角中 勝也(かくなか かつや)

 石川・日本航空二高から独立リーグの高知ファイティングドッグスを経て06年ドラフト7巡目で千葉ロッテマリーンズに入団。1年目にファームでいきなり打率.335で2位となり高い打撃センスを見せた。一軍でも7月に初安打を記録。2年目の08年もイースタン10位の.285と健闘したが、一軍では2安打止まり。09年は3安打、10年に至っては18打数ノーヒットとなかなか一軍の戦力としての活躍は出来なかった。この間もファームでは共に規定打席不足ながら09年は.301、10年は.307と毎年好成績で、間近に思われる開花の日が待たれる状況だった。

 5年目の11年に51試合で41安打の打率.266と、ようやく一軍定着の足がかりを掴んだ。そして翌12年は149安打を放ち、打率.312で首位打者とベストナインを獲得し、一気に頭角を現した。13年は打率.288、14年も.277とまずまずの成績でレギュラーの座を確保。14年は82四死球で、打率は14位ながら出塁率は4位と良く出塁した。
 15年は9月初めまで打率.293と3年ぶりの3割を狙える状況だったが、9月3日の試合で死球を受け左手指を骨折。以後の試合を棒に振り、12年以降では最少の111試合出場に留まった。16年は年間を通して好調を維持し、リーグ最多の178安打で打率.339をマークして4年ぶり2度目の首位打者に輝いた。初の全試合出場を果たし、打率・安打以外にも得点・打点・盗塁など各部門で自己ベストを記録した。

 17年は4月中旬に右わき腹を痛めて、5月下旬まで登録抹消。110試合で103安打は12年のレギュラー定着以降ではワースト記録。打率.269も12年以降では最低と不本意なシーズンとなった。18年も開幕前のオープン戦で打球を追ってフェンスに激突し胸椎圧迫骨折。シーズン初出場が5月11日と出遅れたが、7月末で打率.317と好調な打撃を見せた。だが8月以降は193打数40安打の打率.207と不振に陥り、シーズン打率.265と前年をも下回る数字に終わった。
 19年は5月下旬に左足肉離れで戦線離脱。その時点での打率が.210と開幕から打撃不振が続いていた。7月5日に復帰し、後半戦はやや持ち直して打率.258でシーズンを終えた。12年のレギュラー定着後では3年連続となるワースト打率更新と、苦戦が続いており2020年こそは巻き返したい。

 首位打者2回(12、16)、最多安打1回(16)。ベストナイン2度(12、16)受賞。オールスター出場3度(12、15、16)。

 1987年5月25日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
07 ロッテ 9 17 2 4 0 0 0 4 2 0 0 0 0 4 .235
08 ロッテ 10 18 2 2 0 0 1 5 1 0 1 0 4 4 .111
09 ロッテ 10 18 1 3 0 1 0 5 1 1 1 0 2 5 .167
10 ロッテ 13 18 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 4 6 .000
11 ロッテ 51 154 9 41 5 1 0 48 10 2 1 3 13 30 .266
12 ロッテ 128 477 51 149 30 5 3 198 61 8 1 4 43 68 .312(1位)
13 ロッテ 125 462 65 133 26 6 5 186 43 10 6 3 54 63 .288(14位)
14 ロッテ 133 451 62 125 22 5 8 181 57 9 7 4 82 66 .277(14位)
15 ロッテ 111 427 57 125 20 5 6 173 52 8 7 2 48 52 .293(6位)
16 ロッテ 143 525 74 178 30 5 8 242 69 12 2 6 74 64 .339(1位)
17 ロッテ 110 383 44 103 17 4 8 152 44 6 1 2 66 44 .269(14位)
18 ロッテ 112 411 44 109 23 2 7 157 57 3 0 6 53 63 .265(19位)
19 ロッテ 108 368 47 95 17 1 8 138 48 2 3 4 60 63 .258
                                 
13年 1063 3729 459 1067 190 35 54 1489 445 61 31 34 503 532 .286