川崎 宗則(かわさき むねのり)

 鹿児島工高から99年ドラフト4位で福岡ダイエーホークスに入団。俊足・好打で頭角を現し、3年目の02年には.367の高打率でウエスタンリーグ首位打者となる。この年終盤は一軍に定着して36試合で三塁打5本と俊足ぶりを見せた。翌03年には遊撃の定位置を確保。133試合で145安打を放ち、30盗塁をマーク。04年には全試合に出場して盗塁王と最多安打のタイトルを獲得。またベストナイン・ゴールデングラブをダブル受賞してリーグを代表するショートストップに成長した。

 05年は4月に左脇腹を痛め、1ヶ月以上戦線離脱し打率.271の21盗塁と成績ダウン。しかし06年は開幕前のWBCでの怪我で出遅れながらも自己最高の.312をマークして2年ぶりにベストナイン・ゴールデングラブに返り咲いた。07年も開幕早々に右手中指の骨折で戦線離脱し、6月上旬に復帰するまで約2ヶ月を要した。復帰後は見事な活躍で打率.329をマークしたが、規定打席には19打席及ばなかった。

 08年は開幕から好調で五輪までベストテン上位に付け、打率・安打の二冠も有望だったが五輪で左足を痛め後半戦は棒に振った。それでも規定打席はクリアしてベストテン3位となる.321の好成績を残した。09年は開幕前の第2回WBCに選ばれ、5試合で7打数3安打の打率.429と活躍。しかしシーズンでは打撃不振に陥り、03年のレギュラー定着以降ではワーストの打率.259に終わった。達成が確実視された1000本安打も8本及ばず、まさかの積み残し。それでも自己最多の44盗塁に球団新記録の43犠打を記録するなど、つなぎ役としてチームに貢献。

 10年は前年の不振から立ち直り、3・4月に打率.359と打ちまくって初の月間MVPと好スタート。6年ぶりの全試合出場で自己最多の190安打を放ち、2年ぶり4度目の3割打者となった。11年は2年連続全試合出場で自己3番目の161安打を放つも打率は.267止まり。それでも5度目の30盗塁に3度目の三塁打王と足は健在でチームの日本一に貢献した。この年オフにFA権を行使してMLBのシアトルマリナーズにマイナー契約で入団した。
 12年の春季オープン戦で打率.387の好成績を残し、開幕メジャーを勝ち取った。開幕4試合目に先発デビューして初安打と初打点を記録。しかしその後は出場機会に恵まれず、たまの先発でも結果の残せない事が続いた。7月末で打率.192と低迷。8月6日・7日のオリオールズ戦で2試合計5安打と活躍したが、その後は閉幕まで18打数1安打と振るわないまま終わった。結局61試合で20安打の打率.192、盗塁2つと本領を発揮するには至らずシーズン終了後に戦力外となった。

 13年はトロント・ブルージェイズとマイナー契約。4月13日にメジャー昇格し、5月26日のオリオールズ戦で逆転サヨナラヒット。6月21日のオリオールズ戦でメジャー初本塁打。7月10日のインディアンズ戦では勝越し2点タイムリーなど印象的な活躍を見せた。結局3度の昇格と2度のマイナー降格を経ながら96試合で55安打を放ち、チーム最多タイの5三塁打など各部門で前年を上回る数字を残した。14年も前年並みの出場機会で62安打を放ち打率.258と、さらに打撃を向上させた。
 15年はレギュラー定着が期待されたが出場機会に恵まれず、わずか23試合で6安打と渡米4年目でワーストの数字に終わった。シカゴ・カブスに移籍した16年も14試合で7安打と出場機会に恵まれず、日米通算1500安打もまた持ち越しとなった。

 17年もカブスとマイナー契約を結んだが、3月下旬に解雇され古巣ソフトバンクに復帰した。

 最多安打1回(04)、盗塁王1回(04)。ベストナイン2度(04、06)、ゴールデングラブ2度(04、06)受賞。月間MVP1回(10年4月)。オールスター出場8度(04〜11)。WBC出場2度(06、09)、五輪出場1度(08)。1981年6月3日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
00 ダイエー 一軍出場なし                        
01 ダイエー 1 4 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 .000
02 ダイエー 36 112 13 26 4 5 0 40 8 3 6 0 4 21 .232
03 ダイエー 133 493 78 145 17 9 2 186 51 30 28 2 45 74 .294(21位)
04 ダイエー 133 564 87 171 19 8 4 218 45 42 15 3 51 63 .303(14位)
05 ソフトバンク 102 399 53 108 12 3 4 138 36 21 22 3 34 52 .271(21位)
06 ソフトバンク 115 449 69 140 21 7 3 184 27 24 27 0 37 54 .312(6位)
07 ソフトバンク 95 383 57 126 12 7 4 164 43 23 10 1 33 46 .329
08 ソフトバンク 99 424 55 136 16 6 1 167 34 19 6 5 22 40 .321(3位)
09 ソフトバンク 143 540 73 140 26 8 4 194 34 44 43 3 54 90 .259(29位)
10 ソフトバンク 144 602 74 190 27 5 4 239 53 30 10 0 50 86 .316(7位)
11 ソフトバンク 144 603 71 161 19 7 1 197 37 31 9 4 39 84 .267(17位)
                                 
日本11年 1145 4573 631 1343 173 65 27 1727 369 267 176 21 369 610 .294
                                 
12 マリナーズ 61 104 13 20 1 0 0 21 7 2 2 0 9 18 .192
13 ブルージェイズ 96 240 27 55 6 5 1 74 24 7 10 3 36 41 .229
14 ブルージェイズ 82 240 31 62 7 1 0 71 17 1 8 1 25 49 .258
15 ブルージェイズ 23 28 6 6 2 0 0 8 2 0 2 0 4 6 .214
16 カブス 14 21 3 7 2 0 0 9 1 2 0 0 5 5 .333
                                 
MLB計5年 276 633 80 150 18 6 1 183 51 12 22 4 79 119 .237
                                 
日米計16年 1421 5206 708 1493 191 71 28 1910 420 279 198 25 448 729 .287