片岡 治大(かたおか やすゆき)

 栃木・宇都宮学園高から東京ガスを経て04年ドラフト4巡目で西武ライオンズに入団。1年目から81試合に出場して51安打、打率.263。2年目に二塁の定位置を確保、打率.292にリーグ2位の28盗塁の好成績を残しレギュラー定着。翌07年は打率.256と苦戦したものの、38盗塁で初の盗塁王を獲得。4年目の08年は打率も.287と復調し、167安打でリーグ最多安打。盗塁も50の大台に乗せ連続盗塁王。チームの4年ぶりの日本一に貢献し、初のベストナインに選ばれた。

 09年は第2回WBCメンバーに選出され、7試合で13打数4安打の打率.308、チームトップの4盗塁と足の威力を見せ連覇に貢献した。シーズンでは打撃不振に苦しみながらも、リーグ12年ぶりとなる2年連続50盗塁を達成して3年連続盗塁王に輝いた。
 10年は自己最多の170安打で打率も自己ベストの.295と復調。3割は逃したものの59盗塁で4年連続盗塁王となり、史上5人目の3年連続50盗塁も達成した。11年は打撃不振に加え、肩を痛めて長期欠場するなど苦戦し86試合で75安打の打率.230、盗塁も22個に終わった。

 故障明けの12年は開幕メンバーから漏れて、5月1日に一軍復帰。試合には出続けたが打撃の調子が上がらず、盗塁数も伸び悩んだ。7月10日の試合で右手首を痛め、その試合がシーズン最後の出場となった。9月に右手靭帯の修復手術を受けた。
 2013年は登録名も「易之」から「治大」に変更して復活を目指したが、左膝を痛めて6月中旬から9月中旬まで3か月の登録抹消。しかし復帰後は打撃好調で、サヨナラ本塁打を放った9月25日以降の11試合では43打数18安打の打率.419と打ちまくりチームの2位進出に貢献した。この年オフにFA宣言して巨人に移籍した。
 移籍1年目の14年は6月までは打率.281とまずまずだったが、夏場から調子を落として4年ぶりに規定打席に到達したものの打率.252と不振に終わった。それでもリーグ4位の24盗塁と走れるところを見せた。

 15年も打率.244と不本意ながら、5年ぶりに二桁本塁打を記録しパンチ力を見せた。また、リーグ2位の36犠打とつなぎ役を果たし、21盗塁もチーム最多で通算300盗塁も達成した。

 10年に先頭打者本塁打7本。

 盗塁王4回(07〜10)。最多安打1回(08)。ベストナイン1回(08)受賞。オールスター出場2度(08、10)。WBC出場1度(09)。1983年2月17日生まれ。右投げ右打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
05 西武 81 194 29 51 10 0 4 73 16 6 14 1 10 21 .263
06 西武 115 404 57 118 21 4 4 159 44 28 33 3 28 42 .292(18位)
07 西武 116 422 40 108 19 2 3 140 34 38 35 6 23 51 .256(28位)
08 西武 139 582 85 167 25 6 4 216 46 50 19 2 31 57 .287(15位)
09 西武 139 588 92 153 32 4 13 232 58 51 12 3 43 72 .260(27位)
10 西武 137 576 100 170 31 5 13 250 54 59 14 5 48 72 .295(15位)
11 西武 86 326 43 75 8 2 1 90 18 22 8 0 30 51 .230
12 西武 52 204 26 46 6 1 2 60 19 8 7 4 16 30 .225
13 西武 72 259 41 75 5 0 4 92 28 9 15 0 26 35 .290
14 巨人 126 429 54 108 16 2 6 146 32 24 23 0 32 51 .252(25位)
15 巨人 113 348 42 85 13 1 10 130 36 21 36 0 27 36 .244
                                 
11年 1176 4332 609 1156 186 27 64 1588 385 316 216 24 314 518 .267