森 友哉(もり ともや)

 大阪桐蔭高から13年ドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団。高校時代は2年時に春1本塁打、夏に2本塁打を放ち甲子園春夏連覇。3年夏の甲子園でも1試合2本塁打を記録し、当時歴代4位タイの甲子園通算5本塁打。
 1年目はファームで68試合に打率.341と高卒新人には破格の好成績で7月末に一軍昇格。デビュー戦で初打席初安打を記録すると、8月16日の日本ハム戦では高卒新人46年ぶりとなる3試合連続本塁打。この年は22安打の打率.275と1年目から高い打撃能力を発揮した。

 2年目の15年は指名打者を中心に出場し、138試合で17本塁打の打率.287。高卒2年目以内に15本塁打以上はドラフト制後5人目の記録だった。16年は序盤に打撃不振による登録抹消もあり、前年を上回る打率.292を残したが規定打席不足に終わった。
 17年は正捕手定着が期待されたが、開幕前のWBC強化試合で左ひじに死球を受け骨折。シーズン初出場が8月15日と大きく出遅れた。それでも38試合で打率.339と高打率を残した。

 18年は3年ぶりに規定打席に達し、打率.275ながら自己最多の80打点とチームの10年ぶりとなるリーグ優勝に貢献。初のベストナインに選ばれた。この年は2度目の出場となったオールスターでも第1戦でスリーランを放ちMVPに選ばれた。
 19年は打撃好調で、8月には打率.377に30打点の好成績で初の月間MVPを受賞。シーズンでは23本塁打を含む162安打を放ち、打率.329で首位打者を獲得。両リーグトップの得点圏打率.411で自己ベストの105打点と勝負強さを発揮。チームの2連覇に大きく貢献し、リーグMVPに選ばれた。

 20年は一転して打撃不振に陥った。打率.251は自己ワーストで、9本塁打・38打点は前年の半分以下と大きく数字を下げてしまい、規定打席こそクリアしたものの苦しいシーズンとなった。21年は6月に月間打率.377、8月には.476をマークするなどリーグ2位となる打率.309でベストナインに選出された。41打点は物足りなかったものの、85四死球で自己最高の出塁率.420と成長も見られた。
 22年は4月に自らの不注意により骨折し長期離脱。規定打席に届かず、8本塁打で打率.251に終わった。この年オフにFA権を行使して、オリックスに移籍した。移籍1年目の23年は打率.294で4度目のベストテン入り。18本塁打・64打点はチーム二冠で、ベストナインに選出されチームの3連覇に貢献した。また、通算1000試合に1000本安打と節目の記録も達成した。

 19年8月23日の対楽天戦から9月3日の対オリックス戦まで10試合連続打点。

 MVP1回(19)、首位打者1回(19)。ベストナイン4度(18、19、21、23)受賞。月間MVP1回(19年8月)。オールスター出場5度(15、18、19、21、22)、18年第1戦と19年第1戦でMVP受賞。1995年8月8日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
14 西武 41 80 14 22 6 0 6 46 15 0 0 0 12 22 .275
15 西武 138 474 51 136 33 1 17 222 68 0 0 3 53 143 .287(8位)
16 西武 107 349 43 102 20 0 10 152 46 1 0 1 42 96 .292
17 西武 38 124 16 42 8 3 2 62 18 3 0 0 21 24 .339
18 西武 136 473 67 130 34 2 16 216 80 7 0 7 72 105 .275(16位)
19 西武 135 492 96 162 34 2 23 269 105 3 1 6 74 89 .329(1位)
20 西武 104 358 46 90 15 2 9 136 38 4 2 4 41 67 .251(17位)
21 西武 125 431 70 133 32 2 11 202 41 5 1 3 85 65 .309(2位)
22 西武 102 366 45 92 21 3 8 143 38 2 3 1 42 66 .251
23 オリックス 110 384 49 113 24 2 18 195 64 4 1 7 61 61 .294(4位)
                                 
10年 1036 3531 497 1022 227 17 120 1643 513 29 8 32 503 738 .289