波形信号発生器
5Vの単一電源で動作、6レンジの周波数を切り替え可能

製作・著作: (有)テクノアート
(初版:2006年6月10日)
 (更新:2010年10月29日)


既存のキット
東京・秋葉原で購入できる「広帯域精密波形オシレータキット」(秋月電子通商で3500円)は、右の写真(組み立て済み)のようなもので、メインのICのMAX038単品は1800円しますから、お買い得のキットかもしれません。
この基板設計は、マキシム社の評価キットをコピーしたものに等しいようですが、両面基板になっており、±5V(各100mA)の2電源を必要とします。
発信周波数は0.1Hz〜20MHzまでで(上限の周波数近辺では出力レベルが落ちます。)、正弦波、方形波、および三角波の3種類の波形切り替えができるとともに、デューティー比を変えることが出来ます。出力信号は50Ω終端で2Vp-p(-1V〜+1V)の固定です。
外部回路や外部信号のコントロールで、周波数スイープやPLLロックなどの動作をさせることが可能です。
3つの可変ボリュームは、デューティー比、周波数微調、周波数可変で、ジャンパーピン(写真で赤く見える部品)の設定箇所が6箇所あります。

試作品の説明
上記のようなキットがありますので、電源やその他の条件が既存のキットで間に合えば、それを購入すればよいのですが、筆者は、MAX038のデータシートにあるレイアウト上の注意書きがどれくらいシビアーなのか、また、+5Vから-5Vへの変換ICの評価などを目的に試作したものです。
したがって、マキシム社の評価キットの両面基板のレイアウトから片面基板に設計変更し、やはり両面基板設計のMAX764というDC-DCコンバータのパターンを片面基板に設計変更し、両回路を一体化してあります。この過程において、発振周波数のレンジ切り替えが出来るようにし、13Hz〜20MHzまでの範囲で周波数をオーバラップさせながら、6レンジに切り替えるようにしてあります。周波数の可変は、1個480円するコパルのシャフトつきボリュームを使用して、簡単に可変できるようにしてあります。
他の性能はマキシム社の評価キットまたは市販のキットと同じで、5V電源は200mAあれば十分です。電源の表示用に、赤のLEDを追加しています。
ただし、このICの正弦波の高調波歪は、オペアンプなどの外部回路を追加しても最大2%ありますから、オーディオ回路の測定用などの信号源としては適さない可能性があります。
なお、DIPモデルの場合、ユニバーサル基板を使用しても製作できるように、レイアウトを考慮してあります。
ただし、この発生器は、ICを購入しACアダプタなど購入すると、材料費は5500円くらいになってしまいますし、MAX038はメーカーから廃品種指定になっていますが、まだマキシムダイレクトから直接購入できます
現在、SMDモデルの在庫が1台あります。ACアダプタ(5V/2.3A、650円)と送料を除いて、5000円で販売します。
DIP/SMDの両モデルは完売しました。今後は両モデルともICキット(3個のIC、パワーインダクタ、PCBパターンフィルム、回路図、部品マウント図、および部品表を添付)のみの販売になります。ご相談ください。
(2014/10/23)


DIPモデル(完売しました)


SMDモデル

 
波形写真(周波数は5KHz、出力レベルは2Vp-p/50Ω)
正弦波 方形波
三角波 デューティ比の変更

回路図はこちら(PDFファイル)です。

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