
今日、9月1日は防災の日。
大正12年(1923)に起きたマグニチュード7.9の
関東大震災に因んで制定された日。
この地震では大規模な揺れは然る事ながら、
その直後の火災によってこれまでの建築様式…
例えば江戸時代から伝統的な「出桁造り」は木造ゆえに火に弱く、
”うだつ”が特徴的な「土蔵造り」は火災には強いものの
揺れには弱いという欠点が浮き彫りになりました。
そんな震災復興の折、区画整理によりで道幅が拡張されたのと
家々が立ち並ぶ商店街での防災対策を兼ねて
編み出されたのが右の建物様式。
一見、ただの変わり種デザインのハウス。
ここで、どこのご家庭にもあるお手元の看板建築模型で見てみますと、
建物の正面から見ると洋風な建築物ですが…

横から見ると実は前面だけのという形状が特徴的。斬新すぎる゜+.(*'ω,')゜+.゜

この特徴的な建築様式は、商店に多く見られ、
前面を自由にデザインされたことから後に「看板建築」と呼ばれました。
タイルやモルタル、銅板で作られた前面部分が防火壁の役目をはたす機能性と
当時の人々の洋風文化への憧れを同時に満たしたらしく
震災後から昭和初期にかけて一躍ブームになりました。
…とはいえ、庶民の生活は急に変わるわけでもなく、家の内装はまだまだ純和風が多かったそうです。

そう云えば、今放送中のアニメ「大正野球娘。」の主人公の家もこの看板建築の洋食屋で
ひとり看板建築きたワーと喜んでました'`ィ(´∀`∩
台詞の「表面は大正でも中身はまだ明治」という台詞も、看板建築にかけてて言い得て妙ですね!
ちなみに最初と最後の写真は
江戸東京たてもの園にて。
他の再現された貴重な建築物が豊富にありますので、江戸〜昭和初期の
町並みや文化に興味がある方にはオススメスポットです。ヽ(゚▽゚)ノ おすすめ