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Last Update 2016.09.08

2011GW 小豆島ツーリング

そろそろ花粉症も落ち着いたので、春のツーリングへ出かけることに。ところが、目的地が決まらない。これまでは、位置ゲーっぽい遊びの目的地とマッチさせていたのだが、それも携帯の機種変更でできなくなくなってしまい、日帰りのツーリングの目的地が出てこない。

広島では最近、第2音戸大橋がかかったり、空港大橋が供用開始されたりと目的地候補はそこそこあるのだが、新しすぎて混んでいるようにも思い、行く気になれない。神戸・新長田の鉄人28号も興味はあるものの、日帰りではちょっと距離がきついかも...

目的地の決まらないままとりあえず朝6時に起床。天気と渋滞情報を見ながら、地図を眺めていると、小豆島が眼に入った。ネットでフェリーの便数・時間帯や値段をざっと見て行けそうだと踏んで、小豆島を目的地に設定し、ほとんどプランなしで出発することに。

概略ルート

広島~山陽自動車道~福山西IC~尾道バイパス~西瀬戸尾道IC~しまなみ海道(西瀬戸自動車道)~今治IC~R196~今治湯ノ浦IC~今治小松自動車道~<いよ小松JCT>~松山自動車道~<川之江JCT>~高松自動車道~高松中央~県道43他(高松市内)~サンポート(高松港)~国際フェリー(第一こくさい丸)~池田港~R436他(小豆島内)~道の駅 小豆島オリーブ公園~岬の分教場跡~大角鼻燈台~福田港~道の駅 大阪城残石記念公園~小豆島大観音~土渕海峡~土庄港~四国フェリー(第五しょうどしま丸)~新岡山港~県道45/R2(岡山~倉敷)~玉島IC~山陽自動車道~広島

走行距離 564km+海路46km

出発

ウェザーニュースは黄砂と午後にわか雨の可能性について予報していたが、問題になるほどではなさそう。急遽決めた目的地ではあるが、走り慣れている山陽自動車道を岡山まで走ってフェリーに乗るだけだから、問題ないよね。渋滞予測でも7時頃出発なら混む前に渋滞ポイントは通過できるはず。との見込みで、タンクバックに地図とコンデジ、GPSロガーのみ放り込んで出発。

山陽自動車道の車の流れは順調だが、SAなどは混雑と表示が出ているので、混雑を避けるためいつもとタイミングをはずしたPAで小休止をとるようにして東進。尾道が近づいてきた頃に、事故渋滞の情報が出た。道(事故)の状況がわからないので、大人しく渋滞列に並んでいた。バイクだと路側を走って行っても良さそうに思われるが、事故だと緊急車両が通るかもしれないので自分はその気になれない。結局3km、30分ほど様子を見て福山西ICへの分岐に差し掛かる頃、更にその先にも別の事故渋滞があることがわかり、岡山に向かうことを諦めた。

しまなみへ進路変更

霞む多々羅大橋小豆島へはいろいろな航路があり、その主要なものが岡山と高松から島の西側にある土庄への航路。尾道から岡山までの渋滞を四国回りで回避すれば、高松から上陸が可能だ。しまなみ街道経由だとかなり大回りになるが、同じルートを単純に往復するよりは面白い。
残念なのは、黄砂のため視程が非常に悪いこと。島々が霞んでしまい、三連の来島海峡大橋で対岸がぼやけていた。

樹の頂部の変色部はなに?当初の見込みでは岡山に到達していたはずの時刻に自分は四国に到着していた。ここから高松まで高速道路をひた走る。途中休憩したSAで見上げた山では、木の頂部が茶色っぽい。これはもしかしたら黄砂のせい?
高松に近いSAでガソリンを補給する。あとは補給不要のハズ。四国の行程は順調で、渋滞・トラブルなしで昼を過ぎた頃に高松へ到達。フェリーのダイヤが分からないのでとにかく港へ向かい、船のダイヤを確認してから昼飯を考えることに。高松市内を抜けて高松港へ着いたのは12時45分頃。

フェリー乗り場に入ると、係員がどこへ行くのか問うてきた。このフェリー乗り場からは、宇野航路、小豆島航路と直島諸島航路が出ているのだ。「小豆島」と応えると、係員は直近では13時10分の池田行きがあると言う。高松からの小豆島航路は更に3ルートあるところまでは覚えていたが、地名からピンと来ない。「どこでしたっけ?」と聞くと、「真ん中」との回答。大体わかったので、それに乗ると答えると、係員はその航路向けの待機場所と発券窓口を教えてくれた。

国際フェリーチケット 高松港 フェリー乗り場

フェリーでの切符の購入は本来車検証を見せる必要があるのだが、バイクに乗る出で立ちの客が「ナナハン以上」と言えば、どこの窓口もそのまま売ってくれる。車の場合は長さで料金が変わるので、車検証での確認が必要だが、特殊手荷物である自動二輪は750ccを超えたものが最も高い券なので、その必要がないからだろうと思う。切符を購入してから改めて各航路のダイヤを眺めると、当初考えていた土庄への便は30分後だった。所要時間に差はないので、今は1分でも早く小豆島へ行ける方がいい。

小豆島へ

フェリーの出発まで時間が無いので、食べてくる時間はない。発券場所にも売店らしきものが見当たらない。船内にあるであろう売店に期待することにし、そのまま乗船。

第一こくさい丸から屋島方面

第一こくさい丸 売店 天ぷらうどん+むすび

第一こくさい丸パンダ絵のあるファンネル岡田港へのフェリーは、国際フェリーという会社の運航。ファンネルにはパンダの絵が描かれていた。自分の知っている、どちらかというと車を載せて走ってくれさえすればいいというフェリーに比べると小綺麗で、売店も期待通り売り子2人常駐という充実ぶり。むすびのパックと天ぷらうどんを買って腹を満たす。連休中であることの影響がどれくらいあるのかわからないが、客も結構乗っており、売店のうどんもよく売れている。(なぜかフェリーにうどんはつきもので、宇高の連絡船うどんも有名だし、鹿児島のフェリーもうどんコーナーがある。)

小豆島へは1時間。改めて地図を見て島内での行動を今更ながら考える。フェリーは移動しながらこういうこともできるから好きだ。だいたいの所要時間をイメージしてルートを頭に入れる。今日は山頂からの展望は望めないだろうから、寒霞渓へ行くのはやめにして、島を一周することにする。

行動計画ができたら、残る時間は休憩、特に今日のように視界の悪い日は。フェリー上では身体を締め付けるモノを緩めるため、ジャケットを脱いでブーツのファスナーを降ろしていたのだが、この時ジャケットがやたらと土埃にまみれていたのに気がついた。縫い目や革の表面のしわなどに細かい土埃が詰まっている。これも黄砂のせい?

小豆島で

定刻に池田港に上陸。港のビルが変わった形をしているなぁと思った。(帰宅後検索してみると、秋祭りの太鼓台のデザインなんだそうな。)

池田港 フェリーターミナル

上陸後、船内で立てた計画に従い東へ向かう。まずは道の駅 小豆島オリーブ公園へ行き、家族への土産を購入。この公園から南を見ると、草壁港(高松からの3つめの航路)を見下ろし、内海湾を挟んで岬が見える。この岬が次の目的地。

道の駅 小豆島オリーブ公園から内海湾を望む

岬の分教場跡 入場券この岬は、壺井栄の「二十四の瞳」の舞台となった岬の分教場が残されている。さらに先には映画のロケセットを保存した映画村があるのだが、そこでのんびりすると島一周が難しくなるのでパス。そのまま反時計回りで島の周回に入るつもりだったのだが、うっかり行かないはずの坂手港の方へ行ってしまった。ついでなので、そのままその先端の大角鼻燈台まで行き、そこから島の周回をする。適度にアップダウンのあるそこそこの広さのワインディングを楽しみながら島の東岸を北上すると、島の北東側にある姫路へのフェリーが発着する福田港に出る。ここは、映画「八日目の蝉」のロケ地の一つらしい。(それでフェリーの中にもポスターが貼ってあったのか。)

岬の分教場跡 岬の分教場 教室内部

大角鼻燈台

島を北側に回るとそこは大規模な採石場。島を削り取ってしまうのか?というような規模にビックリ。大阪城残石記念公園というところもあるくらいだから、もともとそういう島だったのかなぁと勝手に納得。

採石場 道の駅 大阪城残石記念公園

小豆島大観音山越えをする途中で巨大な観音像を眺めつつ、土庄へ向かう。
最後の寄り道ポイントは、「土渕(どふち)海峡」。最狭幅は9.93mの世界一幅の狭い海峡。知らない人が見たらただの川にしか見えないのだが、ここで小豆島は終わり、対岸は前島なのだ。看板を見ると、すぐ近くの役場で海峡横断証明書を発行しているとのことなので、忘れずにGet。

世界一狭い海峡横断証明書土渕海峡 小豆島側土渕海峡 前島側

予定のポイント巡りを終え、16時50分過ぎに土庄港へ到着。岡山便を確認し、切符を購入。出港は17時30分。フェリーを待つ間、弱いにわか雨が降る。走行中にもたまにパラパラと雨粒が降ったが、それよりは強め。降るのなら今のうちかフェリーに乗っている間に終わって欲しいと思いながら、空を見ていた。

四国フェリーチケット 第五しょうどしま丸

土庄港フェリーターミナル

帰路

岡山港土庄からのフェリーは、売店も貧弱(一応限定的ながらうどんもやっているみたいだが)な、「渡すことに特化した船」。岡山までの1時間10分、お菓子を食べて休む。岡山には18時40分上陸。ほとんど日没の時刻。雨は降っていない。高速道路の渋滞情報を見て、2号線で玉島まで走ってから乗ることにして、出発。久々の夜走りで広島へ向かい、自宅に着いたのは22時前だった。


冬が終わって久々の長距離で疲れもあったが、行き当たりばったりの割にはロスの少ない行程でもあり、充実した1日だった。また視界の良いときに改めて行ってみたいなぁ。

2011GW MAP

2011GW MAP(close-up)

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