飯田 徳治(いいだ とくじ) 1924年4月6日生まれ・右投げ右打ち

 旧制浅野中から東京鉄道管理局を経て47年南海ホークスに入団。2年目から8年連続で.280以上の打率を残し、51・52年と連続打点王を獲得するなどチームの中心選手として活躍。53年のオールスター第1戦では、両軍無得点の延長11回表に杉下投手(中日)から決勝打を放ちMVP獲得。55年には自己最多の163安打で打率.310の好成績でMVP獲得。52年から6年連続40盗塁と足もあった。

 57年国鉄に移籍し、40盗塁で盗塁王獲得。南海時代からの連続試合出場も順調に伸びていたが、58年5月にアキレス腱断裂の大怪我で記録はストップ。しかし、翌59年にレギュラー復帰すると、盗塁数こそ以前に比べれば激減したものの、打率.296と見事なカムバックを見せた。 

 48年9月12日から58年5月24日まで歴代2位の1246試合連続出場(51年に開幕から4試合を欠場しているが、これは開幕前にパ・リーグ選抜チームの一員としてハワイ遠征し、帰国が遅れたためで公休扱いとなっている)。この内、南海時代(2リーグ制後)の50年3月11日から56年10月4日までの898試合連続出場はパ・リーグ歴代2位の記録。49年5月21日の巨人戦でサヨナラ満塁本塁打。55年8月24日のトンボ戦でサイクルヒット達成。59年6月13日の阪神戦で一塁手として1試合23守備機会と1試合22刺殺の日本記録。

 MVP1回(55)、打点王2回(51、52)、盗塁王1回(57)。ベストナイン5度(50〜53、55)受賞。オールスター出場9度(51〜56、57、59、60)、53年第1戦でMVP受賞。日本シリーズで55年に首位打者賞受賞。81年野球殿堂入り。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 四死球 三振 打率(順位)
47 南海 94 336 35 85 15 3 4 118 31 12 34 22 .253(21位)
48 南海 138 532 71 149 30 4 14 229 92 16 43 38 .280(12位)
49 南海 135 537 103 173 31 3 27 291 101 21 59 38 .322(5位)
50 南海 120 462 90 151 33 6 23 265 97 30 76 41 .327(3位)
51 南海 100 402 63 119 20 4 15 192 87 19 39 33 .296(8位)
52 南海 121 473 100 153 29 4 18 244 86 40 57 49 .323(3位)
53 南海 120 466 91 138 36 4 12 218 73 48 57 34 .296(7位)
54 南海 140 473 83 133 17 3 18 210 74 48 68 41 .281(15位)
55 南海 143 525 79 163 21 5 14 236 75 42 74 47 .310(4位)
56 南海 154 579 76 146 27 9 6 209 62 45 65 63 .252(20位)
57 国鉄 130 492 67 144 20 7 9 205 39 40 44 51 .293(4位)
58 国鉄 38 143 12 35 2 4 2 51 13 4 9 22 .245
59 国鉄 127 442 52 131 25 7 4 182 29 10 38 43 .296(2位)
60 国鉄 127 419 46 114 13 3 7 154 40 7 38 61 .272(8位)
61 国鉄 130 465 40 107 14 1 8 147 51 7 39 61 .230(23位)
62 国鉄 63 109 4 13 2 0 1 18 5 1 7 29 .119
63 国鉄 85 115 7 24 5 0 1 32 14 0 6 18 .209
                             
17年 1965 6970 1019 1978 340 67 183 3001 969 390 753 691 .284
歴代順位 44位 36位 31位 38位 33位 11位 104位 44位 38位 8位 52位   66位
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 四死球 三振 打率(順位)