風祭文庫・異性変身の館






「悩み」

作・風祭玲

Vol.037





OLの知美にとってもはや年中行事となった香港旅行、

しかし、今回はちょっと違った意味合いを持っていた。

それは旅行に出発する3日前、昼休みの社員食堂でのことだった。

そのとき彼女は親友の弘子からある相談を受けていた。

「え?旦那とセックスがうまくいかなくなったぁ?」

思わず声を上げる知美に、

「しっ、大声で言わないの!!」

弘子は人差し指を口の前で立てながら彼女を諭す。

「あっごめん、

 一体どうしたの?」

「うん、実はねぇ…」

弘子が事情を説明すると、


「ふぅん、つまり、不感症と倦怠期が重なったのね」

と知美は診断を下すと、

「そんな、まだ結婚して2年目よ…」

弘子は不満そうな顔をしながら言うと、

「あら2年目でもなる夫婦はあるわよ

 で、あたしにお願いって?」

知美はお茶をすすりながら訊ねると、

「ほら、この間まで雑誌を賑わしていたでしょう、

 港で売っているという不感症を回復させる薬の話…」

「あぁ、アレ?」

「そう、それを一つ買ってきて欲しいの」

と弘子は知美に頼んだ。

「でも、売っているお店ってあたし知らないわよ」

「それなら、ホラ…」

と言いながら、弘子は雑誌の切り抜きを知美に見せる。

それを見ながら

「しょうがないわねぇ…判ったわ買ってきてあげる」

と知美は弘子に言うと、

「ありがとう、恩に着るわ」

弘子はパンと両手を合わせて頭を下げた。



翌週、

知美は一人香港へと旅立った。

いつも通りのショッピングを済ませた彼女は、

「そうそう、弘子からの頼まれ物も買っておかないと」

と呟きながら雑誌の切り抜きを頼りにその薬屋を探していた。

いくつかの路地を曲がってようやく見つけた薬屋は

いかにも怪しげな雰囲気を醸し出していた。

「ごめんください…」

そう言いながら店の中に入ると

薬に使われるだろうと思わしき薬剤が迷路のように積まれ、

知美はその中を歩いていく。

「うわぁぁすごい…」

圧倒されそうな感じで薬剤の山を眺めていると突然、

「いらっしゃぃ!!」

っと言う日本語が降ってきた。

ドキッ

知美が周囲を見回すと、

いつも間にか一人の老人が知美の後ろに立っていた。

「あっあのぅ、友達が不感症になっちゃって…

 で、それを回復させる薬ってありませんか?」

と吹き出す汗をふきながら彼女はそう訊ねると、

「あぁ、お客さんも、あの薬をお求めで…」

老人は天井を眺めながら言った。

「はぁ」

その言葉に知美が頷くと、

「けど、残念だな…実はいま品切れなんだよ」

と老人は言う。

「そんなぁ〜折角来たのにぃ」

その言葉に知美は落胆すると、

その様子を見た老人は

「その代わり、別の薬ならあるぞ…」

と言いながら店の奥より包みを持って現れ、

知美の前にそれを差し出した。

「これがその薬、煎じて飲めば夫婦円満」

と老人は言う。

「まぁ、似たようなモノなら判らないか…」

と思うと、

「じゃぁ、それもらえますか?」

と老人に言ってその包みを購入した。


知美が店から出て行った後、

「またいらしてくださいね」

と言いながら彼女を見送った店主の元に娘が駆け寄ると、

「おじいちゃん、

 いま持って行った薬は不能になった男の人を

 回復させる薬だけど大丈夫なの?」

と尋ねた。

「あれ?、そうだっけかな」

と老人は言うと、

「もぅ、しっかりしてよね、で、お客さんは?」

「あぁ、帰ったぞ」

「え?、あれ売っちゃたの?」

「あぁ、精力を回復させたい。と言っていたから大丈夫だろう」

と言うと老人はさっさと店の奥に引っ込んでいった。



帰国後、

職場の同僚たちに香港土産を配りまわっていた知美は弘子の傍にくると、

「はい、弘子にはコレ」

といいながら知美は弘子に例の紙包みを手渡した。

「?」

受け取った弘子は最初それがなんだか判らなかったが、

「例の薬よ…」

っと知美は弘子に囁くと、

彼女の顔がちょっと赤くなった。

「効くの?」

「もちろん、中国4000年の秘薬だというから大丈夫よ」

と知美が胸を張って答えると、

「ありがとう、ありがたく頂くわ」

といながら弘子は包を大切にしまった。



翌日、弘子は休んだ。

電話を受けた上司の話では風邪ということだったが、

彼女にあの薬を渡した手前、

知美は弘子のことが内心気が気ではなかった。

それから3日たった夜、知美が帰宅すると電話が鳴った。

「もしもし?」

『…はぁ…とっ知美ぃ?』

「弘子?、弘子なの?

 どうしたの?、会社3日も休んで…みんな心配しているわよ」

そう訊ねると

電話の向こうからはやや荒い息遣いが聞こえる。

「まさか…あんた…いまヤってる最中?」

『………』

答えが返ってこない。

「…あっあのぅ…あんまり無理をしない方が」

と知美が言うと、

『ねっ、ねぇ…あたしの声…低くない?』

と尋ねてきた。

「そっ、そう?、あたしはそんなに感じないけど」

と返事をしたが、確かに彼女の声は男のように低かった。

『あのね、こっ声だけじゃないの、乳首から毛が生えてきたの』

「え?毛が?」

知美は驚きの声を上げた。

「でもほら、それってこの手の薬じゃぁよくあることなんじゃない?」

と言うと、

『でも…』

「でも?」

『毛が生えたのは乳首だけじゃなくて胸やお臍の周りも凄いのよ』

と言う弘子の声に知美は更に驚いた。

『それだけじゃないの…

 あっあたしのクリトリスがこんなに大きく太くなっちゃって、

 がっ我慢できないから、こうして智之さんの中に入れているの…』

と彼女が言うと、

ウッウッウッ

と、男の喘ぎ声が聞こえてきた。

『知美、すごいわこの薬、

 あたしもぅ何回も出しているのに、すぐに勃つんだもの…』

「勃つって、あんた」

知美がそう言った所で、

『あぁ…ダメ、いくわ、いくわよ智之さん!!』

と言う叫びと共に、何かが噴出す音がすると電話が切れた。

「もっもしもし?」

切れた電話に向かって知美は何度も言いつづけたが、

「なっなにかしら…」

知美の心に暗い影が広がっていく…

彼女はすぐに電話を置くと

部屋を飛び出し弘子が住むマンションへと向かった。



玄関の鍵は開いていた。

知美はこっそりとのぞき込みながら

「弘子?いる?、あたしよ知美よ…」

と声をかけると中へと入って行った。

部屋の中に入るとムッとくる異臭が彼女の鼻を突く、

「なっなに?、この匂い…」

異臭に咽びながら寝室のドアを開けたとき、

知美は信じられない光景を目にした。

ベッドの上には弘子の旦那の智之が

まさに精液まみれになって気を失っていた。

「ひどい…なんで…」

知美は智之の側に来ると彼の惨状をつぶさに見た。

すると、

「もぅ、その人は使い物にはならないわ」

背後から聞こえてきた声に、

「弘子これはいったい…」

と言いながら知美が振り向くと、

「な゛っ!!」

彼女の表情が凍りついた。

そう知美の目に飛び込んできた弘子の姿は、

体中の筋肉が逞しく隆起したまさに男のボディビルダー顔負けの体つきになり、

さらには股間にはちきれんばかりの肉の棒が

ヌラヌラと妖しい光を発しながら聳え立っていた。

「弘子…あんた…」

知美は彼女の姿に驚きながら言うと、

「智之さんがあたしの相手をしてくれないから、

 一人で出してきたの。

 いっぱい出たけど、でも、まだ勃つの…

 知美、今度はあなたが相手して」

そう呟きながら弘子は知美に近づいて来た。

「ちょちょっと、弘子、落ち着きなさい」

知美は何とかその場から逃れようとしたが、

弘子の目は徐々に野獣の目つきになり、

ペニスの先からは体液が盛んに溢れ始めていた。

「ひっ弘子…」

知美は間合いを取るために後ずさりしていったが

トン!!

ついに背中が壁に突き当たってしまった。

「こっ、来ないで…」

「…(はぁ)入れさせて…(はぁ)そして出させて、

 もぅ我慢が出来ないの…」
 
グチュグチュ…

そう呟きながら弘子はいきり立つ自分のペニスをシゴキ始める。

そしてすぐに

「うぅっ!!」

っとうめき声を上げると、

ブシュッ!!

ペニスから大量の精液を吹き上げると、

ビチャビチャビチャ!!

「いやぁ!!」

知美は避ける間もなく頭からそれをかぶってしまった。

弘子と知美の間は徐々に狭くなり、

弘子の手が届くくらいになった時、知美は堪らず逃げ出した。

しかし、弘子の横をすり抜けようとした時にむんずと襟首をつかまれた。

「しまった」

知美は後悔したが、

次の瞬間彼女が着ていた衣服は音を立てて裂けていく、

「キャァァァァァッ!!」

知美はあっという間にパンティ一枚の姿になって部屋の隅に転がっていった。

「ハァ、お願い入れさせて…」

知美が体勢を立て直して弘子を見上げると、

彼女は再び自分のペニスを扱きながらそう呟く、

「犯される……」

知美は本能的に恐怖を感じたが、

しかし、いまの彼女には自分の身を守る術はなかった。

「知美ぃ〜」

グィ!!

「いやぁぁぁ〜っ」

ついに知美は弘子に腕をつかみあげられた。

「ひぃぃぃぃ…」

真っ正面から見る弘子の体はまるで筋肉の塊で、

その中央には巨大なペニスが鎌首を上げていた。

「どぅ?、素晴らしい身体でしょう?」

と弘子が囁く、

「いやぁぁぁ!!」

「でも、あたし一人じゃぁ寂しいの…

 知美、あなたの中に入れる前に、
 
 あなたにも分けてあげるわこの身体…」

と言うと、

ズシンズシン!!

と言う音を上げながら、弘子はキッチンへと歩いていく、

「なっなにをするの?」

怯えながら知美は訊ねると、

「うふふふ…」

弘子は知美が手渡したクスリが入った包みを掴み上げると、

「さぁ、口移しで飲ませてあげる」

と言うと彼女は薬を自分の口の中に放り込むと、

知美に口づけをした。

「んっんんん!!」

知美は目を見開いて抵抗したが、

大量の唾液と共に薬が知美の体の中に流し込まれていった。

「ぷは…」

口を離すと弘子は知美の腰をつかみ上げると、

自分の股間の方へと彼女の女陰を導いていく、

「ふふ…知美ぃ

 あたしみたいになる前に、たっぷりとかわいがってあげる」

弘子はそう囁くと知美の秘所に自分の太いペニスを添える。

「やっやめてぇ…」

知美は懇願したが、

グィ!!

弘子のペニスはゆっくりと知美の体内へと浸入してきた。

「痛い!!」

そう感じる間もなく知美の女唇は弘子のペニスを奥深くまで銜え込んだ。

クゥ〜

知美は痛みに耐えた。

しかし、弘子はただ押し込むだけではなくスグに腰を動かし始めた。

グチュグチュグチュ!!

「アッアッアッアッ!!」

歯を食いしばりながら知美は必死になって耐える。

「すごい、締まるわ、知美」

弘子が声を上げる。

「アッアッアッアッ」

「あぁ、ダメ、もう出るわ!!!」

と言う叫び声と共に弘子は知美のからだの中に大量の精液を放出した。



それから数日後…

ベッドの上では2つの筋肉の塊が蠢いていた。

チュバ…

チュバ…

お互いに相手のペニスをくわえ込み、盛んに頭を動かす。

チュバ…

チュバ…

やがて一人が痙攣をしながら、

「あぁ〜知美ぃでるぅ〜」

声を上げると、

「あたしもよぉ、弘子ぉ〜」

と言う返事が返ってきた。

程なくして、

「う゛っ!!」

ブシュッ!!

と言う音共に白濁した精液がお互いの口の奥へと入っていく、

「…美味しい…」

そう呟きながら知美の精液を飲み込んだ弘子が顔を上げると、

「ねぇ…あれからどれくらい経つの?」

とまるで赤子が乳を飲むように弘子のペニスにしゃぶりついている知美が尋ねた。

「忘れちゃった…ねぇもっとちょうだい」

そう言って弘子が知美に抱きついたとき、

コンコン!!

とドアがノックされると、

「ねぇ…弘子居るんでしょう?

 知美が行方不明なのよ!!
 
 弘子…知らない?」

と言う女性の声。

ビクン!!

二人のペニスはさらに大きく勃起すると、

弘子と知美は顔を見合わせると、一瞬笑い、

「…あたしならココにいるわ…

 ねぇ入ってらっしゃいよ」

と知美は声を挙げた。

「いらっしゃい…あなたも素晴らしい身体にしてあげるわ」



おわり