俺の好きなプラレール:第4章

「電動プラレールデラックスセット」


自慢じゃないが、プラレール博物館には、今まで発売されたプラレールの90%はあると思うんだ
その残りの10%は、レアモノ揃いだ

ロータリー除雪車セット、ちんちんでんしゃセット、寝台特急ふえふき発車セット、D51立体大鉄橋セット…
オレの情報網をもってしても、こいつらを入手するのは至難の技だぜ
あと何年かかるやら…


そんな中でも、オレもたぶん手に入れられないだろうと思っていたセットがあった
噂には聞いた事がある、超特急ひかり号と電動電車の2本入り、さらにパノラマトンネルまで入った超・豪華なセットだ

…そいつの名前は「電動プラレールデラックスセット」!


前にも言ったかもしれないが、オレはプラレールに限らず、おもちゃは大箱・デラックス大好きだ!
コンバトラーVなら「コンバインボックス」、ボルテスVなら「ボルトインボックス」
メカンダーロボなら「テクニカル合身セット」とおもちゃは大箱ばかり集めてきたんだぜ
まあざっとこんな感じだ↓



プラレール好きで大箱好き!そんなオレの好みにバッチリはまっちまったのがこのセットだ
まずは箱のラベルの写真から
部屋いっぱいに広がったプラレールのレイアウトで無心に遊ぶ2人の子供達
超特急ひかり号、そして赤・黄・緑のプラ電動電車、ブロックハウス、パノラマトンネル…
まさに夢のような時代じゃないか

このセットは、東北のあるおもちゃ屋で、つい最近見つかった
見つけた方は、プラレールコレクターではなく、東北をツアーで旅行中に、自由時間にふらっと立ち寄ったおもちゃ屋の
店頭に積まれていた箱の中から、偶然赤いこの箱を引き出したそうだ
確かに、この時代の箱は側面には何も商品名が入っていない…
それが幾多のプラレールハンター達の目を逃れた理由なのか

プラレールがコレクターズアイテムとして認知されてから5年以上…どこのおもちゃ屋に行っても、
店の主人の口からは「プラレールを探しに来た人は他にもたくさんいたよ」という話ばかりで、
もうおもちゃ屋で古いプラレールを見つけるのは正直無理と思っていたぜ
まだまだ夢のような話があるんだな!オレは胸が熱くなった

…前置きが長くなったな
「電動プラレールデラックスセット」、その姿をお見せしよう!

箱は赤一色で、カラー印刷のラベルが貼ってある古い時代の造りだ
そして中には…
超特急ひかり号と電動電車赤の3両フル編成が2本!
駅や坂レール、Y字ポイントや橋げた、信号機や立木などいっぱい入っている
そしてさらにすごいオマケ「パノラマトンネル」
こんな豪華なセットは、見たことないぜ!
箱のラベルから:セットに部品を追加して組み立てたイメージ写真だ

「プラレールのすべて3」によれば、このセットが発売されたのは1964年、ざっと38年前だ
この時代にこんな凄いセットを買ってもらえたのはかなり恵まれた家の子供だったろうな
クリスマス向けなど、スポット的に生産されたモノだろうから、このセット自体あまり多くは作られていないはずだ
このあと、3両編成2本が入ったセットなんてもの自体、ほとんど発売されてないぜ!

そして、このセットのもう一つの主役、「パノラマトンネル」がこれだ
長いパネルの片面は「田舎の景色」
その裏側は東京タワーが中央にそびえる「都会の景色」
直角に組み合わせる短いパネルは田舎の景色と都会側の東京タワーの一部になっている

ボール紙の両面にカラー印刷されているのは、都会の景色と田舎の景色
折りたたみの長いパネルと短いパネルを組み合わせて、下の写真のようなパノラマトンネルが完成するんだ


このトンネル自体は、以前に都内のおもちゃ屋で単品売りのものを手に入れてはいたが
ヘッダー付きの未開封のモノだったんで、正直開けられなかった…
これだな↓


今回初めて、組み立てた姿を見たオレには、このトンネルを小さな頃にも持っていたようなかすかな記憶があった
そんな小さな頃を思い出しながら、中に入っている車両とトンネルを組み合わせた写真を撮ってみた


トンネルの穴は上下2段になっており、上の段はちょうど橋げた1段分の高さに合わせてある
トンネルの出口は、田舎側はトンネルポータル、都会側は架線柱となっておりそれぞれの情景に合ったものになっている
2つのパネルの組み合わせた中央部が、立体的な東京タワーとなっているのに注目!
こんなにカラフルで楽しい情景部品は、後にも先にもこの「パノラマトンネル」だけだと思うぜ
今、復刻したら、きっと売れるって!


そして、もう一つ、このセットに入っているプラ電動電車は、屋根スイッチで動力直結、金属カプラーという
今までオレの見たことのないタイプだった
屋根スイッチというと、2代目の赤白ひかり号と一見同じだが、ひかり号の方は、動力直結ではなく
いわゆる「旧動力」形式の間接的な動力伝達方式となっているため、「動力直結・屋根スイッチ」はこの電車のみのものと思われるぞ
まさに新発見だ!


さらにカタログを兼ねたB4サイズの説明書が入っている
初期のプラレールセットと単品売りのレールや情景部品が紹介されている

よく見ると、超レア物の「電動ハイウェイバス」が載っているではないか!
いまのところハイウェイバスが載っている唯一のカタログであり、とても貴重だ
ちなみに、この中の「牧場セット」は探索中なので、持っている方はぜひ連絡をくれ!

裏側は、レイアウトプランの紹介となっている
プランNo.8が、パノラマトンネルを使用したものになっているぞ

電動ハイウェイバスの部分をアップにしたもの
プラレール博物館にも1台あるが、残念ながら箱無しなので、箱付き状態の物を引き続き探しているぞ!

今回は、プラレール博物館を見ていただいた方から、ダイレクトにお話をいただき、譲っていただいたものだ(ありがたいことだ)
引き続き、プラレール博物館では、未入手品を探している!
キミの連絡を待っているぞ!


(2002年11月23日ページ作成)