小笠原道大選手記者会見再録  

・・・11年5月5日に史上38人目の通算2000本安打を達成した小笠原道大選手(巨人)の試合後の共同記者会見を再現してみました。


試合後の共同記者会見 2011年5月5日 東京ドーム 対阪神戦終了後

−まずは、2000本安打達成、おめでとうございます。

小笠原「有難うございます。」

−率直な今のお気持ちを聞かせて下さい。

小笠原「う〜ん、まあ、個人の事だけ言えば、う〜ん、少しホッとしてると言うか、ま、なかなか開幕から、あの上手く行くバッティングが出来てなかったものですから、えー、すごい迷惑をね。チームに迷惑を掛けていたので。そういう中でも我慢して使ってくれた監督、首脳陣、本当にあと支えてくれたスタッフ、またどんな時でも応援してくれるファンの人たち。本当にみんなに感謝したいと思いますけれども。」

−あと1本で今日を迎えましたけれども、今日のゲームに臨むに当たっての心構えと言うのはどんなものだったんですか?

小笠原「まあ、あのー、やっぱり意識はしてましたね。(笑いながら)あのー、なかなか普段あれだけの沢山のテレビカメラとか、えー新聞のカメラとかが、集まるという事はなかなかないですから、うん、あの自然に、あの、意識はしてしまいましたけれどもね。」

−あの、日々プレッシャーが掛る状況だったとは思うんですけれども、今日もその、試合が進むにつれ、1打席目、2打席目、3打席目と進んで迎えた8回、どんな心境で臨みましたか?

小笠原「いや、もう1点差で負けてましたから、まあ打ちたい気持ちもあったんですけれどもね、まあ相手もあのう、ま、小林君。代表するピッチャーですから、まあそう簡単には打てないとは思っていたんですけれどもね。なんとか出塁しようと言う気持ちで。うーん、打席に立ってたんですけれどね。あのう、まあ追い込まれながらもなんとかこう打てる事が出来たのでね。まあ打った事に関しては本当に良かったとは思いますけれどもね。」

−打った感触を聞かせて頂けますか。どんな手応えでしたか?

小笠原「まあ、あのう、(しばし考え)うーん、何て言っていいか、ちょっとねぇ、あのう、まあしっかりと捉える事が出来たなと言う、感じはしたんですけれども、う〜ん、まあセカンドとショートの間を抜けた時点で確認したと言うか、そんな感じですけど。」

−あのう、テレビの画面で見ますと、打った直後に「よしっ!」と言うような言葉を発していたように見えたんですけれども。

小笠原「う〜ん、あのう、状況も状況だったんでね。やっぱり、塁に出れた事も嬉しかったし、えー、なおかつその、みんなの1打席1打席の凡退する時の、あのため息って言うのも聞こえてましたのでね。まあいろんな思いの中で、総合して、あのう、声を発してしまったのかなと思いますけどもね。」

−それまで続いていたそのスタンドのため息が、あの瞬間は大歓声に変わりましたが。

小笠原「まあ、あのうジャイアンツファンだけじゃなくてね、あの、タイガースファンの人達も拍手して祝福してくれたのが、すごい嬉しいと言うか、もう感謝の気持ちで一杯ですし、えー、それだけ、う〜ん、凄い数字なのかなと改めて思いましたね。」

−数字と言う点で言いますと史上38人目。そして史上4番目のスピード記録と言う数字も残るわけなんですが、このあたりに関しては如何ですか?

小笠原「えー、まあ速いと言えば速いのかなと、思うんですけども。今年に関して言えば長かったのかなと言う思いもありますけど。やっぱり勝負事ですから、相手も簡単には打たせてくれない中でのものですから。まあ、総合して言えばやっぱり4番目ですから速いのかなと思いますけれどもね。ただ、まだまだ振り返る事もなくね、しっかりと今年、先はまだ長いので、明日からの方がもっと大事になって来ると思うので、今まで迷惑をチームに掛けていましたので、しっかりと少しずつだけど返して行きたいと思っています。」

−ちょっと膨大な数字なんで聞くのも恐縮なんですが、初ヒットから今日の2000本迄、振り返って印象に残るヒットと言うのはどのヒットになりますか?

小笠原「う〜ん、やっぱり1本目と、まあ今日こうやって聞かれている言う事は、2000本のヒットと言うのは記憶に残るのかなと思います。」

−これだけ積み上げて来た素晴らしい記録だと思います。改めてこの数字を作り上げた、まあ、小笠原さんの15年目のこのプロ生活。どんなものがここまで支えて来たと、振り返って考えられますか?

小笠原「う〜ん、やっぱり自分1人ではこのような数字は達成出来るとは思っていませんので、やっぱりプロに入る前から、野球を始めた時から、えー、携わった指導者の方、またチームメイト、またプロの中に入ってもフロントの方、スタッフの方と表に出ない人達も、どんな時でも勇気付けてくれたと言うか、声を掛けてくれて、えー、『頑張れよ』と励ましてくれると言う、本当にこう、今までに携わってくれた人達に、もう全員に感謝を言いたいと思います。」

−今日見事に2000本安打達成されましたが、今年の小笠原さんは400本塁打と言う数字も視野に入っていると思います。こちらに向けてはどうですか?

小笠原「まあ頑張ってはみますけれども、まだまだ先は長いですから、しっかりと。まあ、いつも言っている事なんですが、チームの勝利。それが1番だと思うので、その勝利に貢献出来るような一打が1本でも多く打てるように、また明日から精進して行きたいなと思っています。」

−最後に2001本目のヒットに向けて抱負をお願いします。

小笠原「いや、あの、今言ったようにチームが勝てるように、そのために打席に入って、バットを振って行きたいと思うので、その積み重ねで毎打席臨んで行きたいと思ってます。」

−本当におめでとうございました。

小笠原「ありがとうございました。」