時の迷宮 著:グレゴリー・ベンフォード 訳:山高昭 早川

2011.05.28

これも、木星プロジェクトと同じ時に、江古田の古本屋で買った。
名古屋に遊びに行った時、新幹線の中で読んでたものだ。

いきなりネタバレだが、古代ギリシャ時代の遺跡から発見された箱に
危険な特殊な素粒子のペアが封じ込められており、
それはブラックホールのような特異点となり、強力なX線を発する。
その片方が逃げ出して終盤に大捕り物。

遺跡発掘のロマン。
ヒロインに気を引かれ、専門外だけどついていってしまう冒険野郎の主人公。
ギリシャの軍人がヒロインを口説いたり邪魔をしたりする悪役で、
一度はやられそうになるんだが、結局自分で乗り込んで(ラッキーもあるが)やっつける。
男らしい展開は万歳アタックっきゃねー!いえ、別に万歳ではないんですが。

素粒子ペアの間が何百キロも離れても、距離に依存しない
一定の引力を持つなどの不思議な現象を設定する為に
素粒子物理学上はほんの小さな空想で済んでいる、など
おれには理解出来ないハードな部分でもやってくれているようです。
「何?また別の素粒子が出たって?」と広げて終わるあたりも最高。


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