吉田 正尚(よしだ まさたか)

 敦賀気比高から青山学院大を経て15年ドラフト1位でオリックスバファローズに入団。高校では春夏各1回、甲子園に出場。大学時代は1年春からの3季連続を含む4度のベストナイン受賞。
 1年目の16年は開幕一軍を果たしたが、腰痛のため約1か月でリタイア。復帰は8月中旬と離脱期間が長く、63試合出場に留まったが打率.290に10本塁打とまずは合格点の数字を残した。翌17年も腰痛に苦しみ、初出場が7月9日と大きく出遅れた。それでも閉幕までに前年を上回る71安打を放ち、打率.311と安定した成績を残した。

 2年間のコンディション不良からの脱却を目指し、17年オフに腰の手術に踏み切って迎えた18年はその実力を存分に発揮した。全試合に出場してベストテン4位の打率.321。26本塁打・86打点と合わせてチーム三冠の活躍で、初のベストナインに選ばれた。
 19年も首位打者を争う活躍で、打率2位の.322に29本塁打と前年を上回る数字で2年連続ベストナインに選ばれた。2年連続で選ばれたオールスター第2戦では2ランホームランを放った。
 20年は3年連続の全試合出場。14本塁打と本塁打数は半減したものの、年々上がり続ける打率は.350に到達し、初の首位打者を獲得。出塁率はリーグ2位の.453で三振数はわずか29個と、球界屈指の打ち取りにくい打者となった。

 21年は4月から7月まで月間3割以上と引き続き安定した打撃を見せた。特に5月は打率.382で4度目の月間MVP獲得。終盤戦に死球による怪我で戦列離脱はあったものの、打率.339で2年連続首位打者に輝いた。チームのリーグ優勝に大きく貢献し、ベストナインに選出された。
 22年も引き続き好調で、首位打者は逃したがベストテン2位の打率.335で5年連続ベストナイン選出。チームの26年ぶり日本一の原動力となった。この年オフにポスティングシステムを活用して、5年契約でボストン・レッドソックスに移籍した。

 20年8月11日の対ソフトバンク戦から9月6日の楽天戦まで24試合連続安打。17年10月7日の対楽天戦から21年9月4日のソフトバンク戦まで512試合連続出場。

 首位打者2回(20、21)。ベストナイン5度(18〜22)受賞。月間MVP6回(19年7月、9月、20年8月、21年5月、22年7月、9・10月)。オールスター出場4度(18、19、21、22)。五輪出場1度(21)、プレミア12出場1度(19)。1993年7月15日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
16 オリックス 63 231 35 67 17 0 10 114 34 0 0 1 26 34 .290
17 オリックス 64 228 42 71 11 0 12 118 38 1 0 1 39 32 .311
18 オリックス 143 514 77 165 37 2 26 284 86 3 0 8 76 74 .321(4位)
19 オリックス 143 521 92 168 24 2 29 283 85 5 0 5 84 64 .322(2位)
20 オリックス 120 408 55 143 22 1 14 209 64 8 0 4 80 29 .350(1位)
21 オリックス 110 389 61 132 22 1 21 219 72 0 0 3 63 26 .339(1位)
22 オリックス 119 412 56 138 28 1 21 231 88 4 0 7 89 41 .335(2位)
                                 
7年 762 2703 418 884 161 7 133 1458 467 21 0 22 457 300 .327