幻の逸品展示室(その4):ハイウェーセット…プラレールのルーツを探る


プラレールについての伝説の一つに40年間同じレール、同じシステムを使っている事があげられます。最初の設計コンセプトが優れていた事の証ですが、実はその原形、つまりプラレールのルーツとも言うべき商品が存在します。それがこのハイウェーセットです。トミーがまだとみやま商事を名乗っていた頃の製品で、おそらく1950年代後半の物です。プラスチックのハイウェーと木製の車が6台。手で押して遊ぶだけのものであまり発展性も無く、これだけではその頃発売されていた幼児玩具の一つとしていずれ消え去っていたでしょう。
これはあくまでも想像でしかありませんが、これを見た当時の社員の誰かが、車の代わりに列車を入れたらどうだろうか…と考えたのではないでしょうか。ハイウェーがそのまま鉄道のレールとしても使える形だったのは非常に幸運でした。そうして誕生した鉄道のおもちゃがヒットしプラレールになったとしたら…。案外プラレールの誕生にはこんな偶然が係わっていたのかもしれません。

ハイウェーセットの箱と中身
紙のラベルが時代を感じさせる とみやま商事のマーク 組み立てた状態