川端 慎吾(かわばた しんご)

 市和歌山商高から05年ドラフト3巡目でヤクルトスワローズに入団。1年目はファームで79試合に出場して打率.240。10月に一軍入りして初安打を記録。2年目はファームでも打率.284と成長を見せたが、一軍では1安打に終わった。3年目は大幅に出場機会を増やして65試合で27安打を記録するが、翌09年は30試合で10安打と後退。そして迎えた5年目の10年は後半からショートで先発に定着。59試合で56安打を放ち、打率.298と好成績を残した。
 11年は初めて規定打席に到達し、打率は.268と下がったが117試合で107安打は自己ベスト。翌11年は125試合で135安打とさらに更新し、ベストテン7位の打率.298をマークして主力打者へと成長した。

 13年は左足の怪我により手術を受けたため出遅れたものの、7月に復帰すると70試合で83安打の打率.311と活躍。特に9月は打率.393で初の月間MVPに輝く好調ぶりを見せた。14年はシーズンを通して活躍し、142試合・86得点・177安打・33二塁打・10本塁打・69打点など各部門で自己ベストを記録。打率.305で2度目のベストテン入りを果たし、リーグ1位のチーム打率を残した強力打線の中で存在感を放った。
 15年は2番に定着したが犠打2つと、バントをしない代わりに安打を量産し195安打で最多安打のタイトルを獲得。合わせて打率.336で初の首位打者に輝いた。チームの14年ぶりリーグ制覇に大きく貢献し、ベストナイン・ゴールデングラブをダブル受賞と球界を代表するバッターに成長した。

 16年も3割台をキープして安定した打撃を見せていたが、7月18日のDeNA戦で自打球を当て右足を骨折。約1ヶ月半の離脱を余儀なくされた。最終的には規定打席をクリアして3年連続3割打者となった。17年は開幕前に腰痛を発症しリハビリに努めるが、8月に椎間板ヘルニアの手術を受けシーズンを全休。
 復活を目指した2018年は開幕スタメンで2打席目には本塁打と好スタート。しかしわずか4試合目に頭部死球のアクシデント。これで調子を崩し、4月・5月は67打数10安打の打率.149と低迷。6月に月間.343と持ち直したが、勢いは続かずシーズン77安打の打率.259に終わった。19年は定位置確保と3割復活に向けてのシーズンとなる。

 14年8月3日の中日戦から13日の広島戦まで9試合連続打点。

 首位打者1回(15)、最多安打1回(15)。ベストナイン1度(15)、ゴールデングラブ1度(15)受賞。月間MVP1回(13年9月)。オールスター出場2度(15、16)。プレミア12出場1度(15)。1987年10月16日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
06 ヤクルト 6 21 2 4 0 0 0 4 1 0 1 0 1 8 .190
07 ヤクルト 9 10 1 1 1 0 0 2 1 0 2 0 1 6 .100
08 ヤクルト 65 104 11 27 4 0 1 34 9 2 6 0 5 20 .260
09 ヤクルト 30 37 2 10 0 0 0 10 0 0 2 0 3 6 .270
10 ヤクルト 59 188 22 56 12 1 1 73 21 0 6 3 17 21 .298
11 ヤクルト 117 399 48 107 20 3 4 145 46 0 15 3 40 51 .268(13位)
12 ヤクルト 125 453 52 135 15 5 4 172 49 3 13 4 37 56 .298(7位)
13 ヤクルト 70 267 36 83 7 2 5 109 37 2 7 1 37 28 .311
14 ヤクルト 142 580 86 177 33 2 10 244 69 2 8 3 46 62 .305(10位)
15 ヤクルト 143 581 87 195 34 1 8 255 57 4 2 2 46 72 .336(1位)
16 ヤクルト 103 420 48 127 22 1 1 154 32 3 1 2 35 31 .302(8位)
17 ヤクルト 一軍出場なし                        
18 ヤクルト 97 297 22 77 9 1 3 97 31 1 1 1 35 37 .259
                                 
13年 966 3357 417 999 157 16 37 1299 353 17 64 19 303 398 .298