今江 年晶(いまえ としあき) ※2017シーズンに敏晃から改名

 大阪・PL学園高から01年ドラフト3巡目で千葉ロッテマリーンズに入団。1年目はイースタンで打率.271、7本塁打と高卒ルーキーにしては好成績で、9月には一軍で初安打も記録。2年目も一軍では5試合で2安打だったが、ファームでは打率.293と引き続き結果を残した。そして3年目の04年はファームの4番打者に成長、6月中旬までに47試合で10本塁打を含む67安打を放ち打率.381、41打点と打ちまくって一軍昇格を果たすと後半戦はスタメンの機会も増え、プロ初本塁打を含む35安打を放った。

 05年は開幕から三塁のレギュラーとして起用され、リーグ最多の35二塁打を含む143安打で打率.310の好成績をマークし、チーム31年ぶりのリーグ優勝に貢献。ベストナイン、ゴールデングラブも受賞し飛躍の1年となった。日本シリーズでも史上13人目の初打席本塁打を皮切りにシリーズ新記録となる8打数連続安打。シリーズ通算15打数10安打、打率.667の猛打で見事MVPに輝いた。
 06年は他球団の厳しいマークに遭い打率.267に留まり、翌07年も左手有鈎骨骨折で約2ヶ月戦列を離れるなど打率.249と低迷した。08年は自己最多の37二塁打、12本塁打をマークするなど復調。しかし9月上旬に死球で右腕の尺骨を骨折し、終盤戦を棒に振った。

 09年も8月に左足肉離れによる登録抹消と引き続き怪我に泣かされ、打率.247と07年並みの数字に終わった。それでも自己2番目の60打点を記録して好機に強いところを見せた。10年は自己最多の140試合に出場。怪我さえなければ数字は残せるところを見せ、176安打に打率.331と共に自己最高の成績をマークした。日本シリーズでも打率.444、6打点と活躍して2度目のシリーズMVPに輝いた。11年は一転して打率.269に51打点と大きく数字を下げた。それでもチーム首位打者であり、リーグ4位の30二塁打を記録した。

 12年は年間を通じて調子が上がらず、規定打席到達シーズンではワーストの打率.253に終わった。13年は165安打・10本塁打・74打点・打率.325はいずれも自己2番目の好成績。シーズン途中からは4番を任され、7年ぶりのオールスター出場も果たした。
 好成績が2年続かないジンクスは14年も打破する事が出来なかった。前年比.055ダウンの打率.270で、3割翌年の大幅な打率低下をまたも繰り返す事となった。
 15年は7月中旬まで打率.301と好調だったが、同月14日の試合で死球を受け左手首骨折。一軍復帰は9月10日と2カ月近く戦列を離れた。復帰後は19試合に出場したが、71打数16安打の打率.225と精彩を欠いた。連続100安打は8年に伸ばし、打率.287は前年よりアップしたが6年ぶりの規定打席不足。クライマックスシリーズでは6試合で打率.333と短期決戦に強いところを見せた。この年オフにFA権を行使して東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍した。

 16年は開幕7試合で猛打賞2度と好スタートを切ったが、4月13日の試合で受けた死球で左腕尺骨を痛め5月2日まで登録抹消。復帰後は5月26日まで16試合に61打数15安打の打率.246と調子が上がらず、再度の登録抹消となった。7月3日に復帰すると、直後の2試合で5安打と存在をアピール。しかし長期抹消が響いて、最終的に89安打の打率.281と共に前年を下回り、2年続きの規定打席不足。05年の一軍定着以後、3年連続で3割を逃したのは初めてだった。
 「敏晃」から「年晶」に改名し、巻き返しが期待された17年は開幕から3戦連続マルチ安打と好スタートを切ったが、わずか4試合出場したところで怪我の為に2週間の登録抹消。復帰後も6月3日まで打率3割台を維持したが、以降は不振に陥り7月下旬には.250まで低下。そして7月27日の試合で死球を受けて左腕を骨折。以後のシーズンを棒に振った。CSで復帰したが、05年以降最少の試合数・安打数に終わった。

 18年は10本塁打を含む116安打で4年ぶりに規定打席に到達し、打率.276とまずまずの数字。しかし一塁で49試合、三塁で47試合と固定したポジションでの出場ではなく、19年は定位置のポジションを確保したい。

 ベストナイン1度(05)、ゴールデングラブ4度(05〜08)受賞。オールスター出場2度(06、13)。日本シリーズで05年と10年にMVP受賞。WBC出場1度(06)。1983年8月26日生まれ。右投げ右打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
02 ロッテ 15 25 0 5 3 0 0 8 2 0 0 0 0 7 .200
03 ロッテ 5 6 0 2 1 0 0 3 1 0 0 0 0 2 .333
04 ロッテ 41 136 12 35 8 2 1 50 18 0 3 2 8 21 .257
05 ロッテ 132 461 58 143 35 3 8 208 71 4 10 5 33 62 .310(6位)
06 ロッテ 126 457 49 122 25 2 9 178 47 3 11 3 18 74 .267(25位)
07 ロッテ 102 305 32 76 14 2 9 121 42 0 12 4 16 55 .249
08 ロッテ 117 405 57 125 37 4 12 206 55 3 14 6 25 48 .309(6位)
09 ロッテ 113 409 35 101 19 2 9 151 60 2 12 2 18 60 .247
10 ロッテ 140 531 74 176 37 1 10 245 77 8 30 5 30 66 .331(3位)
11 ロッテ 134 499 53 134 30 1 8 190 51 2 10 6 28 48 .269(14位)
12 ロッテ 136 446 45 113 21 3 6 158 47 0 23 8 24 37 .253(22位)
13 ロッテ 132 508 44 165 26 0 10 221 74 5 2 11 30 45 .325(2位)
14 ロッテ 120 445 48 120 23 3 10 179 54 1 4 1 28 43 .270(16位)
15 ロッテ 98 373 40 107 18 4 1 136 38 2 0 2 25 35 .287
16 楽天 89 317 33 89 7 0 3 105 23 2 4 1 29 30 .281
17 楽天 51 128 11 32 7 1 1 44 10 0 1 0 6 26 .250
18 楽天 127 421 44 116 17 2 10 167 49 0 0 4 39 76 .276(15位)
                                 
17年 1678 5872 635 1661 328 30 107 2370 719 32 136 60 357 735 .283