梶谷 隆幸(かじたに たかゆき)

 島根・開星高から06年ドラフト3巡目で横浜ベイスターズに入団。高校時代は3年夏に甲子園に出たが初戦敗退。入団1年目はファームで52試合に出て44打数6安打の打率.136と苦戦。翌08年もファーム暮らしだったがショートに定着して84試合で打率.250を残した。272打数で0本塁打と長打力はなかったが、チーム最多の3三塁打に14盗塁と足での活躍は見せていた。3年目に初の一軍入りを果たし、4月26日のヤクルト戦でプロ4打席目に初安打。同30日の阪神戦で初本塁打と初打点を記録した。5月5日の巨人戦で初の1試合2安打を放つが、これがその年最後のヒットとなった。一軍では5安打止まりで結果的に3年目の大半を過ごしたファームでは、84試合で打率.279、6本塁打、20盗塁にリーグ最多タイの8三塁打と着実な成長の跡を見せた。

 4年目の10年は5試合で無安打、翌11年は3年ぶり出場ゼロと一軍では実績を残せないシーズンが続いた。ファーム成績は10年が98試合で打率.251、7本塁打だが33盗塁で盗塁王。11年は53試合で打率.261、5本塁打、6盗塁。
 6年目の12年は自己最多の80試合に出場したが、打率.179と打撃不振に終わった。13年も前半は不振だったが、8月3日の試合でシーズン1号本塁打を含む4安打を放つと波に乗り、そこから閉幕までの2ヶ月余りで16本塁打を記録。盗塁は7個と少なかったが、打率.346と打棒が冴えた。

 前年後半の活躍で大いに期待された14年は初の盗塁王とリーグ最多の8三塁打と足では活躍したが、打数が倍増したにもかかわらず前年と同じ16本塁打に、打率は大幅ダウンの.263とやや物足りないものに終わった。15年は3・4月に打率.333、10盗塁で月間MVPと好スタートを切った。しかし終わってみれば打率は.275とやや向上したものの、13本塁打・66打点・28盗塁は全て前年を下回った。
 16年は左脇腹を痛めて開幕二軍スタートとなり、一軍初出場が5月4日と出遅れた。それでもリーグ3位の26盗塁に自己最多の18本塁打と健闘した。17年は自己2番目の137試合に出場したが、レギュラー定着後ではワーストの打率.243にリーグ最多の157三振と苦戦。チーム39年ぶりとなる20本塁打20盗塁を達成したものの、21盗塁もここ4年では最少と、日本シリーズに進出したチームの躍進とは反対に物足りない成績に終わった。

 盗塁王1回(14)。月間MVP1回(15年3・4月)。オールスター出場1度(15)。

 1988年8月28日生まれ。右投げ左打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
07 横浜 一軍出場なし                       .
08 横浜 一軍出場なし                       .
09 横浜 22 39 4 5 1 0 1 9 2 1 4 0 1 10 .128
10 横浜 5 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 .000
11 横浜 一軍出場なし                       .
12 DeNA 80 223 17 40 5 3 2 57 11 5 7 0 22 61 .179
13 DeNA 77 254 59 88 17 4 16 161 44 7 4 0 29 60 .346
14 DeNA 142 525 76 138 26 9 16 230 72 39 3 4 77 135 .263(21位)
15 DeNA 134 520 70 143 35 2 13 221 66 28 2 2 54 132 .275(10位)
16 DeNA 107 396 69 108 20 4 18 190 56 26 1 0 53 110 .273(18位)
17 DeNA 137 511 83 124 27 2 21 218 60 21 0 2 65 157 .243(26位)
                                 
11年 704 2472 378 646 131 24 87 1086 311 127 21 8 301 668 .261