山崎 武司(やまさき たけし)  1968年11月7日生まれ・右投げ右打ち

 愛知・愛工大名電高から86年ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団。2年目にファームで14本塁打(2位)と長打力を発揮。3年目の89年に初の一軍入りを果たしたが20試合で打率.172と苦戦。90年はわずか5試合の出場に留まった。その間、ファームでは89年に15本塁打・60打点、90年に17本塁打・54打点で2年連続二冠王となり、着々とその実力に磨きを掛けていた。91年に一軍初本塁打は出たものの打率.140と壁は厚かった。
 6年目の92年に40試合で25安打、打率236と前進すると、翌93年には77試合で44安打の打率.270と数字を伸ばした。しかし94年はまた11安打止まりとなかなかレギュラーの座は遠かった。95年にようやく持ち前の長打力を発揮、203打数で16本塁打を放ち、打率も.291と安定感も増した。

 96年は開幕からレギュラーとして起用され、39本塁打で初の本塁打王を獲得。打率.322、107打点と各部門で好成績を残し、一躍スラッガーとして名を上げた。本拠地が広いナゴヤドームに移った97年は打撃の調子を落とし19本塁打、54打点と半減。打率も.257と前年の好調さからは物足りない数字に終わった。98・99年と30本近い本塁打を放ち、00年は一転して19本塁打ながら4年ぶりの3割打者となった。
 01年に25本塁打を放ちながら、打率.238に終わると心機一転を図りFA宣言。横浜入り有力とも言われたが、ファンの熱い残留を望む声に翻意しチームに残る。しかし02年は監督構想から外れ、わずか26試合の出場で打率.192、2本塁打の成績に終わった。この年オフにオリックスへ交換トレードで移籍した。

 オリックス1年目の03年は22本塁打とまずまずも、打率は.232と不安定さは続いた。04年にも一軍と二軍を行ったり来たりで62試合の出場に留まり、オフには戦力外通告を受けた。一度は引退も考えたが、新球団・楽天の田尾監督から熱心な誘いを受け、楽天入団を決意。寄せ集め集団に等しかった当初の楽天においてその長打力は貴重だった。楽天1年目の05年はチーム88本塁打のうち25本を放った。翌06年も67本のうち19本とチーム本塁打の3割近くを一人で打った。

 07年は序盤から本塁打が良く出て入団21年目にして自己最多の43本塁打を放ち、実に11年ぶりに本塁打王に返り咲いた。両リーグ本塁打王は落合博満に次ぐ史上2人目。08年は26本塁打止まりも、00年以来となる打率.276をマーク。09年は再び本塁打王を争い39本で2位。107打点も2位と、この年で41歳とは思えぬ活躍ぶり。満41歳シーズンの39本塁打は89年門田博光(オリックス)の33本を上回る歴代最多記録となった。
 10年は打率.239とシーズンを通じて低打率に苦しんだが、それでもリーグ2位の28本塁打と4位

の93打点でチームの主砲としての役割を果たした。11年は6月中旬から右薬指剥離骨折で1ヶ月半ほど戦列を離れた。そのため102試合で83安打、本塁打も11本止まりでいずれも楽天移籍後では最少の数字だった。この年限りで楽天から戦力外通告を受け、オフに古巣の中日ドラゴンズに10年ぶりの復帰を果たした。

 12年はオープン戦で12球団トップの4本塁打を放ち、開幕4番を勝ち取った。しかし4月下旬にインフルエンザで登録抹消されている間にライバルのブランコが本塁打を量産し一塁での出場機会が減少。9月にも左手薬指の骨折で1ヶ月戦列を離れ、本塁打1本を含む40安打の打率.209と不本意な成績に終わった。13年は51試合で本塁打ゼロ・打率.210で、この年限りで現役を退いた。

 10年5月14日の対広島戦で代打満塁本塁打。07年の43本塁打は満39歳シーズンの、09年の39本塁打は満41歳シーズンのそれぞれ最多本塁打記録。

 本塁打王2回(96、07)、打点王1回(07)。ベストナイン3度(96、07、09)受賞。月間MVP3回(96年6月、07年5月、08年4月)。オールスター出場6度(96、00、07、08、10、11)、00年第2戦と08年第1戦でMVP受賞。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
87 中日 一軍出場なし                        
88 中日 一軍出場なし                        
89 中日 20 29 2 5 1 0 0 6 2 0 0 1 5 11 .172
90 中日 5 7 1 3 1 0 0 4 0 0 0 0 1 1 .429
91 中日 26 43 2 6 2 0 1 11 2 0 1 0 7 18 .140
92 中日 40 106 6 25 5 0 4 42 10 0 0 0 11 26 .236
93 中日 77 163 14 44 12 0 3 65 17 0 1 2 21 43 .270
94 中日 38 42 7 11 3 0 3 23 13 0 0 0 8 13 .262
95 中日 66 203 28 59 10 0 16 117 39 2 1 3 26 56 .291
96 中日 127 453 83 146 20 0 39 283 107 1 0 3 46 95 .322(4位)
97 中日 130 421 45 108 19 2 19 188 54 0 0 1 61 66 .257(27位)
98 中日 131 439 52 112 17 1 27 212 86 0 0 6 71 95 .255(26位)
99 中日 113 354 59 87 16 0 28 187 75 1 1 1 54 99 .246
00 中日 118 427 55 133 29 3 18 222 68 3 0 3 43 74 .311(6位)
01 中日 111 365 46 87 16 0 25 178 51 0 1 1 31 95 .238
02 中日 26 78 2 15 2 0 2 23 5 0 0 0 5 26 .192
03 オリックス 110 358 42 83 21 1 22 172 68 0 0 4 39 95 .232
04 オリックス 62 151 18 37 8 0 4 57 20 0 0 0 15 41 .245
05 楽天 118 383 51 102 22 1 25 201 65 0 0 2 45 80 .266(25位)
06 楽天 122 419 40 101 21 1 19 181 67 0 0 2 58 116 .241(29位)
07 楽天 141 506 86 132 27 2 43 292 108 1 0 7 81 142 .261(27位)
08 楽天 142 510 63 141 21 0 26 240 80 1 0 1 78 118 .276(21位)
09 楽天 142 536 73 132 27 0 39 276 107 3 0 4 71 114 .246(31位)
10 楽天 141 540 58 129 26 1 28 241 93 1 0 6 52 147 .239(31位)
11 楽天 102 362 26 83 15 1 11 133 48 0 0 8 32 89 .229
12 中日 90 191 9 40 13 0 1 56 13 1 0 2 22 44 .209
13 中日 51 62 1 13 1 1 0 16 7 0 0 0 9 11 .210
                                 
27年 2249 7148 869 1834 355 14 403 3426 1205 14 5 57 892 1715 .257