金城 龍彦(きんじょう たつひこ)  1976年7月27日生まれ・右投げ左右打ち

 大阪・近大付高から住友金属を経て98年ドラフト5位で横浜ベイスターズに入団。社会人までは投手だったがプロ入りして野手転向。2年目に開花して110試合で145安打を放ち、打率.346でいきなり首位打者獲得。史上初となる、新人王と首位打者のダブル獲得という快挙を達成した。
 01年は.271と打率は下がったものの球団新記録となる43犠打を記録し、打線の中でつなぎの役割を十分に果たした。

 02年は打撃不振に陥り低迷。わずか38安打に終ってレギュラーの座を失った。しかし、翌03年は自己最多の166安打と見事な復活を見せて3年ぶりに3割打者に返り咲いた。04年も引き続き好調で2年連続3度目の3割をマークした。
 05年は自己最高の191安打を放ち、打率も.324と安定期に入った。3番を務め、12本塁打ながら87打点と勝負強さを発揮。オールスター第1戦でも1点リードされた場面で逆転の2点二塁打を放ちMVPを獲得した。

 06年は148安打を放ったが打率.268と不本意な成績。巻き返しが期待された07年も前半戦は打撃不振で苦戦するが、後半復調して打率を.284まで上げ、本塁打・打点も自己2番目とまずまずの数字を残した。
 08年は打率.247と低迷し、02年以来の低調な成績となった。121安打は放ったものの、二桁本塁打も5年連続でストップした。09年は打率.282と巻き返したが、7年ぶりの規定打席不足で88安打に留まった。10年は打率.208と低迷し、わずか27安打と一軍定着以降では最少の数字に終わった。

 11年からの3シーズンは88安打、70安打、89安打と準レギュラー級として活躍し、その中でも13年は打率.291と05年以来の打率を残した。14年は32安打で打率.200と不振に終わり、球団からは引退勧告を受けたが現役続行を希望し、FA宣言をして巨人に移籍。15年は2年ぶりのホームランを古巣DeNA戦で放つ活躍もあったが、この年で現役を退いた。

 03年8月13日の阪神戦、03年8月16日の広島戦、06年8月19日の広島戦で左右両打席本塁打。

 新人王(00)、首位打者1回(00)。ゴールデングラブ2度(05、07)受賞。月間MVP1回(00年7月)。オールスター出場3度(03、05、06)、05年第1戦でMVP受賞。WBC出場1度(06)。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 四死球 三振 打率(順位)
99 横浜 6 11 1 2 0 0 0 2 1 0 0 0 .182
00 横浜 110 419 60 145 18 3 3 178 36 8 39 58 .346(1位)
01 横浜 138 480 68 130 19 2 3 162 49 10 56 57 .271(23位)
02 横浜 111 224 13 38 8 1 0 48 13 5 17 35 .170
03 横浜 136 549 78 166 26 1 16 242 40 4 37 60 .302(10位)
04 横浜 133 486 53 147 15 2 13 205 52 0 35 74 .302(16位)
05 横浜 144 590 70 191 30 1 12 259 87 1 39 63 .324(4位)
06 横浜 144 552 60 148 22 2 11 207 59 2 55 57 .268(26位)
07 横浜 139 511 66 145 27 2 14 218 66 2 53 64 .284(19位)
08 横浜 136 489 44 121 16 1 9 166 41 0 35 64 .247(32位)
09 横浜 118 312 37 88 21 2 9 140 34 1 23 44 .282
10 横浜 96 130 9 27 7 0 1 37 10 0 15 17 .208
11 横浜 108 324 24 88 13 1 3 112 29 1 19 35 .272
12 DeNA 129 294 29 70 11 0 3 90 18 2 32 37 .238
13 DeNA 118 306 33 89 12 1 6 121 36 3 25 40 .291
14 DeNA 90 160 9 32 6 0 0 38 11 0 14 21 .200
15 巨人 36 90 9 21 3 0 1 27 10 1 4 11 .233
                             
17年 1892 5927 663 1648 254 19 1041 2252 592 40 498 737 .278