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Last Update 2016.09.08

2011年夏 四国ツーリング

 これまで夏のツーリングは3年連続で九州だったので、今回は趣向を変えて四国に。とはいえ、瀬戸内側は何度も経験があるので太平洋側を回ってくることにした。

 また、高速道路の無料化/1000円均一の社会実験も終わったので、高速を無理して使わずに瀬戸内のフェリーを活用するルートにした。

 太平洋岸を回ってくるということから2つの有名な岬ははずせないし、ついでに四国の東端・北端を巡り四端制覇(佐田岬は以前行ったことがある)、更に大潮の時期であることから鳴門の渦潮も見ることにした。

ルート

広島~宇品~瀬戸内海汽船・クルーズフェリー~松山観光港~伊予IC~松山自動車道~大洲IC~大洲道路~大洲北只~松山自動車道~西予宇和IC~R56~宿毛~R321~土佐清水~県道348~足摺岬~県道27~土佐清水(泊)

土佐清水~R321~四万十(中村)~R56~中土佐IC~高知自動車道~須崎西IC~R56~県道23~宇佐大橋~県道23~県道39~R56~県道34~はりまや橋~県道34~桂浜~県道14~R55~奈半利(泊)

奈半利~R55~県道203(室戸スカイライン)~室戸岬~R55~日和佐~R55~福井~県道26~県道200~蒲生田岬~県道200~県道26~R55~阿南(泊)

阿南~徳島~R11~県道183(鳴門スカイライン)~亀浦港~うずしお観潮船~県道11~鳴門北IC~神戸淡路鳴門自動車道~高松自動車道~志度IC~県道141~R11~県道36~竹居岬~県道36~R11~R30~高松港~宇高国道フェリー~宇野港~R30~県道22~県道62~水島IC~瀬戸中央自動車道~早島IC~<倉敷Jct>~山陽自動車道~広島

走行距離 1047km+海路(82km)

1日目

出発

画像 朝3時起床、最後の荷造りをする。天気も問題なさそう。

 4時過ぎに出発。夜明け前で気温も低く、昼間の気温を前提にした服装では少し寒いくらい。

 広島港には余裕で到着。東の空には有明月が、南の空にはオリオンが輝いているなか、カウンターが開くのを待つ。

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フェリー

 5時20分、乗船手続き。カウンターの表示ではクレジットカードが使用可能らしいけど、フェリー会社は苦しいらしいから現金で支払った。

 広島の日の出は5時59分、船内に導かれる頃には明るくなっていた。乗船したのは瀬戸内海汽船の「四万十川」。

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 定刻に船は出港し、40分程すると音戸ノ瀬戸にさしかかる。最近かかった第2音戸大橋の姿を見るのは初めて。

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 フェリーでの2時間余りは寝たり持参している雑誌を読んだりして過ごした。

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 松山へ定刻着。伊予ICへ向かう途中何気なくGPSロガーの状態を見たら電池の消耗を示していた。アルカリ電池でも動くタイプなので、急いでコンビニに寄った。気がつくのが遅かったらログを取り損ねるところだった。

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宇和島~南レク~竜串

 松山自動車道で宇和島まで走ると一般道メインになる。高速道路と違い止まれる場所が沢山あるので、リアス式海岸で見え隠れする入り組んだ海岸線、真珠の養殖筏、沿道にある南国風の植物などを見掛ける度に一時停止をしながら走る。やはり一般道ゆえだが、沿道にお遍路さんを見掛け、四国だなぁと思った。

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 御荘にある道の駅「みしょうMIC」で弁当とじゃこ天を買い、昼食に。食後再スタートしたところ、看板に誘われ、予定外の宇和海展望タワー紫電改展示館に寄る。

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紫電改は、日本にある唯一の機体らしい。昔「紫電改のタカ」とか読んだ覚えがあるなぁと思っていたら、それも売店で売っていた。

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宇和海展望タワーは、高さ150メートルほどの馬瀬山山頂に建つ107メートルの塔で、ドーナツ状の客室に乗って海抜260メートルの展望を楽しめる。天気も良かったので、係員の説明によると、国東半島まで見えているそうだ。

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 宇和海の展望を楽しんだ後現針路に復帰、宿毛を通過し、国道321号線に入る。321にかけて、サニーロードと呼ばれている。土佐清水の直前に竜串海中公園というものがあり、海中展望塔(足摺海底館)があるという看板を見つけ、再び寄り道、7メートルではあるが海底が見られるというもの。奇抜な外観は秘密基地じみていて結構好きだ。透明度は若干低かったため近場の魚しか見られなかったのは残念だが、面白かった。

足摺岬

 その後あしずり港で「ジョン万次郎と仲間達の群像」を眺め、土佐清水市を抜け、四国最南端の足摺岬に到達。太平洋に着き出す断崖を眺める。来た道とは違う海沿いを走り、土佐清水市内の宿へ入る。

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2日目

高知へ

 8時過ぎに出発。土佐湾側を北上し、四万十へ。四万十川の右岸沿いに遡り、佐田の沈下橋(全長:291.6m 幅員:4.2m)と三里の沈下橋(全長:145.8m 幅員:3.3m)を渡ってきた。

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 窪川の道の駅で、「へんぴなミュージアム」というポスターを見つける。よくよく見ると、フィギュアで有名な海洋堂の作品などを集めたミュージアムだそうな。実際場所を調べてみるとかなり寄り道をしないといけないようなので、断念した(帰宅後調べたらガレージキットの体験だとか面白そうなものがあるようで、改めて行ってみたいと思った。)。

 須崎の道の駅でわら焼きかつおたたきの実演販売をしていた。

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 ここで一旦国道から離れ、横浪三里と呼ばれる浦ノ内湾沿いを走る。波一つ無い静かさから、太平洋に繋がる湾とは信じがたいものがあった。その湾口にかかる宇佐大橋を渡り対岸の駐車場で小休止、反転して高知市内を目指す。

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 高知市内の目標ははりまや橋、ちらっとだけ眺めて桂浜へ向かう。桂浜からは浦戸湾にかかる浦戸大橋を走った。高い橋からの眺めは壮観。そのまま海岸線に併走し国道55に合流、室戸方面へ向かう。

奈半利へ

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 国道復帰後の最初の道の駅近くで手結港可動橋の文字を発見、また寄り道をしてみる。この可動橋は1時間ごとに昇降し、奥の港への船の出入りを確保しているようだが、次の通行可能時刻までまだ待つようだったのでそのまま引き返した。

 意図したわけではないけれど、今日は結構面白い橋を沢山見てきたなぁ。

 奈半利まで進み、宿へ。この宿の周辺にはコンビニの類がないようだったので、今回のツーリングでは唯一宿の食事を頼んだ。まず露天風呂へ、雲が多めであったが天頂付近に輝く星(おそらくこと座のベガ)を見ながら身体を伸ばす。風呂を出てから、レストランへ行き、まぐろの刺身や皮の酢の物などまぐろがたくさんの料理で満足。

 一つ心配なのは少し悪いらしい明日の天気。

3日目

室戸岬へ

 予報どおり朝から雨。ウェザーニュースの予報・雨雲レーダーの画像を見ると、昼に向けて回復に向かっているようだったので、当初予定より1時間程出発を遅らせたら、ホテル周辺の天気は回復。カッパの準備はしたが着用せずに9時半頃出発した。

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 室戸のほうは雲の状態が微妙で、羽根岬を過ぎたあたりで雨が落ち始めたので、カッパを着用した。

 室津からスカイラインへ向かい、小雨ながら山道を堪能。途中廃墟マニアが見たら喜びそうな物件を発見。雨のせいもあり写真には撮っていない。

 灯台入り口の駐車場にバイクを置き、400メートル徒歩。カッパを着て歩くのは暑い。

 どういう選定かよく分からないが、室戸岬灯台は、恋人の聖地という認定があるらしく、そのプレートが至る所に。この灯台展望所では巨大なレンズが間近に見られた。

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 スカイラインを下り、室戸の漁港を見て防波堤の高さに圧倒される。やはり台風もくる外洋に対してはこれくらいのものが必要なのかぁ、と。

 改めて海沿いの道を室戸岬先端まで走り、海岸の遊歩道を歩く。天気が悪かったおかげか、海岸の波しぶきが少し迫力があった。ウェザーニュースの予報どおり、室戸岬周辺を眺めている間に雨は降らなくなったようなので、ここで雨装備は脱ぐことにした。

蒲生田岬へ

 荒波の中寄り添う夫婦岩など、荒々しい海岸風景を見ながら国道55号を徳島方面へ北上する。日和佐の道の駅では足湯が使えるようだが、出発を遅らせたこともあり使わなかった。なお、日和佐のある美波町は平成21年下期のNHK連ドラ「ウェルかめ」の舞台となった町らしく、そこらじゅうにウェルかめに絡めた表示があった。

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 今日のもう一つの目的地は、四国の最東端「蒲生田(かもだ)岬」。阿南の直前で分岐し、山道をひた走る。狭い山道なのに突然広い道ができたり、立派な温泉保養センターがあったりする。駐車場にバイクを置き、海辺に出ると、その先に小山のようにそびえるのが目標地点。階段を一気に昇り、灯台と眼下に広がる太平洋を見る。この岬は瀬戸内海の境界なので、今回のツーリングでの太平洋の見納めになる。

 来た道を国道まで引き返し再び北上、阿南で投宿。

 宿でNHKを付けていたら、6時台のローカル番組に、ウェルかめに使われていた亀のキャラクターが出ていた。徳島はあれが好きなんだなぁ。

4日目

鳴門へ

 8時30分出発。国道55号線と11号線を北上し、鳴門を目指す。通勤時間に絡む時間だったためか、徳島市内でペースが落ちた。このため、予約していた観潮船の時刻に間に合わない予感。途中でバイクを止め、電話。幸い後の便に空きがあったので時刻変更ができた。

 観潮船乗り場に行くため、鳴門スカイラインに北側から入る。ウチノ海を見下ろしながら、かなり高い所を走るまさにスカイライン。四方見展望台からの眺めも良かった。

 観潮船のりばに着いて切符を購入。コインロッカーに全ての荷物を放り込み、乗船時刻を待つ。

 鳴門のうずしおを間近に見るのは船に乗るのが一番。鳴門側、淡路側の両方から、大小たくさんの観潮船が出ている。このうち、自分が予約した観潮船は鳴門観光汽船の運航するアクアエディという水中展望窓が着いている船。渦に突っ込んで、渦の水中の姿も見ることができるのだ。

 この日は新月なので、潮流がかなり強い。第五管区海上保安部の情報によると、11時44分に9.5ノット(時速18キロメートル)の南流になるらしい。自分が乗るのは南流最強の直前ということになる。ものすごい渦が見られるとワクワクしながら出港する。(南流のほうが流れが強く、最強で11ノット(時速20キロメートル)に達するとか。)[保安部のページ]

 渦潮に近づくまでは後部のデッキで大鳴門橋を眺めていた。南流なので大鳴門橋をくぐった南側に渦潮ができている。

 渦潮が近づくと船員に下の船室に誘導される。水中展望窓の外を泡の渦が流れていく。面白い光景だった。しばらく渦を眺めていたら、船員に後部甲板、更に上のデッキへも誘導され、渦潮を上からも見た。さすがに最強直前だけあり迫力のある渦。またその境目には、遠目ではあるがかなりの海面の段差も見ることができた。

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竹居岬へ

 バイクに再び跨がり、高松へ向かう。当初の予定では、鳴門北ICから高速道路で高松へ向かうことにしていたのだが、鳴門と板野の間が災害通行止めになっていた。そこで、高速道路を使うのを諦めた。

 最後の目的地は四国北端の竹居岬。志度を過ぎた所で国道から離れる。ほとんど一本道だからとあまりまじめに地図を眺めていなかったので気がついていなかったが、竹居岬に向かう東側の海岸線沿いは結構走り応えのある道だった。途中「歯ART美術館」というものを見掛けたが、どんな展示があるのかよく分かっていない。集落の名前を確認しながら走ったつもりだったが、ワインディングを楽しみすぎたのか気がついたら通過してしまい、庵治に出てしまった。慌ててUターンして、再度北端を探す。地図上一番北に見える場所は漁港の防波堤の向こう側で北端の印などがあるように見えない。更に東側にある竹居観音岬というところへ行くと、海のほうへ下る道と看板があった。バイクを降り歩いて行くと、四国最北端の看板があった。

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帰路

 目的は達成したので、あとは家に帰るだけ。高松港へ走り、宇高国道フェリーの乗り場へ、ここも高速1000円などの影響で経営が苦しいとか。その支援をしようと岡山の漫画家が美少女系キャラクターを作って去年から採用している。今年は宇高国道フェリーの50周年記念としてそのキャラクターの絵を使ったステッカーやタオルを販売していた。

 美少女キャラでは二の足を踏んでしまうが、50周年記念と経営支援ということで、ステッカーとタオルを全種類購入した。

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 宇野に上陸してからは、水島ICから高速に乗り一路自宅へ。当初予定より1時間半程度遅れて自宅に到着した。

2011夏MAP

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