指を引っ込めると香津美から1・2歩後ずさりをした。

「かっ香津美?

 なっなにその身体…」

怯えるような口調でつばさは香津美に話しかけると、

「!!っ

 おっ俺…」

肩で息をしながら香津美はゆっくりと立ち上がり、

一歩、

また一歩とつばさに向かって歩み寄ってくる。

「そっそんな…

 そんな…」

歩み寄ってくる香津美の姿につばさは青い顔をして何度もそう呟く、

ハァハァ

ハァハァ

「瑠璃姫?…」

コンッ!

コロコロ…

荒い息をしながら香津美がつばさのことを”瑠璃姫”と言うと、

さっきまで握っていた撥がすべり落ち、

グッ

ケモノを思わせる目がジッとつばさをにらみつけた。

「かっ香津美…

 そんな…
 
 なんで、
 
 なんで…」

怯えるつばさの目には迫ってくる香津美の姿が映り、

そして、その股間に締められている六尺褌には

クッキリと力強く勃起している男根の姿が浮かび上がっていた。

「ヒッ!!」

香津美の股間に浮かび上がる男根を見たつばさは悲鳴を上げると、

ダッ!!

舞台から飛び出すと逃げ出してしまった。

「あっ待て…

 どこへ行く瑠璃姫…
 
 おっ俺は…
 
 お前のことが…」

目の前から逃げ出していったつばさに香津美は手を伸ばし、

その後を追い始めた。



「なんで…

 なんで香津美が男になっているの?」

なれない巫女装束に足をとられながらつばさは逃げるが、

しかし、その後を褌姿の香津美は狙いをつばさに合わせた表情で追っていく、

「ハァハァ

 ハァハァ

 瑠璃姫…

 俺は…
 
 お前を…」

「ひぃ!」

追ってくる香津美の姿につばさは神社裏へと逃げ込むと、

「あっこの中に」

神社裏でぽっかりと口を開けている横穴を見つけ、

その中へと潜り込んでいった。

「ハァハァ

 ハァハァ

 だっ大丈夫よね、

 暗いから見えないよね」

横穴の中でつばさは身を縮め、

何度も何度もその言葉を繰り返す。

そして、

「でも、

 なんで、香津美は男になっちゃったの?
 
 女なのに鬼太鼓を叩いたせいなの?
 
 それとも、なにか不思議な力のせいなの?」

と鬼太鼓を叩き終わった香津美が男性になってしまったことの理由を考えていた。

すると、

「瑠璃姫…

 どこ?
 
 いっ居るんだろう…
 
 瑠璃姫…

 ハァハァ

 ハァハァ」

香津美は荒い息をしながら、

瑠璃姫の姿を求め、

シュッ

シュッ

股間に締められてる六尺褌を扱きながら近づいてきた。

「きたぁ!!」

その音につばさはさらに身を小さくすると、

ザッ

ザッ

香津美の足音がゆっくりと近づき、

「ひっ」

つばさはさらに身を小さくする。

「ハァハァ

 ハァハァ
 
 ウッ
 
 あぁ、
 
 瑠璃姫としたい、
 
 瑠璃姫に…
 
 俺のこれをぶち込んでやりたい」

香津美は全身の神経を集中してつばさの臭いを追う。

そのとき香津美は清十郎と化していた。



ザッ

ザッ

ザッ

足音は横穴に迫り、

そして、ゆっくりと通り過ぎていく、

「来ないでぇ〜」

足音を聞きながらつばさは目をギュッと瞑り、

香津美が自分を見つけないで欲しいと祈っていた。

すると、

ザッ

ザッ

ザッ

つばさのその思いが通じたのか香津美の足音は離れていくように聞こえてきた。

「……行っちゃった?」

遠ざかっていく足音につばさがホッと胸を撫で下ろしていると、

ムンズ!

突然つばさの襟首が掴まれ、

ズルッ

力任せに横穴から引きずり出されてしまった。

「いやぁぁーっ!!」

引きずりだされながらつばさは悲鳴を上げると、

まるで仔ネコを持ち上げるように吊るされ、

彼女の目の前に香津美に顔が迫る。

「かっ香津美?

 せっ背も伸びたの?」

吊るされても足が届かない現状につばさは思わず尋ねたが、

「瑠璃姫………」

彼女の問いかけに香津美はそう言うだけで、

鋭い視線でつばさを見つめていた。

ドクン

ドクン

香津美に見つめられるつばさの胸は緊張で高鳴り、

冷や汗が全身をびっしょりとぬらす。

サァ…

そのとき、

雲の間から月が顔を出して香津美の身体を照らし出すと、

ムキッ

これまで良く見えていなかった香津美の肉体をクッキリと浮かび上がらせた。

横広がり逞しく膨らんだ胸板。

そしてそれに続く腹筋が逆三角形の肉体を美しく表現し、

その下の股間には腰に締められた六尺褌を逞しく盛り上げている男根の影…

「かっ香津美…

 ほっ本当に男になっちゃったの?」

幾度見てもこの事実が信じられないつばさは声を上げて尋ねると、

フー

フー

香津美はそれには答えずに鼻息荒くしながら

「瑠璃姫…

 おっ俺…

 おまえを…」

と呟きながらつばさを吊り下げていた腕を曲げると自分へ寄せてきた。

「かっ香津美?」

迫ってくる香津美の顔につばさは恐怖心を持ったとき、

グイッ

つばさの身体を空いていた左手で抱えると、

彼女の口に吸い付いた。

「ん!!!」

香津美に口を吸われ、つばさは目を白黒させながら、

「んんん!!」

思いっきり香津美の背中を叩くが、

しかし、

ボン

ボン

筋肉で盛り上がった香津美の背中はつばさの拳をあっさりと跳ね返し、

ダメージを与えることはなかった。

そしてその頃から

「んんんん!!

(なに…

 あぁ…身体の力が抜けていくぅぅ)」

口を吸われたつばさは次第に身体の力が抜けていくことを感じると、

香津美の背中を叩いていた手に力が入らなくなり、

ついに

ダラリ…

っと下がってしまった。

プハァ…

つばさの抵抗がなくなったことを香津美は感じると、

つばさの口から自分の口を離し、

襟首を掴んでいた右手を胸元に動かしていく、

「はぁはぁ

 何をするの?」

胸元を掴まれたつばさは力のない声で尋ねるが、

しかし、

香津美はそれには答えずに、

グィッ

っとつばさの襟元を開くと、

プルン…

月の光に淡く輝く乳房が零れ落ちた。

「いやっ」

露になってしまった乳房をつばさが慌てて隠そうとすると、

チュバ

それよりも早く香津美が貪りつく、

「あんっ!!」

ビクン!!

香津美の口が乳房に吸い付いた途端、

つばさの身体に電撃が走ると、

口から喘ぐような声が漏れる。

「いやっ

 かっ感じちゃう…
 
 だめっ
 
 そんなに強く吸わないでぇ」

声を絞り出すようにしてつばさは訴えるが、

しかし、香津美はつばさの訴えには一切耳を貸さず舌で乳首を弄び始めた。

「いやっ

 いやっ
 
 あっ
 
 だっだめぇぇぇ」

乳房を吸われ乳首を弄ばれるつばさは幾度も身体を捩り、

香津美の口から自分の乳房を離そうとするが、

けど、香津美の口はなかなか離れずつばさの乳房を吸い続ける。

「あぁ…

 だめぇぇ」

強力に吸われているためにつばさの乳房は瞬く間に真っ赤になり、

その一方でつばさは押し寄せてくる快感にただ弄ばれていた。

「ハァハァ

 ハァハァ

 お願い…

 これ以上、吸わないで、
 
 オッパイが
 
 オッパイがちぎれちゃう。
 
 なんでもするから…
 
 お願い…」

10分…

いや、5分かもしれない、

しかし、香津美に乳房を吸われ続けていたつばさがそう呟くと、

フッ

これまでつばさの身体を支えてきていた香津美の腕の力が抜け、

ドサッ!!

支えを失ったつばさの身体は糸が切れた糸繰人形のごとく地面へと落下してしまった。

「痛ぁーぃ」

地面に落下したときに腰を打ったのかつばさは悲鳴を上げると、

ズイッ!!

そんな彼女の前に剛毛に覆われた香津美の2本の足が聳えたった。

「香津美?」

男性化した足を足元から見上げながらつばさはは呟くと、

グイッ

香津美の腕が伸びて翼の結い上げた髪の毛を鷲づかみにするなり、

「…なめろ…」

っと一言告げた。

「え?」

そのとき響き渡った香津美の低い声はまさしく男性の声だった。



「なめろ…」

再び声が響くと、

グイッ

つばさの顔は香津美の股間へと導かれていき、

目の前に六尺褌を盛り上げ、猛々しく飛びえたつ男根の影が迫ってきた。

「いっいや

 やめて」

グリグリ

悲鳴を上げるつばさの顔が股間に押し当てられ、

顔中で香津美の硬い男根を感じると、

フー

フー

その悲鳴に香津美は鼻息で答え、

モゾッ

六尺褌の中に手を入れると、

ブルン!!

褌の中から勃起した男根を引きずりだした。

「ひぃ」

月光に亀頭を輝かせ、飛び出してきた肉槍の姿につばさは悲鳴を上げるが、

しかし、頭を抑えられているのと、

身体に力が入らないために逃げ出すことは出来ず、

まさに香津美の思い通りのまま、つばさは口をこじ開けられ、

ズボッ

その口いっぱいに香津美の肉槍が飛び込んできた。

「モガッ!!」

口中にあふれる肉槍の感触を香津美が目を剥くと、

「噛むな…

 しゃぶれ!!」

香津美の低い声が響き渡った。

「うっ」

ウゴッ

ヌポッ

ウッ

香津美の言葉に従い、

つばさは首を前後に振り始める、

ヌプッ

ヌプッ

ヌプッ

長さは20cm以上あろうか、

さっきまで女性だった香津美の股間に

まさに凶器と言えるような男根が生えていることがつばさは信じたくなかった。

「なんで…

 どうして、
 
 なんで、香津美にこんなものが…」

涙を流しながらつばさは極太の男根をしゃぶり続ける。

すると、

フー

フー

次第に香津美の鼻息は荒くなり、

「あぁ…

 いいぜ…」

と囁きながら

グイッ

香津美はつばさの動く頭を抑え自分の腰を振り始めた。

パンパンパン!!

顔に幾度も打ち付けてくる濃い体毛に覆われた香津美の股間と、

喉の奥まで突うてくる亀頭に

「むごわぁぁぁ」

つばさは悲鳴をあげるが、

しかし、香津美は情け容赦なく腰を振った。

そして、

「あっあぁぁ

 出そうだ…
 
 瑠璃姫…」

顎を上げながらそう呟くと、

ブルブル身体を振るわせ始めた。

「え?

 出るってまさか…」

香津美のその声につばさが驚くと、

「うっ」

香津美の何かを堪えるような声が響き渡った。

その途端、

つばさが咥えていた男根が一瞬、膨らんだと思うと

ブッ!!

と言う音共に、

苦く生暖かい液体がつばさの口の中に放たれた。

「もごわぁ」

口の中にあふれる生臭く栗の花の香りに

つばさは香津美が自分の口の中に射精したと思い悲鳴を上げるが、

けど、喉奥に放たれた精液はつばさの抵抗を受けずに飲み込まれていった。

プハァ

射精しても萎えることがない男根がつばさの口から抜かれると、

ゴボッ!!

つばさの口から精液が噴出し、

ダラッ

とあふれた精液が口から流れ出る。

ビクン!!

射精をしても香津美の男根はその雄姿を維持し、

それどころか、

シュッシュッ

香津美の厳つい手で扱かれると

ムクムクと硬さを増していった。

「ゲホゲホゲホ…」

ビチャッ

目の前で聳え立つ男根を見据えながら、

つばさは飲み込んだ精液を吐き出そうと試みるが、

すべてを吐き出すことは出来ず、

「うっうぅ」

口から糸のような精液を垂らしながらつばさは咽びなき始めた。

すると、

「瑠璃姫…」

香津美はそんなつばさを再び抱きかかえると、

「いやぁぁぁ」

悲鳴を上げるつばさに構わずに

ビリビリビリ!!

彼女が着ていた巫女装束を引き裂き強引に脱がし始めた。

「いやぁ

 やめてぇ」

見る見る剥かれて行く自分の姿ににつばさは抵抗をするが、

しかし、大鬼を倒した男・清十郎になってしまっている香津美に敵うはずはなかった。

瞬く間にすべてを脱がされ全裸にされてしまうと、

ビタン!!

つばさの身体は傍の岩肌に押し付けられる。

「いやぁ

 許して、
 
 お願い!!」

白く丸いヒップを香津美のほうに向けながらつばさは許しを請うが、

スルリ…

そんなつばさの股間に香津美の手が指し込められると、

ヌルッ

これまでの仕打ちの中でいつの間にか女唇からあふれていた愛液を掬うと、

それをつばさの顔に塗りたくる。

「あっあたしが…

 そんなぁ…」

自分がすっかり濡れてしまっていたことにつばさはショックを受けると、

グッ

香津美の手によってつばさの足が広げられ、

そして、幼女が所用を足すときにされるように抱きかかえられた。

「え?

 これって、まさか」

その様子にこれから行われるであろうあることにつばさが気が付くと、

「いやぁぁぁぁ!!

 やめて!!
 
 犯さないでぇ!!」

と叫び声をあげた。

けど、

「フー

 フー

 あぁ…

 させろ…
 
 入れさせろ…
  
 犯したいんだ、
  
 おっ俺は
  
 瑠璃姫…
 
 お前を犯したい…」

すっかり清十郎の意識に飲み込まれてしまった香津美は

グイッ

っと勃起している自分の男根をつばさの秘所に押し当てた。



グニュッ

「ひぃ」

もっとも敏感な部分に亀頭の感触を感じたつばさが悲鳴を上げるが、

ニュク…

閉じていた秘所を押し広げるように香津美の亀頭は侵入し、

そして、その先は的確に入る場所を探し出していた。

「やっやっやめてぇぇぇ」

香津美に抱きかかえられたつばさは泣き叫ぶと、

「おっ俺は…

 お前を…
 
 犯す!!」

つばさの後ろで彼女を抱きかかえている香津美はそう告げると、

グィッ

っと腰に力を入れ、つばさの身体を落とした。

その途端、

ニュッ!!

つばさの膣を押し開けながら香津美の男根がねじ込んできた。

「いやぁぁぁ

 痛い、
 
 痛い!
 
 痛い!!」

敏感なところを強引に押し開けられ、

つばさは破瓜の血を流しながら悲鳴を上げる。

その一方で、

「くっ、

 キツイ…」

つばさを犯す香津美は自分の男根を締め付けてくるその力を感じながらも、

「あぁ

 瑠璃姫…
 
 お前を感じるぞ」

と叫びながらさらに押し込んでいった。

「違う

 あたしは瑠璃姫なんかじゃない。
 
 つばさよ、島田つばさよ!!」

香津美の男根を飲み込みながらもつばさはそう訴えるが、

しかし、香津美からの返答は、

ガンガンガン!!

と打ち付け始めた腰の動きだった。

「いやぁぁ!!

 動かないでぇぇぇ
 
 痛い
 
 痛いよぉ」

激しく突いてくる香津美につばさは悲鳴を上げた。

それに対して、

「うっ

 俺に絡み付いてきて、
 
 すっすごい…
 
 これが、瑠璃姫…お前の…か…
 
 うっ」

ウネウネとうねり

男根に絡み付いてくるつばさの膣の感覚に、

香津美は顎をあげ、さらに腰を振った。

ニュプ

ニュプ

ヌプッ

「いやぁぁ
 
 いやぁぁ」

女唇から血を流しつばさは悲鳴を幾度も上げるが、

しかし、彼女の奥底から次第に痛みを快感に感じ取り始めると、

「うっ

 痛いけど…
 
 でも、な…に…
 
 感じちゃ…う

 うっ
 
 あぁ…」

それを堪えながら自分で動き始める。

「うぉぉぉっ」

ズンズンズン!!

つばさが動き出したことを感じた香津美は声を上げ、

さらに激しく突く。

「くはぁ…

 うっ…
 
 いっいぃ…
 
 いいよ…
 
 あぁ…痛いけど気持ちいい…

 あぁ、もっと突いて…
 
 あたし…あぁ」

香津美に突かれて行くうちにつばさは悶え、

そして、精液を求めはじめだしていた。

「くぅぅ…

 瑠璃姫ぇぇぇ

 でるぅ」

「あぁ、

 頂戴!!

 濃いのをあたしの中に…
 
 注ぎ込んでぇ!」

やがて迎えた絶頂、

香津美は溜まった精液をつばさの中に放った。



どれくらい時間が経ったのであろうか、

「うっ」

目を覚ました香津美が起き上がると、

祭はとっくに終わったらしく

あたりは静寂に包まれていた。

「あれ?

 あたし…」

神社の裏側に自分が居ることに香津美は意味がわからず、

キョトンとしていると、

サワッ

秋の冷えた風が香津美の体から体温を奪っていった。

ブルッ

「寒っ…

 あっあたし…裸?」

祭で締めていたはずの褌とサラシが無くなり全裸になっていることに香津美は気づくと、

プルン…

月明かりに白く輝く女の体を抱きしめた。

そして、

「あれは何だったのかな…

 あたし、男になったような気がしたんだけど…」

鬼太鼓を叩きながら自分の体が男性になったような感覚を思い出しながら、

香津美は首をひねると、

「そうだ、

 とにかく何か着なくっちゃ
 
 風邪引いちゃう」

そう呟きながら香津美は震えながら立ち上がった。

すると、

サクッ

何かの足音が響くと、

ヌッ

神社の影からつばさの顔が浮かび上がった。

「あぁ、

 つばさっ
 
 なに、あたしを探しに来たの?」

つばさの姿に香津美は安心して話し掛けるが、

「うぅ…」

つばさは唸るような声を上げるだけで、返事はしなかった。

「つばさ?

 どうしたの?」

反応の無いつばさに香津美が再度声をかけると、

モゾッ

シュッシュッ

シュッシュッ

つばさは腕で何かを扱くような動きをしながら、

一歩、

また一歩と香津美に迫ってきた。

そして、

影から出てきて月明かりがつばさの体を照らし出したとき、

「え?

 なっなに?」

つばさの姿を見た香津美は悲鳴を上げた。

ビクン!!

そう、香津美の前に姿を見せたつばさは逞しい男の肉体持ち

その股間には硬く勃起した男根が聳え立っていた。

「あぁ…

 瑠璃姫…
 
 俺は
 
 俺は…
 
 お前を!!」

「いやぁぁぁ!!」

男根を扱きながら飛び掛ってくるつばさの姿をまぶたに映しながら香津美が悲鳴をあげると、

その声は深夜の境内に響き渡った。



「ふぅ…今宵の清十郎は精力が有り余っているみたいだな…

 まぁ、
 
 女子二人でちょうど良かったかもな」

書き物をしていた宮司はふと筆を止めそう呟くと、

本殿の方を眺めた後、

再び筆を走らせ始めた。



おわり