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Last Update 2010.12.11

PTOLEMYについて

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PTOLEMYについて

 佐藤 善幸さんが開発されている、シェアウェアの地図作成ソフトです。(ホームページ「世界地図を作ろう」はこちら。

 色々な投影方法であらゆる地域を表示できます。また、表示するオブジェクトをユーザーが任意に編集できるので例えば航跡などをプロットするなどの利用方法もあります。

 カスタムな投影が出来るということは、通常では手に入らない場所を中心とした地図を自由に作れるわけです。

 その昔BCLという趣味がはやった時期がありました。海外の短波放送を聴き、受信レポートを放送局に送ると貰えるベリカードというものを集める趣味です。

 とりわけ受信が難しかったのが、南米のアルゼンチン放送などです。電波の来る方向、南米が遠いことの説明によく登場するのが正距方位図法です。しかし、このような投影図は月刊短波(今もあるんだ...)(1)とかに小さく出ていたくらいでしかも代表都市だけだったと記憶しています。場所によって違うということは判ってはいましたが、自分の場所中心のものがないことに不満を感じていました。(持ったところで子供の趣味では活かす方法はありませんでしたが...)

 東京広島を中心にPTOLEMYで投影して、5,000km毎の同心円、方位線(16方位)を描いてみました。南米大陸の拡がり加減が違うことが判ると思います。

 こんな図を簡単に作れちゃうのもPTOLEMYのお蔭です。

東京中心正距方位図法
東京中心
広島中心正距方位図法
広島中心

図又は文字をクリックすると、大きなサイズで表示できます。

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Data

 先日のバージョンアップで2.11となりました。このバージョンでテキストファイルで用意したデータファイルを取り込むことができるようになりました。(2)

 世界地図を色々な方法で投影できることが最大の売りのソフトですが、緯度経度を指定して線や点を描けるという機能は色々な活用ができると思います。アプリの機能上10万分の1までの表示ができ、データは1秒の精度で作成できます。ですから、本来の使い方とは若干離れますが、パソコン画面上で市町村、都道府県くらいの図形だって細かいデータさえ揃えればなんとかなるはずです。

 そこで、国土交通省のサイトで配布されている国土数値情報をPTOLEMY用に変換してみました。

 ダウンロードしたデータを、PTOLEMYで取りこむことができるフォーマットに変換します。変換にはperlを利用しました。もともと配布されている国土数値情報データは0.1秒精度ですが、これを変換の際に1秒精度に丸め、取り込み前にエディタで重複行の削除という方法でデータを間引いています。

平成7年 鉄道(N02−07L)を元に作成したJapanRailway.mll他一式 (359,289バイト)
 新幹線を「鉄道・大」、〜本線と名のつく路線名を持つものを「鉄道・中」、その他を「鉄道・小」に振り分けています。一式ファイルですが、Japan.mllの事象ファイル、行政ファイルをベースにして何も手を加えてはいません。
平成11年 行政界・海岸線(N03−11A)を元に作成したJapanLand.mll他一式 (1,473,929バイト)
 過ぎたるは及ばざるが如し・・・なんて声が聞こえそうですが、調子に乗って作りました。オリジナルデータは市町村境界のポリゴンですが、これから県の境界になる部分と海岸線のみを抽出しました。本当は連結までスクリプトでやりたかったのですが、プログラム作成能力の無さから力業に走ってしまいました。編集途中いくつか小さな点を落してしまいましたが、形に影響は出ていないと思ってます。また、オリジナル精度からの丸めは、四捨五入でのみしています。おかしなぎざぎざが出ていたらすみません。
 公開しておいて言うのも何ですが、重すぎます。150万分の1〜100万分の1よりも拡大して描画するくらいの解像度でないと重いだけで美しくありません。
平成7年 道路(N01−07L)を元に作成したJapanRoad.mll他一式 (1,124,335バイト)
 高速道路を「道路・大」、1桁および2桁国道を「道路・中」、その他の国道を「道路・小」に振り分けています。
 このファイル巨大なため都道府県別ファイルになっており、路線毎の連結情報が提供されていませんでした。そこでperlで線の連結作業を行ったのですが、全県のデータを読み込まないと作業できない関係でちょくちょくメモリ不足で異常終了してしまいました。1桁・2桁の旧1級国道は比較的長距離なので当然ですが、以外にてこずったのが300番台。読み込むデータを25路線ずつに制限してなんとか変換にこぎ着けました。でも、完全な結合にはなっておらずオブジェクト数は異常に多いです。
 もうひとつの問題は、高速道路のインターチェンジ、細かくトレースされているため個人的にはどうでもいいと思える上下線それぞれのデータがありました(汗)。とはいえそれを全IC、JCTで一々チェックしていると比較的細かい道路地図でももってないと作業ができませんのでやめました。
 本当は、各路線、本線を一本どーんと連結したデータにするともう少し軽くなるはずですが、形に見えない数値情報だけから生成した関係で正しい編集操作であるとの確認がとれません。(ただの国道でもバイパスなどの分岐とかって意外に多いんです。)ですから変換して重複点のみ削除して取り込んで終わりにしました。推奨解像度は今までのファイルと同じくらいです。
 いやぁ〜ここまでのファイルを全部読み込んで表示すると、とっても画面が騒々しくなります。
平成7年 河川(W02−07L)及び河川・水系域テーブル(W03−07T)を元に作成したJapanRiver.mll他一式 (535,982バイト)
 1級河川および2級河川を「河川流・中」、その他の河川を「河川流・小」に振り分けています。また1次河川とされる本流の部分のみを抽出しました。
 オリジナルデータはあらゆる支流も網羅されており、変換後のテキストで60MB、さすがに読み込めませんでした。しかも、1都道府県だけで変換してみると、もう網の目のような状態で手がつけられません。
しかし、河川データには線の情報がなかったため、主要な河川と支流を分離できませんでした。挫折してしばらく放置した後改めてデータを眺めていると、河川・水系域テーブルのキーと連結できることがわかり、そのキーの一部に河川規模と流れの主部であるかどうかを区別できる部分があることに気が付きました。
次の問題は都道府県別ファイルです。都道府県ファイルとはいってもそこには同じメッシュに含まれる他県のデータも混ざっているうえ、同じ川が県をまたいで行ったり来たりです。さすがにここは手作業です。また線を切ったり繋いだりの作業に明け暮れました。
平成2年 公共施設(P02−02P)を元に作成したJapanTown.mll他一式 (85,583バイト)
 少し古いデータになりますが、公共施設のリストがありましたので、この中から県庁、北海道の支庁、市役所、区役所、町役場、村役場を抽出しました。
 都道府県庁を都道府県名として「行政区名・小」と「区都記号4」に、支庁を「都市名2」と「都市記号2」に、市役所および区役所を「都市名3」と「都市記号3」に、町役場および村役場を「都市名1」と「都市記号1」に振り分けています。
 実は都市部では文字や記号が重なってしまいますが、使用目的などによっては区役所は非表示に出来るかもしれませんし、離し加減も解像度で何とも言えませんので機械的な配置のままにしてあります。
国土地理院のサイトにある日本の主な山岳標高―日本の山岳標高一覧(1003山)―を元に作成したJapanMountain.MLL他一式 (28,091バイト)
 今度は山かなぁと思っていましたが、国土数値情報に使えそうなデータがありません。ある日国土地理院のサイトに行ってみたら、日本の主な山岳標高―日本の山岳標高一覧(1003山)―というものがあるのを発見しました。出版物として販売されているものには特殊な文字も外字できっちり見ることができるのですが、Web上では外字では使えないためその文字は□で表示されています。このデータでは常用漢字が併記されていたものはそれを採用し、そうでない場合は□の代わりによみを*で囲んでデータにしました。
 標高が2500メートル以上を「山岳記号・大」、2500メートル未満を「山岳記号・小に振り分けています。

マップ表示例
25万分の1で大阪湾周辺を表示(海岸線・道路・鉄道)

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GPSログをプロットする

 現在国土交通省で配布されている国土数値情報は日本測地系及び世界測地系の両方になっていますが、このサイトで提供しているデータは、作成時期の関係で日本測地系に基づくものです。(測地系に関する国土地理院の説明はこちら)

 測地系の違いは400〜500メートル(北西〜南東方向)くらいです。船舶の運航などにおいては、特に沿岸航海においては安全運航に直結するため、現在の海図はWGS-84で統一されています(PTOLEMYで作図した物で航海できるわけはありませんが、海図の場合は“廃版”海図は航海に使用してはいけないとされるほど、情報の鮮度も重要です。)。しかし、地形自体は変わらないので、使用する範囲・目的によっては緯度経度のグリッドが微妙に違うということ、日本測地系だということに目をつむれば、PTOLEMYで作図した図が利用できないわけではありません。(たとえば、このサイトにある航跡図のような使い方とか...公式な地図類は世界測地系に移行していますので、地形が同じだから良いという理屈での「利用」には当然限度があるとは思いますが...)

 問題があるとすれば、最近のGPSロガーなどのデータを重ね合わせる場合などです。

 緯度経度情報からポイントを打つ場合、ポイントの数が少なければ、国土地理院の変換サイトなどで変換します。また、変換プログラムのソースも入手できるようです。また、一部のソフトでは測地系を変換しながら読み書きできるものもあります。

 ここでは、アルバトロスが利用している方法を参考に紹介します。アルバトロスはGPSロガーはDG-100、変換ツールにはDAN杉本さんの開発されたカシミール3D(フリーソフト)を使用しています。

DG-100

DG-100からのデータの吸い出し

 これは特段変わったことはしません。付属のGlobalSat Data Logger PC Utilityで必要なログを選択し、gpx形式でエクスポートします。
DG-100ユティリティ画面
DG-100ユティリティ 保存ダイアログ
メニュー:[File]-[Export]-[GPX File]

カシミール3Dでの表示

 カシミールでは、先ほどエクスポートしたgpx形式ファイルを読み込みます。カシミール3D 読み込みダイアログ
メニュー:[ファイル]-[GPS各種ファイルを読む]

日本測地系で書き出す

 GPSデータエディタを起動し、書き出すトラックを選択します。
カシミール3D トラックエディタ
メニュー:[ファイル]-[GPS各種ファイルに書き出す]
 ファイル名と書き出し形式を選択して、再度書き出します。
カシミール3D 書き出しダイアログ
メニュー:[ファイル]-[選択したGPSデータの書き出し]
このときの設定は、ファイルの種類は「Waypoint+ファイル[*.TXT]」、緯度経度形式は「DEG(ddd.ddddd)」、保存するデータの測地系オプションは「Tokyo」を選択します。

テキストエディタ・表計算ソフトでの加工

 書き出したファイルをテキストエディタなどで","をタブに置換して表計算ソフトにコピペするか、カンマ区切りとして認識させて直接開くなどします。
表計算ソフト画面1

 1行目は不要ですので削ります。

 経度と緯度を入れ替え、その2列をコピーする
表計算ソフト画面2

 アルバトロスはテキストエディタと表計算ソフトを併用していますが、この段階の作業のポイントは、
(1)最初の行を削除する、
(2)緯度と経度の列を入れ替える、
(3)その2列分のみをクリップボードにコピーする
ことですので、個人の趣味で違うツールを使っても良いと思います。なお、表計算ソフトによっては、小数点以下5桁を表示しない(2桁程度に丸めてしまう)ものがあり、その状態でコピーすると小数点以下5桁の精度が失われます。使用するソフトに応じて、セルの書式設定などを追加で行ってください。

PTOLEMYへの貼り付け

 最後のPTOLEMYでの作業です。新規地図を作成します(又はログを追加する地図を開きます)。

連続線図形プロパティダイアログボックスの、[貼り付け]ボタンをクリックすると、クリップボードの内容に基づいて連続線データが生成されます。行政区名、事象名等は適宜選択してください。
連続線図形プロパティダイアログ
メニュー:[編集]-[地図図形追加]-[連続線]

 完成です。
PTOLEMY画面

作例

 四国へのツーリング時のログをPTOLEMYで取り込んだ状態。
(実際のツーレポでは、ログのラインを参考にグラフィックソフトで別途描画している。)
作例

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1. 日本BCL連盟が発行していた月刊誌。1983年に廃刊になったらしい。この記事を書いた時に今もあると思ったものは別物の可能性がある。

2. 2010年4月現在のバージョンは2.61です。