高橋 周平(たかはし しゅうへい)

 山梨・東海大甲府高から11年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。1年目は球団24年ぶりとなる高卒新人野手の開幕一軍を果たすも、41試合で打率.155と苦戦。それでも2本塁打を放ち、大器の片鱗を見せた。また、ウエスタンリーグでは7本塁打して本塁打王。38打点も1打点差のリーグ2位と、107試合中68試合の出場にも関わらずリーグ上位の数字を残した。
 2年目の13年は66試合で49安打の打率.249。5本塁打、27打点と前年から数字を伸ばした。14年も打率は.257と前年を上回ったが、37安打は前年を下回った。

 15年も後半は一軍に定着したが、打率.208と伸び悩んだ。ファームでは13年が52試合で打率.280、14年が68試合で打率.288、15年が52試合で打率.324と、着実に数字を伸ばし打力の向上は見られた。
 16年は開幕からスタメンに定着。開幕2カード目の広島戦では逆転満塁ホームランを放つ活躍を見せた。しかし4月末に右手有鈎骨を骨折して長期離脱。結局自己最多は更新したものの、64安打に終わった。17年はファームでも打率.248と調子が上がらず、一軍でもルーキーイヤーの次に少ない30安打にとどまった。

 7年目の18年にようやくシーズンを通して一軍定着し、110安打の打率.254。自己最多となる11本塁打・69打点を記録した。主将に任命された19年は5月に打率.417、24試合で29打点の好成績で初の月間MVPに選ばれた。この年はオールスターにも初選出され、第2戦では3安打2打点の活躍で敢闘選手賞を受賞した。首位打者も狙える勢いだったが、オールスター後2試合目で帰塁の際に右手を痛め、長期離脱となった。復帰後は打率を下げたが、前年を大きく上回る.293でベストナインに選出された。合わせてゴールデングラブも受賞する飛躍の1年となった。
 20年も左足肉離れによる離脱はあったものの、引き続き安定した打撃で打率.305と初の3割をマークした。守備面の評価も高く2年連続のゴールデングラブに選出された。

 21年は大きな怪我なくシーズンを乗り切り、自己最多の137試合に出場。半面、打率は.259と下降し、5本塁打・39打点も2018年以降ではワーストと打撃成績は不満の残る数字に終わった。
 22年は二塁にコンバートされて開幕を迎えた。打撃成績が伸び悩む中、7月中旬に右脇腹を痛め復帰は9月上旬となった。長期離脱が響き78試合で66安打と、2018年以降ではワーストの数字で、打率.249に2本塁打と苦しいシーズンとなった。

 ベストナイン1度(19)、ゴールデングラブ2度(19、20)受賞。月間MVP1回(19年5月)。オールスター出場1度(19)。1994年1月18日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
12 中日 41 71 5 11 1 0 2 18 3 0 0 0 2 18 .155
13 中日 66 197 19 49 13 1 5 79 27 0 2 1 12 34 .249
14 中日 61 144 14 37 8 1 6 65 14 0 2 2 8 29 .257
15 中日 51 154 10 32 6 1 4 52 18 2 1 0 17 42 .208
16 中日 75 255 28 64 14 2 4 94 29 0 1 1 26 84 .251
17 中日 41 129 12 30 6 0 2 42 10 0 1 3 15 31 .233
18 中日 128 433 35 110 26 2 11 173 69 0 8 3 33 89 .254(27位)
19 中日 117 430 50 126 28 5 7 185 59 3 5 1 35 70 .293(8位)
20 中日 108 394 46 120 25 1 7 168 46 1 0 3 41 70 .305(6位)
21 中日 137 475 40 123 27 0 5 165 39 1 0 4 41 79 .259(24位)
22 中日 78 265 18 66 7 1 2 81 21 1 1 1 23 43 .249
                                 
11年 903 2947 277 768 161 14 55 1122 335 8 21 19 253 589 .261