風祭文庫・異性変身の館






「伝染病」


作・風祭玲

Vol.530





タッタッタッ!!!

月明かりが照らし出す夜の道を

学生服姿の美咲嗣雄が血相を変えながら走り続けていた。

「はぁはぁはぁ

 そんな

 中西までが…
 
 畜生っ!!」

後ろより徐々に迫ってくる気配を感じつつ

悔しそうに嗣雄はそう呟いたとき、

ヌッ!!

彼の背後の闇より湧き出すように5本の指が伸び、

そして、

「捕まえたぁ」

と言う声と甘い声と共に

ムギュッ!!

嗣雄が着ている制服の襟首を掴み上げた。

「うわぁぁ!!」

その感触に嗣雄が悲鳴をあげるな否や、

グィッ!!

強い力で思いっきり後ろへと引っ張られると、

ズザザザザザ!!

ドサッ!!

バランスを崩した嗣雄は路面に叩きつけられ、

2・3回転がってようやく止まる。

「うっくっ」

砂埃が舞う中、

嗣雄は全身に走る痛みを堪えていると、

「なにも逃げることはないだろう?」

と言う声と共に嗣雄のクラスメイトである中西猛がその前に姿を見せた。

「なっ中西っ…

 お前…」

転んだ弾みで擦りむいてしまったのか、

広がる痛みを発する膝をかばいながら嗣雄は声を上げると、

「くはぁ

 美咲ぃ
 
 おっ俺…
 
 俺よう…

 はぁはぁ
 
 はぁはぁ」

嗣雄の前に立つ猛は苦しむような…

悶えるような…そんな仕草をし

「あぁ…

 胸が苦しいんだよ…」

そう言いながら

ゆっくりと両手を自分の胸元へと持っていくと、

そして、パンパンに張り詰めている制服を鷲づかみにした途端、

グイッ!!

両側に思いっきり引っ張った。

すると、

ブチブチブチ!!

彼が着ている制服とその下のシャツのボタンが一気に飛ぶと、

その中よりまるで狭い檻より解き放たれた野獣のごとく、

プルンッ!!

ピンク色の肉角を持つ色の白い膨らみが2つ飛び出した。

「うわぁぁ!!」

その光景に思わず嗣雄が悲鳴をあげると、

「はぁ…

 どう?…
 
 俺のオッパイ…
 
 なぁ見事に膨らんでいるだろう
 
 くふふっ
 
 こんなに膨らんじゃったものだから
 
 もぅ苦しくて苦しくて、
 
 でも、こうして出してやると

 なかなか気持ちが良いんだよ
 
 なぁ、お前もどうだ?」

見事に膨らんだ乳房とその先で赤く膨らむ乳首を弄て見せる。

「猛…

 おまえ…
 
 本当に…
 
 女になっちまったのかよ」

そんな猛に向かって嗣雄はそう叫ぶと、

「(ビクッ)

 くはぁ

 あぁ…
 
 いっいぃっ
 
 かっ感じちゃう」

乳首を弄る猛は喘ぐような声をあげ、幾度も体を揺らす。

「たっ猛…」

思わぬ猛の痴態に嗣雄は呆然とするが、

しかし、猛はそんな嗣雄の視線をものともせずに、

片手をズボンの中に潜り込ませると、

盛んにその中をかき回し始め、

程なくしてクチュクチュと淫靡な音を立て始めた。

「あぁん

 いっいぃ…」

片方の手で股間より淫乱な音を上げ、

またもぅ片方の手で乳房を揉む痴態を猛は繰り広げる。

そして、

「あぁん

 あぁん

 んっく

 あっあぁぁぁ!!」

ついに絶頂に達したのか猛は声を上げながら、

ビクビクと体を数回痙攣させたのち、

ペタン!!

その場に尻を落として仰け反るように倒れてしまった。



「猛?

 おいっ
 
 猛…
 
 大丈夫かよ?

 ……おっおいっ?」

倒れた後、猛に何の反応が無いことに

嗣雄は恐る恐る近づきながら声を掛けてみると、

ヒシッ

いきなり猛の手が動き嗣雄の腕を掴む。

「うっわぁぁぁぁ!!」

突然の事に猛は悲鳴を上げるが、

しかし、

ガシッ!

その細い腕に似合わずすごい力で嗣雄の腕を握り締め、

そのまま自分の方へを嗣雄を引き入れていくと、

「くふふふ…

 捕まえたぁ…

 なぁ、体が火照って仕方が無いんだよ…」

と嗣雄の耳元で囁く。

「はっ離せ!!」

「いやだ」

「離せよっ!!!」

「なぁ…

 女ってこんなに感じやすいんだな。
 
 男よりもずっといいぜ、

 くふっ
 
 美咲…
 
 お前も女になれよ、

 俺が女にしてあげるからさぁ…」

抵抗する嗣雄を得意の柔道技で組み伏せ、

猛はそう言いながらズボンを引きおろす。

すると、

ビンッ!!

嗣雄の股間より赤黒い肉棒・ペニスが気負いよく飛び出した。

「うわぁぁ…」

それを見た嗣雄は恥ずかしそうに声を上げるが、

「なんだよっ

 ナンダカンダ言ってもお前のチンポ
 
 ヤル気まんまんじゃねぇかよ
 
 はぁ、この匂い…
 
 いいよぉ
 
 あぁ…

 体がますます燃えてくるぅ。

 くはぁ
 
 あぁ」

それを見た猛は次第に上気していくと

ペロリ

猛の口を裂くようにして赤い舌が1周させた後、

ちゅばっ

嗣雄のペニスにしゃぶりついた。

「うわっ」

自分のペニスを覆ったなま暖かい感触に嗣雄は悲鳴を上げるが

ちゅぷ

ちゅぷ

ちゅぷ

猛は嗣雄のペニスをギュッと掴んだまま首を上下に動かす。

そして、

「あっ、

 やっやめ…」

猛が繰り出す舌技に嗣雄は体を硬直させたとき、

『あぁ、

 美味しいよ…

 お前のチンポ
 
 先走りがショッパイぜ

 なぁ
 
 出したんだろう?
 
 いいよ、俺の中に出せよ』

と頬を膨らませたり萎めたりしながら猛は嗣雄に告げ、

そして舌で裏筋を責めた。

その途端、

「うっ

 うくっ
 
 あっ
 
 あぁ
 
 出る
 
 出る
 
 でるぅぅ!!」

幾重もの閃光を感じながら嗣雄は達してしまうと、

シュッシュッ!!

硬く勃起したペニスの先より自分の体液を猛の中へと発射してしまった。

「うっ

 コクン
 
 コクン」

嗣雄が発射した熱い精液を猛は嬉しそうに飲み干すと、

「(ぷはぁ)

 美味しかったよ、
 
 お前のザーメン…」

ペニスより口を離した猛はその唇から精液を滴らせながらそう告げるが、

しかし、嗣雄のペニスは萎えることなく起立したままだった。

そして、猛はそれを見ながら、

「そうか、

 そんなに良かったか

 でも1回だけじゃぁ
 
 まだ納めるまらねぇもんなぁ

 じゃぁ今度は下のお口で頂こうか
 
 我慢できない。
 
 ってさっきからよだれを垂らして疼いているんだよ」

と言うなり、猛はパンパンに張っているズボンに手を掛け

下着もろとも下ろしていく。

パサッ

男のキツイ汗の匂いと女の甘い匂いが入り交じったズボンを脱ぎ捨て、

ペニスが消え陰毛が飾るだけの股間を大きく開いて見せると、

その中央部でぱっくりと口を開く陰裂を嗣雄に見せ付けた。

「うっ」

それを見た嗣雄は言葉に詰まると、

「どうだ?

 お前もよく知っているだろう。

 そうだよ
 
 これがマンコ…って言うんだよ、
 
 なぁ、このビラビラがすごくエッチだろう?
 
 ふふっ

 こいつ…さ、
 
 もぅさっきからお前のチンポを食いたいって。
 
 言う事聞かなくてさ

 こんなに涎でビチョビチョになっちゃって」

と言いながら、愛液でベトベトになっている陰裂を嗣雄に近づける。

「やめろぉ」

間近に迫る陰裂に嗣雄は顔を背け叫び声を上げるものの、

しかし、猛はそんな嗣雄を押し倒し、

そして嗣雄の股間に自分の腰を落とすと

「いただきまーす」

と言う声と共に

ぬぷっ

嗣雄のペニスを自分の陰裂の中へと押し込み、

己の胎内へと飲み込んでいた。

「うわぁぁぁぁ!!」

自分のペニスにまとわりつく肉の感触に嗣雄は悲鳴を上げると、

「あぁ…

 いぃ…
 
 美味しいよぉ
 
 お前のチンポ
 
 あぁ最高!!」

膨らみきった乳房を揉み解しながら

猛は腰を降り始めた。

にゅぷ

にゅぷ

にゅぷ

嗣雄のペニスが猛の胎内を上下する度に、

淫靡な音が響き、

「うっあぁぁぁ」

いきり立つペニスを締め付けてくるその感覚に嗣雄は翻弄される。

「(んくっ)

 さぁ

 出せよっ
 
 さっきみたいに濃いヤツをさぁ
 
 そして、
 
 俺と同じ…
 
 女になろう
 
 (くはぁ)」

むっちりとした腰を振りながら猛は嗣雄に向かって言う。



「やっ

 やめっ」

パチン

パチン

と音を立てながら乳房を振り乱し

そして、腰を振る猛の身体を嗣雄は必死に押しのけようとするが、

しかし、ペニスの根元まで猛に飲み込まれてしまっているために

それは容易ではなかった。

そして、

「うっ

 くっ
 
 ダメ…
 
 でっ出ちゃう」

猛烈な猛の責めに嗣雄は限界を感じたとき、

ボスッ!!

いきなり鈍い音が響き渡ると、

「………」

猛の身体の動きが止まり、

ドサッ

嗣雄に向かって白目を剥いた猛が倒れこんできた。

「え?

 なっなに?」

突然のことに嗣雄は混乱すると、

「御崎っ

 大丈夫か?」

の声と共に猛を抱きしめ呆然としている嗣雄に手が差し伸べられた。

「あっ

 永坂…先輩…」
 
倒れている猛の体越しに姿を見せた学生服姿の人物

を嗣雄はそう呼びながら手を掴むと、

ぐぃっ

嗣雄は一気に引き上げられ、

「ちっ

 三ツ屋も感染していたのか
 
 御崎っ
 
 お前まだ射精していないな?」
 
と嗣雄の部の先輩である永坂昭信は射精をしていないか問いただした。

「いっいえ」

「そうか、

 ならいいが、
 
 行こうっ
 
 ここはもぅ女だらけだ」

つぐおのその返事を聞いた昭信は少し安心したような表情を見せ、

そして、そう言いながら秋信は自分が着ていた制服の上着を脱ぐと、

裸の嗣雄の肩に掛ける。



「まったく、とんでもない病気が流行ったものだよ、
 
 さっき、第1寮の様子を見てみたが、
 
 どうやら、あそこには男はいなくなったらしい」

歩きながら昭信は

学校を脱出して嗣雄が猛と共に向かっていた第1寮には

すでに汚染されたことを告げると、

「そんな…」

嗣雄は絶望の表情を見せる。

とのそのとき

「うぉぉぉ!!!」

甲高い雄たけびと共に全裸の女が飛び出してくると、

昭信たちに襲い掛かってきた。

「ちっ

 こんなところに隠れていやがったか」

襲い掛かる女を見据え、

昭信はすかざず間合いを取ると、

「うらぁぁ!!」

の掛け声と共に女の顔面にパンチを食らわせた。

「うごわっ」

ドサッ

うめき声を上げながら女が倒されると、

「見ろ、

 こいつ…2組の森久保だ…
 
 まったく、
 
 油断してやがったな」

昭信はそう言いながら脚で倒され居る女を仰向けに向かせると、

ぶるんっ

猛同様、Dカップ近くに膨らんだ乳房と、

ツンと赤らみ尖っている乳首、

そして、股間を濡らしている陰裂の様子に嗣雄は口を押させる。

「さぁ行くぞ

 第2寮に残っている男子がバリケードを作っている、
 
 そこに逃げ込むぞ!」

驚く嗣雄に向かって昭信はそう言い、

そして、走り出した。



ザザザザッ

ハァハァハァ…

いつもなら5分と経たずに到着する第2寮だったが、

しかし、夜の上に追跡なさないように

昭信と嗣雄はジグザグのコースで向かっていった。

そして、

「先輩っ

 明かりが」

夜空に不夜城のように浮かぶ第2寮が見えてくると、

嗣雄は嬉しそうに叫び声を上げる。

「よしっ」

それを見た昭信は力強く向かおうとしたとき、

ザザ…

その行く手に一人…

また一人と人影が姿を見せ、

そして、嗣雄たちに近づいてきた。

「迎えの人たちかな?」

人影をそう判断した嗣雄は1・2歩先に進み、

そして、自分に向かってくる人影に目を凝らした。

しかし、

「うそっ」

目を凝らす嗣雄の視界に入ってきたのは、

胸を膨らませ、股間を濡らす元男子学生の姿であった。

「せっ先輩…

 おっ女です。
 
 それもいっぱい…」

20人近い人影に嗣雄はおびえながら昭信に縋るが、

しかし、

「………」

頼りにしている昭信からの返事は返ってこなかった。

「先輩?

 どうしたんですか?
 
 おっ女です
 
 逃げましょう」

立ったままの昭信に嗣雄はそう言いながら彼の胸に手を当てると、

ムニュッ!!

嗣雄の手に柔らかく、

そして男にはあってはならない物体の反応が返ってきた。

「!!!」

その感触に嗣雄は慌てて手を引っ込めると、

「なんで手を離した?」

と昭信の声が響く。

「せっ先輩…

 いまのそれって…」

昭信の声に嗣雄はおびえながら聞き返すと、

グイッ

昭信は無言でシャツの裾をめくり上げ、

そして、

バサッ

一気に脱ぎ捨てた。

「!!!!

 そっそんな…」

「ふふっ

 どうやら俺もなっちまったみたいだな…
 
 女に…」

昭信の上半身を見て驚く嗣雄に対して、

昭信は冷静に乳首を尖らせ膨らんでいる自分の乳房を見つめていた。

「やっ

 いやだっ」

プルンと乳房を振るわせる昭信から

嗣雄は首を左右に振り距離を取ろうとするが、

しかし、

グイッ

スグに昭信に抱き寄せられてしまうと、

「オマンコが疼くんだよ、

 お前を食べたいってな…」

と耳元で囁いた。

「ひっ」

その声に嗣雄は身を硬くしたのち、

「いっいやだぁぁぁぁ!!!」

と叫び声を上げるが、

しかし、そのときは取り囲んでいた女達が一斉に襲いかかった後だった。



キーンコーン…

朝…

「おはよー」

「あら、おはよー」

「ねぇ、この制服おかしくない?」

「ん?

 大丈夫よっ」

セーラ服姿の女学生が溢れる教室で、

たった一人、昨日と同じ学生服姿の嗣雄が身を小さくして席に座っていた。

「ねぇ見てぇ」

「いやだぁ…」

「男よ男…」

「本当だぁ…感染しなかったの?」

「らしいよぉ」

「うわぁぁ変態」

そんな嗣雄を指差しながら、

女学生は口々に噂をしていると、

「…って

 なんで…
 
 なんで…
 
 あんなに犯されたのに
 
 僕は女にならないんだ?」

目に隈を作り、

ジンジンと痛む自分のペニスをかばいながら、

嗣雄は呟いていた。

すると、

「おはよう」

そんな嗣雄にすっかり女子学生と化した、

猛が挨拶の声と共にスカートを翻し駆け寄ってきた。

そして、

「おっ、

 男だ!!」

そう言いながら嗣雄を指さすと、

「発病しなかったんだって」

と嗣雄の隣の席に座る元・男子が声を上げた。

「ウィルスに抵抗力があったらしいのよ」

「へぇ、それ本当?」

男の姿のままの嗣雄をジロジロと見ながら猛は尋ねると、

まだ着慣れないセーラー服の裾をなおしながら元男子は返事をする。

「本当に不器用なんだから」

嗣雄に向かって猛はそう言うと、

「ねぇ、

 今日の放課後…
 
 またやるからね」

と言ってウィンクをしてみせる。



「はぁ…

 どうすればいいんだ…」

自分以外男子が消えた学園内に嗣雄の泣き言が響き渡っていった。



ps、今回の事件を引き起こした疾病は一過性のもので、

   発病し女性化してしまった男子学生達は散々嗣雄をオモチャにした後、
   
   病気の回復と共にに無事男性へと戻っていった。
   
   ところが、それから一ヶ月後、
   
   なんと嗣雄は一月遅れでこの病を発病したのであった。

   そして、女子生徒になった嗣雄を待ち受けていたのは…

   免疫を身につけた男子生徒達の毒牙であった。



おわり