堀　　幸一（ほり　こういち）　１９６９年４月２日生まれ・右投げ右打ち

　長崎・海星高から８７年ドラフト３位でロッテオリオンズに入団。２年目から１軍に昇格。３年目の９０年には５９試合で３４安打、打率.２７０の数字を残す。そして４年目の９１年は１１０試合で１０８安打、打率.２８４（ベストテン８位）、２０本塁打、６９打点の好成績を収め、二塁手のレギュラーポジションを手中にする。この年はスランプに陥った主砲ディアズに代わり３６試合四番を務めた。

　本拠地が狭い川崎球場から広い千葉マリンスタジアムに移った翌９２年から３年間はホームランもひとケタ。打率も.２８１、.２４７、.２３６と下がり続けてバッティングを狂わせた感があったが９５年に壁を乗り越え.３０９（ベストテン２位）をマークし、チーム１０年振りの２位躍進に貢献。
　翌９６年は自己最多の１４５安打で、これも自己最高の打率.３１２（ベストテン３位）を記録。さらに１６本塁打、６８打点と本塁打・打点とも９１年に次ぐ自己２番目の好成績を残した。

　９８年はフランコの復帰により二塁のポジションを譲り、慣れない外野に回ったせいか再び低迷し１０本塁打・打率.２４1に終わる。それでも１０７安打と４年連続７度目のシーズン１００安打以上を記録した。９月２８日の日本ハム戦では通算１０００本安打を達成。
　９９年はフランコの退団により二塁に戻り復調が期待されたが、.２６６とやや低調な成績に終った。翌００年も開幕から低打率で一時はファーム落ちするなどで、年間５２安打はここ１０年間でのワースト記録となった。

　０１年は外野コンバートされたが、定位置獲得までは至らず８３試合で４３安打の打率.２２３、４本塁打、１７打点と成績は前年よりさらにダウン。０２年は４年ぶりに二桁本塁打を放ち、３年ぶりの規定打席到達を果たした。
　そして０３年は１６年目にして自己最高の２２本塁打、７８打点をマーク。打率も.２９８で惜しくも３割は逃したが全盛期の輝きを取り戻した１年となった。０４年は１５００安打を達成し、２年連続で１００安打・二桁本塁打をクリアした。

　０５年は西岡との併用で打数は少なかったが、閉幕直前に規定打席に到達して実に９年ぶりの３割復帰を果たした。またプロ入り１８年目で初のベストナインにも選ばれた。しかし０６年は打率.２２７と低迷し、出場機会も減少。４年ぶりに１００安打を割って６０安打止まり。０７年も外国人選手の入団でさらに出場機会が減り、わずか３８安打と数字が伸びなかった。０８年も１９安打とさらに安打数が半減。

　０９年は開幕時こそ一軍登録だったが出場機会のないまま登録抹消となり、結局５月１６日が初出場。左投手相手の起用中心で、６月までは打率.３７５と好調だったが７月・８月と打率１割台と苦戦。最終的に５６試合で２９安打、打率.２５９の成績だった。１０年は新監督の構想から外れ、１年を通じてファームぐらし。４６試合で打率.３３３をマークしたが一軍に上がれぬままシーズンを終え、この年限りで引退した。

　９１年９月１７日のダイエー戦で代打サヨナラ本塁打。９８年５月２６日の対西武戦で史上４人目の全打順本塁打。００年５月２０日の日本ハム戦で代打満塁本塁打。

　ベストナイン１度（０５）受賞。オールスター出場２度（９５、９６）。