は行
バーニアロケット [vernier rocket]
宇宙で使用されるあらゆる機体に装備されている、姿勢制御用のサブロケットのこと。
一般的にMSのものは「アポジモーター」と呼ばれるが、本来はこの呼び方が正しい。
バイオコントロールシステム [bio control system]
NZ-000クィンマンサに搭載されていたサイコミュの一種。
MRX-009サイコガンダムのサイココントロールシステムを改良し、外部からの操縦をより高度にすることに成功した。
操縦者はニュータイプに限られるが、専用インカムを頭部に装着し、感応波を発して指令を行えばインカムが信号を中継し、
MS及びビット兵器を思いのままに操作することができる。
バイオコンピュータ [bio computer]
人間の意思を受けて様々な機器を制御し、思い通りに操ることを目指して開発されたシステム。
元々は、障害者のために研究が進められていたが、連邦軍から資金が導入されたことにより、
サイコミュシステムに代わるMSの制御システムとして研究が進められることになった。
試験的に、F91に試作システムが搭載された。
バイオセンサー [bio sensor]
MSZ-006Zガンダム、MSZ-010ZZガンダムに、アナハイムエレクトロニクスがニュータイプ兵器の
模索のために秘密裏に、しかも独断で搭載したブラックボックス的なシステム。
簡易サイコミュとして機能し、現実にこれを装備された上記の二機はスペック以上の性能を発揮したという。
ハイブリッドデュアルセンサー [hybrid dual sensor]
クロスボーンバンガードのMSに採用されている頭部センサーのこと。
ゴーグル状のカメラアイ内部に、複合的なセンサーが装備されている。
宇宙空間の戦闘に於いて重要となる距離感や、立体感等の解析能力が非常に優れている。
ジオン公国系のMSに装備されていたモノアイに比べ、能力は数倍高い。
ハイランド [HILAND]
静止軌道上に設置されている太陽発電衛星の一つ。主にアジア地区の送電に使用されていたが、
地球上の電力消費量の減少に伴って、U.C0150年代に入ってから閉鎖されていた。
だが、施設のメインテナンスや、いつでも稼働可能な状態を維持するために、小限の職員とその家族が駐在している。
これらの発電衛星は、太陽電力公社によって管理、運営されているため、基本的にはコロニー公社や引越公社等と同様に、
NGOとして機能している。
故に、本来はあらゆる政府組織の干渉を受け付けない。
バインダー [binder]
第二世代MSから採用され始めたAMBACユニット。
バックパックの一部を可動式にし、AMBAC機能を持たせると共にスラスターノズルの方向を変えるなどして、
姿勢制御を行うようにしたのが始まりで、安価で交換やメインテナンスが容易である。
肩部装甲も兼ねるショルダーバインダー、翼状のウイングバインダー等、様々なタイプがある。
単なる板状のものを組み合わせたタイプがポピュラーだが、スラスターや武器を内装したタイプもある。
バグ [BUG]
クロスボーンバンガードが『ラフレシア・プロジェクト』の一環で開発した対人感応型無差別殺戮用無人兵器。
余剰人口を効率良く排除することが目的で、人間の体温や呼吸を感知して、人間のみを抹殺する。
シェルター内の人間さえ見逃さない。試験的にフロンティアTに投入された。
12個所計24個のチェーンソーを持つ親バグから、3機の子バグを射出し、狭いところにも侵入する。
又、親バグ、子バグともに、上下に分離して活動できる。
バリアー [barrier]
基本的には、メガ粒子砲のビーム弾に対してのみ有効な防御システムのこと。
ミノフスキー物理学の応用で開発され、機体表面、周辺にIフィールドを発生させることにより、ビームを偏向する。
インコムやリフレクタービット等も同じ原理を応用している。
バリュート [ballute]
耐熱/難燃性繊維で作られたドーナツ状のバルーン。MSや艦艇の大気圏突入に使用される。
バルーン中央の小さな穴からロケットノズルだけを露出させて、機体全体を覆うように包み込む。
大気圏上層まではロケットで減速し、それ以降は空気抵抗によって減速をする。
バルーンダミー [balloon dummy]
宇宙空間の戦闘が想定される機器にほぼ例外無く装備されている、MS、宇宙艦艇、岩塊等の形状を模した一種の風船。
射出後瞬時に展開し、それぞれの形状を成す。そして、MSや宇宙艦艇に近い運動をランダムに行い、
敵の観測装置やMSパイロットの「眼」を攪乱、欺瞞する。
U.C0090年代に前後して実用化され、U.C150年代にもなると、火薬や推進機が仕込まれるようになり、
武器的な扱いもされるようになった。
バルカン [Vulcan]
MSが近接戦闘時の攻撃/防御用に、多くの機体が固定武装として装備している機関砲のこと。
単銃身で複数の薬室を持っており、弾頭と液状の火薬が別々の薬室に送られ、発射される。
発射速度は毎分500〜2000発程度で、口径は60oがポピュラーで、機関部は単結晶鋼で作られている。
名の由来は20世紀後半の航空機関銃であるM61バルカンであるが、機構、形状等、全くの別物である。
ハロ [Hallo]
アムロ=レイが製作した球状のマスコットロボット。
簡易人工知能が搭載され、単純な会話や学習が可能。また、簡単な駆動系も持ち、自立行動も出来る。
後に、一般に有名となり、ペットロボットとしてレプリカが製作されて販売されたが、機能的にはかなり劣っていたという。
U.C0093年にアムロがハサウェイ=ノアにプレゼントしたのは、アムロが再度自作したもので、三代目だそうだ。
U.C0153年にウッソ=エヴィンと行動を伴にしていたハロは、何代目であるかは不明だが、過去の資料を基に、
ハンゲルグ=エヴィンが製作したものと思われる。
ウッソのハロは、各種の通信端末機能や、非常に柔軟な移動手段を持ち、人工知能もかなり高度なものを搭載し、
抽象的な命令でもほぼ確実に遂行できる。V2のシート後方に設けた専用の台に乗って、戦闘のオペレーションもこなす。
初代から70年以上経過していることもあり、機能的にもかなり進歩している。
ヒートサーベル [heat saber]
ジオン公国の初期のMSでビーム兵器を携帯できなかった時期に、格闘戦用装備として一般的に装備されていた剣。
柄の部分でMSからエネルギーを供給し、刃を高熱化して目標を焼き切る。
同じ機構の武器に、斧状のヒートホーク、槍状のヒートランス、棒状のヒート剣がある。
ヒートロッド [heat rod]
MS-07グフ、ZM-S20Sジャバコ等の腕部に装備されている対MS戦用伸縮式ロッドのこと。
鞭の様にして目標に接触させ、パルス状の高電圧を掛けて電子機器にダメージを与える。
ビーム攪乱幕 [beam confusing membranous]
メガ粒子ビームを吸収しやすいガスを散布し、ビームを拡散させて威力を減衰させる一種の防御方法。
収束されて発射されたメガ粒子は、宇宙より大気圏内での方が減衰しやすく、有効射程が短い。
これは大気があるためで、真空中であっても拡散するため距離に比例して減衰はするが、大気中だと拡散するよりも先に、
大気中の分子と衝突してエネルギーを失ってしまうのだ。
逆にその特性を利用して、メガ粒子を減衰させるガスを発生させれば、そこを通過するビーム弾の威力は弱くなる。
これがビーム攪乱幕の原理である。
しかし、ビーム弾による致命的なダメージを受ける可能性が低下する一方で、
自軍や自機が発射したビーム弾も当然弱わまるので、状況に応じて使い分けることが重要である。
ビームサーベル [beam saber]
エネルギーCAPを応用したビーム兵器の一種。
ビームライフルやビーム砲等とは異なり、メガ粒子ではなく高エネルギー状態のミノフスキー粒子を放出、
収束させて刃とし、目標物を切断する。
ビームスマートガン [beam smart gun]
大出力ビームライフルの一種。
メガバズーカランチャー等に比べると出力はかなり低いが、小型で取り回しが容易で、
近〜長距離と幅広く使用可能であるという長所がある。
使用時にはMSのムーバルフレームに直結するもの、砲口にビーム偏向機が付けられているものが多い。
ビームシールド [beam shield]
ビームサーベルと同様のビームを膜状に展張させ、ビーム弾はもちろん、実体弾も防ぐ防御装備。
U.C0123年以降、主流となった小型MSは、ジェネレーターの高性能化と相まって出力に余裕ができたため、
このような防御方式が実現された。
ビームフラッグ [beam flag]
クロスボーンバンガードの指揮官機に装備されているもので、ビームによって旗を形成し、
自分の部隊の紋章を掲げるための装備。
宇宙空間では、自軍の所属機に対する目印になるが、敵軍からは恰好の標的とされてしまう。
しか<し、コスモ貴族主義による騎士道精神を尊ぶクロスボーンの兵士達は、それをむしろ誇りとしていた。
ビーム兵器 [beam weapon]
一般的にはミノフスキー物理学の応用によるメガ粒子を利用した兵器のこと。
荷電粒子砲やレーザー砲等も含まれるが、宇宙世紀においてはメガ粒子砲を初めとする、
ミノフスキー物理学から生まれたものがほとんどである。
ビームライフル [beam rifle]
エネルギーCAPを用いて小型化したメガ粒子砲を、MSサイズのライフル型にして手に携帯するようにしたもの。
MAやビット兵器にも同じ機構のものが装備されているが、それはビーム砲やメガ粒子砲等と呼ばれ、区別されている。
ビームランチャー [beam lancher]
ハイパーバズーカ系の実体弾大型火器に代わり、U.C0120年代以降採用された大型火器。
低速だが破壊力の高いビームを発射する。
これもMSの小型化によるジェネレーター出力の余剰があったため実現したものである。
ビッグキャノン [Big Cannon]
衛星軌道上から地球上の拠点を攻撃できる力を持ったカイラスギリーの主砲。
ビット [BIT]
ジオン公国軍が、ミノフスキー通信技術を利用し、サイコミュ攻撃システムの一環として導入した無<人随伴攻撃機。
基本的な構造は、熱核反応炉を搭載し、化学ロケットによるメインスラスターとバーニアで姿勢を制御し、
光学センサーで目標を探知、ビーム砲で攻撃するというものである。
後に小型化、多機能化が進み、ジオン残党によってファンネルが、ジオンのデータを接収した連邦軍がリフレクタービットを開発し、
更にその後、RX-93のフィンファンネルと形態を変えていく。
ピンクのゲルググ [Pink GERUGOOG]
一年戦争終結後に連邦軍に接収された機体で、評価試験等に使用されている。
試験機であることを示すため、派手な塗装を施されている。
ブースターベッド [booster bed]
マスドライバーでMS等を打ち出すときに使用するSFSの一種。
ファンネル [funnel]
無線誘導無人兵器「ビット」の発展型であるサイコミュ兵器。
メインスラスターとバーニアを持ち、先端にビーム砲を装備する。<
MSN-08エルメスの「ビット」は、個々に熱核反応炉を装備しているため全長8.4mと大型であったが、
ファンネルはエネルギーCAP技術の向上によって熱核反応炉による大電力は必要なくなったため、大幅に小型化された。
そのため、被発見率、被弾率がかなり低下したが、その分対空時間が短くなってしまった。
故に一定のローテーションで、母機のファンネルコンテナにおいて再チャージする必要がある。
それを解決するために、AMX-015ゲーマルクではマザーファンネルと呼ばれる大型のファンネルに、
小型の攻撃用ファンネルを格納するという方法も試された。
また、小型化が進む一方で、NZ-333αアジールのファンネルはエルメスのビット並みに大型で、
20.4mwもの出力のビーム砲を装備し、大出力スラスターで爆発的な加速力を持つものもある。
RX-93νガンダムのフィンファンネルの様な特異な形状のものもある。
これは、ビーム砲としてのIフィールドジェネレーターをIフィールドバリアーにも流用できるので、
攻防に優れた理想的な武器として注目された。
フィンノズル [fin nozzle]
XM-07ビギナ・ギナに装備されている新型推進機。
ベルガ系に装備されているシェルフノズル同様、MSの機動性を更に向上させるために考案された。
四対のノズルが各々に稼働し、あらゆるベクトルの運動に対応する。機動性はシェルフノズルよりも高い。
フィンファンネル [fin funnel]
RX-93の背中に装備される板状の新型ファンネル。
開放型のメガ粒子加速帯と小型のジェネレーターを内蔵し、それ自体が板状のAMBACユニットであるため、
プロペラント消費を低減でき、稼働時間を延長と高機動を実現している。
さらに、自機を取り囲むように配置し、メガ粒子砲として使用されているIフィールドジェネレーターから生まれる力場を開放すれば、
完璧なビームバリアーを展開することも可能である。
MA等に装備されるIフィールドジェネレーターと発生原理は同じだが、ファンネルの配置によって有効面を任意に設定できるため、
ビーム兵器に対する弱点は実質的に存在しない。
F計画 [Formula project]
大型化の一途を辿るMSを、原点に立ち戻って見直そうというサナリィが打ち出し、推進した開発計画。
MSの必要最低限の機能のみを保ったまま、その他の無駄な部分を全て排除してから新たにMSを構築し直そうというもので、
何より小型化することが最大の目的であった。
その一応の結論として開発されたのがミッションパック方式を採用したF90と、
バイオコンピュータやヴェスバー等の新装備を搭載したF91である。
Fシリーズ [Formula]
連邦軍の「MSの原点である汎用人型兵器に立ち返る」という提言を基に、サナリィが開発した小型MSのシリーズ名。
時代の主流となっていた大型可変MSを見直し、思い切って内蔵火器等の基本動作に必要無い構造物を一切排除し、
必要最小限の素体としてのMSというのが設計概念で、これにより極限まで小型軽量化され
、MS本来の機動性を持つとして完成したのがF90である。
この機体は、目的に応じて必要な装備を追加装備するミッションパック方式を採用したことで、
デッドウェイトとなる不要な装備を持つことなく、作戦に応じた性能を十分に発揮できる上、
新型兵装もミッションパックの再設計のみで容易に装備できる。
これに似たものに、GアーマーやGディフェンサー等があったが、Fシリーズは機体とミッションパックが同時開発であるため、
極めて効率が良いものになっている。
ちなみにフォーミュラとは本来、旧世紀のモータースポーツ車両規格の名称である。
プチMS [petit Mobile Suit]
民間や軍で様々な作業に使用される簡易作業用小型MS。
コロニーの建造や外壁の修理、宇宙艦艇の修理等にも利用されるため、コクピットは気密ブロックであることが多い。
MSの名機をSD化してレプリカした「デコプチ(デコレーションプチMS)」と呼ばれるホビー用のものも出回った。
ジュニアMSとも呼ばれる。
フライングアーマー [flying armor]
RX-178ガンダムMk-Uの飛行オプション。またはMSZ-006Zガンダムの背部バインダーのこと。
どちらもショックウェイブ(衝撃波)を利用した飛行を狙ったもので、軌道上から大気圏をかすめた飛行や、
再突入を行うのに用いられる。
大気圏内での飛行も可能である。
プラズマリーダー [plasma leader]
MA-06ヴァルヴァロに装備されている特殊武装。
三個一組のプラズマ発生装置を対象物周辺に打ち込み、放出されるプラズマにより結界を張って動きを封じ、
高熱でダメージを与える。
プレバルブ [prevalve]
一次噴射弁のこと。推進装置系の部品の一つ。
これは整備士間で呼ばれる略称で正式名称はプレバーナーバルブという。
プロペラント [propellant]
推進剤のこと。
これを反応させて推進ノズルから噴射し、その反作用で推力を得る。
推力はプロペラントの単位時間の噴射量と噴射速度の積に比例するが、
噴出速度は推進方法によって最大値に限界がある。そのため、機体を加速したり機動をかけたりするには大量のプロペラントが必要である。
しかし、特にMSの場合、機体スペースに限界があるため、近年では機外に単純なプロペラントタンクを装備した機体が多く見られるようになった。
ペガサス級強襲揚陸艦 [Pegasus class Assault Landing Spacecraft Carrier]
MSの運用を前提に開発された連邦軍の新造艦。
その名通り、敵陣の奥深くに潜入し、搭載された強力なMS(主にガンダムタイプ)で敵中枢を叩くという
コンセプトの基に設計されている。
常に建造時期の最先端技術を投入した試作艦という側面もある。
第八番艦まで建造され、第一番艦はRX-78ガンダムを搭載していたことで有名なホワイトベース。
その形状から、ジオン軍では『木馬』のコードネームで呼ばれた。
第五番艦はRX-78NT1ガンダム“アレックス”をサイド7に搬入したグレイファントム。第六番艦は五番艦と同型のトロイホース。
第七番艦はGPシリーズを搭載してデラーズ紛争に参加したアルビオンである。
ヘリウム3 [Helium-3]
ヘリウムの同位元素で、普通のヘリウム(He4)は原子核が陽子2個、中性子2個なのに対し、
中性子が1個しかないヘリウムのこと。
熱核反応炉のD−He3反応には、デューリウム(重水素)と伴になくてはならない燃料である。
核融合には、他にもD−T反応やD−D反応等があるが、どれも大量の中性子を発生するために扱いにくい。
反面、D−He3反応は中性子がほとんど発生しない、クリーンで扱いやすいものなのだ。
ヘリウム全体の0.015%に過ぎない超希少元素であり、地球上にはほとんど存在しないため、
供給は木星から採取してくるヘリウム船団に頼っている。
ま行
マイクロハニカム構造 [micro honeycomb structure]
金属中に発生させたミノフスキー立方格子に添って、異種結晶化結合を成長させた構造。
地球に本社を持つヤシマ重工が開発した。
マグネットコーティング [magnetic coating]
RX-78の関節の駆動部に採用されていた「フィールドモーター」と呼ばれる流体アクチュエーターの、
反応を高めるために施された処理。
駆動ロスを軽減し、時定数を高めようとするもので、姿勢変換に要する時間が27%短縮された。
マシンキャノン [machine cannon]
F71Gキャノンの肩部に装備されている主武装。
コロニー内部での戦闘を考慮しているため、大口径の破壊力の強力なものではなく、
中口径の高速徹甲弾を打ち出す。使用弾丸は、信頼性の高いカートリッジ式のものである。
マスキャッチャー [mass catcher]
マスドライバーから射出された物体を受け止める装置。
巨大なネットで捕獲し、周辺のショックアブソーバーでGを吸収する。
マスドライバー [mass driver]
リニアモーターによって物体を射出する発射台。
月面や地球上から軌道上まで物体を打ち上げる場合、要は重力脱出速度まで加速すれば良いわけで、
ロケット等では多量の推進剤を消費するが、これは磁力によって打ち出すためエネルギー効率が高い。
設備としてはかなり大規模なものになってしまうが、燃料の費用や環境保護等を考慮すれば、経済的である。
マニュピレーター [manipulator]
遠隔操縦アーム、マジックハンド等とも言うが、通常はMSの腕部全体を指す。
しかし、近年のMSは、腕にシールドや武器を接続、内蔵するなど多様化してきたため、
本来の腕のサポート用に設けられた単純な小型の腕部を指したり、人型ではないMAの腕部を指すことが多<い。
マニュピレーターワイヤー [manipulator wire]
MSの指先等から射出されるアンカー付きのワイヤー。
対象に応じて、磁石や樹脂素材等で吸着、接着する。
U.C0150年代になると探査機能を備え、有線通信はもちろん、対象物の熱分布や機体の稼働状態等を探査できるようになった。
マルチプル・コンストラクション・アーマー [multiple construction armor]
F91に採用されている新構想の装甲。
モノコックとムーバルフレームの特性を合わせ持っている。
サイコフレームの技術を応用し、電子機器の機能や回路の取り回しをフレーム構造そのものに兼任させることで、
軽量化と推力重量比が大幅に改善された。
ミサイル [missile]
ミノフスキー粒子散布技術が確立する以前は、ミサイルとは一般に誘導装置を持たないロケット推進式弾頭のことを指した。
しかし、ミノフスキー粒子散布化においては、あらゆる電波が遮断されるのでレーダーによる誘導は不可能になり、
加えて超LSI等のハードウェアにも直接障害が生じ、高価で大型の保護装置無くしてはコンピュータの運用は不可能になった。
そのためミサイルも、それまでのような小型で精密な誘導の行われるものは無くなり、一時期は無誘導のロケット弾のようなものか、
有線の有視界コントロール式のものだけになってしまった。
だが、U.C0090年前後からの光集積回路と光学式追尾技術の発達により、再び誘導ミサイルの開発が活発化してきた。
ミドルMS [middle Mobile Suit]
主に連邦軍のコロニー駐留部隊や民間警備会社等が使用する作業用中型MS。
本来のMSに比べ、人型とは外れた形状をしていることが多い。
ミノフスキー干渉波 [Minovsky interference wave]
ミノフスキー粒子の散布領域に物体が存在すると、それが粒子の拡散に干渉して濃度変化を生じさせる。これをミノフスキー干渉波という。
これを電波攪乱の度合いで検出分析すると、その物体のおよその位置、大きさが判明するのである。
しかし、まだ発展途上のシステムであり、敵の形状、種別の特定が曖昧で、ダミーとの判別もつきにくいのが難点。
ミノフスキークラフト [Minovsky craft]
ミノフスキー物理学を応用した飛行システム。
ミノフスキー粒子は、正負が交互に整列する性質がある。これは、粒子間に働く電気力とT力によって起こるこれまでの素粒子には無い性質で、
これに作用するフィールドを発生させて物体を浮遊させる。
暫定的な反重力システムと称されるが、重力加速は通常の物体と同様にかかっている。それをミノフスキー粒子の立方格子によって落下するのを支えている
(持ち上げている)わけで、重力をコントロールしているわけでも慣性をコントロールしているわけでもない。
一年戦争当時、ニュータイプシップと謳われたペガサス級強襲揚陸艦ホワイトベースは、このミノフスキークラフトを初めて装備した艦艇である。
その後、技術の進歩により小型化され、MSにもこれを装備した機体が登場している。
ミノフスキー物理学 [Minovsky physics]
元ジオン公国の物理学者で、一年戦争開始直前に連邦政府へと亡命したT.Y.ミノフスキー博士によって提唱された物理学。
ミノフスキー博士は、ミノフスキー粒子存在の仮定と新たなゲージ理論により、自然界の4つの力(重力、電磁力、強い力、弱い力)を統一し、
大統一理論に一つの決着を付けた。
ミノフスキー粒子は、間もなく博士自身の手で発見され、学会では素粒子物理学に終止符が打たれたとまで言われた
ミノフスキー粒子 [Minovsky particle]
T.Y.ミノフスキー博士が仮定、発見した静止質量がほとんどゼロで正か負の電化を持つ素粒子のこと。
この粒子は、眼に見えない独自のフィールドを形成するが、このフィールド内を伝播しようとする電磁波のうち、
マイクロ波から超長波にかけての減衰が著しくなり、一方で超LSI等の集積回路に誤作動、機能障害を生じさせる性質がある。
そのため、レーダーによる長距離索敵や無線データリンクは不可能になり、電子装置も高価で重量のかさむ保護システムが必須になってしまったことから、
精密誘導装置はコスト、サイズ、ウェイトを同時にクリアできなくなった。これにより、近代戦は、様相を一変させることとなったのである。
ムーバブルフレーム [movable flame]
グリプス戦争時に開発された、従来のモノコック式やセミモノコック式フレームに代わるMSの新型フレーム。
人間の動きをトレースできるほどのフレシキビリティを持つ内骨格式の構造で、様々な動きに対して外装甲が干渉を減らす動きをし、
常に関節駆動部の露出面積を最小限に留めるようになっている。
さらに、故障発生率も極めて低く、信頼性の高い完成された構造として以後のMSに瞬く間に広まった。
また、剛性も非常に高いため、TMS誕生の土壌ともなった。このフレームとガンダリウムγがなければTMSは完成されなかったと言われている。
メガバズーカランチャー [mega bazooka lancher]
作動原理はメガ粒子砲と同じだが、それ自体に小型の熱核反応炉を搭載し、戦艦の主砲を遥かに越える威力を持つ、
MSに扱える最大にして最強のビーム兵器。
しかし、質量があまりにも大きく、移動用スラスターを装備し自力航行能力を有しているとはいえ、MSの機動性を大きく殺いでしまう。
また、内蔵の熱核反応炉も最低限のものであるため、連射性が極端に低く、次弾発射までの空白時間は無防備になってしまう。
よって、一機のみで運用するのはほとんど自殺行為であり、護衛のMSを複数付けるのが常識となっている。
メガビームシールド [mega beam shield]
リガミリティアが開発した新型ビームシールド。
バリアビットを展開して、通常 のシールドを遥かに上回る防御能力を発揮する。
メガライダー [mega rider]
メガバズーカランチャーにSFS機能を付加した新型兵器。
通常のメガバズーカランチャーは、搭載しているジェネレーターが小型で低出力であり、連射は事実上不可能であった。
それは、武器としての機能を満たす最低限のジェネレーターを装備していたためだが、メガライダーはSFSとしての機能も付加されたため、
大型高出力ジェネレーターを装備することになり、連射も可能になった。
SFSとしての機能も高く、MSはバイクに乗車するような恰好で搭載され、搭載されている大型MA級の二基の熱核ジェットで高機動を獲得したメガランチャーはエネルギーパック式で、
このクラスのメガ粒子砲としては最高の連射性能を誇る。
モビルアーマー [Mobile ARMOUR = Mobile All Range Maneuverability Offence Utility Reinforcement]
高い汎用性を持つ反面、攻撃力や機動性に上限のあるMSに代わって、用途や使用環境を限定し、
単体での攻撃力や機動性の向上を追及して開発された全領域汎用支援火器。
MSよりも重装甲、重武装を施され、機体自体もより大型の機動兵器というのが大筋の定義だが、はっきりした分類があるわけではない。
全体的に見ると、攻撃力の強化を主眼として開発されているため、汎用性を無視した特異な形状をしていることが多い。
例えば、MSN-02ジオング、AMA-X2ノイエジール、NZ-333αアジール等の様に脚部の無い機体や、MA-08ビグザムの様に腕部の無い機体、
更にはMAN-03ブラウ・ブロ、MNN-08エルメス等の様に腕部も脚部の無い機体もある。
また、パイロットの意思で機体や武装、無人攻撃機を制御できるサイコミュシステムを搭載していることも多い。
一年戦争から数年間は、未だMAという概念が非常に曖昧だったためか、ジオング等の人型に近い形状の機体は、
巨大MSと分類されていた。
モビルスーツ [Mobile SUIT = Mobile Space Utility Instruments Tactical]
ジオニック社が開発した、人の形を模した戦術汎用機動兵器。
その名通りあらゆる戦術に対応できる汎用性を持ち、一年戦争以来、急速に普及・発展した。
モビルスーツの誕生はミリタリーバランスを完全に一変させ、旧世紀からの戦闘機や戦車等といった兵器は一気に旧式化した。
最も有名なのは「ガンダム」で、U.C0079年に開発されたRX-78ガンダム以来、その強さは神話と化し、
「ガンダム」という名称はMSの代名詞として、あるいはその時代の高性能機の名称として以後80年近くも語り継がれた。
ら行
ラインバック1[Lineback 1]
コロニー再生計画で、移送中のコロニーの哨戒任務についていた小型艇が消息を断ったため、
その調査に出動したMS部隊のコードーネーム。
ラビアンローズ [LA-VIE-EN-ROSE]
アナハイムエレクトロニクスが擁するドッグ艦。
戦艦クラスの宇宙艦のメインテナンスからMSの長期トライアルを行えるほどの大きな施設を持っている。
居住ブロックもあり、コロニーと同様に回転して重力を発生させている。
リニアシート [linear seat]
第二世代MSのコクピットに関する革新的システムの一つ。
パイロットシートを全天周囲モニターを配した球形コクピットの中央で支えることにより、あらゆる方向からのGを吸収しつつ、
全方位の視界を確保する。
MSの性能向上に伴ってパイロットにかかる負担も増加したが、このシートの採用によりかなり改善された。
リフレクター [reflector]
メガ粒子ビームの反射器。
ビームバリアーと同様にIフィールドジェネレーターを用いて、リフレクターに打ち込まれたビーム弾を特定の方向に反射する。
ビームバリアーとは異なり、ビームを拡散させないように、しかも大幅な偏向が必要なので、高度なIフィールド制御技術が必須である。
また、大量の電流を消費するため、射撃の瞬間にタイミングを合わせて、ビームがリフレクターに達する瞬間に稼働させるようになっている。
リフレクタービットやリフレクターインコムといった形で運用されている。
リングサイコミュ [Ring Psychomu]
エンジェルハイロゥに搭載されているサイコミュシステムの名称。
操縦者の意思を送受信する通常のサイコミュとは異なり、人の意思や感情そのものを強力に指向性を持たせずに発信し、
強制的にその影響下に置いてしまう。
サイコミュというよりも洗脳装置に近い。
レーザー推進システム [Laser Drive System]
本体のプロペラントを使用せず、月面等に設置された数カ所の施設から受けたレーザーを集約し、
それを熱源として推力を得るシステム。
本来は、核融合推進装置等を取り付けられない岩塊等に装着する推進装置。
レールキャノン [rail canon]
火薬や爆発物等の物理的な圧力によらず、電磁誘導によって実体弾を打ち出す大砲の事。
原理的にはマスドライバーと全く同じで、機構に要する体積が大きくなる反面、打ち出す砲弾等の種類を選ばないので汎用性に秀でている。
また又、燃焼が伴わないので、メインテナンスも容易であるという長所がある。
冷却ライナー [cooling liner]
ノズルの内壁材のこと。噴射によってノズルが過剰加熱するのを防ぐ。
レッドアウト [red out]
強烈な重力によって眼球中の血液が逆流し、視界が赤く染まること。
この逆に眼球が貧血状態になり、一時的に盲目になることを「ブラックアウト」という。
ロカライザー [localizer]
ある着艦コースに対して、水平位置の情報指示を与えるビーコン。
わ行
ワイヤーガン [wire gun]
宇宙艦艇の甲板等の無重力空間で移動するための道具。
MSの指先にもほぼ同じものが装備されているが、これはマニュピレーターワイヤーと呼び、
「有線通信(通称お肌の触れ合い回線)」に使用する。
U.C0150年代になると、機体の状況を読み取るセンサー的な機能も付加された。