COROLLA CERES

カローラセレスとは

セレス/マリノって何?という方へ、概要をご説明します。


 1992年、カローラ/スプリンターファミリーの一員として、華々しくデビュー。
 ハードトップボディでありながら、一世代前のセダン(AE90系)と同程度の室内を確保。
 さらに、ボディ形状から通常は全開が困難な後席窓も、独自の機構で98%まで開く。 (実際にはほとんど全開状態)
 シャシ、エンジンは同じ形式(AE100系)のレビン/トレノと共用で、内装も同じ。 レビン/トレノの4ドアバージョンとも言える。
 ただし、スーパーチャージャー搭載エンジンの4AーGZはラインナップにはない。(残念(ToT))
 発売開始当初は、カローラというブランド名も手伝ってか、好調なセールスをマークした。  ただし、投入当時、既に4ドアHTブームは末期にあり、その直後に到来する“RVブーム”と“不況”のあおりを受け販売は低迷した。
 デザイン的には一度マイナーチェンジを受け、スポーティ度をアップ。カローラレビン/スプリンタートレノがAE110系にフルモデルチェンジすると、  4A-GエンジンもAE111のもの(通称ブラックヘッド)に載せ換え、6MTも手に入れて、よりスポーティ度を向上させた。
 しかし、時代はすでにSUV全盛。広い空間や利便性が問われる時代となり、人気を取り戻すことはできず、1998年8月、  ついに一度もフルモデルチェンジすることなくカタログモデルから消滅した。
CERES4
CERES (英語:実りの女神<ローマ神話>)
MARINO1
MARINO (スペイン語:海の〜)

一見すると、5ナンバーとは思えないほど「ノビ」のあるデザインで、とてもきれい。

セレス(左)とマリノ(右)の違いは、前後の意匠のみ。
セレスはややツリ目で細長いシャープな顔つきで、鋭い印象。
一方のマリノはややタレ目で、やさしさのある顔つきで、落ち着いた印象。
ちなみに、ここにある写真は、全て前期型のもの。私のセレスは中期型。 セレスは中期型以降の方が、グリルの違いから、ややスポーティ。


こちらはリアビュー。
この後姿、ファミリー向けとは思えないデザイン。特にマフラーが二本出ていると、ほんとにスポーティカーにも見える。
個人的には、マリノのスリット状のデザインが好きだったが、マイナーチェンジで無くなってしまった。
この写真では、リアスポイラーの有無やマフラーの違いがあるが、グレードやパッケージの違いによるもので、両車の装備に差は全くない。



前述の通り、違いは前後のみで横からのシルエットはほとんど同じ。

主要諸元(Gタイプ)

全長/全幅/全高:4365/1695/1315mm エンジン型式:4A-GE水冷直列4気筒DOHC
室内長/幅/高:1795/1420/1090mm 総排気量:1587cc
ホイールベース:2465mm 最高出力:160ps/7400rpm
トレッド前/後:1460/1470mm 最大トルク:16.5kg-m/5200rpm
車両重量:1100kg 10・15モード燃費:12.2km/l
最小回転半径:4.8m 燃料タンク容量:50l
サスペンション:前後ストラット ブレーキ:前後ディスク(前はベンチレーテッド式)

カローラFX
 セレス/マリノと同時にデビューしたカローラFX。
 外観はカローラ・セダンのトランクをぶった切ったようなデザインで、内装はセダンと共用。スプリンターバージョンはない。
 個人的には好きな形だが、どうしてもドアは4枚欲しかったのでセレスの方へ。
 こちらもRVブームの影響を受け、さらに3ドアハッチバック市場が冷え込んでいたため、国内ではセレス/マリノ以上に売れなかった。(ヨーロッパでは売れたという話)
 その後、国内モデルは消滅。 ヨーロッパ専用モデルとなり、国内カローラとは全く違った顔になり、ラリーのベース車両に大抜擢され、セリカに代わりWRCで活躍した。(下の写真)
 現在では国内外共に、5ドアのカローラ・ランクス/アレックスにバトンタッチされた後、カローラは消えてオーリスが引き継いでおり、一定の人気を得ている。

カローラWRC

カローラ(AE100系)ファミリー
(セレス/マリノと同世代のカローラシリーズ)

 言わずと知れた、日本の大衆車の代名詞、カローラ。
 スモールランプ周辺に、セレスとのデザイン的繋がり見られる。
 現行120系では、デザインを一新。いい意味でカローラには見えないデザインとなった。
 カローラの姉妹車スプリンター。
 デザイン的に、やや若作りで端正な顔つき。
 残念ながらAE110系モデルを最後にスプリンター系は全消滅。
 カローラの2ドアバージョン、カローラ・レビン。
 FFになって2代目だが、重く、大きくなったボディは、スポーティさを欠いてしまった。
 顔はセレスよりもやさしいような印象。
 AE111を最後に消滅。  
 レビンと同じく、スプリンターさんの2ドアバージョン、スプリンター・トレノ。
 プロジェクターヘッドランプ、グリスレス、バンパーに大きな開口といった特徴的な顔。
 こちらは、マリノにも通ずる顔つき。AE111を最後に消滅。
 カローラファミリーの野生派のスプリンター・カリブ。
 あまりカローラファミリーとは思われてないことが多かったが、シャシはセダンの4WD版がベースになっていた。
 この代で消滅し、事実上、ヴォルツが引き継ぐ形になったが、こちらも生産終了している。
 WRC参戦していたのヨーロッパ仕様カローラ3HBの顔を移植されたカリブ。その名も「ロッソ」。
 マイナーチェンジの時にグレードの一つとして投入されたモデルだが、どうも違和感が・・・

NOW PRINTING

 カロゴンという愛称が定着し、何度もマイナーチェンジを重ねて熟成していったカローラ・ワゴン。
 もともとは、セダンのカローラと同じ顔だったが、なんども整形されて、カリブと似た顔つきになった。
 フルモデルチェンジにより新しく「カローラフィールダー」という名前を与えられ、ガラリと雰囲気を変えた。