Date: Fri, 17 Jul 1998 20:24:19 +0900
To: ihmml@iijnet.or.jp
From: Yoichi Hamada <yhamada@ppp.bekkoame.or.jp>
Subject: [ihmml 1900] 【重要】最終声明文
1998年7月17日
ihmml会員各位
ihmml管理人 濱田洋一
丹野里絵
川崎重行
最終声明文
1. 本声明文の目的
当メーリングリストihmmlの管理人、濱田洋一、丹野里絵、川崎重行の3名は2
カ月以上にわたりネット上に混乱をもたらした由々しき問題の解決に向けて、た
ゆまぬ努力を重ねてまいりました。本声明文は管理人の懸命の努力も空しく
ihmmlが解散に至った事情を会員の皆様に公明正大に余すところなくご説明する
ものです。又、今まで管理人（注・便宜上、特別な断りのある場合を除き、濱
田、丹野、川崎の3名を意味することに致します）は公の場での発言を控えてお
りました為、皆様なりの問題の捉え方と管理人としての問題の捉え方との間に幾
分の乖離が生じたことも想像に難くありません。
本声明文は管理人が講じた措置とその後の経過につき「発生した事実のみを克
明に記述するもの」であり、特定の個人の中傷や非難を目的とするものでは決し
てないことを最初にお断りさせていただきます。
2. 事実の経過
（1）問題の発端
一連の問題は4月27日にihmmlの指導司祭、成相明人神父様がメジュゴリエの聖
母出現をインチキであると断定したことからはじまりました。（ihmml#1284）
私的啓示と呼ばれるこの種の出来事は教会当局の最終判断が下されるまでの
間、信じる、信じないの選択は個人の自由に委ねられております。司祭といえど
も信者に自説を強要することは許されません。但し、自説を紹介する権利はあり
ます。この時点において、成相神父様のご発言は一個人としての見識の域を出て
おらず、その点では些かの問題もございませんでした。又、これがその後の大問
題に発展するとは考えられませんでした。
（2）思わぬ波紋
ところが、メジュゴリエを信じる多くの会員から連日、多数の抗議メールがい
ずれかの管理人の個人アドレス宛に届くに至り、管理人と致しましては組織的な
対応を迫られることになりました。
この期間、公的な立場として、それぞれの管理人は抗議メールの差出人に対
し、成相神父様の個人的意見は尊重すべきことを旨とする返信を出しておりまし
た。これは組織を守るための公的な措置の第一歩でした。
一方、個人的な立場より、管理人の濱田と丹野は成相神父様に個人メールを送
り、神父様のご主張の根幹をなす資料に見られる多くの過ちや事実誤認などを指
摘しておりました。これは組織的な動きではなく個人的な親切心、より正確な情
報を持つ者の使命感から出た極めて私的な行動でした。個人メールという手段を
用いたことがこのことを物語っております。両名は公私の立場を慎重に使い分け
ておりますので、皆様には誤解なきようお願いを申し上げます。
（3）成相神父様による会員への通達
6月21日、成相神父様の投稿ihmml＃1672が出た途端、ihmmlは騒然となりまし
た。メジュゴリエの私的啓示は公式調査のさなかにありながら日本の一教区司祭
の個人的決済により、しかもihmmlという公的な場において異端であるとの判定
が下されました。それに伴い指導司祭の権限が発動され、メジュゴリエを広める
ような投稿は一切禁止となりました。時同じくして、成相神父様の翻訳された米
国の小冊子の連載が始まりました。極めて偏向した著者の価値観、間違いだらけ
の情報、噂話を真に受けての個人的中傷に根差した小冊子の論調に良識ある会員
の動揺はピークに達し、それに抗議する無数の個人メールが管理人宛に届くに至
りました。議論百出の様相を呈しておりましたが、教会の「慣習法」に合致する
複数の有力意見を集約してご紹介させていただきますと以下の通りです。
「教会当局による公式発表が出る前に個人の主観でメジュゴリエの真偽の判定
を下し、それをihmmlという公の場で指導司祭のポジションを語り会員の同調を
強要する行為は明らかに指導司祭の越権行為である。従わない会員に退会を命ず
ることも権能もない。これは明らかに職権の乱用にあたる。管理人はしかるべき
対処をされたい」
カトリック教会では司祭職への尊敬が前提となって組織が機能致します。した
がって司祭に如何なる問題があろうとも司祭を処分する資格は信者側にはござい
ません。成相神父様がihmmlで「管理人は私を除名した」というご発言は誤解の
産物でした。この背景につきましては後述させていただきます。
司祭職への尊敬を維持しつつ、ネット上の責任者として問題の解決を図らなけ
ればならない管理人は苦しい状況に直面致しました。管理人は複数の司祭のアド
バイスを仰ぎつつ、指導司祭の権限を確認する方向に向かいました。
（4）要望書を提出
管理人は合議の上、連名による「メジュゴリエ問題の総括とihmmlの指導司祭
たる成相明人神父様への要望書」（以下、要望書と略）を作成し、6月23日付で
成相神父様に送付致しました。この要望書こそ一連の問題に対する管理人の見解
を披歴したものであります。
要望書の前半部分は一連の問題に対する管理人の見解、問題の所在について明
らかにしたもので、後半部分はihmmlの円満運営の為に指導司祭への要望事項を
記したものでした。この要望書は後述の事情により、このたび公開のはこびとな
りましたが、要望事項のみ以下に抜粋させていただきます。
（前略）私ども管理人の要望事項は下記の2点です。
（1）今後、ihmmlという公的な場において、メジュゴリエに限らずあらゆる私的
啓示に関する議論をオープンにする。（但し、教会当局による「正式な否認」が
出たものは例外）
（2）私的啓示を個人的に研究した結果を発表するだけに留め、これを会員には
強要しない。
可及的すみやかに上記要望事項2点の諾否につき管理人までご通知下さいます
ようお願い申し上げます。（後略）
ちなみに、上記2点の要望事項に成相神父様が拒否権を発動された場合、管理
人は責任をとってihmmlを退会する旨の文言が直後に盛り込まれております。こ
れは司祭への従順を第一義的に考える管理人の姿勢を明確に表すものです。
（5）無回答
管理人は成相神父様からのご回答を待ち望んでおりましたが、ご回答はありま
せんでした。ihmmlの将来を左右する重大な事柄につき管理人代表の濱田は6月24
日と6月25日に成相神父様に個人メールを送り、回答を催促しております。又、
もう一人の管理人、丹野は6月25日と6月27日に成相神父様に個人メールを送り、
同様の回答催促を行なっております。丹野はihmml上においても6月25日に管理人
が指導司祭に要望書を送付した事実を公表し、その回答を待つ旨の意思表示を行
なっております。（ihmml#1707）
再三の依頼にもかかわらず成相神父様からは回答をいただけませんでした。成
相神父様からは「デイヴィースの翻訳を最後まで読んでいただきたい」という返
信がございましたが、管理人は要望事項の諾否の結果を事務的に待つだけであ
り、永遠に平行線をたどる議論を楽しむ意図など毛頭ありませんでした。
（6）回答の催促
事態はいよいよ膠着化し、ihmmlでは連日のように成相神父様による小冊子の
翻訳が連載されました。この期間も会員からの個人メールは留まることを知ら
ず、管理人は要望書の開示を迫られました。しかし、飽くまでも個人に宛てた文
書を公開することに多少のためらいを感じた管理人は要望書の公開を差し控えま
したが、次善の策と致しまして6月27日に管理人の一人、川崎が要望書に記載さ
れた、一連の問題の所在を明らかにすべく「重要連絡その2」（ihmml＃1729）を
発表し、複雑を極める一連の問題の重要ポイントのみを会員に示しました。又、
「重要連絡その2」の中にも要望事項への回答を待ち望む旨が付記されておりま
す。
（7）ふたたび無回答
管理人の再三再四にわたる回答催促にもかかわらず成相神父様からは回答をい
ただけませんでした。
（8）成相神父に投稿の自粛を要請
一連の問題を解決するにあたり管理人は飽くまでも感情論に流されない極めて
事務的な対応を心掛けましたが、回答をいただけないという結果は予想外のこと
でした。ihmmlはカトリックのメーリングリストですが、特定の司教区、小教
区、修道会の管轄に属するものではなく基本的に一般の社会人が運営する組織で
あることは自明です。ihmmlが指導司祭の私有物でない限り、運営上の諸問題は
基本的に社会通念を拠り所に解決の糸口を探るのが正しい筋道といえます。連名
による正式文書で要望が出された以上、受け取る側は考えを同じくするか異にす
るかにかかわらず諾否を文書で回答する義務を負います。
このような社会通念までが無視され、要望書への回答をいただけなかった為、
問題の解決は暗礁に乗り上げました。これ以上の混乱を回避すべく濱田は一時的
な次善策として、6月26日に2回、6月28日に1回、成相神父に個人メールを送り、
小冊子の翻訳の連載を自粛するように要請致しました。これは極めて信憑性が低
いいかがわしい小冊子によって一部の会員が道を踏み外しかねない危険性を察知
しての行動でした。これに対しても明確な回答がなかった為、濱田は譲歩し、翻
訳を連載形式ではなく一気に発表することを成相神父様に提案致しました。毎
日、新聞の朝刊のように届く小冊子の翻訳の連載がihmmlの風紀を乱すことを懸
念しての提案でした。しかし、この提案にも成相神父様からの回答はありません
でした。
（9）要望書への回答を正式に催促
しかるべき手段を尽くした後、なんとも形容し難い虚無感が管理人を襲いまし
たが、司祭の社会常識の欠如は決して裁くべきではございません。これはカト
リックの不文律となっております。
一縷の望みをかけ、管理人はふたたび連名による正式文書を作成し、7月9日付
で「要望事項へのご回答のお願い」と題した回答催促状（以下、回答催促状と
略）を成相神父様宛に送付致しました。ちなみにこの文書もこのたび公開のはこ
びとなりました。
回答催促状では堂々めぐりを避けるべく非礼を承知の上、回答の期限を7月16
日に設定させていただきました。今までに回答がなかったのは要望書に記された
「可及的すみやかに」という以心伝心を期待する日本語特有の婉曲表現がもたら
した結果とも解釈できたからでした。
（10）みたび無回答
7月16日を過ぎた現在、成相神父様からのご回答はいただいておりません。何
度も個人的にアプローチしても効果がなく管理人連名で正式にアプローチしても
回答がいただけません。繰り返しますが、司祭の社会常識の欠如を信者は決して
裁くべきではありません。私たちは成相神父様の司祭職に以前となんら変わらぬ
尊敬の念を表明致します。皆様の中には管理人が指導司祭と対立しているとお考
えになられる方もおられるでしょうが、管理人の方から指導司祭に喧嘩を仕掛け
たことは一度もございません。飽くまでも冷静沈着を旨とし、事務的に問題処理
にあたってきたことを改めて公言させていただきます。
3. ihmmlの解散理由
成相神父様はihmmlの指導司祭であると同時に管理人の一員でもあります。こ
れから申し上げることは指導司祭としての成相神父様ではなく管理人としての成
相神父様の側面であることをご理解下さい。
ihmmlに限らずメーリングリストなるものは一般に管理人が職責を果たさぬ限
り機能致しません。特段の問題がない時、管理人には特別に重要な仕事はありま
せん。しかし、なんらかの問題が発生した時や会員の皆様から十分討議するに値
するご意見、ご批判を頂戴した時、問題処理と今後の運営の関する協議をするこ
とは管理人に課せられた最重要な仕事となります。
成相神父様を除く管理人は問題処理のために何度も話し合いを持ちましたが、
成相神父様にご意見を伺っても一切、回答がありません。つまり対話が全く成立
しないのです。故に現在の管理人の体制下で責任をもってメーリングリストの運
営を続けることは物理的に不可能です。この状況を放置したままihmmlを続ける
ことは皆様に対しても著しく礼を欠くものと考えられます。今までも大半の会員
の皆様は大小問わず、トラブルが起きるたびに管理人の指示に従って下さいまし
た。管理人の指示が適切であったかどうかは別にして、皆様が管理人の解決策を
受け入れて下さった為に全てのトラブルは大問題に発展することなく過ぎ去りま
した。しかし、今後はトラブルが発生致しましても管理人の間で対話が成立しな
い以上、管理人が合意する統一見解というものは出せません。
ちなみに成相神父様が時折使われる表現「管理人は私を…」もご自身が管理人
の一員であることの自覚に欠ける不穏当な表現であると考えられます。
賢明な皆様にはこのような説明も不要であると思います。ihmmlの解散理由は
メジュゴリエの真偽とは無関係です。飽くまでも管理人の間で一部、対話が成立
しないという異常な状況がその最たる理由にあたります。
本来であれば、成相神父様も管理人の一員ですので、ihmmlの解散は管理人の
全員一致で決定すべき事柄です。しかしながら、成相神父様にはあらゆる形態の
コミュニケーションが不可能な為、不本意ではありますが、多数決でもって決定
させていただきました。画竜点睛に欠けることは十分に承知致しておりますが、
これ以外に実効性のある方策はございませんでした。成相神父様にしてみても大
方の研究発表は終わっておられることですし、解散の時期にも気を配ったつもり
でおります。
4. お詫び
ihmmlは意見や情報の交換の場ではあっても主義主張の押しつけの場であって
はなりません。今までにも小さなトラブルはございましたが、どなたも管理人の
指示に従って下さった為、事無きを得ておりました。ところが今回の問題はつい
に解決できませんでした。管理人の一人によってもたらされたトラブルを他の管
理人が解決できなかったと見ることもできます。司祭と平信徒の力関係の差と見
ることもできるでしょう。全力を尽くしたとはいえ、このような結果を招いてし
まいましたことを皆様には心からお詫び申し上げます。
もう一点、この場を借りてお詫びを申し上げたいことがございます。成相神父
様が一時的に除名されたというのは、表現が妥当ではありませんが事実に反して
はおりません。皆様には真相を知っていただきたくその背景について包み隠さず
に申し上げます。
5月14日、濱田は何名かの司祭に電話をして、成相神父様の発言が会員に与え
た衝撃とその後の混乱ぶりについて話し、解決策について相談致しました。この
当時、管理人の間では問題処理の具体策はまだ一本化されておらず、濱田の行動
には若干のスタンドプレーの嫌いがあったことは本人も承知致しております。管
理人代表として他の管理人以上のプレッシャーに悩まされていたことも手伝い、
このような個人行動も最大多数の最大幸福を最優先に考えた組織統括者としての
責任感の発露であったことは申すまでもありません。相談に応じた司祭はかつて
ない問題に大いに心を痛められ、一時的な手段として成相神父様を会員登録から
外す方法を示唆されました。
これは除名というような性質のものではなく、とりあえず間違いだらけの小冊
子に依拠した成相神父様に正しい情報を与えるまでの間、投稿を差し控えていた
だき、後に復帰していただくための緊急避難的な措置でした。濱田はそれ以前に
も何度か、成相神父様に電話をして問題の調停を試みてはおりましたが、残念な
ことに成相神父様は濱田の発言を遮られるようにご自分の言い分だけを一方的に
まくしたて、全く聞く耳を持たれませんでした。濱田が何か言おうとすると成相
神父様はご自分の主張の続きを話され、コミュニケーションは一切、成立致しま
せん。管理人の中でも特に司祭職への尊敬を重んじる濱田は成相神父様の対人マ
ナーの悪さなどをあげつらって弾劾することはせず、祈りのうちに解決策を模索
致しておりました。
しかしながら、現実的なアクションも急務であり、濱田の独断で一時的では
あったにせよ成相神父様の登録削除は行なわれました。電話をかけて話し合いを
試みても口頭のコミュニケーションが無理である以上、止むを得ない状況がござ
いました。もちろん、電話で世間一般に見られる正常な会話（交互に同程度の分
量のスピーチを交換するコミュニケーション）が可能であれば、このような事態
も避けられたことは申すまでもありません。
司祭のアドバイスを仰いだ後、濱田はihmmlの事務全般を担当する丹野に電話
連絡し、全責任を自己が負うという条件のもとに成相神父様の登録削除を命じ、
丹野は素直にそれを実行致しました。その直後、丹野からもう一人の管理人、川
崎に電話による事後報告がありました。川崎は濱田の心情を十分に理解しながら
も、事情を知らぬ方にはトカゲの尻尾切りとも受け取られかねない安易な手段を
用いては筋が通らない上、キリスト教的愛徳にもとると考えました。そして単独
判断で成相神父様の登録を回復するように丹野に指示致しました。川崎の考えを
理解した丹野は直ちに登録回復の手続に移りました。数時間とはいえ一時的な登
録削除があったことは管理人の「おてつき」でした。非は非と認め、皆様にはお
詫び申し上げます。
その後、川崎と濱田は電話で話し合い、今後は如何なるコミュニケーション上
の困難が存在しようとも成相神父様にはメール等を通じて問題の調停を図ること
で合意致しました。しかしながら、管理人からの再三のアプローチにもかかわら
ず成相神父様からは誠意ある回答は一度もいただいておりません。管理人は成相
神父様の不可解な行動原理に首をかしげてはいるものの如何なる遺恨も抱いてい
ないことを言明するものです。再度申し上げますが、カトリック信者は司祭の人
間的欠陥や社会常識の欠如を非難すべきではありません。
5. 要望書の公開
今までは諸般の事情により公開を差し控えておりました成相神父様への要望書
ですが、皆様に全ての事実を知っていただく為に思い切って公開に踏み切りまし
た。本声明文の後に続けて送信する致しますので、お手数ですが、お目を通して
いただきたく謹んでお願い申し上げます。
この要望書の核心部分は既に抜粋致しておりますが、全文をお読みになられま
すと、一連の問題の理解が助けられる上、メジュゴリエ等、私的啓示の周辺の知
識を持たれない方も私的啓示をめぐる教会のあり方について精通することができ
る筈です。
又、要望書には管理人の共通見解が理路整然と説明されております。ihmmlで
は、いずれの管理人も度々、メジュゴリエ関係の話題に言及しておりますが、こ
れは最低限の必要に迫られた結果であり、部分的なことしか申しておりません。
諸般の事情を考慮に入れ、ihmmlにおいて明確な意思表示を避けたことが、功罪
相半ばの結果をもたらしたことは否めません。要望書をお読みいただければ管理
人の申し上げたかった真意がおわかりいただけることかと存じます。
かなりの長文になりますが、管理人の意見の全体像を知っていただく為に皆様
には要望書のご高覧を乞う次第です。
6. 回答催促状の公開
要望書に対する正式回答がいただけず、濱田、丹野が個人メールで計4回、回
答を催促し、ihmmlでは丹野と川崎が一回づつ回答を待ち望む旨を発表したにも
かかわらず、成相神父様からは、なしのつぶてでした。仕方なく管理人はふたた
び連名による正式文書で回答催促状を成相神父様に送付致しましたことは既述の
通りです。事実関係をはっきりとさせる目的で回答催促状の文面も公開させてい
ただきます。続けて送信致しますので、ご高覧下さいますようお願い申し上げま
す。
7. 解散と分裂の違い
ihmmlでは何名かの会員の方に分裂は悪魔の思う壷というご意見を頂戴致しま
した。管理人はそれらをご意見をことごとく肝に銘じ、指導司祭との対立を避
け、飽くまでも対話による問題調停を試みてまいりました。しかし、この手段は
双方に対話の意志が存在しなければ意味をなさぬものです。一方が対話を望み、
もう一方が対話を拒むのであれば事態は進展致しません。約2カ月半という期間
が解散の決定を下すのに短すぎたとは思えません。連日のように意見が飛び交う
スピーディーなメーリングリスとトにおいては、むしろ長過ぎた膠着状態と見る
のが常識人の見方でしょう。
分離独立という強引な手段もありましたが、これは管理人の目指すべき方向と
相容れない選択肢でした。解散と分裂は外観において似通っているものの本質に
おいて非常に異なります。ihmmlの解散は麻雀でいえば流局に相当し、勝者も敗
者もない泥仕合の精算です。管理人は一連の問題の事務的処理を試みただけで、
本格的に議論に「参戦」しておりませんので、泥仕合という表現は適切ではござ
いませんが、本格的な論戦はないにしろ問題発生以降のihmmlは泥沼にはまって
いるというのが大半の皆様の見方です。
高名な神学者、ルネ・ローランタン神父をはじめとする多数の聖職者への中
傷、歴史ある修道会、フランシスコ会への度重なる攻撃、聖霊刷新への冒涜、カ
トリック教会の歴史的遺産ともいうべきマリア・ワルトルタの著作への断罪、メ
ジュゴリエの幻視者にまつわる低次元のゴシップ、一部の巡礼参加者の離婚、財
産紛失、関係者の霊的詐欺疑惑などはいずれも的外れなものであり、ihmmlの本
来の活動目的に相応しいものとは到底思えません。
ihmmlは会員の信仰を深め合ったり、相互で祈り合う為のネットワークであ
り、有名人の噂話や社会的事件の興味本位の取材が売り物のテレビのワイド
ショーとは違います。又、他人の意見を徹底的に無視して自分の主張だけを貫き
通す『朝まで生テレビ』とも違います。このような状況が続く限り、神様はお喜
びになりません。ihmmlの解散は賢明にして必然の帰結でもあります。
8. 最後のご挨拶
管理人は皆様からの要望に応え、新しいメーリングリストの開設に踏み切る決
断を下しました。いつごろになるかは未定ですが、皆様には個人メールでご案内
させていただきます。ihmmlが多かれ少なかれ皆様の信仰生活における貴重な一
側面を占めていること、又、管理人に対する「辞めないでほしい」という暖かい
ご声援が沢山あったことを無視することはできませんでした。
新メーリングリストは名称、会則とも新しくなり、もはや実体のなくなった
ihmmlとは全く無関係な組織ですが、ihmmlの現会員をスタート時の基礎会員に据
え、内容の拡充ならびに新会員の獲得に向けて内部的努力を重ねながら広報活動
を展開してゆく見通しです。又、新メーリングリストでは一連の問題の犠牲者と
なり、ihmmlを退会せざるを得なかった方なども広い心で暖かく受け入れたいと
願っております。
管理人は皆様のカトリック教会を愛する心と見識の高さに感心することしきり
です。信仰や知識や面では、代わりに管理人を務めていただきたいと思わずには
いられない方々が実に沢山おられます。ihmmlの管理人をやっていて一番良かっ
たと思うのは皆様の謦咳に接することができたことでした。感動せずにはいられ
ない投稿も数えきれないほどあり、美しい思い出となております。皆様には新
メーリングリストが発足致しました後も変わらぬご指導とご厚誼の程、謹んでお
願い申し上げます。
今まで、管理人と共に歩んでいただき誠に有難うございました。頂戴致しまし
た沢山の個人メールの一つひとつに丁寧な対応ができなかったことが心残りです
が、この場を借りて衷心よりお礼申し上げます。本当に有難うございました。
以上